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第十五話 グレンの帰郷、そしてアイカ視点
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ソニアとレイラを第五夫人、第六夫人と迎えてからしばらく時が過ぎた。
相変わらず俺はターサンド王国とバレンシア王国を行き来し、両国にあるロッグダメージの被害者女性の溶けた顔を元に戻すことに励んでいる。地球なら、とっくに全世界の被害者女性を治せているくらいの数だろうけど、この世界には飛行機もネットも無いから、俺の存在が世界に伝播しない。何より被害者の数が地球の比じゃない。
また、このころになると両国以外の国からも使者と患者が来て治すこともあるが…俺の一生で、この世界にいる被害者女性全ての顔を元に戻すのは不可能だと思う。でもまあ…自分が出来ることに全力を尽くすだけだな。
俺も三十歳を過ぎた。実年齢は百二十歳近いけど。妻はサナ、アザレア、マリナ、ミファン、ソニア、レイラと結局この六人に落ち着いた。俺に顔を元に戻してもらった感激か、光栄にも妻になりたいと言う女性は多くいたが、すべて丁重に断った。金銭的、肉体的には、もう少し増やしても大丈夫だったかもしれないけれど、もう俺には、この六人がいれば十分だった。
子供にも恵まれ、シートピアの現地妻であるソニアとレイラにも子が生まれた。
今日、俺はシートピアでの治療を終えると一つの区切りとして依り代であるグレンの故郷の町ホーストへと向かった。以前は仲間を置き去りにした最低の勇者として門前払いをされた実家。
久しぶりに訊ねたところ、父母はグレンである俺と会おうとしなかった。以前の傷心のグレンを叩きだしたことの負い目、たとえ奇跡の治癒師として帰ってきたとしても合わす顔がなかったのだろう。まあ、手のひら返して笑顔見せてこられる方が受け入れ難いものがあるが。
迎えてくれたのは長兄の嫁ミランダさん、次兄の嫁ナンシーさんだった。ちなみに長兄と次兄は流行り病で、すでに亡くなっている。義姉のミランダさんが
「では、いずれはターサンドとバレンシア以外の国に?」
「ええまあ、ロッグダメージの被害者は世界中にいますから、一生のうち出来るだけ多くの女性たちの顔を元に戻していくつもりです。痣を消す仕事もあるし、当分楽隠居は無理ですね」
「お弟子さんを取るとか出来ないの?貴方の魔法も、こんなこと言っちゃ何だけど貴方が死ねばそれまで。でも後世に繋いでいけば…」
同じく義姉のナンシーさんが訊ねてきた。
「バレンシアとターサンド王国、双方の王家で治癒(中)を使える若者たちを集めて、治癒(大)にレベルアップさせるべく育成する学園が設立されました。水魔法で痣を消す技術は指導が難しく、残念ながら俺一代で失われるかもしれませんがロッグダメージに立ち向かえる術者は残しておかなければならないので」
「そうですね。痣は仕方ないとしてもロッグダメージで溶けた顔を元に戻す技術は絶対に失ってはならぬものだもの」
一通り近況報告を終えると、俺はゴルダーの入った革袋をテーブルに置いた。
「故郷に帰ってこられるのも、これが最後でしょう。生活の足しにして下さい」
兄嫁たちは恐縮しながらも受け取ってくれた。
町の外に出る。以前に『お前に食わせるもんはねえ』と串焼きを売ってくれなかった屋台の前を通る。顔を合わせづらいか、店主は俺の顔を見ようとしなかった。それが自然だな。町の出口に差し掛かると
「「グレン!」」
父母だった。追いかけてきたようだ。
「お袋、親父…」
「立派になったわね…」
「活躍は聴いている。嬉しく思っていた…」
「あのおりは…ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
「ううん、今の貴方を見れば、あの時に町中から受けた罵詈雑言なんて、もうどうでもいいわ」
「お袋…」
「お前の奥さんたち、孫たちと会いたかった…」
「シートピアなら第五夫人と第六夫人の屋敷があるから…そこで孫に会えるよ」
「そうか…。今度家族で会いに行ってみようかな…」
「親父、ありがとう。元気でな」
俺は父母と手を取り合い、そして抱きしめられた。思えば勇者の称号を得てアランと旅立つ時も、こうして父母に抱きしめられてから発った。
あの置き去り事件で亀裂が生じたが、今は過去の出来事を越えて、こうして親子に戻れた。
本当のグレンもこれを望んだことだろう。
その後、俺はアランの墓所を訪れた。鬱蒼と茂った森の奥にある小さな草原に立つアランの墓。
世界中で俺しか知らないアランの墓だ。
「久しぶりだな、アラン…」
墓標であるアランの魔法の杖に清水をかけた。
「お前の妻だったソニアとレイラも俺が娶った。悪く思うなよ…。賞金首になって討たれたお前の元妻じゃ貰い手などないのだから…」
アランは当然答えない。風に揺れる草木の音だけだ。
「お前が属していた『鋼鉄の絆』だが、お前のロッグダメージが端を発して解散となった。リーダー夫婦は宿を経営、お前のタンク役だったアンナもいい男に巡り合い結婚したよ」
ふう、とため息をついて
「俺は治癒師として生きていくよ。お前がソニアとレイラにやったロッグダメージ、これと同じことで苦しんでいる女性たちが世界中にいるんだ…」
故郷の菓子を墓前に置いた。町民学校の帰り、よく二人で買い食いした菓子だった。
「さらばだ。もう二度とここに来ることはないだろう」
その後も俺はロッグダメージの被害者女性たちの顔を元に戻すことを続けた。
俺はターサンド王国とバレンシア王国に設立された治癒魔法学校に時々講師として教鞭を取っていた。前世、消防学校で教官も経験しているから教えるのも得意なんだ。
そもそも治癒魔法は人体構造に精通しているといないでは効き目が雲泥の差。とはいえ、俺は医者じゃなくて救急救命士、専門の知識は無いけれど、それでもこの世界では医学の最新知識を持っていると言える。俺もいつまでも若くないし、一人でも多くとは言ってはいたけれど晩年近くまで今の活動を続けるのは難しい。後継者は必須なのだ。
そして教え子の中で特に熱心で優秀な子がいる。長女のアイカだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<アイカ視点>
私はアイカ、今年十五歳になります。十年前、糞親父にママと一緒にロッグダメージを受けて顔と上半身が溶けてしまい、ママと一緒に化け物と呼ばれました。ママに何度も一緒に死のう、と言われました。
でも私は泣いて嫌がりました。生きたい、死にたくないと訴えたのです。
今にして思うと、ママの気持ちも分かります。私は光さえ失ったのだから、顔が溶けてしまい働けなくなったママが目の見えない娘一人育てるのは大変だったと思う。
そんなある日のことでした。日陰で暮らす私たち母娘に街区の役場の人が訪ねてきたんです。
その時はチンプンカンプンだったけれど、ママが『ロッグで溶けた顔を元に戻せる…本当ですか!?』そう言っていたのは覚えています。
私たちの熱傷そのものはギルドより派遣された治癒師さんが治してくれました。もっとも顔は元に戻りませんでしたけれど、今度は元に戻せると言うのです。私たち母娘は藁にも縋る思いで指定された会場に行きました。
その術者さん、優しい言葉を私にかけてくれました。化け物と言わない。今の顔は治ったら忘れると言ってくれました。正直、そんなすごい魔法使う人なら、すごく怖いお爺ちゃんかお婆ちゃんと思っていました。
だけど優しく、温かいお兄さんの声に安心しました。
治してもらい、目が見えるようになった、その時に目の前にいたのが術者であるお兄ちゃんだった。こんな美男子見たことがなかった。
そのお兄ちゃんが『鏡を見てごらん』と言うので恐る恐る見てみると私の顔と体が元に戻っていた!わんわん泣いちゃった。
次にママが治してもらった。ママ喜びのあまり裸のまま鏡の前で小躍りしちゃって、お兄ちゃんが、それ茫然と見ていた。それに気づいて慌てて恥ずかしがるママ、おかしくなっちゃった。
ママは顔と体を治してもらい、そして私たち母娘にかけてくれた優しい言葉で、この時にはもうお兄ちゃんにメロメロになっていたんだって。いい歳こいて単純だなぁと思っていた。
そして、ママは元々勤めていた診療所の事務職に戻り、お給料も入って生活も安定してきた。
そんなおり、今度は体に大きな痣がある人をギルドが探しているという情報を得たママは私のお尻の痣を消すために名乗り出た。
ずっと気になっていた右のお尻にある大きな痣。消してもらえるなら、と思い、その会場に行くと、術者は先日のお兄ちゃん。私は顔が真っ赤になった。お兄ちゃんにお尻を見られるのが恥ずかしくてたまらなかった。
でも、お兄ちゃんが次々と女の人や男の人から痣を消していくのを見た私はもう逃げられないと思った。
さらにお兄ちゃんから『アイカちゃん、町民学校のお着替えの時、その痣をクラスメイトに見られたら大きいのお漏らししたと笑われてしまうよ』と言われて、もうダメだと思い、私は観念してお兄ちゃんにお尻を見せた。恥ずかしくて泣いちゃった。だけどママが
「アイカ、痣が消えたよ!」
と言い、急ぎ鏡にお尻を映した。大はしゃぎしちゃった。お兄ちゃん、目の前にいるのに前も全く隠さないで。ママが大慌てで下着を私に履かせていた。
それからというもの、ママとはケンジお兄ちゃんの話ばかりしていた。
私がケンジお兄ちゃんのお嫁さんになりたいと言うと、ママが先よ、そう言っていた。でもママは、それが実現しないことは分かっていたのかも。だってお兄ちゃんには綺麗な奥さんが二人もいるのだから。
だけど、ある日、ママが嬉々として家に帰ってきて
「ママ、ケンジ様のお妾さんになれたわよ!」
と、大喜び。お妾さん、って最初分からなかったけれど、奥さんと一緒にケンジお兄ちゃんと仲良くしていい女の人なんだって!ママ、すごい!
お兄ちゃんの家は大きなお屋敷、庭も広くてビックリ!
美味しい夕食のあと、お兄ちゃんとママは違う部屋に行ってしまい、私はサナさん、アザレアさんとゲームをした。とっても楽しいゲームをしたあとお風呂に入った。こんな幸せ夢みたいだった。
翌朝、ママが腰を押さえながらヨロヨロと廊下を歩いていたので『どうしたの?』と声をかけたけど、ママは何か引き攣った笑顔で『ははは…おはよう…』と体を引きずるようにリビングへと歩いて行った。
しばらくすると、ママはお妾さんじゃなくて第三夫人に。私はその日からお兄ちゃんをパパと呼ぶよう、サナさん、ううん、サナママ、アザレアママ、そしてママから言われました。
ママたちは大喜びするかと思って切り出したそうだけど、私はショックだった。泣き出した。ママが理由を訊いてきたから私は
『それって、アイカはもうお兄ちゃんのお嫁さんになれないってことでしょ!ママ、ズルい!』
と泣いて怒鳴って癇癪を起した。困り果てたママたちに割って入ったパパがこう言ったの。
『確かにアイカをお嫁さんには出来ない。でも娘と言うのは男にとってお嫁さんと同じくらい愛おしい女性なんだよ』
現金なもので、それを聴くやパパに抱きついてしまった。
それから数年後…。私は町民学校からターサンド王国内に設置された治癒魔法学校に編入した。この時点で私はパパをパパと呼ばす師匠と呼ぶようになった。
そして現在、私は十五歳となった。親の七光りと言われようが真剣に修行に励み、師匠が課す課題や荒行に挑んでいった。ママは一切庇ってくれない。だけど、パパから習った美味しい料理をたくさん食べさせてくれる。
治癒(中)を会得して以来、私は医療知識を叩き込まれた。普段は優しいパパだけど修行の時は鬼だった。中々レベルアップしない治癒魔法に悔し涙を流した時もあったけれど
『パパも治癒(大)を使えるようになったのは十八歳だよ。アイカは俺が十五の時より才能があるし、何より努力家だ。俺を追い越すなんてすぐだよ』
と時に優しく包んでくれた。
私は自分と師匠…パパを信じて修行の日々を送る。
治癒魔法学校の友達も元は家族をパパに助けてもらった人が多い。親の七光りと揶揄する心無い人たちから私を守ってくれる大切な友達。いつか奇跡の治癒師の技を引き継ぎ、世界中のロッグダメージの被害者女性を助けることが私たちの夢。パパが私たち母娘にそうしてくれたように。
そんなある朝のことだった。
治癒魔法学校の制服に着替えてリビングに行き
「ママ、おはよう!」
「「おはよう!」」
パパは現在バレンシアのシートピアで治療活動中、ママたちと長女の私は家を営み、幼い弟と妹たちの面倒を見るのが仕事だ。ミファンママはパパと一緒にシートピアに行っている。ミファンママはアマゾネスみたいに強いから、ずぅっとパパの護衛をしているの。
「姉ちゃん、おはよう」
「お姉ちゃん、おはよう」
サナママが生んだレオン、アザレアママが生んだシルク、もう私が面倒を見る年でもない、自慢の弟と妹だ。子守りを買って出て私のための勉強時間も作ってくれる。
いまリビングにいるのはサナママ、アザレアママ、ママ、私、そして弟と妹たちだ。パパがいなくても、ママたちはパパから料理を習って美味しいものを食べさせてくれる。私は口をスープまみれにしながらボルシチを食べている末妹ヒルダの口をナプキンで拭った。それを嬉しそうなヒルダ。
少女心ながら幸せだな、と思った。
あの日あの時、パパに出会っていなかったら私とママは今ごろ…。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ズズズ…ゴゴゴ……
「あら、地震ね…」
ターサンド王都に弱震が発生した。アイカと長男のレオンは
「「机の下に避難して」」
幼い弟と妹たちを机の下に避難させた。揺れ自体は大したことなく、すぐ収まった。
「さあ、朝食の続きよ」
再び朝食に戻り、メイドたちがお皿を片づけるなか、お茶を飲んでいるサナたち。
だが、その時サナがお茶を噴き出して咽た。他のケンジの妻たちはびっくり、アイカと子供たちもだ。
「私の馬鹿!どうして気づかなかったの!震源地がシートピアだったら!?」
アザレア、マリナ、アイカは真っ青になった。
バレンシアとその南隣にあるサナの故郷カノンダ帝国は地震大国である。
サナはナプキンでテーブルを拭きながら
「アザレア!すぐにシートピアがどうなっているかギルドで情報を掴んで!」
「分かった!」
「アイカ、治癒魔法学校にも情報が入ってくるかもしれない、急いで!」
「はいっ!」
「サナ…」
「マリナ、裏が取れ次第、王都ブルドンから食料をかき集められるだけかき集めて船を雇ってシートピアに向かう。国の判断なんて待っていられない。私たちの旦那が窮地に陥っているなら助けに行かなきゃ。船に乗るのは好きじゃないけど、そんなこと言っていられないわ!」
「分かった。今のうちに出来ることはしておくわ。貴女は情報を待つため、ここにいて」
一方、シートピア、サナの危惧通り巨大地震に襲われていた。午前中の出来事だったため各家庭で火を使っていないことが幸いだったが、現在火事は起きていない。しかし
「シートピア全町民、高台に避難しろ!荷車持つな!引き返すな!身一つで高台へと向かえ!津波が来るぞ!津波が来るぞ!!津波が来るぞ!!!」
ある人物がスキル『号令』を使い、シートピア全土に避難勧告が告げられた。全町民の肺腑に徹するほどの大音声。後の世に『英雄の号令』と語り継がれる避難勧告を出したのは奇跡の治癒師ケンジである。
相変わらず俺はターサンド王国とバレンシア王国を行き来し、両国にあるロッグダメージの被害者女性の溶けた顔を元に戻すことに励んでいる。地球なら、とっくに全世界の被害者女性を治せているくらいの数だろうけど、この世界には飛行機もネットも無いから、俺の存在が世界に伝播しない。何より被害者の数が地球の比じゃない。
また、このころになると両国以外の国からも使者と患者が来て治すこともあるが…俺の一生で、この世界にいる被害者女性全ての顔を元に戻すのは不可能だと思う。でもまあ…自分が出来ることに全力を尽くすだけだな。
俺も三十歳を過ぎた。実年齢は百二十歳近いけど。妻はサナ、アザレア、マリナ、ミファン、ソニア、レイラと結局この六人に落ち着いた。俺に顔を元に戻してもらった感激か、光栄にも妻になりたいと言う女性は多くいたが、すべて丁重に断った。金銭的、肉体的には、もう少し増やしても大丈夫だったかもしれないけれど、もう俺には、この六人がいれば十分だった。
子供にも恵まれ、シートピアの現地妻であるソニアとレイラにも子が生まれた。
今日、俺はシートピアでの治療を終えると一つの区切りとして依り代であるグレンの故郷の町ホーストへと向かった。以前は仲間を置き去りにした最低の勇者として門前払いをされた実家。
久しぶりに訊ねたところ、父母はグレンである俺と会おうとしなかった。以前の傷心のグレンを叩きだしたことの負い目、たとえ奇跡の治癒師として帰ってきたとしても合わす顔がなかったのだろう。まあ、手のひら返して笑顔見せてこられる方が受け入れ難いものがあるが。
迎えてくれたのは長兄の嫁ミランダさん、次兄の嫁ナンシーさんだった。ちなみに長兄と次兄は流行り病で、すでに亡くなっている。義姉のミランダさんが
「では、いずれはターサンドとバレンシア以外の国に?」
「ええまあ、ロッグダメージの被害者は世界中にいますから、一生のうち出来るだけ多くの女性たちの顔を元に戻していくつもりです。痣を消す仕事もあるし、当分楽隠居は無理ですね」
「お弟子さんを取るとか出来ないの?貴方の魔法も、こんなこと言っちゃ何だけど貴方が死ねばそれまで。でも後世に繋いでいけば…」
同じく義姉のナンシーさんが訊ねてきた。
「バレンシアとターサンド王国、双方の王家で治癒(中)を使える若者たちを集めて、治癒(大)にレベルアップさせるべく育成する学園が設立されました。水魔法で痣を消す技術は指導が難しく、残念ながら俺一代で失われるかもしれませんがロッグダメージに立ち向かえる術者は残しておかなければならないので」
「そうですね。痣は仕方ないとしてもロッグダメージで溶けた顔を元に戻す技術は絶対に失ってはならぬものだもの」
一通り近況報告を終えると、俺はゴルダーの入った革袋をテーブルに置いた。
「故郷に帰ってこられるのも、これが最後でしょう。生活の足しにして下さい」
兄嫁たちは恐縮しながらも受け取ってくれた。
町の外に出る。以前に『お前に食わせるもんはねえ』と串焼きを売ってくれなかった屋台の前を通る。顔を合わせづらいか、店主は俺の顔を見ようとしなかった。それが自然だな。町の出口に差し掛かると
「「グレン!」」
父母だった。追いかけてきたようだ。
「お袋、親父…」
「立派になったわね…」
「活躍は聴いている。嬉しく思っていた…」
「あのおりは…ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
「ううん、今の貴方を見れば、あの時に町中から受けた罵詈雑言なんて、もうどうでもいいわ」
「お袋…」
「お前の奥さんたち、孫たちと会いたかった…」
「シートピアなら第五夫人と第六夫人の屋敷があるから…そこで孫に会えるよ」
「そうか…。今度家族で会いに行ってみようかな…」
「親父、ありがとう。元気でな」
俺は父母と手を取り合い、そして抱きしめられた。思えば勇者の称号を得てアランと旅立つ時も、こうして父母に抱きしめられてから発った。
あの置き去り事件で亀裂が生じたが、今は過去の出来事を越えて、こうして親子に戻れた。
本当のグレンもこれを望んだことだろう。
その後、俺はアランの墓所を訪れた。鬱蒼と茂った森の奥にある小さな草原に立つアランの墓。
世界中で俺しか知らないアランの墓だ。
「久しぶりだな、アラン…」
墓標であるアランの魔法の杖に清水をかけた。
「お前の妻だったソニアとレイラも俺が娶った。悪く思うなよ…。賞金首になって討たれたお前の元妻じゃ貰い手などないのだから…」
アランは当然答えない。風に揺れる草木の音だけだ。
「お前が属していた『鋼鉄の絆』だが、お前のロッグダメージが端を発して解散となった。リーダー夫婦は宿を経営、お前のタンク役だったアンナもいい男に巡り合い結婚したよ」
ふう、とため息をついて
「俺は治癒師として生きていくよ。お前がソニアとレイラにやったロッグダメージ、これと同じことで苦しんでいる女性たちが世界中にいるんだ…」
故郷の菓子を墓前に置いた。町民学校の帰り、よく二人で買い食いした菓子だった。
「さらばだ。もう二度とここに来ることはないだろう」
その後も俺はロッグダメージの被害者女性たちの顔を元に戻すことを続けた。
俺はターサンド王国とバレンシア王国に設立された治癒魔法学校に時々講師として教鞭を取っていた。前世、消防学校で教官も経験しているから教えるのも得意なんだ。
そもそも治癒魔法は人体構造に精通しているといないでは効き目が雲泥の差。とはいえ、俺は医者じゃなくて救急救命士、専門の知識は無いけれど、それでもこの世界では医学の最新知識を持っていると言える。俺もいつまでも若くないし、一人でも多くとは言ってはいたけれど晩年近くまで今の活動を続けるのは難しい。後継者は必須なのだ。
そして教え子の中で特に熱心で優秀な子がいる。長女のアイカだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
<アイカ視点>
私はアイカ、今年十五歳になります。十年前、糞親父にママと一緒にロッグダメージを受けて顔と上半身が溶けてしまい、ママと一緒に化け物と呼ばれました。ママに何度も一緒に死のう、と言われました。
でも私は泣いて嫌がりました。生きたい、死にたくないと訴えたのです。
今にして思うと、ママの気持ちも分かります。私は光さえ失ったのだから、顔が溶けてしまい働けなくなったママが目の見えない娘一人育てるのは大変だったと思う。
そんなある日のことでした。日陰で暮らす私たち母娘に街区の役場の人が訪ねてきたんです。
その時はチンプンカンプンだったけれど、ママが『ロッグで溶けた顔を元に戻せる…本当ですか!?』そう言っていたのは覚えています。
私たちの熱傷そのものはギルドより派遣された治癒師さんが治してくれました。もっとも顔は元に戻りませんでしたけれど、今度は元に戻せると言うのです。私たち母娘は藁にも縋る思いで指定された会場に行きました。
その術者さん、優しい言葉を私にかけてくれました。化け物と言わない。今の顔は治ったら忘れると言ってくれました。正直、そんなすごい魔法使う人なら、すごく怖いお爺ちゃんかお婆ちゃんと思っていました。
だけど優しく、温かいお兄さんの声に安心しました。
治してもらい、目が見えるようになった、その時に目の前にいたのが術者であるお兄ちゃんだった。こんな美男子見たことがなかった。
そのお兄ちゃんが『鏡を見てごらん』と言うので恐る恐る見てみると私の顔と体が元に戻っていた!わんわん泣いちゃった。
次にママが治してもらった。ママ喜びのあまり裸のまま鏡の前で小躍りしちゃって、お兄ちゃんが、それ茫然と見ていた。それに気づいて慌てて恥ずかしがるママ、おかしくなっちゃった。
ママは顔と体を治してもらい、そして私たち母娘にかけてくれた優しい言葉で、この時にはもうお兄ちゃんにメロメロになっていたんだって。いい歳こいて単純だなぁと思っていた。
そして、ママは元々勤めていた診療所の事務職に戻り、お給料も入って生活も安定してきた。
そんなおり、今度は体に大きな痣がある人をギルドが探しているという情報を得たママは私のお尻の痣を消すために名乗り出た。
ずっと気になっていた右のお尻にある大きな痣。消してもらえるなら、と思い、その会場に行くと、術者は先日のお兄ちゃん。私は顔が真っ赤になった。お兄ちゃんにお尻を見られるのが恥ずかしくてたまらなかった。
でも、お兄ちゃんが次々と女の人や男の人から痣を消していくのを見た私はもう逃げられないと思った。
さらにお兄ちゃんから『アイカちゃん、町民学校のお着替えの時、その痣をクラスメイトに見られたら大きいのお漏らししたと笑われてしまうよ』と言われて、もうダメだと思い、私は観念してお兄ちゃんにお尻を見せた。恥ずかしくて泣いちゃった。だけどママが
「アイカ、痣が消えたよ!」
と言い、急ぎ鏡にお尻を映した。大はしゃぎしちゃった。お兄ちゃん、目の前にいるのに前も全く隠さないで。ママが大慌てで下着を私に履かせていた。
それからというもの、ママとはケンジお兄ちゃんの話ばかりしていた。
私がケンジお兄ちゃんのお嫁さんになりたいと言うと、ママが先よ、そう言っていた。でもママは、それが実現しないことは分かっていたのかも。だってお兄ちゃんには綺麗な奥さんが二人もいるのだから。
だけど、ある日、ママが嬉々として家に帰ってきて
「ママ、ケンジ様のお妾さんになれたわよ!」
と、大喜び。お妾さん、って最初分からなかったけれど、奥さんと一緒にケンジお兄ちゃんと仲良くしていい女の人なんだって!ママ、すごい!
お兄ちゃんの家は大きなお屋敷、庭も広くてビックリ!
美味しい夕食のあと、お兄ちゃんとママは違う部屋に行ってしまい、私はサナさん、アザレアさんとゲームをした。とっても楽しいゲームをしたあとお風呂に入った。こんな幸せ夢みたいだった。
翌朝、ママが腰を押さえながらヨロヨロと廊下を歩いていたので『どうしたの?』と声をかけたけど、ママは何か引き攣った笑顔で『ははは…おはよう…』と体を引きずるようにリビングへと歩いて行った。
しばらくすると、ママはお妾さんじゃなくて第三夫人に。私はその日からお兄ちゃんをパパと呼ぶよう、サナさん、ううん、サナママ、アザレアママ、そしてママから言われました。
ママたちは大喜びするかと思って切り出したそうだけど、私はショックだった。泣き出した。ママが理由を訊いてきたから私は
『それって、アイカはもうお兄ちゃんのお嫁さんになれないってことでしょ!ママ、ズルい!』
と泣いて怒鳴って癇癪を起した。困り果てたママたちに割って入ったパパがこう言ったの。
『確かにアイカをお嫁さんには出来ない。でも娘と言うのは男にとってお嫁さんと同じくらい愛おしい女性なんだよ』
現金なもので、それを聴くやパパに抱きついてしまった。
それから数年後…。私は町民学校からターサンド王国内に設置された治癒魔法学校に編入した。この時点で私はパパをパパと呼ばす師匠と呼ぶようになった。
そして現在、私は十五歳となった。親の七光りと言われようが真剣に修行に励み、師匠が課す課題や荒行に挑んでいった。ママは一切庇ってくれない。だけど、パパから習った美味しい料理をたくさん食べさせてくれる。
治癒(中)を会得して以来、私は医療知識を叩き込まれた。普段は優しいパパだけど修行の時は鬼だった。中々レベルアップしない治癒魔法に悔し涙を流した時もあったけれど
『パパも治癒(大)を使えるようになったのは十八歳だよ。アイカは俺が十五の時より才能があるし、何より努力家だ。俺を追い越すなんてすぐだよ』
と時に優しく包んでくれた。
私は自分と師匠…パパを信じて修行の日々を送る。
治癒魔法学校の友達も元は家族をパパに助けてもらった人が多い。親の七光りと揶揄する心無い人たちから私を守ってくれる大切な友達。いつか奇跡の治癒師の技を引き継ぎ、世界中のロッグダメージの被害者女性を助けることが私たちの夢。パパが私たち母娘にそうしてくれたように。
そんなある朝のことだった。
治癒魔法学校の制服に着替えてリビングに行き
「ママ、おはよう!」
「「おはよう!」」
パパは現在バレンシアのシートピアで治療活動中、ママたちと長女の私は家を営み、幼い弟と妹たちの面倒を見るのが仕事だ。ミファンママはパパと一緒にシートピアに行っている。ミファンママはアマゾネスみたいに強いから、ずぅっとパパの護衛をしているの。
「姉ちゃん、おはよう」
「お姉ちゃん、おはよう」
サナママが生んだレオン、アザレアママが生んだシルク、もう私が面倒を見る年でもない、自慢の弟と妹だ。子守りを買って出て私のための勉強時間も作ってくれる。
いまリビングにいるのはサナママ、アザレアママ、ママ、私、そして弟と妹たちだ。パパがいなくても、ママたちはパパから料理を習って美味しいものを食べさせてくれる。私は口をスープまみれにしながらボルシチを食べている末妹ヒルダの口をナプキンで拭った。それを嬉しそうなヒルダ。
少女心ながら幸せだな、と思った。
あの日あの時、パパに出会っていなかったら私とママは今ごろ…。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ズズズ…ゴゴゴ……
「あら、地震ね…」
ターサンド王都に弱震が発生した。アイカと長男のレオンは
「「机の下に避難して」」
幼い弟と妹たちを机の下に避難させた。揺れ自体は大したことなく、すぐ収まった。
「さあ、朝食の続きよ」
再び朝食に戻り、メイドたちがお皿を片づけるなか、お茶を飲んでいるサナたち。
だが、その時サナがお茶を噴き出して咽た。他のケンジの妻たちはびっくり、アイカと子供たちもだ。
「私の馬鹿!どうして気づかなかったの!震源地がシートピアだったら!?」
アザレア、マリナ、アイカは真っ青になった。
バレンシアとその南隣にあるサナの故郷カノンダ帝国は地震大国である。
サナはナプキンでテーブルを拭きながら
「アザレア!すぐにシートピアがどうなっているかギルドで情報を掴んで!」
「分かった!」
「アイカ、治癒魔法学校にも情報が入ってくるかもしれない、急いで!」
「はいっ!」
「サナ…」
「マリナ、裏が取れ次第、王都ブルドンから食料をかき集められるだけかき集めて船を雇ってシートピアに向かう。国の判断なんて待っていられない。私たちの旦那が窮地に陥っているなら助けに行かなきゃ。船に乗るのは好きじゃないけど、そんなこと言っていられないわ!」
「分かった。今のうちに出来ることはしておくわ。貴女は情報を待つため、ここにいて」
一方、シートピア、サナの危惧通り巨大地震に襲われていた。午前中の出来事だったため各家庭で火を使っていないことが幸いだったが、現在火事は起きていない。しかし
「シートピア全町民、高台に避難しろ!荷車持つな!引き返すな!身一つで高台へと向かえ!津波が来るぞ!津波が来るぞ!!津波が来るぞ!!!」
ある人物がスキル『号令』を使い、シートピア全土に避難勧告が告げられた。全町民の肺腑に徹するほどの大音声。後の世に『英雄の号令』と語り継がれる避難勧告を出したのは奇跡の治癒師ケンジである。
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しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
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しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
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勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
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※小説家になろうにも掲載しています。
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