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2章-3節. ヘルデス家の争族を切り抜けた私は…
10.未知との遭遇をしました。
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「シャツとズボンの丈は合うか?」
「充分だ。ありがとう。」
見た感じ、若干足りない様な気もするが、何も着ないよりはマシだろう。
「そういえば、エリックの様子はどうだった?」
「相変わらず寝てたよ。暫くすれば目覚めると思うが……」
まだ寝てるのか。移動中も含めてここまでずっとなんて、流石に寝過ぎな気がするな。
「ヴラド 、エリックは何処に居る?」
「隣の部屋だ。これから診に行くのか?じゃあ俺も…」
「先に降りててくれ。」
「っ……」
「エリックの様子を見たら私も行く。決して、様子を見に来るなよ?」
「……わかった。」
ヴラド も何かを察したのか、素直に従ってくれた。
エリックは火事場で頭を抱えて苦しんでいた。火事場という状況から一酸化炭素中毒だと思っていたが、急性硬膜下血腫など脳の疾患の可能性だってあり得た。
我ながら、冷静ではなかったな。ヴラド が居たことで虚を突かれた……なんて、言い訳にもならない。
「(スタッ)」
今ここで入ったら危篤になっていたなんて事もあり得る。その時は、直ぐに処置しなければ手遅れに……いや、もう手遅れなのかもしれない。
だが、動揺する訳にはいかない。さっきの二の舞なんてごめん被るからな。
さて、どうなっているかな。
「(ガチャッ)エリック…調子は……」
「えっ?……アレク!?」
良いニュースだ。エリックは既に目を覚ましていた。
そして、悪いニュースだ。
"「(ウニョウニョウニョ……)」"
よくわからない黒い触手みたいな何かがオルブに纏わり憑いている。その外見からは、仰々しさを禁じ得ない。
「エリック!!」
“「(ヒュバッ)」“
エリックに駆け寄ろうとするも、一足遅れてしまい黒い何かは引っ込んでしまった。
「えっあっ…その、これは……」
「(ガシッ)エリック!」
今のは何だ?触手の様であったが、染み込む様にエリックに引っ込んだ。これだけでも、相当得体が知れない。
「大丈夫なのか!?」
「へっ?」
だが、そんな事よりエリックの体の方が心配だ。
「えっ…と……はい。」
「あぁ、違う!この質問じゃない!えっと……今の黒いのは何だ?身体に引っ込んだみたいだが……」
「えっ……?あ…あぁ……」
「まさか、何か得体の知れない生き物に寄生されてるんじゃ……」
「ち、違う!寄生なんてされてない!この子はボクの従魔だよ!」
「………へ?従魔??」
「…(ふぅ)出て来て、"シオリ"。」
「シオリ……?」
"「(ヒョコッ)」"
見ると、肩口からそれは顔を覗かせた。
「シオリ…って?」
「この子の名前だよ。」
あぁ、そう言うことか。
「………なるほど。スライムか。しかも、ただのスライムじゃないね?」
だって"シオリ"……真っ黒だ。黒光りすらしないくらいの黒……いや、もはや闇色だ。こんなスライム見たことない。
「うん。多分、特殊個体だと思う。」
“「(ペコッ)」“
さっきまではこの色合いで細くにょろにょろとしてたから仰々しさと物々しさがあったが、こうしてみると愛嬌を感じなくもない。
「ボクの言う事はちゃんと聞くし、ご飯も炭粉や煤なんかの黒い粉で本当に無害なんだよ。アレクにとって、従魔は珍しいかも知れないけど……」
"「(ヒョコッ)本日は、同族とよく会いますね。」“
「やっぱりお前もそう思うか。私もだ。」
「えっ!?」
「奇遇だな。私の従魔もスライムなんだ。心配しなくてもいじめたりなんてしないよ。」
「……そっか。(へたぁ)」
緊張の糸が切れたらしい。へたり込んでしまった。
というか、スライムが人語を喋っている事はスルー?
「シオリだっけ?(スッ)さっきはごめんな。見た目で決めつけたりして。」
握手を求めて手を伸ばす。
“「(ピトッ…クネクネックネックネッ)」“
「……ん?」
しかし、シオリは手のひらの上でくねって…いや、なんか書いてるのか?
“「(スッ……)」“
離れてしまった。一体何を……
【気にしないで。ごしじんを助けてくれてありがとう。】
手のひらを見ると、手書き風の字で、そう書かれていた。
「……あぁ、どう致しまして。」
微笑ましいもんだな。何処ぞの煙とは、大違いだ。
それにしても、この屋敷にスライム使いが3人も出揃うなんて思わなかったな。
「充分だ。ありがとう。」
見た感じ、若干足りない様な気もするが、何も着ないよりはマシだろう。
「そういえば、エリックの様子はどうだった?」
「相変わらず寝てたよ。暫くすれば目覚めると思うが……」
まだ寝てるのか。移動中も含めてここまでずっとなんて、流石に寝過ぎな気がするな。
「ヴラド 、エリックは何処に居る?」
「隣の部屋だ。これから診に行くのか?じゃあ俺も…」
「先に降りててくれ。」
「っ……」
「エリックの様子を見たら私も行く。決して、様子を見に来るなよ?」
「……わかった。」
ヴラド も何かを察したのか、素直に従ってくれた。
エリックは火事場で頭を抱えて苦しんでいた。火事場という状況から一酸化炭素中毒だと思っていたが、急性硬膜下血腫など脳の疾患の可能性だってあり得た。
我ながら、冷静ではなかったな。ヴラド が居たことで虚を突かれた……なんて、言い訳にもならない。
「(スタッ)」
今ここで入ったら危篤になっていたなんて事もあり得る。その時は、直ぐに処置しなければ手遅れに……いや、もう手遅れなのかもしれない。
だが、動揺する訳にはいかない。さっきの二の舞なんてごめん被るからな。
さて、どうなっているかな。
「(ガチャッ)エリック…調子は……」
「えっ?……アレク!?」
良いニュースだ。エリックは既に目を覚ましていた。
そして、悪いニュースだ。
"「(ウニョウニョウニョ……)」"
よくわからない黒い触手みたいな何かがオルブに纏わり憑いている。その外見からは、仰々しさを禁じ得ない。
「エリック!!」
“「(ヒュバッ)」“
エリックに駆け寄ろうとするも、一足遅れてしまい黒い何かは引っ込んでしまった。
「えっあっ…その、これは……」
「(ガシッ)エリック!」
今のは何だ?触手の様であったが、染み込む様にエリックに引っ込んだ。これだけでも、相当得体が知れない。
「大丈夫なのか!?」
「へっ?」
だが、そんな事よりエリックの体の方が心配だ。
「えっ…と……はい。」
「あぁ、違う!この質問じゃない!えっと……今の黒いのは何だ?身体に引っ込んだみたいだが……」
「えっ……?あ…あぁ……」
「まさか、何か得体の知れない生き物に寄生されてるんじゃ……」
「ち、違う!寄生なんてされてない!この子はボクの従魔だよ!」
「………へ?従魔??」
「…(ふぅ)出て来て、"シオリ"。」
「シオリ……?」
"「(ヒョコッ)」"
見ると、肩口からそれは顔を覗かせた。
「シオリ…って?」
「この子の名前だよ。」
あぁ、そう言うことか。
「………なるほど。スライムか。しかも、ただのスライムじゃないね?」
だって"シオリ"……真っ黒だ。黒光りすらしないくらいの黒……いや、もはや闇色だ。こんなスライム見たことない。
「うん。多分、特殊個体だと思う。」
“「(ペコッ)」“
さっきまではこの色合いで細くにょろにょろとしてたから仰々しさと物々しさがあったが、こうしてみると愛嬌を感じなくもない。
「ボクの言う事はちゃんと聞くし、ご飯も炭粉や煤なんかの黒い粉で本当に無害なんだよ。アレクにとって、従魔は珍しいかも知れないけど……」
"「(ヒョコッ)本日は、同族とよく会いますね。」“
「やっぱりお前もそう思うか。私もだ。」
「えっ!?」
「奇遇だな。私の従魔もスライムなんだ。心配しなくてもいじめたりなんてしないよ。」
「……そっか。(へたぁ)」
緊張の糸が切れたらしい。へたり込んでしまった。
というか、スライムが人語を喋っている事はスルー?
「シオリだっけ?(スッ)さっきはごめんな。見た目で決めつけたりして。」
握手を求めて手を伸ばす。
“「(ピトッ…クネクネックネックネッ)」“
「……ん?」
しかし、シオリは手のひらの上でくねって…いや、なんか書いてるのか?
“「(スッ……)」“
離れてしまった。一体何を……
【気にしないで。ごしじんを助けてくれてありがとう。】
手のひらを見ると、手書き風の字で、そう書かれていた。
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それにしても、この屋敷にスライム使いが3人も出揃うなんて思わなかったな。
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