男女比バグった世界で美女チート無双〜それでも私は冒険がしたい!〜

具なっしー

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第1章はじめての異世界

結界と2人の天才

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庭の中央にそびえる聖樹の光を見つめながら、バルドは頭を抱えていた。

「……どうすんだ、これ」
バルドは地面に突っ伏しそうになりながら呻いた。
ユノは無邪気に枝葉の間を飛び跳ね、目を輝かせていた。
「わぁ……すごいですね! 本で見た伝説の聖樹が、こんなに間近に……」

「……調子に乗るなぁ!」
 バルドは半泣きで叫ぶが、ユノは聞く耳を持たない。
 一方で、ガロはしばらく黙って観察していたが、やがて重い口を開いた。

「ユノ…少しいいか?」
ユノが首をかしげると、ガロは目を細めて続けた。
「お前が、この聖樹の力を無自覚に使うと、教会に目を付けられる」

「教会……?」
ユノの眉が上がる。

「あぁ……世界に現存する聖樹は、今、たったの五本しかない。そして聖樹は――白鳥兎獣人――つまり、お前しか、これを咲かせられねぇ」

ユノの目が大きく見開かれる。だがその表情には、恐怖よりも好奇心が勝っているようだった。

「教会はお前を“聖女”として祭り上げようとするだろう。」

「聖女になると…どうなるの?」

ガロは声を低くした。
「まず、俺達とは会えなくなるな。そして、閉じ込められる、監視される、自由がなくなる……“聖女”として利用されるってことだ。表向きは守られるかもしれんが、やりたいことは何もできなくなる」

「そ、そんな……それは嫌です!冒険も行きたいのに!」

バルドもため息をつき、苦しげな表情をしながら言った。

「……ユノ、結界で聖樹を隠す。長くは持たないと思う…その間にお前は準備して、冒険に出るんだ。もちろん1人で行くことは許さねぇ。5人、優秀で信頼できる仲間を集めろ。」

「本当は、俺もついていきたい。娘を手放すのなんて、本当に嫌だ!でも、ユノとは電話も位置情報も共有しているし…毎日…いや、1週間に1回は必ず会いにこいよ!俺はここで、この国を…お前の帰る場所を守り続ける!」
「お父さん…はい!絶対1週間に1回は帰ってきます!ありがとう…お父さん!」
ユノはガロに抱きついた。

ガロは小さく頷き、背中を軽く叩いた。
「その調子だ、ユノ……俺たちがついてる」



一方その頃、バルドは父の話を聞いて、結界を頼むためにある人物に会いに行っていった。

植物が茂った道を通って…奥深くにある塔の前。扉を叩くと、黒いローブを纏った青年が静かに現れた。

「……何の用か」
金髪、青い瞳の少年。イリスだった。彼には、数回自分のパーティで臨時魔法師として助っ人に来てもらって、一緒に戦ったことがあった。無愛想だが、とても優秀な奴だった。

「イリス! 庭に聖樹が……助けてくれ!」
バルドが慌てて事情を説明する。

それを聞いたイリスはポカーンという間抜け面を見せた。
こんな表情のイリスを見たことがなくてぶはっと吹き出してしまう。
あ、睨まれた。

「うっううん!(←咳払い)信じ難い話だが、君が嘘をついているとも思えないな、少し記憶をのぞかせてくれるか?」
「あぁ、構わない。」
そう言って俺の頭に手を翳して目を閉じるイリス。


数分後…
「こんな…ことがあるんだな、」
「あぁ、そうなんだよ。信じられないよな」
「にしても…お前兄様なんて呼ばれて…ずるい」
「今言うことか!それ?…ま、まぁ、あいつに兄様と呼ばれるのは俺だけの特権だからな!」
「ふんっ!兄様止まりなんて可哀想な奴だ。」
「何をーーー!お前なんて俺の記憶を覗いただけで、まだ会えてすらないくせに!ユノの何がわかるんだー!」

しばらく言い争いが続いたのでカット

「それより…申し訳ないが、俺は攻撃の魔法が専門で、結界は得意ではないんだ。」
「そんなっ!じゃあ、どうすればいいんだ」
「落ち着け、聖樹に結界を張れるやつを1人知っている…」
「誰だ!紹介してくれ!」
「…わかった」

イリスは紙にサラサラと何かを書き、魔法で飛ばした。

突然背後で不機嫌そうな声が聞こえた。
「……なんか用?やっと研究がひと段落ついてランチタイムだったのに…つまんない事だったらウシガエルにするよ?」
振り返ると、淡い青髪の少年――エルが杖を持って立っていた。目には冷静さと鋭さが宿っている。

「エル、あなたには聖樹へ隠匿結界を張って欲しいのです。」
「は?聖樹?」
「理由はこれを見てください」
そう言ってイリスはエルの額にトンっと人差し指を振った。

数分後…

「ユノお姉ちゃんかわいい!やばい!強い!最高!!」
「おい!勝手に俺の妹をお姉ちゃん呼びするな!」
「ふっ…お兄ちゃん止まりは黙っとけ」
「くっそー!生意気な餓鬼め!だから魔術師は嫌いなんだよ!」
「脳筋だからね」
「てめー!」

しばらく言い争いが続いたのでカット

「で?結界は張ってくれるのか?」
「ユノお姉ちゃんのだめだからね♡」
「けっ」
「では、いきましょうか。生ユノちゃんに会いに!」
「おい!生ユノちゃんとか言うな」

しばらく言い争いが続いたのでカット(本日3回目)

庭に戻ると、三人の視線が聖樹に集まった。
「これは…生で見るとなんて神聖な…」
「すごいなぁ…僕が見た聖樹の中で1番神々しい!」
さっそくエルは冷静に構え、杖を握る手に力を込める。
「……〈結界展開・隠蔽陣〉」

瞬間、聖樹の周囲に透明な膜が張られ、外からはただの庭にしか見えなくなった。
「持って二週間が限界。その後は聖樹の力が完成して漏れ出す」

「二週間か……」
 バルドは唇を噛む。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ありがとうございましたー!次はユノちゃんと2人の対面です!冒険に入るまでまだもうちょっと…かかりそうです…よろしくお願いします
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