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7 約束
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承諾したとは言え、ほぼ無理矢理、雪久と連絡を交換してからというものメッセージが毎日送られてくる。
内容は『飯』という言葉と共に今日食べた飯の画像が送信され、またある時は『山』と書かれてはどこかの山が写された景色が送られてくる。
日常の呟きばかり。雪久様、俺には意図が全く分かりません。
何度、スマホの前で頭を抱えたことか。
『良いですね』とか、『綺麗ですね』と話を出来るだけ広げないように当たり障りのない返事はしているが、自身のSNSでも発信していろと言いたくなる。
揶揄われているのかと考えてみたが、あの人がそういう人間ではない事をよく知っている。
そもそも興味がないものに関わろうとしない。前世で初めて会った時なんて、返事なんてまともになかったし、冷たかったな。
だとしても、メッセージをマメに送ってくるような人だったか。
いや、もっと冷静というか。こう会話を好まない物静かで、礼儀を重んじるお堅い貴族なはず。
……俺はもしかしたらあの人と勘違いしているだけで、別人と対話しているのかもしれないと、今日も返事は『良いですね』と送る。
『そうだろ』と言うように雪久からスタンプが一つだけ送られてきて会話は終了するのだが、『行くか?』と返ってきた。
どこに、と途中まで文字にしては取り消し、先ほどの会話を見返してみるとクレープを持った写真に適当に良いねと俺は返事していた。
どうやら、そのクレープを食べに行くかという話になっていたようだ。
『予定が空いてないので、大丈夫です。また別の機会に行きますね』
とお断りしておいた。
椿である俺が行けるわけないし、あの人も無理に誘うことはないので『そうか』と納得しこの話は終わった。
そう、その話は終わったはずなのにーーー、何故学校の校門前に彼奴はいるのだろうか。
スタイル良いし、一目は置くような空気があるから皆遠巻きになり、遠くともすぐに分かる。
「あのー、その制服って隣町の」
「えっ? ああ」
「でっですよね~、あの私は」
今日は、陽菜も、海北もいないから、一人が話しかければ一気に雪久の周りは人で溢れた。
「ちょっ、私が先に話しかけたんですけど」「後ろから押さないでよ」
我先に話そうとする女子達が押し合う中で、俺は鞄を顔辺りに持っては人混みに紛れるように歩く。
「いや、俺は今人を探して……」
雪久が背伸びをして辺りを見渡すが、人の集りで身動き出来ずに眉の間に皺を寄せていた。
美形な事が仇になったなと、ほくそ笑みつつ隠れるように身を屈め。俺は貴方にとって知らない空気ですよという気持ちで校門を抜けた。
どうにか、見つからずに抜けられた。
お互いの存在を認知してからというもの、顔を合わせる回数が格段に増えたし、一気に距離も近づいている。
まるで会って来なかった分を修復されているようで、少し恐怖を感じた。
運命に導かれとして、お互いに会ってどうしたいのか。前世のことで謝罪する? それとも罵り合い? 会ったところでお互いに不幸しかないというのに、運命は残酷だ。
「良い匂い……」
下を向いて歩いていた帰り道。匂いに誘われて歩いてみれば、公園の方から牛乳とバターを焦がした甘い匂いがしてきた。
そのまま公園の方に入っていくとキッチンカーでクレープを売っていて、薄い生地を丸い鉄板で焼いているところだった。
近づいた分甘い匂いが鼻の中に充満し、腹が鳴った。
うん、お腹が空くのは良くないな。
涎を垂らす前に、クレープを買っていた。中身はシンプルにバターシュガーにし、公園のベンチに座ってはクレープにかぶり付いた。
焦げがいい感じに苦くて、パリパリなのに、中がもちもちしていてうまい。
誘い断ったのにクレープを食べているっておかしな話だな。
それでも食べ物に罪はないと、食べ進め。青空の下に楽しそうに遊ぶ子供の声。丁度、心地よい風が吹いてきて、自然と最近聴いた曲のメロディーを鼻で歌う。
「良い天気だな」
「ですね……っ!」
話しかけられた声に、クレープを吐き出しそうになりつつ見上げれば、背中側から薄く開かれた黒い瞳が上からこちらを覗いていた。銀色の髪が揺れるその不機嫌な顔に、口端が引きつる。
「お前、俺を見た途端に避けただろ」
「そっ、そんなわけ。学校にいたんですね」
「いた」
雪久はベンチの背を掴んでいた手を離し、俺の隣に座る。
「で、なんで俺のことを避ける」
長い足を組み、頬杖をついては雪久に、また詰め寄られた。
甘かったはずのクレープが、痺れるように苦く感じ、食感が固くひどく重くなる。
「さ、避けてはないですよ、たぶん。関わったらすこーし面倒なひ……ことになりそうだなって思っただけで」
「なんだそれ。まだ、何もしていないはずだが」
無理矢理連絡訊いてきた人間の言葉ではないが、やんわりと仲良くできないことを伝えられないか。
「こう、ほら、俺は根暗で平凡だし、アンタは明るくてかっこいいから、そもそも付き合うコミュニティが違うから」
「そんなの、話してみないと分からないだろ」
「えっと、通っている高校って、勉強できるところですよね。進学だと頭の良さも違うから、普通の高校に通う俺と話し合わないと思うんですよね」
「関係ないだろ。今だって普通に話してる」
「いや、だから、それは……」
この男、全く引き下がらない。歯軋りしたくなるのを抑え。
「それ以外の理由はなんだ」
「……」
俺は大口を開けてクレープを食べ切り、どうにでもなれという気持ちで面と向かう。
「実は俺、男も好きなんです」
「……」
「だから、男の人でも近くに来られるとドキドキするというか。一緒に居たくない理由が分かりますよね」
「……」
嘘は言ってないが、狙われていると知れば流石の雪久も黙る。
ここまで言って、もう関わることはないだろう。
「……あの、だな。突然、言われても困ると言うか」
「ですよね。あの、じゃあ」
俺はベンチから立ちあがろうとしたが、雪久が腕を掴んで阻止する。
「待て、話が終わってない。少し驚いただけで俺はお前を拒絶したい訳じゃない」
「あっ、はい」
「まだ、なにも知らないから、答えが出せないだけだ。俺はお前のことをもっと知りたいし、俺を知って欲しい。まだ答えを出すにも、何もかも遅くないはずだ」
腕を掴む雪久の手にギュッと力が入り、真っ直ぐと見据える瞳に心臓が鳴る。
「だから、友人になってくれ」
「ひゃい」
言葉尻は上がり、耳の辺りに血が集まってきてはあの人から顔を背けた。何故、この人を好きなったのかを思い出した。
「言いたい事は分かりましたけど。一、二回会った程度の人にそんな事を言うのは、少し分からないです。俺を気持ち悪いとか思わないですか」
「不思議と嫌悪感はないな、なんでだろうな」
「自分も分からないですか」
「自分でも分からない。でも、この機会を離したら二度とない気がする。絶対に離すなって声が聞こえくるんだ。ここに来たのだって、此処いるって言われている気がして、繋いだ手を離すなって」
「……何言っているのか、分かんないです」
「そうだな。俺もそう思う。じゃあ、友人になるためにも、次はどこかに行こうな」
「へっ?」
あれ? もしかして、自分で墓穴を掘った。
「お前から告白したんだ。次は断るなよ」
「約束な」と彼は俺の腕を自身の体の方に引っ張る。俺の気持ちは、穴があったら入りたいである。
「なんだ、指切りするか?」
「しません」
内容は『飯』という言葉と共に今日食べた飯の画像が送信され、またある時は『山』と書かれてはどこかの山が写された景色が送られてくる。
日常の呟きばかり。雪久様、俺には意図が全く分かりません。
何度、スマホの前で頭を抱えたことか。
『良いですね』とか、『綺麗ですね』と話を出来るだけ広げないように当たり障りのない返事はしているが、自身のSNSでも発信していろと言いたくなる。
揶揄われているのかと考えてみたが、あの人がそういう人間ではない事をよく知っている。
そもそも興味がないものに関わろうとしない。前世で初めて会った時なんて、返事なんてまともになかったし、冷たかったな。
だとしても、メッセージをマメに送ってくるような人だったか。
いや、もっと冷静というか。こう会話を好まない物静かで、礼儀を重んじるお堅い貴族なはず。
……俺はもしかしたらあの人と勘違いしているだけで、別人と対話しているのかもしれないと、今日も返事は『良いですね』と送る。
『そうだろ』と言うように雪久からスタンプが一つだけ送られてきて会話は終了するのだが、『行くか?』と返ってきた。
どこに、と途中まで文字にしては取り消し、先ほどの会話を見返してみるとクレープを持った写真に適当に良いねと俺は返事していた。
どうやら、そのクレープを食べに行くかという話になっていたようだ。
『予定が空いてないので、大丈夫です。また別の機会に行きますね』
とお断りしておいた。
椿である俺が行けるわけないし、あの人も無理に誘うことはないので『そうか』と納得しこの話は終わった。
そう、その話は終わったはずなのにーーー、何故学校の校門前に彼奴はいるのだろうか。
スタイル良いし、一目は置くような空気があるから皆遠巻きになり、遠くともすぐに分かる。
「あのー、その制服って隣町の」
「えっ? ああ」
「でっですよね~、あの私は」
今日は、陽菜も、海北もいないから、一人が話しかければ一気に雪久の周りは人で溢れた。
「ちょっ、私が先に話しかけたんですけど」「後ろから押さないでよ」
我先に話そうとする女子達が押し合う中で、俺は鞄を顔辺りに持っては人混みに紛れるように歩く。
「いや、俺は今人を探して……」
雪久が背伸びをして辺りを見渡すが、人の集りで身動き出来ずに眉の間に皺を寄せていた。
美形な事が仇になったなと、ほくそ笑みつつ隠れるように身を屈め。俺は貴方にとって知らない空気ですよという気持ちで校門を抜けた。
どうにか、見つからずに抜けられた。
お互いの存在を認知してからというもの、顔を合わせる回数が格段に増えたし、一気に距離も近づいている。
まるで会って来なかった分を修復されているようで、少し恐怖を感じた。
運命に導かれとして、お互いに会ってどうしたいのか。前世のことで謝罪する? それとも罵り合い? 会ったところでお互いに不幸しかないというのに、運命は残酷だ。
「良い匂い……」
下を向いて歩いていた帰り道。匂いに誘われて歩いてみれば、公園の方から牛乳とバターを焦がした甘い匂いがしてきた。
そのまま公園の方に入っていくとキッチンカーでクレープを売っていて、薄い生地を丸い鉄板で焼いているところだった。
近づいた分甘い匂いが鼻の中に充満し、腹が鳴った。
うん、お腹が空くのは良くないな。
涎を垂らす前に、クレープを買っていた。中身はシンプルにバターシュガーにし、公園のベンチに座ってはクレープにかぶり付いた。
焦げがいい感じに苦くて、パリパリなのに、中がもちもちしていてうまい。
誘い断ったのにクレープを食べているっておかしな話だな。
それでも食べ物に罪はないと、食べ進め。青空の下に楽しそうに遊ぶ子供の声。丁度、心地よい風が吹いてきて、自然と最近聴いた曲のメロディーを鼻で歌う。
「良い天気だな」
「ですね……っ!」
話しかけられた声に、クレープを吐き出しそうになりつつ見上げれば、背中側から薄く開かれた黒い瞳が上からこちらを覗いていた。銀色の髪が揺れるその不機嫌な顔に、口端が引きつる。
「お前、俺を見た途端に避けただろ」
「そっ、そんなわけ。学校にいたんですね」
「いた」
雪久はベンチの背を掴んでいた手を離し、俺の隣に座る。
「で、なんで俺のことを避ける」
長い足を組み、頬杖をついては雪久に、また詰め寄られた。
甘かったはずのクレープが、痺れるように苦く感じ、食感が固くひどく重くなる。
「さ、避けてはないですよ、たぶん。関わったらすこーし面倒なひ……ことになりそうだなって思っただけで」
「なんだそれ。まだ、何もしていないはずだが」
無理矢理連絡訊いてきた人間の言葉ではないが、やんわりと仲良くできないことを伝えられないか。
「こう、ほら、俺は根暗で平凡だし、アンタは明るくてかっこいいから、そもそも付き合うコミュニティが違うから」
「そんなの、話してみないと分からないだろ」
「えっと、通っている高校って、勉強できるところですよね。進学だと頭の良さも違うから、普通の高校に通う俺と話し合わないと思うんですよね」
「関係ないだろ。今だって普通に話してる」
「いや、だから、それは……」
この男、全く引き下がらない。歯軋りしたくなるのを抑え。
「それ以外の理由はなんだ」
「……」
俺は大口を開けてクレープを食べ切り、どうにでもなれという気持ちで面と向かう。
「実は俺、男も好きなんです」
「……」
「だから、男の人でも近くに来られるとドキドキするというか。一緒に居たくない理由が分かりますよね」
「……」
嘘は言ってないが、狙われていると知れば流石の雪久も黙る。
ここまで言って、もう関わることはないだろう。
「……あの、だな。突然、言われても困ると言うか」
「ですよね。あの、じゃあ」
俺はベンチから立ちあがろうとしたが、雪久が腕を掴んで阻止する。
「待て、話が終わってない。少し驚いただけで俺はお前を拒絶したい訳じゃない」
「あっ、はい」
「まだ、なにも知らないから、答えが出せないだけだ。俺はお前のことをもっと知りたいし、俺を知って欲しい。まだ答えを出すにも、何もかも遅くないはずだ」
腕を掴む雪久の手にギュッと力が入り、真っ直ぐと見据える瞳に心臓が鳴る。
「だから、友人になってくれ」
「ひゃい」
言葉尻は上がり、耳の辺りに血が集まってきてはあの人から顔を背けた。何故、この人を好きなったのかを思い出した。
「言いたい事は分かりましたけど。一、二回会った程度の人にそんな事を言うのは、少し分からないです。俺を気持ち悪いとか思わないですか」
「不思議と嫌悪感はないな、なんでだろうな」
「自分も分からないですか」
「自分でも分からない。でも、この機会を離したら二度とない気がする。絶対に離すなって声が聞こえくるんだ。ここに来たのだって、此処いるって言われている気がして、繋いだ手を離すなって」
「……何言っているのか、分かんないです」
「そうだな。俺もそう思う。じゃあ、友人になるためにも、次はどこかに行こうな」
「へっ?」
あれ? もしかして、自分で墓穴を掘った。
「お前から告白したんだ。次は断るなよ」
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