薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜

鮒捌ケコラ

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2章-2節.ヘルデス家の争続に巻き込まれた私は…

35.テルマの言い分を否定します。

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 学園から停学喰らって、トラブルに巻き込まれて、迷宮ダンジョンを脱出して、屋敷で夕食食って、その後に茶をしばいて、雑談してたら……オルブから突飛な質問をされて面食らった。

「………メイド?」
「はい、カンナさん……でしたっけ?彼女との関係はどこまで進んでるんですか?」

 いやいや、別にメイドにしたつもりはないが……

 というか、そもそも質問の意図が分からない。どう答えたものか。取り敢えず、関係をそのまま伝えるか……

「………」

 言われてみれば、私と彼女の関係は何だろう?少なくとも、メイドとご主人ではない。断じて違う。友人……雇用契約者………奉公人……?ただ……どれもしっくりこないのは何故だろう?

「カンナは俺たちのクラスメイトだ。な。」

 まぁたコイツは勝手に話しやがった。

「クラスメイト?て事は、彼女もブレルスクの学生なんですか?」
「……あぁ、諸事情でこの屋敷の家事全般もお願いしてる。」
「住み込みでな。」
「ただ、決して彼女はメイドという訳じゃない。」
「と、あくまでもこいつは言っている。」
「あの服装については、次の服を見繕うまでのしのぎだ。」
「て割には、結構見てるけどな。」
は、屋敷に越してきた時にたまたま置いてあった服であって、決して私の趣味じゃない。」
「と、わざわざ否定してるのがいかにもって感じ…」
「(ガシッ)テルマ?(ギリリッ)含みのある言い回しは辞めようか?」
「全て事実だろ?どうした?図星を突かれて痛いのか?」

 やっぱり動揺しないな。何より……

「痛くもない腹を探られれば、そのうち痛みが生じるかもな。」
「なるほど。つまりは自覚症状が無いって所か?」
「何だと?」
「そもそも、何をムキになってんだ?そういう必死な様子を見ると、意識してる事がバレバレだな。」

 こいつ、いつからこんな減らず口を叩く様になったんだ?生殺与奪の権利は文字通り私の手の中なんだぞ?

「あ…あの!」
「「ん?」」
「そういえば、カンナさんは?」

 険悪な雰囲気を読んだのか、オルブが話題を逸らしに掛かった。そういえば、またオルブを置いてけぼりにしていたんだな。

「(スッ)あぁ、今日は早めに休むとか言って部屋に戻ったよ。」
「……(ズズッ)そうですか。」

 そう、非常に信じ難い事に、彼女は先に休んでいる。

 この屋敷に来て初めて彼女が彼女自身の意志で休むことを選んだのだ。

 恐らく、恥ずかしさの限界だったのだろう。彼女のポーカーフェイスは一流のそれと遜色なかったが、生体反応バイタルまでは隠せて無かった。だから、私は知っている。料理している間もずっと彼女の心を羞恥心が占めていた事を。実際、彼女は料理中からずっと私と目を合わせないようにしていた。

 まぁ、どんな理由であれ自発的に休む様になった事は大変喜ばしい。今日の所はゆっくり休んで貰おう。

「良かったなアレク。時間が出来て。」
「……時間?」
「そう、今お前の心を乱している感情を整理する為の時間だ。」
「………は?」
「そりゃまぁカンナは美人だし、いきなり抱きつかれて照れるのもわかる。」
「………は??」
「けど、明日の朝までに心に整理付けていつも通りに戻っとけよ。じゃなきゃいっそ告れ。」
「………は???」

 さっきから何を言っているんだ?こいつは??

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