32 / 34
30「interlude」side ──
しおりを挟む
東陽暦2090年、9月9日。この日、国内の某ホテルで大規模な火災が発生した。
当初は火の回りが異常に早すぎる事から複数人による同時放火という計画的犯行が疑われたが、特に被害が酷かった現場から救助された人々は皆口を揃えてこう証言した。
───「『黒い化け物』の仕業だ」と。
*****
その日、件のホテルでは、有名人、著名人、政治家といった名立たる顔触れが一堂に会するパーティーが開かれていた。
そして、パーティーがそろそろ終わろうかというその時、突然会場の中央に『それ』は現れた。
始まりの合図は、甲高い女性の悲鳴だったという。
その声に会場中の人間の視線が集まった時には、既に『それ』はパーティー会場の丁度中央付近に佇んでいて。
黒い霧のようなものを纏って、動物のような姿形をしているのに手足が無数にある『それ』は、全身にギョロギョロとした目玉が幾つもあり、その異形な存在が放つ禍々しい魔力に、誰もが身動きが出来ないでいたらしい。
そんな、会場中の注目を一身に浴びていた『それ』だったが、唐突に身体をぶるぶると震えさせると、がぱりと、大きく口を開け──そして、叫び声を上げた。
その声は、凡そこの世のものとは思えないおぞましい奇声だったとその場に居合わせた人間は皆そう証言した。
後に調査の結果判明した事だが、会場にいた人間は勿論、ホテルにいた人間は全員この奇声を聞いた瞬間、咄嗟に耳を塞いだものの一瞬にして恐怖で動けなくなったらしい。
その場に立ち尽くす者、へたり込む者、果てはあまりの恐怖に失神した者もおり、誰も彼もが逃げる事はおろか、悲鳴を上げる事さえ出来ない中『それ』は叫び続け──会場は一瞬にして火の海になった。
火災報知器の音が鳴り響き、いつの間にか止まっていた奇声の呪縛から身体の自由を取り戻した人間たちが迫る火の手と『それ』から逃げようと出入口付近でパニックが起きる。
人が減って火が増えていく空間で、ただただ緑色の目から涙を溢す事しか出来ない少年の事など気にする余裕のある大人はいなかった。
ずず、ずず…と何かを引きずるような音をさせながら『それ』が少年の直ぐ目の前にまで迫る。
全身の目玉全ての視線が少年に向けられ、無数の牙が開いている口から見え隠れする。
まさに絶体絶命の危機。
しかし、その時『それ』の背後から太刀を構え、飛び掛かる一人の人影があった。
その人影──男は、無数にある手足の半数を一閃で切り落とした。
再び上がる、耳を塞ぎたくなる程のおぞましい奇声。
だが、男はそれを気にする素振りを見せなかったどころか、『それ』が奇声を上げている間に少年を抱き上げ、一瞬にして距離を取った。
恐怖で気を失ったのだろう。男の腕の中でぐったりとしている少年を気にかけながら、男は再度『それ』に向かって太刀の切っ先を向ける。
半数の腕を切り落とされ、恨みがましそうに無数の目で男を見ていた『それ』の視線がいつの間にか男の側で宙に浮かんでいた一体の人型の精霊に向けられる。
途端、『それ』は本能で理解した。『敵わない』と。
けれど、それでも『それ』は戦った。否、戦わなくてはならなかった。
戦闘は激しいものだった。腕に抱えた少年を庇いながらではあるものの、徐々に、確実に『それ』を圧倒していく男。
そして、とうとうその時はやって来た。
削り取られ、弱体化した『それ』に、男が止めの大技の一撃を入れる。
霧散して消えゆく中で『それ』が最後に見たものは、男の『黒灰色の髪』と、その傍らで宙に浮く美しい人型の精霊だった。
*****
その後、無事ホテルの火災は鎮圧され、崩れた瓦礫の中から逃げ遅れた人々も全員救い出された。
そして、証言者たちによる『それ』───『黒い化け物』について、政府は派遣された『国家魔法士』によって討伐された事を報じた。
『国家魔法士』とは、国が認めた魔法に優れたエリート中のエリートの人間しかなれないもので。有事の際に派遣され、人々を助ける使命を負っているが、その詳しい正体は明かされていない。
今回派遣された『国家魔法士』は一人だったそうだが、偶々あの日あのホテルにもう一人『国家魔法士』が居合わせていたため、協力して事に当たったという。
それから、ニュースは連日『黒い化け物』の事を取り上げ続けた。
特に、『黒い化け物』が出現した時に現場に居合わせた者たちの所にはしつこく報道陣が殺到し、彼らは暫く家から出られなかった。
そうして、世間が漸く落ち着きを見せ始めた頃、政府はその『黒い化け物』を『魔物』と命名したと報じた。
これがこの国に初めて『魔物』が出現した事件となり、この日を境に度々『魔物』が出現するようになった。
いつ、どこに、なぜ現れるのか。
今日に至るまで何一つ解明されていないが、『魔物』と相対する内に有効打となるのは『精霊と契約している者の攻撃魔法のみ』という事が判明した。
故に、政府はいくつかの教育機関に『精霊と契約でき得るかどうか』を審査する権利を与え、『魔物』に対抗できる人員を増やす政策に躍起になった。
その甲斐あってか、最初の内は神出鬼没な『魔物』に対して悪戦苦闘していたが、政策が功を奏し、年数が経つ毎に『魔物』に対抗できる人間が増えていき、最近に至っては弱い『魔物』ばかりが出現するようになってきた事と出現頻度が減少傾向にある事から、かつての緊張感からは考えられない程に気が緩んでいる空気になってきているのは否めないだろう。
「…まあ、今の内に精々油断してれば良いさ」
誰にも邪魔などさせはしないのだから。
当初は火の回りが異常に早すぎる事から複数人による同時放火という計画的犯行が疑われたが、特に被害が酷かった現場から救助された人々は皆口を揃えてこう証言した。
───「『黒い化け物』の仕業だ」と。
*****
その日、件のホテルでは、有名人、著名人、政治家といった名立たる顔触れが一堂に会するパーティーが開かれていた。
そして、パーティーがそろそろ終わろうかというその時、突然会場の中央に『それ』は現れた。
始まりの合図は、甲高い女性の悲鳴だったという。
その声に会場中の人間の視線が集まった時には、既に『それ』はパーティー会場の丁度中央付近に佇んでいて。
黒い霧のようなものを纏って、動物のような姿形をしているのに手足が無数にある『それ』は、全身にギョロギョロとした目玉が幾つもあり、その異形な存在が放つ禍々しい魔力に、誰もが身動きが出来ないでいたらしい。
そんな、会場中の注目を一身に浴びていた『それ』だったが、唐突に身体をぶるぶると震えさせると、がぱりと、大きく口を開け──そして、叫び声を上げた。
その声は、凡そこの世のものとは思えないおぞましい奇声だったとその場に居合わせた人間は皆そう証言した。
後に調査の結果判明した事だが、会場にいた人間は勿論、ホテルにいた人間は全員この奇声を聞いた瞬間、咄嗟に耳を塞いだものの一瞬にして恐怖で動けなくなったらしい。
その場に立ち尽くす者、へたり込む者、果てはあまりの恐怖に失神した者もおり、誰も彼もが逃げる事はおろか、悲鳴を上げる事さえ出来ない中『それ』は叫び続け──会場は一瞬にして火の海になった。
火災報知器の音が鳴り響き、いつの間にか止まっていた奇声の呪縛から身体の自由を取り戻した人間たちが迫る火の手と『それ』から逃げようと出入口付近でパニックが起きる。
人が減って火が増えていく空間で、ただただ緑色の目から涙を溢す事しか出来ない少年の事など気にする余裕のある大人はいなかった。
ずず、ずず…と何かを引きずるような音をさせながら『それ』が少年の直ぐ目の前にまで迫る。
全身の目玉全ての視線が少年に向けられ、無数の牙が開いている口から見え隠れする。
まさに絶体絶命の危機。
しかし、その時『それ』の背後から太刀を構え、飛び掛かる一人の人影があった。
その人影──男は、無数にある手足の半数を一閃で切り落とした。
再び上がる、耳を塞ぎたくなる程のおぞましい奇声。
だが、男はそれを気にする素振りを見せなかったどころか、『それ』が奇声を上げている間に少年を抱き上げ、一瞬にして距離を取った。
恐怖で気を失ったのだろう。男の腕の中でぐったりとしている少年を気にかけながら、男は再度『それ』に向かって太刀の切っ先を向ける。
半数の腕を切り落とされ、恨みがましそうに無数の目で男を見ていた『それ』の視線がいつの間にか男の側で宙に浮かんでいた一体の人型の精霊に向けられる。
途端、『それ』は本能で理解した。『敵わない』と。
けれど、それでも『それ』は戦った。否、戦わなくてはならなかった。
戦闘は激しいものだった。腕に抱えた少年を庇いながらではあるものの、徐々に、確実に『それ』を圧倒していく男。
そして、とうとうその時はやって来た。
削り取られ、弱体化した『それ』に、男が止めの大技の一撃を入れる。
霧散して消えゆく中で『それ』が最後に見たものは、男の『黒灰色の髪』と、その傍らで宙に浮く美しい人型の精霊だった。
*****
その後、無事ホテルの火災は鎮圧され、崩れた瓦礫の中から逃げ遅れた人々も全員救い出された。
そして、証言者たちによる『それ』───『黒い化け物』について、政府は派遣された『国家魔法士』によって討伐された事を報じた。
『国家魔法士』とは、国が認めた魔法に優れたエリート中のエリートの人間しかなれないもので。有事の際に派遣され、人々を助ける使命を負っているが、その詳しい正体は明かされていない。
今回派遣された『国家魔法士』は一人だったそうだが、偶々あの日あのホテルにもう一人『国家魔法士』が居合わせていたため、協力して事に当たったという。
それから、ニュースは連日『黒い化け物』の事を取り上げ続けた。
特に、『黒い化け物』が出現した時に現場に居合わせた者たちの所にはしつこく報道陣が殺到し、彼らは暫く家から出られなかった。
そうして、世間が漸く落ち着きを見せ始めた頃、政府はその『黒い化け物』を『魔物』と命名したと報じた。
これがこの国に初めて『魔物』が出現した事件となり、この日を境に度々『魔物』が出現するようになった。
いつ、どこに、なぜ現れるのか。
今日に至るまで何一つ解明されていないが、『魔物』と相対する内に有効打となるのは『精霊と契約している者の攻撃魔法のみ』という事が判明した。
故に、政府はいくつかの教育機関に『精霊と契約でき得るかどうか』を審査する権利を与え、『魔物』に対抗できる人員を増やす政策に躍起になった。
その甲斐あってか、最初の内は神出鬼没な『魔物』に対して悪戦苦闘していたが、政策が功を奏し、年数が経つ毎に『魔物』に対抗できる人間が増えていき、最近に至っては弱い『魔物』ばかりが出現するようになってきた事と出現頻度が減少傾向にある事から、かつての緊張感からは考えられない程に気が緩んでいる空気になってきているのは否めないだろう。
「…まあ、今の内に精々油断してれば良いさ」
誰にも邪魔などさせはしないのだから。
27
あなたにおすすめの小説
BLゲームの世界でモブになったが、主人公とキャラのイベントがおきないバグに見舞われている
青緑三月
BL
主人公は、BLが好きな腐男子
ただ自分は、関わらずに見ているのが好きなだけ
そんな主人公が、BLゲームの世界で
モブになり主人公とキャラのイベントが起こるのを
楽しみにしていた。
だが攻略キャラはいるのに、かんじんの主人公があらわれない……
そんな中、主人公があらわれるのを、まちながら日々を送っているはなし
BL要素は、軽めです。
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている
迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。
読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)
魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。
ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。
それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。
それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。
勘弁してほしい。
僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。
実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…
彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜??
ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。
みんなから嫌われるはずの悪役。
そ・れ・な・の・に…
どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?!
もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣)
そんなオレの物語が今始まる___。
ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️
義兄の愛が重すぎて、悪役令息できないのですが…!
ずー子
BL
戦争に負けた貴族の子息であるレイナードは、人質として異国のアドラー家に送り込まれる。彼の使命は内情を探り、敗戦国として奪われたものを取り返すこと。アドラー家が更なる力を付けないように監視を託されたレイナード。まずは好かれようと努力した結果は実を結び、新しい家族から絶大な信頼を得て、特に気難しいと言われている長男ヴィルヘルムからは「右腕」と言われるように。だけど、内心罪悪感が募る日々。正直「もう楽になりたい」と思っているのに。
「安心しろ。結婚なんかしない。僕が一番大切なのはお前だよ」
なんだか義兄の様子がおかしいのですが…?
このままじゃ、スパイも悪役令息も出来そうにないよ!
ファンタジーラブコメBLです。
平日毎日更新を目標に頑張ってます。応援や感想頂けると励みになります。
※(2025/4/20)第一章終わりました。少しお休みして、プロットが出来上がりましたらまた再開しますね。お付き合い頂き、本当にありがとうございました!
えちち話(セルフ二次創作)も反応ありがとうございます。少しお休みするのもあるので、このまま読めるようにしておきますね。
※♡、ブクマ、エールありがとうございます!すごく嬉しいです!
※表紙作りました!絵は描いた。ロゴをスコシプラス様に作って頂きました。可愛すぎてにこにこです♡
【登場人物】
攻→ヴィルヘルム
完璧超人。真面目で自信家。良き跡継ぎ、良き兄、良き息子であろうとし続ける、実直な男だが、興味関心がない相手にはどこまでも無関心で辛辣。当初は異国の使者だと思っていたレイナードを警戒していたが…
受→レイナード
和平交渉の一環で異国のアドラー家に人質として出された。主人公。立ち位置をよく理解しており、計算せずとも人から好かれる。常に兄を立てて陰で支える立場にいる。課せられた使命と現状に悩みつつある上に、義兄の様子もおかしくて、いろんな意味で気苦労の絶えない。
運命を変えるために良い子を目指したら、ハイスペ従者に溺愛されました
十夜 篁
BL
初めて会った家族や使用人に『バケモノ』として扱われ、傷ついたユーリ(5歳)は、階段から落ちたことがきっかけで神様に出会った。
そして、神様から教えてもらった未来はとんでもないものだった…。
「えぇ!僕、16歳で死んじゃうの!?
しかも、死ぬまでずっと1人ぼっちだなんて…」
ユーリは神様からもらったチートスキルを活かして未来を変えることを決意!
「いい子になってみんなに愛してもらえるように頑張ります!」
まずユーリは、1番近くにいてくれる従者のアルバートと仲良くなろうとするが…?
「ユーリ様を害する者は、すべて私が排除しましょう」
「うぇ!?は、排除はしなくていいよ!!」
健気に頑張るご主人様に、ハイスペ従者の溺愛が急成長中!?
そんなユーリの周りにはいつの間にか人が集まり…
《これは、1人ぼっちになった少年が、温かい居場所を見つけ、運命を変えるまでの物語》
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる