107 / 170
第四部第四章 模擬戦
七話
しおりを挟む
クリスタルを止める自信は結構あるけれど、そんなイメージを超える何かを彼は持っているのかもしれない。
クリスタルは横から見れば、ただの魔族であるが真正面で見るとやばいくらい強い魔族に見えてしまう。いつもは魔力を抑えているからかもしれない。
俺も魔力を抑えるのは簡単だが普通の魔族よりなぜか強く見えてしまう。それはがたいだけじゃなくて、雰囲気かららしいけど、クリスタルは雰囲気も体格も一般魔族となんだ変わらない。
だから怪しいのだ。何か裏がありそうで何かがおかしいように見える。少なくても俺だけにはかもしれないけど、一瞬の隙も見せてはならないと今思った。
もしもネズミだった場合が本当にやばいからな。俺が死ぬ可能性までできてしまう。
だから今から、ミアのところに行ってもいいのか? 俺が敵だったらミアを一番に狙う。でも裏をかいているかもしれない。
ならばシルバーを呼ぶしかないみたいだな。シルバーがいれば少し安心できるという感じだしテレポートもできるだろう。
でもな、テレポートを使うとすごい魔力消費するからな・・・・・。
ルカが来た時とか本当に面倒なことになってしまう。だからまあシルバーに乗っていくしかないようだ。
「シルバー! 来い!」
シルバーは運良く近くにいた。なのですぐに来てくれる。
「どうしたプランス? ミアのところに急げよ」
シルバーは顔顰めるけど、すぐに元の顔に変わった。何か気づいたのだろう。やっぱり俺の気のせいじゃないようだ。
確かに、クリスタルは何か怪しいようだ。それならここで試すのもいいけど、確証がない分そんなことはできない。
いや、魔王の名の元に処刑することは容易いことである。
それは前魔王がよくやっていた技だ。
簡単に処刑できてしまう。魔王の言うことは絶対な魔界では魔王に逆らうこちはつまり死を意味すると言っても過言じゃない。
だから今ここで処刑するべきなのかもしれない。
そしな勇気があればの話だけど。俺には仲間を殺す勇気がなかったみたいだ。悲しいのか? それとも今正しい選択をしているのか? 分からない。
ただ俺は国民を信じたい思いが大きかった。いや王として信じなければならないようだ。
まあシルバーは連れて行くけれど。
「よしシルバー、走って行くぞ」
俺たちは走った方が早く魔王城に着く。魔王城にミアはいるから安心できる。理由は魔王城を護る兵隊がたくさんいて、王すらも守ってくれている。
それにルミナも護衛部隊に入ってるから安心である。だからまあ、俺はクリスタルのことを観察するとするか。
魔王城への道をシルバーと共に駆け抜けながら、俺は頭の中でクリスタルの姿を何度も反芻した。彼が何かを隠しているとしか思えない。しかし、その真相を暴くには、まだ手がかりが少なすぎる。クリスタルは他の魔族と同じように振る舞っているが、その平凡さが逆に異常だ。何かが違う、何かがおかしい。だが、どうしても決定的な証拠が掴めないのだ。
「プランス、そろそろ魔王城が見えるぞ」
シルバーの声が俺を現実に引き戻す。確かに、遠くに魔王城の威容が見え始めていた。安心感が胸に広がるが、同時に緊張も増していく。ミアは無事だろうか。俺がこの場を離れた間に、クリスタルが何か仕掛けていたとしたら……。
「急ごう、シルバー。俺たちはミアを守らなければならない」
シルバーは無言で頷き、さらに速度を上げた。風が俺たちの顔に強く吹き付ける。魔王城に着けば、しばらくは安全だ。そこには強力な護衛兵がいるし、ルミナもいる。彼女なら何かあった時でも即座に対応できるだろう。
しかし、魔王城にたどり着いた時、何かが違うことに気づいた。城の周囲に漂う異様な静けさが、不安をさらに掻き立てる。いつもなら兵士たちが厳重に見張っているはずだが、その気配がほとんど感じられない。
「シルバー、何か変だ。いつもと違う」
シルバーも周囲を見回し、眉をひそめた。
「確かに・・・何かが起こっているかもしれないな。だが、まだわからん。まずは城内に入ろう」
俺たちは慎重に城の門をくぐり抜け、中へと進んだ。内側は外と同様、静まり返っていた。兵士たちの姿がまばらで、皆がどこか緊張した様子を見せている。
「何が起きているんだ?」俺は城内にいた近くの兵士に問いかけた。
「プランス様、申し訳ありません。実は…」兵士が言いかけた瞬間、城内に響き渡る叫び声が聞こえた。俺は反射的にその方向へと駆け出した。
「ミアか・・・!?」不安が急速に募る。もし彼女に何かあったら、俺は・・。そんな考えが頭を巡る中、ついに俺は叫び声の元にたどり着いた。
そこで見たものは、目を疑う光景だった。ミアは無事だったが、その隣にはクリスタルが立っていた。彼は冷たい目でこちらを見つめ、微笑を浮かべていた。その表情は、これまで見たことのない不気味なものだった。
「クリスタル・・・お前、何をしている?」
俺が問いかけると、クリスタルは一瞬だけ目を細め、穏やかな声で答えた。
「ただ、少し試していただけさ。プランス、お前がどこまで俺を疑っているかをね」
俺の胸に冷たい何かが走った。
クリスタルは横から見れば、ただの魔族であるが真正面で見るとやばいくらい強い魔族に見えてしまう。いつもは魔力を抑えているからかもしれない。
俺も魔力を抑えるのは簡単だが普通の魔族よりなぜか強く見えてしまう。それはがたいだけじゃなくて、雰囲気かららしいけど、クリスタルは雰囲気も体格も一般魔族となんだ変わらない。
だから怪しいのだ。何か裏がありそうで何かがおかしいように見える。少なくても俺だけにはかもしれないけど、一瞬の隙も見せてはならないと今思った。
もしもネズミだった場合が本当にやばいからな。俺が死ぬ可能性までできてしまう。
だから今から、ミアのところに行ってもいいのか? 俺が敵だったらミアを一番に狙う。でも裏をかいているかもしれない。
ならばシルバーを呼ぶしかないみたいだな。シルバーがいれば少し安心できるという感じだしテレポートもできるだろう。
でもな、テレポートを使うとすごい魔力消費するからな・・・・・。
ルカが来た時とか本当に面倒なことになってしまう。だからまあシルバーに乗っていくしかないようだ。
「シルバー! 来い!」
シルバーは運良く近くにいた。なのですぐに来てくれる。
「どうしたプランス? ミアのところに急げよ」
シルバーは顔顰めるけど、すぐに元の顔に変わった。何か気づいたのだろう。やっぱり俺の気のせいじゃないようだ。
確かに、クリスタルは何か怪しいようだ。それならここで試すのもいいけど、確証がない分そんなことはできない。
いや、魔王の名の元に処刑することは容易いことである。
それは前魔王がよくやっていた技だ。
簡単に処刑できてしまう。魔王の言うことは絶対な魔界では魔王に逆らうこちはつまり死を意味すると言っても過言じゃない。
だから今ここで処刑するべきなのかもしれない。
そしな勇気があればの話だけど。俺には仲間を殺す勇気がなかったみたいだ。悲しいのか? それとも今正しい選択をしているのか? 分からない。
ただ俺は国民を信じたい思いが大きかった。いや王として信じなければならないようだ。
まあシルバーは連れて行くけれど。
「よしシルバー、走って行くぞ」
俺たちは走った方が早く魔王城に着く。魔王城にミアはいるから安心できる。理由は魔王城を護る兵隊がたくさんいて、王すらも守ってくれている。
それにルミナも護衛部隊に入ってるから安心である。だからまあ、俺はクリスタルのことを観察するとするか。
魔王城への道をシルバーと共に駆け抜けながら、俺は頭の中でクリスタルの姿を何度も反芻した。彼が何かを隠しているとしか思えない。しかし、その真相を暴くには、まだ手がかりが少なすぎる。クリスタルは他の魔族と同じように振る舞っているが、その平凡さが逆に異常だ。何かが違う、何かがおかしい。だが、どうしても決定的な証拠が掴めないのだ。
「プランス、そろそろ魔王城が見えるぞ」
シルバーの声が俺を現実に引き戻す。確かに、遠くに魔王城の威容が見え始めていた。安心感が胸に広がるが、同時に緊張も増していく。ミアは無事だろうか。俺がこの場を離れた間に、クリスタルが何か仕掛けていたとしたら……。
「急ごう、シルバー。俺たちはミアを守らなければならない」
シルバーは無言で頷き、さらに速度を上げた。風が俺たちの顔に強く吹き付ける。魔王城に着けば、しばらくは安全だ。そこには強力な護衛兵がいるし、ルミナもいる。彼女なら何かあった時でも即座に対応できるだろう。
しかし、魔王城にたどり着いた時、何かが違うことに気づいた。城の周囲に漂う異様な静けさが、不安をさらに掻き立てる。いつもなら兵士たちが厳重に見張っているはずだが、その気配がほとんど感じられない。
「シルバー、何か変だ。いつもと違う」
シルバーも周囲を見回し、眉をひそめた。
「確かに・・・何かが起こっているかもしれないな。だが、まだわからん。まずは城内に入ろう」
俺たちは慎重に城の門をくぐり抜け、中へと進んだ。内側は外と同様、静まり返っていた。兵士たちの姿がまばらで、皆がどこか緊張した様子を見せている。
「何が起きているんだ?」俺は城内にいた近くの兵士に問いかけた。
「プランス様、申し訳ありません。実は…」兵士が言いかけた瞬間、城内に響き渡る叫び声が聞こえた。俺は反射的にその方向へと駆け出した。
「ミアか・・・!?」不安が急速に募る。もし彼女に何かあったら、俺は・・。そんな考えが頭を巡る中、ついに俺は叫び声の元にたどり着いた。
そこで見たものは、目を疑う光景だった。ミアは無事だったが、その隣にはクリスタルが立っていた。彼は冷たい目でこちらを見つめ、微笑を浮かべていた。その表情は、これまで見たことのない不気味なものだった。
「クリスタル・・・お前、何をしている?」
俺が問いかけると、クリスタルは一瞬だけ目を細め、穏やかな声で答えた。
「ただ、少し試していただけさ。プランス、お前がどこまで俺を疑っているかをね」
俺の胸に冷たい何かが走った。
11
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
三年の想いは小瓶の中に
月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。
※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる