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第一章
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しおりを挟む族長と同じ部屋で一晩を過ごした後のあの朝食時の微妙な空気。上機嫌なのはガチムチイケメン族長だけ。
勇者のほとんどは同性を恋愛対象や結婚相手に選ばないというのは事実らしく、勇者様の蔑むような眼差しに胸が張り裂けそうだった。その瞬間、族長に言われたように、勇者様を好きなのだと思い知らされてしまった。
最後までしてないから!、と言い訳しても、勇者様にはどうでもいいことなのだ。それもまた悲しかった。
でもしっかりとエルフの宝である装備品『英雄シリーズ』を貰うことができた。まだ旅について行くことになった僕に対して、女性陣は文句たらたらだったけど…。
族長から頂いた装備品を勇者様に渡すと、複雑そうな顔をしながらも「どーも」とお礼を言われた。
装備を総入れ替えした勇者様はカッコよかった。重厚な黒をベースに金の装飾が入ったその防具は勇者様のために誂えたような、色も雰囲気もぴったりだった。
「どうだ?」
と女性陣に聞く勇者様。女性陣のハートも鷲掴みにしたらしい。
「か、カッコいいよ。当たり前!」
「すっごく似合ってるわ!」
「……まぁ、いいんじゃないか」
「文句なしのいい男ニャ…」
その後ろで僕も勇者様の姿に惚れ惚れし、キュンキュン音を発しそうな胸を押さえた。好きだってわかってしまったら、好きって気持ちが雪玉方式で大きくなっていく。恋ってすごい。
それから、イケメン族長のお父上である長老様からも貴重な品を貰った。
全ステータスを底上げする指輪、魔力を込めればシールドを展開する腕輪、敵探索機能付き先手必勝ブーツ、飛び道具系絶対命中のピアス、危機予知ネックレス。
最後まで残った、ネックレスを首にかける。危機が迫ってる場合は毎回知らせてくれるのだろうか。余りお知らせが多すぎるのも困りものだけれど、弱い僕には一番合っているかもしれない。
って思ってたんだけど、全然予知してくれないんですけど、これ。
ただのネックレスを掴まされたのかもしれない。でも、勇者様の持ってる指輪はちゃんとステータス画面で底上げされているのを確認できるし、女騎士の持ってる腕輪はちゃんとシールド張ってるし、多分これだけ機能を発揮してない。ただのお飾りだった。
丸めてポイしようと思ったけど、貰い物だし冴えない僕に少しでも小洒落感をプラスくれているネックレスを捨てるわけにもいかず、結局着けっぱなしだ。これを貧乏性って言うんだろうな…。
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