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2 友人のY
25 文化祭2
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薮内を非常階段で休ませて、雪久に校内の案内をしたいところだが、当番を抜けて来ただけで俺はまた教室に帰らないといけない。
「俺これから当番なんで、1時間くらい」
「……ズボンないのか」
「えっ」
「ジャージとか、なんでもいいから下を履け」
「体操着のジャージならあるけどーーー」
何を言い出したかと思えば口々にズボン、ジャージと言い出し始めたので困惑したが、遠回しにメイド服が似合っていないと言ってくれていたようだ。
「大丈夫、クラスに戻れば履くから」
「ならいい。その格好を事態やめて欲しいが」
「それだけは無理です。大事なクラスの当番なので」
「その催しはいったい、何をするんだ」
「俺は看板を持って歩くだけです。あと道案内も含めてですけど」
どこか興味が無さそうに「ふーん」とだけ返ってきた。俺のやっている事には、あまり興味がなかったようだ。興味がなくとも、その綺麗な顔で回ってもらうつもりなので、気にしない。
とりあえず、自分の教室に戻ってきた俺は、裏でジャージのズボンを履き、教室の出口に置いていた看板を持つ。
メイドカフェは二年三組と書かれた看板を持ち上げ、背の高い雪久を連れて歩けば準備完了だ。
「うん、絶対良い宣伝になるな」
そう雪久に向かって言うと、不思議そうに顔を傾けた。自分の価値が分かっていないようでは、まだまだである。
「そう言えば、薮内に文化祭のこと聞いていたんですね」
「ああ、薮内が、新が面白くなるから文化祭来てよって言われてな。新が何かするなら行きたいと思って」
薮内、コロス。となったが、現在本人は死にそうな想いをしているので気持ちを抑える事にした。
「で非常階段に集合したんですね」
「……正面玄関で集合だったんだ。最初は順調だったが、人に囲まれている内に知らない所に連れて行かれた。正面玄関に戻ろうと歩いていたらお前達が何故か、そこに居ただけだ」
なるほど。適当に扉を開けたら、俺達を見つけたという事。
「また、迷ったんですね」
「……」
「お願いですから、早めに連絡とってくださいね」
「善処する」
目を逸らし、次もきっと迷うだろうなと確信しながら、雪久と共に学校内を歩く。
そして、俺は舐めていた。前世の時、雪久を一目見て隣の町の女が押しかけて来た事を忘れていた。
最初は二人が話しかけて来た。
「どこのクラスですかー」「お名前だけでも聞いていいですか。あの、お写真とか」
彼女達の目は完全に雪久を求めていた。いい感じに釣れたと、俺はイケメンと話した料金だと言うように、二人をメイドカフェに誘導する事が出来た。
が、その後だ。
歩くたびに、一人、二人、四人と雪だるま式に人数が増えていき。
捌くようにメイドカフェに誘導し続けたが、人には限界がありまして、いつの間にか周りは血走った女子達によって囲まれていた。
「私が先よ」「いや、私が」と醜い争いがあちらこちらで聞こえてきて、広いはずの廊下が狭く感じるほどにすし詰め状態。
雪久は慣れているようで動揺が一切ないが、そのまま突き進もうとしていた。
この大群を引き連れたまま教師に見つかりでもしたら騒ぎになるだけで、何一ついい事がない。
群れから雪久を離そうと腕を掴んで、外に引っ張り上げようとしたが、分厚い肉壁で指先すら阻まれ、逆に雪久との距離が遠くなっていく。
届きそうで届かない歯がゆさ。もう、無理矢理でもと手を突っ込んだのが良くなかった。
その勢いで、欲望のように尖った長い爪が俺の腕を引っ掻いたのだ。
傷は5本線となり、深く突き刺さったところは血が小さな水玉になっては腕につたっていく。
ああ、もう、こいつら全員ーーー、落ち着け俺。あと、何回繰り返す気だ。
雪久をここから出すのは無理だ。一旦間をおいて隙を見てから引っ張り出そうと群衆から抜けようとした途端に、ぐっと腕を掴まれて逆に引っ張り上げられた。
「へっ」と情けない声が出て、顔を上げると酷く歪んだ黒い瞳と目が合う。
「お前ら、どけ」
地を這わせるような低い声、その冷たい一言だけでよかった。彼女達は冷たい風に当てられたように震えては、雪久との距離を取り始めた。
「行くぞ」
少しだけ開けた道を雪久は体を捩じ込み、俺を群れから引っ張り出した。
そのまま、突っ切るように雪久はぐいぐいと廊下を進み、人気がなくなるまで歩かされると、いつの間にか校舎の外に出ていた。
「ここでいいか。とりあえず、そこに座れ」
雪久が指すのは、小高い花壇。忘れ去られ整備されておらず、雑草が花壇から溢れていた。
座るのを躊躇したが、見下ろしてくる冷たい鬼に刃向かう勇気もないので、看板を花壇に立て掛け、スカートを後ろから前に流し整えてから座った。
「腕」
「うで?」
「腕、見せろ」
言葉の理解が出来ないので、両腕を持ち上げて見せた。
すると、血が垂れていた片腕を取られ、傷口をじっくりと観察される。
「怪我はそれほど深くないようだな」
「ご心配なく、引っかかれた程度なので」
「駄目だ。甘くみていると化膿する可能性がある」
雪久はズボンのポケットからハンカチを取り出し、慣れた手つきで腕の血を拭き取るように巻く。
あまりの早技に疑問を投げかけることすら出来なかった。
「綺麗な水、欲を言えば消毒液が欲しいな」
「あーの、雪久。助けてもらって言いにくいんだけど。俺、そんな腫れるような怪我してないから」
「仕方ない、保健室から借りて来る。少し待っていろ」
「話、聞いてもらえますか。あと、自分でそこまで歩けるから」
「大丈夫だ、俺がどうにかする」
「きーけーよ。なぁ」
雪久の瞳は大きく左右に揺れ、動きはいつもより少々慌ただしく「行ってくる」と再び校内に走って行ってしまった。
なんか、俺より動揺していなかったか。
ハンカチに滲んでいく血を見ながら、別にこれくらいの怪我を初めて見たわけでもないのに、と不謹慎にも思ってしまった。
というか、あの雪久がここまで一人で帰って来られるか。
期待しない方が良さそうだと、立て掛けていた看板を持ってその場から離れ過ぎない程度に散策することにした。
俺が探しにいく羽目になってもいいように、スマホは常に指先に触れる。
「うわー、さいあく」
自身の心の声が漏れ出たと思ったけれど、そうではなく、少し離れた木の下で嘆く子供の声だった。
10歳もいかないくらいの女の子が木を見上げては、足先を立て、腕を伸ばしては空を掻く。
周りを見たところ親や兄弟のような人がおらず、子供を一人にしておくのは、一応ここの責任者である学生としては見逃せない訳で。
「えっと、君。見上げてどうしたの」
話しかけると、泣きそうな顔で「私の」と女の子は斜め上を指した。指したそこには、赤い着物を着た日本人形が枝に絡まっており、丁度女の子の身長では届かないところにあった。
「取ってあげるから」
俺は軽く身長を伸ばして、枝から人形を取っては埃を払ってから女の子に返した。
「ありがとう! おに……おねえさん?」
小さな女の子に、無駄な気を使われてしまった。
「どうして、人形があんなところに」
「意地悪な男の子がね、この子が恐いからって木に投げたの。可愛いのに」
「それは、酷いことするね」
「うん、ほんと。傷ついてなくてよかった」
ボサボサになった日本人形の髪を手櫛で整える女の子の姿が、昔を、前世を思い出す。
大事していた人形、木の上に投げられたな。この女の子みたいに手が届かなく泣いて、そうしたら木を登って取ってくれたのだったか。
そう言えば、あの時誰が取ってくれたのか。風景は思い浮かぶのに、霞がかかって思い出せない。
「世莉っ、こんなところに」
男の人の声が聞こえてくると、女の子の元にその声の主が駆けつけてきた。
「パパぁ!」
「パパじゃない。待っていろって言っただろ」
女の子は父親と呼んだ男に、跳ねながら人形と共に抱きついた。
「だって、また絡んできたんだもん。あの子達、私嫌い」
「あー、そういうことか。それは困ったもんだ」
「でしょ、でしょ」
父親は、娘の背中を撫で慰めた。
父親に出逢えて良かったという安堵より、その男の姿を見て絶句した。
赤黒い髪、赤い目、四条柊悟が、なぜここに。
じゃない、ここから逃げないと。
「あのね。おにおねさんが人形を取ってくれたんだよ」
「おにおね? なに、なにかのキャラクター」
健気にも女の子は逃げようとする俺を指し、柊悟は顔を上げて俺を見た。
「メイド……服? じゃなくて、この子がお世話になったみたいでありがとうございます」
「いえ、別にたいした事してないんで。ほんと大丈夫なんで」
蟹歩きで少しずつ離れようとしたが「ちょっと、待ってほしい」と柊悟に手を伸ばされて引き止められた。
「なっ、なっ、なんですか。俺は何も」
「ごめんだけど、その看板を見るに二年生だよね。二年二組の教室を教えてくれないかな。そのクラスに薮内弥生っていう従兄弟がいるんだ」
「やぶうち?」
「俺これから当番なんで、1時間くらい」
「……ズボンないのか」
「えっ」
「ジャージとか、なんでもいいから下を履け」
「体操着のジャージならあるけどーーー」
何を言い出したかと思えば口々にズボン、ジャージと言い出し始めたので困惑したが、遠回しにメイド服が似合っていないと言ってくれていたようだ。
「大丈夫、クラスに戻れば履くから」
「ならいい。その格好を事態やめて欲しいが」
「それだけは無理です。大事なクラスの当番なので」
「その催しはいったい、何をするんだ」
「俺は看板を持って歩くだけです。あと道案内も含めてですけど」
どこか興味が無さそうに「ふーん」とだけ返ってきた。俺のやっている事には、あまり興味がなかったようだ。興味がなくとも、その綺麗な顔で回ってもらうつもりなので、気にしない。
とりあえず、自分の教室に戻ってきた俺は、裏でジャージのズボンを履き、教室の出口に置いていた看板を持つ。
メイドカフェは二年三組と書かれた看板を持ち上げ、背の高い雪久を連れて歩けば準備完了だ。
「うん、絶対良い宣伝になるな」
そう雪久に向かって言うと、不思議そうに顔を傾けた。自分の価値が分かっていないようでは、まだまだである。
「そう言えば、薮内に文化祭のこと聞いていたんですね」
「ああ、薮内が、新が面白くなるから文化祭来てよって言われてな。新が何かするなら行きたいと思って」
薮内、コロス。となったが、現在本人は死にそうな想いをしているので気持ちを抑える事にした。
「で非常階段に集合したんですね」
「……正面玄関で集合だったんだ。最初は順調だったが、人に囲まれている内に知らない所に連れて行かれた。正面玄関に戻ろうと歩いていたらお前達が何故か、そこに居ただけだ」
なるほど。適当に扉を開けたら、俺達を見つけたという事。
「また、迷ったんですね」
「……」
「お願いですから、早めに連絡とってくださいね」
「善処する」
目を逸らし、次もきっと迷うだろうなと確信しながら、雪久と共に学校内を歩く。
そして、俺は舐めていた。前世の時、雪久を一目見て隣の町の女が押しかけて来た事を忘れていた。
最初は二人が話しかけて来た。
「どこのクラスですかー」「お名前だけでも聞いていいですか。あの、お写真とか」
彼女達の目は完全に雪久を求めていた。いい感じに釣れたと、俺はイケメンと話した料金だと言うように、二人をメイドカフェに誘導する事が出来た。
が、その後だ。
歩くたびに、一人、二人、四人と雪だるま式に人数が増えていき。
捌くようにメイドカフェに誘導し続けたが、人には限界がありまして、いつの間にか周りは血走った女子達によって囲まれていた。
「私が先よ」「いや、私が」と醜い争いがあちらこちらで聞こえてきて、広いはずの廊下が狭く感じるほどにすし詰め状態。
雪久は慣れているようで動揺が一切ないが、そのまま突き進もうとしていた。
この大群を引き連れたまま教師に見つかりでもしたら騒ぎになるだけで、何一ついい事がない。
群れから雪久を離そうと腕を掴んで、外に引っ張り上げようとしたが、分厚い肉壁で指先すら阻まれ、逆に雪久との距離が遠くなっていく。
届きそうで届かない歯がゆさ。もう、無理矢理でもと手を突っ込んだのが良くなかった。
その勢いで、欲望のように尖った長い爪が俺の腕を引っ掻いたのだ。
傷は5本線となり、深く突き刺さったところは血が小さな水玉になっては腕につたっていく。
ああ、もう、こいつら全員ーーー、落ち着け俺。あと、何回繰り返す気だ。
雪久をここから出すのは無理だ。一旦間をおいて隙を見てから引っ張り出そうと群衆から抜けようとした途端に、ぐっと腕を掴まれて逆に引っ張り上げられた。
「へっ」と情けない声が出て、顔を上げると酷く歪んだ黒い瞳と目が合う。
「お前ら、どけ」
地を這わせるような低い声、その冷たい一言だけでよかった。彼女達は冷たい風に当てられたように震えては、雪久との距離を取り始めた。
「行くぞ」
少しだけ開けた道を雪久は体を捩じ込み、俺を群れから引っ張り出した。
そのまま、突っ切るように雪久はぐいぐいと廊下を進み、人気がなくなるまで歩かされると、いつの間にか校舎の外に出ていた。
「ここでいいか。とりあえず、そこに座れ」
雪久が指すのは、小高い花壇。忘れ去られ整備されておらず、雑草が花壇から溢れていた。
座るのを躊躇したが、見下ろしてくる冷たい鬼に刃向かう勇気もないので、看板を花壇に立て掛け、スカートを後ろから前に流し整えてから座った。
「腕」
「うで?」
「腕、見せろ」
言葉の理解が出来ないので、両腕を持ち上げて見せた。
すると、血が垂れていた片腕を取られ、傷口をじっくりと観察される。
「怪我はそれほど深くないようだな」
「ご心配なく、引っかかれた程度なので」
「駄目だ。甘くみていると化膿する可能性がある」
雪久はズボンのポケットからハンカチを取り出し、慣れた手つきで腕の血を拭き取るように巻く。
あまりの早技に疑問を投げかけることすら出来なかった。
「綺麗な水、欲を言えば消毒液が欲しいな」
「あーの、雪久。助けてもらって言いにくいんだけど。俺、そんな腫れるような怪我してないから」
「仕方ない、保健室から借りて来る。少し待っていろ」
「話、聞いてもらえますか。あと、自分でそこまで歩けるから」
「大丈夫だ、俺がどうにかする」
「きーけーよ。なぁ」
雪久の瞳は大きく左右に揺れ、動きはいつもより少々慌ただしく「行ってくる」と再び校内に走って行ってしまった。
なんか、俺より動揺していなかったか。
ハンカチに滲んでいく血を見ながら、別にこれくらいの怪我を初めて見たわけでもないのに、と不謹慎にも思ってしまった。
というか、あの雪久がここまで一人で帰って来られるか。
期待しない方が良さそうだと、立て掛けていた看板を持ってその場から離れ過ぎない程度に散策することにした。
俺が探しにいく羽目になってもいいように、スマホは常に指先に触れる。
「うわー、さいあく」
自身の心の声が漏れ出たと思ったけれど、そうではなく、少し離れた木の下で嘆く子供の声だった。
10歳もいかないくらいの女の子が木を見上げては、足先を立て、腕を伸ばしては空を掻く。
周りを見たところ親や兄弟のような人がおらず、子供を一人にしておくのは、一応ここの責任者である学生としては見逃せない訳で。
「えっと、君。見上げてどうしたの」
話しかけると、泣きそうな顔で「私の」と女の子は斜め上を指した。指したそこには、赤い着物を着た日本人形が枝に絡まっており、丁度女の子の身長では届かないところにあった。
「取ってあげるから」
俺は軽く身長を伸ばして、枝から人形を取っては埃を払ってから女の子に返した。
「ありがとう! おに……おねえさん?」
小さな女の子に、無駄な気を使われてしまった。
「どうして、人形があんなところに」
「意地悪な男の子がね、この子が恐いからって木に投げたの。可愛いのに」
「それは、酷いことするね」
「うん、ほんと。傷ついてなくてよかった」
ボサボサになった日本人形の髪を手櫛で整える女の子の姿が、昔を、前世を思い出す。
大事していた人形、木の上に投げられたな。この女の子みたいに手が届かなく泣いて、そうしたら木を登って取ってくれたのだったか。
そう言えば、あの時誰が取ってくれたのか。風景は思い浮かぶのに、霞がかかって思い出せない。
「世莉っ、こんなところに」
男の人の声が聞こえてくると、女の子の元にその声の主が駆けつけてきた。
「パパぁ!」
「パパじゃない。待っていろって言っただろ」
女の子は父親と呼んだ男に、跳ねながら人形と共に抱きついた。
「だって、また絡んできたんだもん。あの子達、私嫌い」
「あー、そういうことか。それは困ったもんだ」
「でしょ、でしょ」
父親は、娘の背中を撫で慰めた。
父親に出逢えて良かったという安堵より、その男の姿を見て絶句した。
赤黒い髪、赤い目、四条柊悟が、なぜここに。
じゃない、ここから逃げないと。
「あのね。おにおねさんが人形を取ってくれたんだよ」
「おにおね? なに、なにかのキャラクター」
健気にも女の子は逃げようとする俺を指し、柊悟は顔を上げて俺を見た。
「メイド……服? じゃなくて、この子がお世話になったみたいでありがとうございます」
「いえ、別にたいした事してないんで。ほんと大丈夫なんで」
蟹歩きで少しずつ離れようとしたが「ちょっと、待ってほしい」と柊悟に手を伸ばされて引き止められた。
「なっ、なっ、なんですか。俺は何も」
「ごめんだけど、その看板を見るに二年生だよね。二年二組の教室を教えてくれないかな。そのクラスに薮内弥生っていう従兄弟がいるんだ」
「やぶうち?」
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