152 / 191
2章-4節. 停学期間を折り返した私は…
8.新たな食材を確保します。
しおりを挟む「そういえば、転移陣ってどんなヤツなんだ?」
「見ればわかりますよ。基本的には台座とかのそれっぽい装飾がありますし、ここへ転移された時の様に光っています。」
オルブの説明を聞き、迷宮からの脱出から攻略に切り替えた私達は、テルマが見つけたという転移陣へと向かっている。
「(ザッ)着いたぜ。ここだ。」
テルマが立ち止まる。
「……ここの筈だ。」
しかし、そこには……何も無い。
光る魔法陣どころか、それっぽい台座すらない、ただの開けた場所だった。
「………(ジィィィィ)」
けど、確かにうっすらとではあるが魔力が円形に集まっているみたいだな。
「テルマ」
「……なっ…いや、ちがっ…ア…アレク!見えないけど、本当にここから魔力が出てるんだ!!嘘なんかじゃ……」
「落ち着け。魔力なら今しがた視認した。別に疑ってないから落ち着け。」
「えっ?…あっ…すまん……取り乱した。」
本当にどうしたこいつ?今日は情緒が不安定だな。
「オルブ……何でここの魔法陣は光ってすら居ないんだ?」
「恐らく、まだ起動していないんでしょうね。」
「起動?」
「本来、迷宮攻略とは階層を踏破しながら進んでいくものです。故に各階層毎に転移陣を起動する為の課題があるんです。」
「それって…もしかして階層の魔物を全て倒すとか?」
「そういう課題もありますね。しかし、もっとシンプルな事もあります。例えば……(ヒュッ)」
〈トスッ……ポウッ〉
「……こんな感じに、重量を感知したら起動するとかが一般的ですね。」
オルブの投げたナイフに反応して転移陣が光り出した。どうやら起動したらしい。
「さ、早く転移陣に……」
「待て!」
「…テルマ?」
「アレク、合図したら俺たちを抱えて高く跳躍してくれ。」
「え?何で…」
「良いから早く!!」
「あ…あぁ………(ガシガシッ)」
〈ドドドドドドドドドドドドッ〉
2人を小脇に抱えるとともに空間まで揺する様な地鳴りが聞こえた。
「(ピクッ)っ!………なるほど。そう言う事か。」
「えっ?えっ??どういう事ですか??」
「口閉じてろ、舌噛むぞ。」
今になって私も、射程圏内に入ったソイツらを感知した。
「今だ!」
「(トッ)」
そして、天井付近まで跳躍した。直後……
"「「「「「「「(ドドドドッ)ブルゥゥァアウァァァァッ!」」」」」」」"
転移陣の光に照らされた獣達を視認した。
「へ?!あれって……」
「テルマが言ってた『毛がモジャモジャで四足歩行の魔物』だな。恐らく転移陣の光に反応して集まって来たんだろう。」
「あのまま転移を待っていたら四方八方からの突進でお陀仏だったな。正に、転移陣兼罠って訳だ。」
幸いにも回避した目下では……
“「「「「「「「(バキッゴッガッドスドスッ)ブモァァァァァァァァァァァァァアッ!!!」」」」」」」“
転移陣を中心に魔物同士が死屍累々な光景が繰り広げられていた。さっきまであそこに居たと思うと……流石に寒気がするな。
私でも捌ききれるかわからないし、危うくテルマ達が肉ミンチになる所だった。
「……間一髪だったな。」
「だな。お前のおかげで助かった。」
「それはどうでしょうか?僕としてはまだ命の危機を感じています。」
「何?!何処かに魔物が…」
「いえ、高さ的に。」
「あ……なんだ。」
そろそろ降りるかな。
「(ストッ)……よし、2人とも怪我は無い?」
「えぇ、お陰様で。」
「てか、以前より着地が上手くなったな。」
褒めているんだろうけど………複雑だ。
「アレク!コイツらの肉って持って帰るか?」
死屍累々となった瀕死の魔物達……その姿は、前世の図鑑で見たヌーによく似ていた。見た目が牛っぽいなら、味も同じかもしれない。
「……そうだな、持ち帰るか。せっかくだし、新しい料理に……」
〈ヴォーーーーーーーンッ〉
「「「へ?」」」
直後、私達は転移した。
0
あなたにおすすめの小説
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
婚約破棄して廃嫡された馬鹿王子、冒険者になって自由に生きようとするも、何故か元婚約者に追いかけて来られて修羅場です。
平井敦史
ファンタジー
公爵令嬢ヘンリエッタとの婚約破棄を宣言した王太子マルグリスは、父王から廃嫡されてしまう。
マルグリスは王族の身分も捨て去り、相棒のレニーと共に冒険者として生きていこうと決意するが、そんな彼をヘンリエッタが追いかけて来て……!?
素直になれない三人の、ドタバタ冒険ファンタジー。
※「小説家になろう」、「カクヨム」にも掲載しています。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
詠唱? それ、気合を入れるためのおまじないですよね? ~勘違い貴族の規格外魔法譚~
Gaku
ファンタジー
「次の人生は、自由に走り回れる丈夫な体が欲しい」
病室で短い生涯を終えた僕、ガクの切実な願いは、神様のちょっとした(?)サービスで、とんでもなく盛大な形で叶えられた。
気がつけば、そこは剣と魔法が息づく異世界。貴族の三男として、念願の健康な体と、ついでに規格外の魔力を手に入れていた!
これでようやく、平和で自堕落なスローライフが送れる――はずだった。
だが、僕には一つ、致命的な欠点があった。それは、この世界の魔法に関する常識が、綺麗さっぱりゼロだったこと。
皆が必死に唱える「詠唱」を、僕は「気合を入れるためのおまじない」だと勘違い。僕の魔法理論は、いつだって「体内のエネルギーを、ぐわーっと集めて、どーん!」。
その結果、
うっかり放った火の玉で、屋敷の壁に風穴を開けてしまう。
慌てて土魔法で修復すれば、なぜか元の壁より遥かに豪華絢爛な『匠の壁』が爆誕し、屋敷の新たな観光名所に。
「友達が欲しいな」と軽い気持ちで召喚魔法を使えば、天変地異の末に伝説の魔獣フェンリル(ただし、手のひらサイズの超絶可愛い子犬)を呼び出してしまう始末。
僕はただ、健康な体でのんびり暮らしたいだけなのに!
行く先々で無自覚に「やりすぎ」てしまい、気づけば周囲からは「無詠唱の暴君」「歩く災害」など、実に不名誉なあだ名で呼ばれるようになっていた……。
そんな僕が、ついに魔法学園へ入学!
当然のように入学試験では的を“消滅”させて試験官を絶句させ、「関わってはいけないヤバい奴」として輝かしい孤立生活をスタート!
しかし、そんな規格外な僕に興味を持つ、二人の変わり者が現れた。
魔法の真理を探求する理論オタクの「レオ」と、強者との戦いを求める猪突猛進な武闘派女子の「アンナ」。
この二人との出会いが、モノクロだった僕の世界を、一気に鮮やかな色に変えていく――!
勘違いと無自覚チートで、知らず知らずのうちに世界を震撼させる!
腹筋崩壊のドタバタコメディを軸に、個性的な仲間たちとの友情、そして、世界の謎に迫る大冒険が、今、始まる!
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
50歳元艦長、スキル【酒保】と指揮能力で異世界を生き抜く。残り物の狂犬と天然エルフを拾ったら、現代物資と戦術で最強部隊ができあがりました
月神世一
ファンタジー
「命を捨てて勝つな。生きて勝て」
50歳の元イージス艦長が、ブラックコーヒーと海軍カレー、そして『指揮能力』で異世界を席巻する!
海上自衛隊の艦長だった坂上真一(50歳)は、ある日突然、剣と魔法の異世界へ転移してしまう。
再就職先を求めて人材ギルドへ向かうも、受付嬢に言われた言葉は――
「50歳ですか? シルバー求人はやってないんですよね」
途方に暮れる坂上の前にいたのは、誰からも見放された二人の問題児。
子供の泣き声を聞くと殺戮マシーンと化す「狂犬」龍魔呂。
規格外の魔力を持つが、方向音痴で市場を破壊する「天然」エルフのルナ。
「やれやれ。手のかかる部下を持ったもんだ」
坂上は彼らを拾い、ユニークスキル【酒保(PX)】を発動する。
呼び出すのは、自衛隊の補給物資。
高品質な食料、衛生用品、そして戦場の士気を高めるコーヒーと甘味。
魔法は使えない。だが、現代の戦術と無限の補給があれば負けはない。
これは、熟練の指揮官が「残り物」たちを最強の部隊へと育て上げ、美味しいご飯を食べるだけの、大人の冒険譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる