R・P・G ~転生して不死にされた俺は、最強の英雄たちと滅ぼすはずだった異世界を統治する~

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第一章 ヴォルフ・ガーナイン王国編

第15話 エディアノイ VS 魔将ゼルツアム

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「一騎打ち……だと?」
「ああ。どの道この戦に、お前たちの勝利はない。だったらせめて、剣士として武勲を挙げようとは思わないかね?」

 魔族の男はしばし考えた。

「お前は誰だおっさん」
「私はエディアノイ・アーバンデイル。このカッセル国境師団を束ねる者だ。どうだ、私の首を取りたくはないか?」
「なるほど、お前が……」

 男は考えた。
 このままおめおめと帰ってもシュバールツ様に消されるのが落ち。
 ならば、キャンディ・メイの父であるこの男の首を持って帰ればあるいは……
 それに、シュバールツ様の計画も、この男がいなくなれば遂行しやすくなる。

「了承した」
「話が早くて助かる。名を聞こう」
「ゼルツアムだ」

 エディアノイは片手で剣をゼルツアムの方へ向け、直立のまま構えた。

 ゼルツアムは両手で剣を構えた。

「正直、俺には退路がない。様子見はなしで本気で行かせてもらう」
「来たまえ」

 ゼルツアムが柄を握る手に力を込めると、ブレイドに電撃がほとばしった。

 エディアノイは思った。
 なるほど、雷属性の剣か。これはかするだけでも電撃によって動きが後手になる。
 厄介な物をもっているな。

 ゼルツアムが一気に間合いを詰める。大きく振ってきた剣を、エディアノイは大きな動きでかわす。
 エディアノイの技術なら剣先で流すこともできるが、それでは電撃が剣に伝わり剣を持つことさえ困難になる。

 ゼルツアムの剣撃を大きく身体を振ってかわし続けるエディアノイ。

 このままでは体力の消耗も激しい。攻撃に転じたいが、ゼルツアムに剣で受けられたら電撃の餌食だ。

「どうした! かかって来いよエディアノイ!!逃げるだけか!!」

 ゼルツアムの挑発にもエディアノイは冷静だった。

「仕方がない。あまり人の目が多い所では使いたくないんだが」

 エディアノイが再び剣を構えると、メイと同じように体を金色のオーラが包み込んでいく。
 そして、そのオーラはエディアノイの剣にも伝わり、剣を金色に包んで行く。

「それが人間種が編み出したオーラってやつか。おもしろい!」

 今度はエディアノイが一気に間合いを詰める。剣を上に大きく構え、ゼルツアムに振り落としていく。

 二人の剣が互いに激しくぶつかり合う!

「ハハハハッ!!俺の剣に触れたな!これでお前は…… !?」

 気づくと、エディアノイの剣がゼルツアムの胸に突き刺さっていた。
 ゼルツアムは困惑した。確かに上から剣を振り下ろしてきたはず。なぜ、俺の胸に剣が刺さっている?


「かっ……かは!! な、なに……が」

 剣を振ってきたエディアノイがスーッと消えていき、その後ろからもう一人のエディアノイが姿を現した。

 ゼルツアムは膝から崩れ落ちた。

「今のは私のスキルでね。君が受けたのは私の残像だったのだよ」
「……ざ、残像……だと!?」

 エディアノイのスキル『タイムアフター(時間残像)』は、寸前の自分の動きが残像として現れ、本体が追加攻撃を行うもの。

 残像には違いないが、ほんの少しの間は実体が残るため、実質は瞬間的な分身に値する必殺の剣技だ。


「このスキルは、同じ相手に二度は通用しないのでね。見せたからには討ち損じるわけにはいかないのだよ」

 「そ、そん……なスキル……をかくし……」

 倒れ込んだゼルツアムは灰のように朽ちて、風にさらわれ消えて行った。


 エディアノイはゼルツアムの剣を拾い上げ、いろいろな角度から眺めている。

「んー、この剣はなかなかのものだった。ありがたく頂戴するよ、ゼルツアム君」
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