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2章-4節. 停学期間を折り返した私は…
6.迷宮の説明を聞きます。
しおりを挟む街へ買い出しへ出た私とテルマは、不審者に追われているオルブを見つけて助けた。
そして、帰りの道中で不審者に襲われる事を危惧した私達は、オルブを商会まで護衛する事にした。
その道中、やり過ごす為に入った小屋の中で魔術羊皮紙を発動してしまい、この迷宮に迷い込んでしまった。
そして、どうにか脱出する為に経験者であるオルブからこの迷宮について意見を聞く所だ。
「じゃあまず、僕の見解から話したいと思います。その前に確認ですが、テルマさ……ん゛ん゛っ!」
「言いにくかったら無理しなくていいぞ。」
生真面目だなぁ。私は初対面から呼び捨てだったからあんまり意識してなかったけど、呼び捨てって若干抵抗があるよな。
「……ではテルマさん、出入り口らしき穴の類はありましたか?」
「いいや?仕掛け扉みたいになってるのかさっぱり感知出来ねぇ。」
「それじゃあ、魔力が集まった場所……みたいなものはありましたか?」
「それなら、この先の……3キロ?くらい行った所に一つあったな。」
「一つだけでしたか?」
「あぁ、他には無いな。」
「なるほど……やっぱりそうか。」
「何か心当たりがあるのか?」
「えぇ、どうやらこの迷宮は、転移陣式の様です。推定ですが、Bランク相当ではないかと思います。」
「転移陣……?」
「Bランク??」
「そもそも、迷宮には危険度に応じた等級が付いています。冒険者にも同様に付与されていて、一般的には探索の可否の目安にされています。」
「なるほど。因みに、ヘルデス邸の地下の迷宮はどれくらいになるんだ?」
「そうですね……迷宮自体の造りそのもので言えばDランク以下ですけど、多くの罠や仕掛け扉……そして何より鋼蜥蜴の存在が迷宮としての格を引き上げてます。恐らく、踏破するならAランクパーティと同等の実力が必要でしょう。」
「なんだ。それならこの迷宮も大した事ないって事じゃねぇか。」
「いいえ、それはあくまで踏破するならばの話です。我々の目的は、踏破ではなく脱出でしょう?」
「へ……?それが、どう違うってんだ?」
「大違いですよ。あの時は、階段を引き返せば入り口に戻れました。結局、我々も出来た訳ですからね。」
「いや、まぁ……逆棘式の罠をアレクが片っ端からぶっ壊してたもんな。」
「そういう問題じゃないんですけど……まぁ、そうですね。アレクさんのお陰で問題なく帰れました。迷宮を作った人にとっては涙目でしょうけどね。」
「話が逸れてるよな?戻してくれないか?」
隙あらば、イジってくるな。
「(コホン)……しかし、この迷宮ではそんな荒技は物理的に不可能なんです。だって、このタイプの迷宮にはそもそも退路が存在しないから。」
「退路が……」
「存在しない……?」
物凄く不穏な事を聞いてしまった気がする。
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