最強のチート『不死』は理想とはかけ離れていました ~ 人と関わりたくないので史上最強の家族と引きこもりを目指したいと思います

涅夢 - くろむ

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65話 - 冒険?ただの野生児ですが…?

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『で、体は大丈夫か?全力で回復魔法とクリーンはしたけど。』

「大丈夫じゃないです……すごい勢いの炎でした……死ぬかと思いました……死んだのですが」

≪エステルしんだね~?≫

『死んだ話はもういいわ!』

 絶対生き残っていないくらいの勢いの攻撃の方がね。
 できれば跡形もなく消し炭になるのが好ましい。
 もしエルフが生き残って馬車の残骸をみた時に生き残ってるわけがないと思わせるのが大切だ。

 クラムのシールドなら僕のファイヤーブラスト程度なら絶対貫けないから安全だったしね。
 あれ火魔法最大出力くらいだしな。炎とか白炎ですらないよ。

「一瞬で消し炭になりましたね……クラムちゃんシールド内から見てた風景がすごく怖かったです……」

 10分の1の出力もだしてないんだが……

『今思えば普通に僕らが連れ去ってもよかったと思うんだけどなぁ?』

 デメテル様にも許可取ったしエルフの騎士の前でもう手出ししようと思えないくらいに力をみせる……。あとでクラムと全力で修復にくるとして目の前100mくらい消し飛ばせばもう絶対近づいてきたくなくなったんじゃないかな?

「確かにそれはそうですね。エルフ視点で見れば命を無駄に散らすだけですね。ドラゴンに挑みたくないです……」

『ドラゴンは僕らよりもっと強いんだろうなぁ……。ただ、エステルはこれで本当によかったのか?』

「どういうことですか?ご提案いただきとてもうれしかったですよ?」

 今まで諸悪の原因であるエルフをどうするかって考えばかり頭に渦巻いちゃってたんだ。
 連れ去ろうとされているエステル自体がもうこの世にいないと思わせれば捕まえようもない。
 逃亡犯はもういないのだから。他のハイエルフにも責任は取らせられないだろう。
 ただ、1つ問題がある……

『もう集落にはもどれないだろ……』

「あのエルフの奴隷になると心に決めていたのに、あの時クロムさんの奴隷になれると聞いたときにすごく魅力的だったんです。大切な方と一緒に冒険できるんだ!と思いました。目から鱗でした。」

 この世界でも目から鱗とかいうんだ……
 文字は違うのになぁ。文化は共通してるところも多いのかなぁ。

『だ~か~ら~。それは言葉の綾だって!そんなつもりは毛頭ないの!あいつの奴隷になるくらいならって意味ね!?僕は奴隷とか頼まれても絶対にいらないから。守るもの増やしたくないの!』

 絶対いや!なんで好きでそんなに責任かかえにゃならんのだ!
 そもそもクラムとですら一緒に行く気なかったんだ。
 1人で生きていくつもりだったんだよ……

 嫌なんじゃない。大好きだからだ。僕は……家族が大好きなんだ。
 大切なものを増やすと最後にはきっとみんな守り切れなくなってしまう。

「ふふ。ただ集落に戻れないことは既に決まっていましたから。クロムさんのせいじゃありませんよ」

『これからどうするつもりだ?』

「え?連れて行ってくれるのではないのですか?私はクロムさんの奴隷ですよ?ご主人様とお呼びします?」

 じと~。(座った目でエステルを見つめる)

「冗談ですよ♪ただ私はお二方と冒険にいけるからこの作戦が魅力的だったのです。ここで置いて行かれるならあの方の奴隷のままでよかった!っておもっちゃいますよ?」

 まぁ、エルフの奴隷っていうのがもう前提にあったしな。
 集落からは追放されたも同然、まぁもう死んでるモノがいきなり集落にもどるのはよくないだろう。
 生き残りがまた集落に来た時にエステルがいたらまた同じことの繰り返しになる。

『それはそうだが……これからは自由なんだぞ?』

「私にとっての”自由”の一番いい形がお二人と一緒に冒険にいくことです!なので連れていってください!」

≪エステルいっしょじゃないの~?≫

 ……ふぅ。

『僕はクラムとこのまま旅に行く。エステルが悲しまないように集落の問題に首つっこんだけど、冷たくいえばこれ以上は許容範囲を超えてる。僕はクラムとエステル2人だけを守るので精一杯だ。それで後悔しないのなら一緒にくればいいさ。エステルは全力で守ると約束する。もう僕にとって君は大切だからね』

「はい♪」

≪やった~!エステルいっしょ~≫

『まぁ見捨てたいわけではないからね。集落問題は旅の途中いい案が見つかれば協力するよ』

「ありがとうございます!」

『よーっし、じゃあこれから3人旅か。冒険っつーか僕らときたらただの野生児になりそうだけどな。これからどうするか……。』



 予定が……
 どうしよう。今回の一件で本当にエルフの国には行きたくなくなってしまった。
 ってか今いけない……とりあえず今は絶対行くべきじゃない……



『ねぇ。ほんとにこれからどうしたらいいと思う?』

「どうしましょうか……」

≪クラムおなかすいた~≫

『とりあえず一旦僕らの洞穴にもどって作戦会議しよっか』

 ・
 ・
 ・

 エステルの荷物は作戦前にアイテムボックスに片っ端から投げ込んだ。

 カーテンとかシーツとかすら入れてきた。布使うかもしれないからね。
 あの家のベッドは海外のアニメでみるような大量の草に布をかぶせたものだった。

 エステルは高い本に全ての給金をつかっていたので本当に質素な暮らしをしていたらしい。
 最低限のモノしか家にはない、と。
 いつか絶対冒険に出たかったから家のもの増やしたくなかったんだって。

 ちなみに奴隷になるときにもってでた手持ちのかばんはダミーだ。
 消し炭にするつもりだったからね。

 まぁとりあえず着替え一式とかそういうのは大丈夫。
 食事も……まあ僕らが要れば問題ないだろ。コウモリとか食ってもらうが。
 僕とクラムは今までと特に何も変わらない。

「あ!そうでした!剣、返してもらえますか?♪」

『あぁ、そうだそうだ。ほい』

「うれしい……。この剣これから使えるんですね!もう使えないかと思ってました。特訓頑張ります!」

 そうか、とりあえず目先は特訓だな。
 僕とクラムについていける最低限の力はつけてほしい。
 もう自重する必要ない。全力で僕らに追いつくようにやる。

『そうだな、目的地考えて進みながら特訓だな。僕はのんびり生活を目標にしてるんだが弱くていつ襲われるかとビクビクしながら過ごしたくない!だれにも邪魔されない「スローライフ」がしたいんだ。』

≪すろーらいふ~≫

『とりあえずある程度僕らにステータス追いつくまではエステルの特訓メインに行こうか』

「追いつけますかね……あのお二人に……」

 で、問題は目的地なんだが……
 とりあえず陸続きになってるのはエルフの国だけということは聞いたんだ。
 エステルも水龍さんが知っていること以上のことは知らないって。
 他の国の情勢とか文化とかがほとんど入らないようにエルフが交易の制限やっぱりしてたっぽい。
 あいつらめ……

 そうなるともう海しかなくなるんだが……

「ちょっと特訓は置いといて……ここから多分数日頑張って歩けばつけるとこに行きたいんだけどついてきて?」

 ・
 ・
 ・

 で、今に至る。

(お主ら……随分早い帰還じゃの……)

 いや、ちょっとおばあちゃんの知恵袋を拝借させていただきたく……

(ハイ……エルフか?世界樹の守り人か?)

「ひぃ。ド…ラゴン……?」

(いや、我は水龍じゃが……。怖がらんでも大丈夫じゃ。害する気はもっておらん)

 あ、やっぱり知ってたんですね。

 水龍さん曰く水龍さんが知っている限りではハイエルフが集落をつくっていたことは知らなかったらしい。

 世界樹の守りを数人しているのを見たのが最後なんだって。
 弱い種族だから生き残っているとは思わなかったらしい。
 で、今までの経緯を話した。

(そうか、そんなことが……。全く人は醜いのぅ。エステルもこやつらに拾ってもらえて助かったであろう……?気を落とさずにの?)

 うん、すごいおばあちゃん。はーやっぱおちつくなぁ。
 もう最近シリアスモード全開だったからさ。ストレスマッハだわ。
 すぐシリアスな事考える習慣付いちゃったもん……ちょっとリセットしないと。

 あの精神耐性どうやら僕が我慢すればするほどMAXにした時の反動がやばくなるらしいんだよ。
 だから細かに息抜きしていかないとまた内なる「俺」が暴走してしまう……
 でもなかったらこの世界でまともな精神保ててなかったし。うまく付き合っていこう。

「今はとっても幸せです♪ありがとうございます。」

(穏やかでいい子じゃのぉ。で?陸続きに進めなくなったからいい案をしらないか?ということが聞きたいのかの?)

『そうなんですよ。この状況でしばらくエルフ国方面遠ざけたいんです。エステル曰く見た目でバレるもんじゃないってことなんですけど、似てるな?とはなるらしく』

 せめて髪とか染めれたらなぁ。
 染髪する薬剤の作り方とか調べたことない。さすがに魔法はつくれないなぁ……

(う~む……とりあえず人間の大陸は不可能じゃ。まず海からは遠すぎる。あとエルフ大陸と獣人大陸にはさまれておるでの?一番近くなら……この大陸を逆側に横断したら薄目には獣人の大陸がみえるじゃろうか?一番近いとは言えかなり離れておるぞ?500ギルは離れとるんじゃないかの?)

 ギルはだいたい1kmと同じ。
 ミルが1mと同じらしい。
 リルは1リットルだって。

 かなりだな……。
 最悪丈夫なイカダ作ってクラムのシールドを自分たちに全力でかける。
 でクラムにイカダ握っててもらえば……

 僕がそのシールドに向けて死なない程度に風魔法ぶっぱなせば……
 手加減しても時速100kmくらいはだせるか。
 僕ら竜巻起こせるくらいだもん。

 それ以上はこわい……バラバラになりたくない……
 でも一日で横断は現実的に可能か。
 海の魔物に負けない保証があれば生き残ることはできるな。

『じゃあ二人にアンケート!①エルフ国に直進して目に入る障害すべて薙ぎ払う!②海上を風魔法でぶっ飛んで獣人国に行く!ど~っちだ?』

「魔王ですか……」

 だってもうエルフめんどくせーんだもん……
 あの奴隷発言の時ほんとに館消し飛ばすかとおもった。
 ぷっちんしそうだったから精神耐性限界まで上げて耐えたんだよ。

 そろそろ魔王「俺」爆誕するよ?
 じゃあどっちみち滅ぶわ。多分。
 エルフがみんなあの強さなんだったら。

 ほんとやばいよ?ワカメであれだよ?
 多分使える魔法ありったけ全力でぶん投げるよ?
 地図から大陸消えるよ?

「クラムもうエルフやだ~。パパとクラムは海だいじょ~ぶだよ?」

 いやまぁ元海藻&貝なんで。エステルがダメですよ。
 そういや意識して水中で生活できるスキルもとったほうが……?

≪スキル【水中呼吸】を取得しました≫
≪スキル【遊泳】を取得しました≫
≪スキル【水中呼吸】と【遊泳】を合成しギフト【水棲】を取得しました≫

 おお。これはナイス。一気に合成までした。クラムに教えとこう。

『まぁ今「水棲」ってギフトとったから最悪船大破してもエステルかかえてクラムと僕で駆け抜けようか。じゃあ次の目的地は獣人大陸で!』

「≪お~!≫」

 ちょっと大変だけど獣人大陸に渡航成功したら尚のことエルフと全く関係なくなる。
 すごい安全だ。獣人楽しみだなぁ。移住先候補にするか。
 あ、人間大陸はだいじょぶ。興味ない。

(あ、お主らもう行くのかの?一晩くらい泊っていくのじゃ。せっかくだしゆっくり……)
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