結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

恋愛系

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第四部第四章 模擬戦

七話

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 クリスタルを止める自信は結構あるけれど、そんなイメージを超える何かを彼は持っているのかもしれない。
 クリスタルは横から見れば、ただの魔族であるが真正面で見るとやばいくらい強い魔族に見えてしまう。いつもは魔力を抑えているからかもしれない。

 俺も魔力を抑えるのは簡単だが普通の魔族よりなぜか強く見えてしまう。それはがたいだけじゃなくて、雰囲気かららしいけど、クリスタルは雰囲気も体格も一般魔族となんだ変わらない。
 だから怪しいのだ。何か裏がありそうで何かがおかしいように見える。少なくても俺だけにはかもしれないけど、一瞬の隙も見せてはならないと今思った。
 もしもネズミだった場合が本当にやばいからな。俺が死ぬ可能性までできてしまう。
 だから今から、ミアのところに行ってもいいのか? 俺が敵だったらミアを一番に狙う。でも裏をかいているかもしれない。
 ならばシルバーを呼ぶしかないみたいだな。シルバーがいれば少し安心できるという感じだしテレポートもできるだろう。
 でもな、テレポートを使うとすごい魔力消費するからな・・・・・。
 ルカが来た時とか本当に面倒なことになってしまう。だからまあシルバーに乗っていくしかないようだ。

「シルバー! 来い!」

 シルバーは運良く近くにいた。なのですぐに来てくれる。

「どうしたプランス? ミアのところに急げよ」

 シルバーは顔顰めるけど、すぐに元の顔に変わった。何か気づいたのだろう。やっぱり俺の気のせいじゃないようだ。

 確かに、クリスタルは何か怪しいようだ。それならここで試すのもいいけど、確証がない分そんなことはできない。
 いや、魔王の名の元に処刑することは容易いことである。
 それは前魔王がよくやっていた技だ。
 簡単に処刑できてしまう。魔王の言うことは絶対な魔界では魔王に逆らうこちはつまり死を意味すると言っても過言じゃない。
 
 だから今ここで処刑するべきなのかもしれない。
 そしな勇気があればの話だけど。俺には仲間を殺す勇気がなかったみたいだ。悲しいのか? それとも今正しい選択をしているのか? 分からない。
 ただ俺は国民を信じたい思いが大きかった。いや王として信じなければならないようだ。
 まあシルバーは連れて行くけれど。

「よしシルバー、走って行くぞ」

 俺たちは走った方が早く魔王城に着く。魔王城にミアはいるから安心できる。理由は魔王城を護る兵隊がたくさんいて、王すらも守ってくれている。
 それにルミナも護衛部隊に入ってるから安心である。だからまあ、俺はクリスタルのことを観察するとするか。

 魔王城への道をシルバーと共に駆け抜けながら、俺は頭の中でクリスタルの姿を何度も反芻した。彼が何かを隠しているとしか思えない。しかし、その真相を暴くには、まだ手がかりが少なすぎる。クリスタルは他の魔族と同じように振る舞っているが、その平凡さが逆に異常だ。何かが違う、何かがおかしい。だが、どうしても決定的な証拠が掴めないのだ。

「プランス、そろそろ魔王城が見えるぞ」

 シルバーの声が俺を現実に引き戻す。確かに、遠くに魔王城の威容が見え始めていた。安心感が胸に広がるが、同時に緊張も増していく。ミアは無事だろうか。俺がこの場を離れた間に、クリスタルが何か仕掛けていたとしたら……。

「急ごう、シルバー。俺たちはミアを守らなければならない」

 シルバーは無言で頷き、さらに速度を上げた。風が俺たちの顔に強く吹き付ける。魔王城に着けば、しばらくは安全だ。そこには強力な護衛兵がいるし、ルミナもいる。彼女なら何かあった時でも即座に対応できるだろう。

 しかし、魔王城にたどり着いた時、何かが違うことに気づいた。城の周囲に漂う異様な静けさが、不安をさらに掻き立てる。いつもなら兵士たちが厳重に見張っているはずだが、その気配がほとんど感じられない。

「シルバー、何か変だ。いつもと違う」

 シルバーも周囲を見回し、眉をひそめた。

「確かに・・・何かが起こっているかもしれないな。だが、まだわからん。まずは城内に入ろう」

 俺たちは慎重に城の門をくぐり抜け、中へと進んだ。内側は外と同様、静まり返っていた。兵士たちの姿がまばらで、皆がどこか緊張した様子を見せている。

 「何が起きているんだ?」俺は城内にいた近くの兵士に問いかけた。

 「プランス様、申し訳ありません。実は…」兵士が言いかけた瞬間、城内に響き渡る叫び声が聞こえた。俺は反射的にその方向へと駆け出した。

 「ミアか・・・!?」不安が急速に募る。もし彼女に何かあったら、俺は・・。そんな考えが頭を巡る中、ついに俺は叫び声の元にたどり着いた。

 そこで見たものは、目を疑う光景だった。ミアは無事だったが、その隣にはクリスタルが立っていた。彼は冷たい目でこちらを見つめ、微笑を浮かべていた。その表情は、これまで見たことのない不気味なものだった。

 「クリスタル・・・お前、何をしている?」

 俺が問いかけると、クリスタルは一瞬だけ目を細め、穏やかな声で答えた。

 「ただ、少し試していただけさ。プランス、お前がどこまで俺を疑っているかをね」

 俺の胸に冷たい何かが走った。
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