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第一章 ヴォルフ・ガーナイン王国編
第14話 肉弾相打
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「敵陣が崩れたわよっ!!!!ぼさっとしてないで攻めなさい!!!!私たちが勝利をつかむのよ!!!!」
メイの一言で静寂は切り裂かれ、戦場はまた動き出した。
あまりの衝撃に乱れた魔族軍たちは、すぐに建て直せるはずもなく、逆に勢いを増した国境師団たちの猛攻に背を向け逃げ出す者まで現れていた。
「な、なんなんだ!あの女は!?」
翼の生えた女魔族が、セレイナを見て大量の汗をかき、ワナワナと震えている。
「あんな化け物がいるなんて聞いてないわ!引き時ね。ここで死ぬなんてごめんよ」
「待ちなさいっ!!」
飛び去ろうとした時、メイの怒号が下から飛んできた。メイはハンマーを横に持ち構えている。
「アースシェイカー!!」
「でりゃあああああああああああっ!!!!」
メイは巨大ハンマーを野球のスイングのように振り抜いた。
「な、なに? キャッッ!!!!」
女魔族は凄まじい風圧のあと、衝撃波のようなもので吹き飛ばされ、岩の壁に激突した。
「うっ…… くっ!!」
「ふぅ。やっと降りてきたわね。翼人?ハーピーかしら?珍しいわね」
メイはハンマーを肩に担いで歩み寄る。
「……ハッッ!!!!」
女魔族は翼を羽ばたき、無数の硬化した羽をメイに向かって投げつけた。
羽はガードしたメイの腕に突き刺さる! しかし、何事もなかったかのように羽の束は地面へと落ちた。メイの腕は無傷だった。
「ば、バカな!!岩をも砕く鋼鉄の羽だぞ!!」
「まあ落ち着きなさいよ。名前、教えてちょうだい」
「べ、ベルダティヒ……」
「そ、ベルダティヒね。良い名前だわ。逃げられても面倒だし、死んでもらうわね」
「な、舐めるなぁ――――!!!!!!」
魔将ベルダティヒは、翼自体を鋼鉄の刃へと変え、鬼の形相でメイへと襲い掛かる。
フー。と息を吐くと、メイの身体を金色の光の膜が覆いはじめた。体内のマナを、身体を強化するオーラへと変化する"称号持ち"たちの戦闘形態だ。
ベルダティヒの猛攻! だが、その攻撃は武器どころか素手ですべて防がれている。
足の鋭い鉤爪でメイを蹴りつけるも、逆に足を掴まれ、岩の壁が崩れるほど激しく叩きつけられるベルダティヒ。
「グハッッ!!!!」
ベルダティヒはその場に崩れ落ちた。
「まあ、こんなものかしらね。この子を使うまでもなかったわね」
メイはハンマーを見ながら言った。
「ば、化け者め……本当に、人間かお前」
「あら、鳥の怪物にそんな事言われるなんて心外だわね」
メイは「さようなら、ベルダティヒ。名前は覚えておくわ」とハンマーを天高く構えた。
「そ、そんな……こんな所で、私が、人間……なんかに……」
ハンマーは轟音とともに無慈悲に振り下ろされた。
一方、国境の砦前。
矢を撃ち終えたセレイナの身体がまた白金に輝きだす。両手を組み、祈りの所作を行ったセレイナは囁く。
「ホーリー・サンクチュアリ」
すると、セレイナを中心にして、広範囲にドーム状の光の結界が展開された。
「怪我人を結界の中に運んでください」
その言葉に、動ける者たちが結界の中へと怪我人を運んできた。
「おお……なんて暖かい…… こ、これは!」
兵士が驚く。大勢の怪我人たちの傷が癒されていく。兵士たちには、まさに神の奇跡に見えていることだろう。
この結界は、味方と認識した者たちの怪我を癒し、闇、魔の属性を弱体化させる聖域。
――そのセレイナの大活躍を見ていた俺は、驚きとともに誇らしさも感じていた。
でも、彼女を守ると見栄を切った手前、このままではちょっと格好がつかない。
俺は戦場へと足早に向かい周囲を確認した。
よし、ここの空間にも揺らぎが見える。あの魔法が使えるはずだ!
俺はあの時のことを思い出しながら集中する。すると、炎の玉が俺を囲むように無数に出現した。
「よし!成功した!!」
俺は敵陣へと照準を定め叫ぶ。
「いけえええええええぇぇっ!!!!」
炎の玉は、一斉に弾丸のように射出され、敵陣を襲う!
敵陣の兵士たちは、次々と炎の弾丸に吹き飛ばされていく。まさに炎の弾幕だ。
俺は「第二陣!」と、間髪入れずに、また無数の炎の塊を空中に出現させる。
その姿にウィザード部隊は驚き、一人の女性が言葉を発した。
「空中に魔法を発現させるなんて見たことない……それにあの数は異常だわ。ファイアバレットは数発でも魔力を結構使っちゃうのに」
隣の男も口を開く。
「……ああ、それに詠唱どころか魔法術式の展開もなしでなんて。彼は誰なんだ!?」
それを見ていたメイはヒュウッと口笛を鳴らした。
「やるじゃない。もしかしてあの子ウィザードだったの? 本当に飽きない子だわ。マジメにグッド・ルッキング・ガイ・に入ってくれないかしら」
戦いは一気に攻勢に進んだ。しかし国境付近にまで迫られていた敵の軍勢は後退し始め、勝利間近と感じられたその時、国境師団の兵士たちが次々と斬られ、倒れていく。
「このままおめおめと引き下がれるか!! 戻ってもシュバールツ様に消されてしまう!」
怪しい剣を携えた魔族の男が剣を構える。顔から下半分はマスクのようなもので覆われていて見えない。
魔族の男は兵士たちに襲い掛かり、斬り伏せていく。
「待ちたまえ」
「……誰だ貴様!!」
そこにはエディアノイの姿があった。姿勢を正し、レイピアを顔の前にかまえている。
とても気品と威厳のある出で立ちだ。
「私と君で、一騎打ちと洒落込もうじゃないか」
メイの一言で静寂は切り裂かれ、戦場はまた動き出した。
あまりの衝撃に乱れた魔族軍たちは、すぐに建て直せるはずもなく、逆に勢いを増した国境師団たちの猛攻に背を向け逃げ出す者まで現れていた。
「な、なんなんだ!あの女は!?」
翼の生えた女魔族が、セレイナを見て大量の汗をかき、ワナワナと震えている。
「あんな化け物がいるなんて聞いてないわ!引き時ね。ここで死ぬなんてごめんよ」
「待ちなさいっ!!」
飛び去ろうとした時、メイの怒号が下から飛んできた。メイはハンマーを横に持ち構えている。
「アースシェイカー!!」
「でりゃあああああああああああっ!!!!」
メイは巨大ハンマーを野球のスイングのように振り抜いた。
「な、なに? キャッッ!!!!」
女魔族は凄まじい風圧のあと、衝撃波のようなもので吹き飛ばされ、岩の壁に激突した。
「うっ…… くっ!!」
「ふぅ。やっと降りてきたわね。翼人?ハーピーかしら?珍しいわね」
メイはハンマーを肩に担いで歩み寄る。
「……ハッッ!!!!」
女魔族は翼を羽ばたき、無数の硬化した羽をメイに向かって投げつけた。
羽はガードしたメイの腕に突き刺さる! しかし、何事もなかったかのように羽の束は地面へと落ちた。メイの腕は無傷だった。
「ば、バカな!!岩をも砕く鋼鉄の羽だぞ!!」
「まあ落ち着きなさいよ。名前、教えてちょうだい」
「べ、ベルダティヒ……」
「そ、ベルダティヒね。良い名前だわ。逃げられても面倒だし、死んでもらうわね」
「な、舐めるなぁ――――!!!!!!」
魔将ベルダティヒは、翼自体を鋼鉄の刃へと変え、鬼の形相でメイへと襲い掛かる。
フー。と息を吐くと、メイの身体を金色の光の膜が覆いはじめた。体内のマナを、身体を強化するオーラへと変化する"称号持ち"たちの戦闘形態だ。
ベルダティヒの猛攻! だが、その攻撃は武器どころか素手ですべて防がれている。
足の鋭い鉤爪でメイを蹴りつけるも、逆に足を掴まれ、岩の壁が崩れるほど激しく叩きつけられるベルダティヒ。
「グハッッ!!!!」
ベルダティヒはその場に崩れ落ちた。
「まあ、こんなものかしらね。この子を使うまでもなかったわね」
メイはハンマーを見ながら言った。
「ば、化け者め……本当に、人間かお前」
「あら、鳥の怪物にそんな事言われるなんて心外だわね」
メイは「さようなら、ベルダティヒ。名前は覚えておくわ」とハンマーを天高く構えた。
「そ、そんな……こんな所で、私が、人間……なんかに……」
ハンマーは轟音とともに無慈悲に振り下ろされた。
一方、国境の砦前。
矢を撃ち終えたセレイナの身体がまた白金に輝きだす。両手を組み、祈りの所作を行ったセレイナは囁く。
「ホーリー・サンクチュアリ」
すると、セレイナを中心にして、広範囲にドーム状の光の結界が展開された。
「怪我人を結界の中に運んでください」
その言葉に、動ける者たちが結界の中へと怪我人を運んできた。
「おお……なんて暖かい…… こ、これは!」
兵士が驚く。大勢の怪我人たちの傷が癒されていく。兵士たちには、まさに神の奇跡に見えていることだろう。
この結界は、味方と認識した者たちの怪我を癒し、闇、魔の属性を弱体化させる聖域。
――そのセレイナの大活躍を見ていた俺は、驚きとともに誇らしさも感じていた。
でも、彼女を守ると見栄を切った手前、このままではちょっと格好がつかない。
俺は戦場へと足早に向かい周囲を確認した。
よし、ここの空間にも揺らぎが見える。あの魔法が使えるはずだ!
俺はあの時のことを思い出しながら集中する。すると、炎の玉が俺を囲むように無数に出現した。
「よし!成功した!!」
俺は敵陣へと照準を定め叫ぶ。
「いけえええええええぇぇっ!!!!」
炎の玉は、一斉に弾丸のように射出され、敵陣を襲う!
敵陣の兵士たちは、次々と炎の弾丸に吹き飛ばされていく。まさに炎の弾幕だ。
俺は「第二陣!」と、間髪入れずに、また無数の炎の塊を空中に出現させる。
その姿にウィザード部隊は驚き、一人の女性が言葉を発した。
「空中に魔法を発現させるなんて見たことない……それにあの数は異常だわ。ファイアバレットは数発でも魔力を結構使っちゃうのに」
隣の男も口を開く。
「……ああ、それに詠唱どころか魔法術式の展開もなしでなんて。彼は誰なんだ!?」
それを見ていたメイはヒュウッと口笛を鳴らした。
「やるじゃない。もしかしてあの子ウィザードだったの? 本当に飽きない子だわ。マジメにグッド・ルッキング・ガイ・に入ってくれないかしら」
戦いは一気に攻勢に進んだ。しかし国境付近にまで迫られていた敵の軍勢は後退し始め、勝利間近と感じられたその時、国境師団の兵士たちが次々と斬られ、倒れていく。
「このままおめおめと引き下がれるか!! 戻ってもシュバールツ様に消されてしまう!」
怪しい剣を携えた魔族の男が剣を構える。顔から下半分はマスクのようなもので覆われていて見えない。
魔族の男は兵士たちに襲い掛かり、斬り伏せていく。
「待ちたまえ」
「……誰だ貴様!!」
そこにはエディアノイの姿があった。姿勢を正し、レイピアを顔の前にかまえている。
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