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第十八話 正義の味方
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時を同じくして。
エステランとバンデスの連合軍相手に、ヴァスティナ帝国軍が勝利を収めていた頃、本国ヴァスティナ帝国では・・・・・・。
「・・・・・・」
「気になりますか、戦況がどうなっているのか?」
ヴァスティナ城内、帝国女王の執務室。
執務用の机に向かい、休まず職務に取り組み続けている少女がいる。特徴的な美しい黒髪と、漆黒のドレスが、彼女が何者かを示す。
この少女こそ、ヴァスティナ帝国女王アンジェリカ・ヴァスティナである。彼女こそが、この国の支配者なのだ。
「ふふふっ、今頃は決着がついているのかも知れませんよ。帝国の勝利と言う形でね」
「そうでなければ困る」
「帝国軍は主戦力を投入しております。総指揮はリックが執って、作戦指揮はあの娘とエミリオです。レイナもクリスもいるのですから、負ける事は無い」
勝利の報を待つ、女王アンジェリカの不安を取り除くため、安心させようと言葉をかけたこの女性。
長く美しい金色の髪を持つ、深紅のドレスに身を包んだ、妖艶な笑みを浮かべる美女。彼女の名は、ヴァスティナ帝国宰相リリカである。
帝国最凶。ヴァスティナの影の支配者。頼れる皆の姉御。自称であり事実の美人で自由な宰相。これらの異名は、どれも彼女を表す畏敬を込めた言葉だ。
仕事を行ないながら、不安を感じて報告を待つアンジェリカと違い、カップ片手に、メイドに淹れて貰った紅茶を楽しむリリカ。これが大人の女性の余裕なのか、それとも、彼女が特別なのか。
「陛下、宰相の仰る通りです。我が国の戦力は、一年前とは比べものになりません。兵力は敵軍が勝りますが、兵の質ではこちらが上まわります。勝つのは我が国です」
女王の傍に控えるメイド達。彼女達の長、と言うより指揮官である、メイド長ウルスラもまた、アンジェリカの不安を取り除こうと気を遣う。しかし、彼女は気を遣ったと言うより、事実を述べたと言う方が正しい。元軍人である彼女は、自軍と敵軍の戦力を正確に把握しているのだ。
「リリカ、ウルスラ。お前達は強いな」
「陛下・・・・・・」
「ふふ、陛下も十分お強いですよ」
「そんな事はない。私は、お前達がいなければ何も出来ない、無力な小娘だ。お前達の支えがあるからこそ、私は女王として君臨していられる。情けない話だ」
女王アンジェリカは、彼女達の前だけでは弱さを見せる。
普段は一国を治める女王として、強く気高くあろうとしている。国と民を守るため、全てを背負うこの少女は、強く在らなければならない。
しかし、リリカやウルスラは知っている。彼女は本当に強い少女だが、人として、多くを犠牲にして生きていると。その歳で少女は、自分のたった一つの人生を、帝国のために捨てたのである。
だが、彼女だって人間なのだ。時には弱さを打ち明けたくもなる。
「ふふ、その言葉、リックには言ってあげないのですか?」
「・・・・・・言う必要がどこにある」
リック。その名は、帝国軍参謀長の愛称だ。
この国と彼女の、全てを変えた男。帝国の英雄であり、女王の剣。そして、アンジェリカが殺したいほど憎んだ、仇と呼べる存在。
「相変わらずですね。この前の暴力事件もそうですが、もう少し優しくしてやって欲しい。あれは、陛下の様に強くはないのですから」
リリカの言う暴力事件とは、一か月半程前にヴァスティナ城内謁見の間で起こった、アンジェリカがリックに対して手を上げた事件の事である。
あの日、彼女がリックを殴ったのは、私情によるものではない。帝国の人間を救った者へのまさかの仕打ちに対して、あの場で彼女は、リックを叱責する必要があった。言うなれば、あれは演出だったのである。叱責しなければ、女王の威厳に傷がつき、民の心が自分から離れてしまう、そのきっかけを作る恐れがあった。だからこそ、あの時彼女はリックを殴ったのである。
その事は、勿論リリカもウルスラも理解している。当然、殴られたリック自身も。
「優しくなど出来ない。私は、あの男を・・・・・・・」
そう言いかけて、彼女は言葉を止めた。それ以上先の言葉は、口に出してはならないからだ。
特に、リリカの前では・・・・・・・。
「まあ、あれにとって少女に殴られるのは御褒美みたいなのでしょう。次は蹴りでも宜しいかと」
「優しくしろなのか痛めつけろなのか、一体どっちだ」
「陛下にお任せしますよ。ふふ、んっふふふふふ」
妖艶な笑みを浮かべて、彼女は笑う。少女とは言え、一国の女王の前であろうとも、この妖艶な美女は常に余裕だ。女王が自分の目の前で執務に取り掛かっているというのに、堂々と紅茶を楽しんでいるのだから、恐いもの知らず過ぎる。
だからこそ、彼女は頼りになる。帝国宰相は国の大黒柱だ。その大黒柱は、何者も恐れない、自称かつ事実の、美人で自由で天才な彼女だからこそ務まる。
「ならば、次からは銃で殴ってやるとしよう。リリカ、お前のを貸せ」
「嫌ですよ。あれは無駄に頭が固い。私の銃が傷ついてしまう」
メイド達が、堪え切れずに吹き出して笑った。リックの頭の心配よりも、自分の銃の心配をするところが、本当に彼女らしくて面白かったのである。
いつも寡黙なアンジェリカの表情にも、少しだけ笑みが浮かぶ。その笑みを見て、メイド長ウルスラが微笑んだ。
「メイド長が、笑ってる?」
「うそ!?表情鉄仮面のメイド長が!」
「そっ、そんな事言ったら、後で怒られてしまいます」
「あらあら、明日は雨かしらね」
「・・・・・・・信じられない」
ウルスラが微笑んでいる事に、とても驚いているメイド達一同。
余りにも珍しい事なので、ついつい、余計な事を言ってしまう。
「・・・・・・お前達、後で裏に来い」
「「「「「!!!??」」」」」
これは、帝国メイド長の暗号である。内容は「後でシメる、逃げるなよ?」だ。
この後の事を想像し、恐ろしさでガクガクと震えが止まらないメイド達一同。メイド長に怒られるのは慣れていても、恐いものは恐いのだ。
「ふふ、うふふふふっ」
「宰相、貴女まで・・・・・・」
流石にリリカには手が出せず、溜息をついたウルスラ。
彼女が珍しく微笑んだ理由を、リリカは理解している。アンジェリカが笑ってくれた事が、嬉しかったのだ。
普段は厳しくとも優しい彼女は、常にアンジェリカの事を気にかけている。
あの日から、ずっと心を殺して生きているアンジェリカが、少しでも笑ってくれた。ウルスラに生きる意味を与え、彼女の希望だった少女の、たった一人の妹。彼女を想うあまり、今だけでも、アンジェリカが女王ではなく少女に戻ってくれる事に、嬉しさと喜びを感じたのである。
「そう怒るなウルスラ。メイド達も、悪気があったわけではない」
「しかし陛下・・・・・・」
「だが、常に教育は必要だ。上の人間に逆らう事が無いよう、厳しく指導してやれ」
「はっ」
悲鳴を上げ、さらに恐怖に怯えるメイド達。やる気満々なウルスラの、鋭い視線がメイド達を捉える。
その様を見て笑うリリカ。そんな彼女達を見て、アンジェリカが何を思うのか。
(皆、本当に頼もしく、優しい)
申し訳ない気持ち。感謝の気持ち。
二つの想いを胸に秘め、不安が晴れた彼女は、頼もしき彼女達と共に、安心して勝利の報を待った。
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「・・・・・・」
「気になりますか、戦況がどうなっているのか?」
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執務用の机に向かい、休まず職務に取り組み続けている少女がいる。特徴的な美しい黒髪と、漆黒のドレスが、彼女が何者かを示す。
この少女こそ、ヴァスティナ帝国女王アンジェリカ・ヴァスティナである。彼女こそが、この国の支配者なのだ。
「ふふふっ、今頃は決着がついているのかも知れませんよ。帝国の勝利と言う形でね」
「そうでなければ困る」
「帝国軍は主戦力を投入しております。総指揮はリックが執って、作戦指揮はあの娘とエミリオです。レイナもクリスもいるのですから、負ける事は無い」
勝利の報を待つ、女王アンジェリカの不安を取り除くため、安心させようと言葉をかけたこの女性。
長く美しい金色の髪を持つ、深紅のドレスに身を包んだ、妖艶な笑みを浮かべる美女。彼女の名は、ヴァスティナ帝国宰相リリカである。
帝国最凶。ヴァスティナの影の支配者。頼れる皆の姉御。自称であり事実の美人で自由な宰相。これらの異名は、どれも彼女を表す畏敬を込めた言葉だ。
仕事を行ないながら、不安を感じて報告を待つアンジェリカと違い、カップ片手に、メイドに淹れて貰った紅茶を楽しむリリカ。これが大人の女性の余裕なのか、それとも、彼女が特別なのか。
「陛下、宰相の仰る通りです。我が国の戦力は、一年前とは比べものになりません。兵力は敵軍が勝りますが、兵の質ではこちらが上まわります。勝つのは我が国です」
女王の傍に控えるメイド達。彼女達の長、と言うより指揮官である、メイド長ウルスラもまた、アンジェリカの不安を取り除こうと気を遣う。しかし、彼女は気を遣ったと言うより、事実を述べたと言う方が正しい。元軍人である彼女は、自軍と敵軍の戦力を正確に把握しているのだ。
「リリカ、ウルスラ。お前達は強いな」
「陛下・・・・・・」
「ふふ、陛下も十分お強いですよ」
「そんな事はない。私は、お前達がいなければ何も出来ない、無力な小娘だ。お前達の支えがあるからこそ、私は女王として君臨していられる。情けない話だ」
女王アンジェリカは、彼女達の前だけでは弱さを見せる。
普段は一国を治める女王として、強く気高くあろうとしている。国と民を守るため、全てを背負うこの少女は、強く在らなければならない。
しかし、リリカやウルスラは知っている。彼女は本当に強い少女だが、人として、多くを犠牲にして生きていると。その歳で少女は、自分のたった一つの人生を、帝国のために捨てたのである。
だが、彼女だって人間なのだ。時には弱さを打ち明けたくもなる。
「ふふ、その言葉、リックには言ってあげないのですか?」
「・・・・・・言う必要がどこにある」
リック。その名は、帝国軍参謀長の愛称だ。
この国と彼女の、全てを変えた男。帝国の英雄であり、女王の剣。そして、アンジェリカが殺したいほど憎んだ、仇と呼べる存在。
「相変わらずですね。この前の暴力事件もそうですが、もう少し優しくしてやって欲しい。あれは、陛下の様に強くはないのですから」
リリカの言う暴力事件とは、一か月半程前にヴァスティナ城内謁見の間で起こった、アンジェリカがリックに対して手を上げた事件の事である。
あの日、彼女がリックを殴ったのは、私情によるものではない。帝国の人間を救った者へのまさかの仕打ちに対して、あの場で彼女は、リックを叱責する必要があった。言うなれば、あれは演出だったのである。叱責しなければ、女王の威厳に傷がつき、民の心が自分から離れてしまう、そのきっかけを作る恐れがあった。だからこそ、あの時彼女はリックを殴ったのである。
その事は、勿論リリカもウルスラも理解している。当然、殴られたリック自身も。
「優しくなど出来ない。私は、あの男を・・・・・・・」
そう言いかけて、彼女は言葉を止めた。それ以上先の言葉は、口に出してはならないからだ。
特に、リリカの前では・・・・・・・。
「まあ、あれにとって少女に殴られるのは御褒美みたいなのでしょう。次は蹴りでも宜しいかと」
「優しくしろなのか痛めつけろなのか、一体どっちだ」
「陛下にお任せしますよ。ふふ、んっふふふふふ」
妖艶な笑みを浮かべて、彼女は笑う。少女とは言え、一国の女王の前であろうとも、この妖艶な美女は常に余裕だ。女王が自分の目の前で執務に取り掛かっているというのに、堂々と紅茶を楽しんでいるのだから、恐いもの知らず過ぎる。
だからこそ、彼女は頼りになる。帝国宰相は国の大黒柱だ。その大黒柱は、何者も恐れない、自称かつ事実の、美人で自由で天才な彼女だからこそ務まる。
「ならば、次からは銃で殴ってやるとしよう。リリカ、お前のを貸せ」
「嫌ですよ。あれは無駄に頭が固い。私の銃が傷ついてしまう」
メイド達が、堪え切れずに吹き出して笑った。リックの頭の心配よりも、自分の銃の心配をするところが、本当に彼女らしくて面白かったのである。
いつも寡黙なアンジェリカの表情にも、少しだけ笑みが浮かぶ。その笑みを見て、メイド長ウルスラが微笑んだ。
「メイド長が、笑ってる?」
「うそ!?表情鉄仮面のメイド長が!」
「そっ、そんな事言ったら、後で怒られてしまいます」
「あらあら、明日は雨かしらね」
「・・・・・・・信じられない」
ウルスラが微笑んでいる事に、とても驚いているメイド達一同。
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この後の事を想像し、恐ろしさでガクガクと震えが止まらないメイド達一同。メイド長に怒られるのは慣れていても、恐いものは恐いのだ。
「ふふ、うふふふふっ」
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「はっ」
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