薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜

鮒捌ケコラ

文字の大きさ
120 / 191
2章-3節. ヘルデス家の争族を切り抜けた私は…

11.友人に宣言しました。

しおりを挟む
 テルマと樹海へ食材を採取しに行った私は、樹海から戻った所で大図書館の方角で火事が起こっている事に気付き、そのまま急行。火事場からエリックとヴラド を助け出し、治療の為に屋敷へ連れて来た。だが、どうやら何処も不調はない様で何よりだ。

「……さて。目覚めたばかりだが、お前に言いたい事がある。」
「……あー、うん。」

 エリックは神妙な面持ちへと変わった。叱られるとでも思ってんだろうな。

「別にしちめんどくさい説教をするつもりは無いし、火に飛び込んだ動機をとやかく言うつもりもない。だが、これだけは言わせて貰おう。」
「あぁ……………………うん。」
「これから無茶をする時は、私のいる時だけにしてくれ。」
「ああ…………うん?」
「よし、それじゃあ昼食にしよう。いや、その前に風呂…」
「ちょっと待って。」
「ん?どうした?」
「あ、いや……ボク、てっきり……怒られると思ってたんだけど……」
「怒る?自分の従魔を助ける為に火に飛び込んだ勇ましを何故怒るんだ?」
「っ……気付いてたの?」
「ヴラド が言ってたぞ。シオリがどうのとか言って飛び込んだらしいな。さっきまでは本のシオリの為に何やってんだって思ってたけど、従魔の名前だったんだな。なら仕方ない。」
「で…でも、普通なら友達が危険に飛び込こうとするのを止めたりとか……」
「しないな、少なくとも私は。止めるとしたら、考え無しで躊躇ためらわず飛び込む様な無鉄砲ぐらいだ。お前はちゃんと躊躇ためらいがあるから自分で踏み止まれるだろ?」
「まぁ………うん。」

 それに、私なんかに止められたく無いだろうしな。

「…いや、それでもボクとしては……出来れば止めて欲しいかな。考えがあったとしても、流石にこんな事を繰り返すと死ぬかもだし……」
「私が死なせないから大丈夫だよ。今回だって土壇場だったけど助けてみせただろ?」
「いや…まぁ………確かに。」

 自分で言っておいて何だけど、素直に納得されるのは複雑だな。てか、エリックには割と普通の姿を見せてたと思うんだけど……これは挽回可能だろうか?

「わかった。今度からはアレクのいる時だけにするよ。」
「……わかってくれれば良いんだ。」

 納得されちゃったよ。冗談のつもりだったんだけど。

 これはもう……全力で守るしかないな。

「さて、そしたら早速風呂でその汚れを落とそうか。」
「あ……そっか……ごめん。ベットを汚しちゃって……」
「気にしなくて良いよ。プヨ。」
“「かしこまりました。直ぐに綺麗に致します。(ブワッ)」“
「うわっ!?」

 そう言ってプヨは布団を覆って清掃を始める。

「……すごいね。アレクの従魔。」
「あぁ、自慢の従魔だ。」
「シオリにもあれって出来るかな?」
「……どうだろうな。見た感じ道連どうれん契約はしてるっぽいから、後はシオリ次第かな。」
道連どうれん…契約……?」
「詳しい説明は省くけど、それによって従魔の潜在能力を最大限に引き出せる。今まで、シオリにエリックの血をあげちゃった事はある?」
「あ、うん。本で指を切っちゃった時にたまたま……」
「なるほど。」

 私と同じで意図せず行なっていた感じか。

「というか………プヨって名前なんだ。」
「触れるな。そもそも契約するつもりなんてなかったし、知らなかったんだよ。」

 あの時は従魔契約すら知らなかったからな。

"「何度も申し上げている通り、わたくしはこの名前を気に入っております。(シュワワワ…)どうかお気になさらず。」“

 しかも、プヨ自身が改名を拒否するからこの名前を呼び続けるしかない。妙な所で頑固なんだよな。

"「(シュルル…)清掃が完了致しました。」"

 そうこうしているうちに、ベットの清掃が終わった。

「待たせたな。じゃあ風呂に…」
「ちょっと待って。一つ聞いても良い?」
「………何かな?」
「わざわざ風呂まで行かなくても、プヨに頼んで綺麗にして貰えば良くない?」
「………あ。」

 言われてみれば、その通りだ。

 やはり、まだ動揺が残ってたみたいだ。真っ先に思い付きそうな事なのに……まだまだ精進が足りないな。

 

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

スラム街の幼女、魔導書を拾う。

海夏世もみじ
ファンタジー
 スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。  それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。  これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。

国外追放だ!と言われたので従ってみた

れぷ
ファンタジー
 良いの?君達死ぬよ?

婚約破棄して廃嫡された馬鹿王子、冒険者になって自由に生きようとするも、何故か元婚約者に追いかけて来られて修羅場です。

平井敦史
ファンタジー
公爵令嬢ヘンリエッタとの婚約破棄を宣言した王太子マルグリスは、父王から廃嫡されてしまう。 マルグリスは王族の身分も捨て去り、相棒のレニーと共に冒険者として生きていこうと決意するが、そんな彼をヘンリエッタが追いかけて来て……!? 素直になれない三人の、ドタバタ冒険ファンタジー。 ※「小説家になろう」、「カクヨム」にも掲載しています。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~

Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」 病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。 気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた! これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。 だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。 皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。 その結果、 うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。 慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。 「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。 僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに! 行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。 そんな僕が、ついに魔法学園へ入学! 当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート! しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。 魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。 この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――! 勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる! 腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました

月神世一
ファンタジー
​「命を捨てて勝つな。生きて勝て」 50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する! ​海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。 再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は―― 「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」 ​途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。 子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。 規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。 ​「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」 ​坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。 呼び出すのは、自衛隊の補給物資。 高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。 ​魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。 これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。

処理中です...