結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

恋愛系

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第五部第二章

黄昏れる彼女の背中を追い求めたい

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 彼女は寝る時間になっても本を読み続け
 まるで黄昏ることのないように、生きている彼女は、昼と同じ光で満たされているのだろう。
 
 それ故に眠気が来なく、ずっと本を読んでいるのだ。もちろん、俺は寝たいが彼女が寝るまでは寝ることはできない。
 もしも彼女がどこへと行ってしまい、危ない目に遭ってはいけないからだ。
 特にトイレとかは。

 誰かに、魔法で連れ去られるかもしれない。そんな時に、寝ていて気づかなかったら自分も傷つくし彼女も傷つく。
 それが嫌なので、俺は今、オールになるかもしれない状態で起きている。
 明日何が起こるかなんてわからないけど、今を生きている。だから明日のことは今じゃなくて明日考えればいい。今は今を生きるために生きよう。
 今の自分は明日のことは人の事として生きよう。そうすると、不思議と自分が何をするべきなのか、よくわかる。

 彼女のために今日は生きよう。明日はどうでもいいさ。

「その本、今日で読み終わるまで読むの?」

 唐突な質問に彼女は少し、首を傾げた。そんな彼女も可愛くて、自分が愛するべき人と分かった。それなのに、自分はかけ離してしまう。
 その度に、またかよって思う。口にあまり出さないようにしているけど、漏らすこともある。
 
 だから自分が嫌いになっていくのかもしれない。

 でも、今は自分が良い奴と思えている。理由は特にとはないが、こうして平和に暮らしていられているからだろう。
 こんな感じに幸せが出迎えてくれている。
 毎日こんな暮らしができたらいいよね・・・。

「わからないなー、プランスは寝てていいよ」

 彼女はベッドに横たわりながら本を読みながら言った。

 俺は隣に座り、彼女を見ている。
 意外と幸せはここにあるのだと、実感した。
 まあ、彼女がいないまま孤独で、落ちぶれていた時とは違うな。

 あのような時は孤独に溢れていたから、幸せなんて文字を、頭に浮かべることもできなかった。
 まるで、お腹を減らした子供が、横たわっているような、気分だった。あの気持ちは今も感じる、なんてできない。
 
「そんなことはいけない。俺は君を守るって決めいるからね」

 そんなことを口にすると彼女はキョトンと寝てしまった。顔に本が落ちる。それをすぐさまキャッチして、布団を彼女の上に被せた。彼女は目を瞑っていて、ぐっすり寝ている。
 息をしているから死んでいるわけではなさそうだ。そのことを確認してベッドに座り、彼女の髪を撫で下ろした。
 彼女が微かに微笑んだ気がする。そんな顔を瞼に浮かべながら、眠りについた。

 今日は特にという夢を見ない。
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