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188話 - 拠点の名前
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ニヴルヘイムを壊滅させ魔の森の自宅へ戻ってきた。
ハイエルフ消失計画はとってもスムーズに進行した。
念の為エルフがどういう反応をするか見届ける為に1人で朝まで残るつもりだったんだけど、皆確認したいと言い出したので結局朝まで僕の洞穴に居たんだ。
集落は魔物に強襲されたと思い込んでくれたので作戦はこの上なく大成功だろう。
あとはもう知らない。
一応念のため転送魔石は残してきてあるから、たまに様子を見に行こうとは思っている。
自宅の寝室の横の部屋。
ずっと空いていたここに転送魔石は置いてある。
集落からこの部屋に転移してきた。
この為に、僕はこの部屋を確保していたんだ。
いずれしっかり転送用の部屋に仕立て上げたいと思う。
早朝自宅に戻ってくると転送部屋はごった返していた。
「エステルちゃん!」
「エステル!皆も無事か!?」
「集落はどうなった!?」
僕等が帰ってくると部屋のハイエルフが皆ざわめき立った。
エステルの心配や集落の行方等を気にした声がたくさん聞こえてくる。
「皆無事です!集落は無事完全に崩壊しましたよ、ふふ♪エルフにも魔物が強襲したとしっかり伝わりました。こちらの痕跡を知っている者は誰もいません」
「やったぞー!」「これで自由だー!」
「神様……ありがとうございます……」
無事崩壊しましたってフレーズあんまり聞くことないなぁ。
抱き合って喜ぶもの。
勝利の雄たけびをあげるもの。
その場で泣き崩れてしまっているもの。
いろんな感情が一気に噴き出しているようだ。
エステルも皆と涙を流しながら喜びあっている。
……そしてこの空気に水を差すのが憚られる。
最近こういうこと多いな……
『え、えっとさ……とりあえず……この部屋から出ない?』
この部屋20畳以上はあるけどさ!?
みんなこの部屋にいるじゃん!
家にいるだけでも窮屈かと思ったのに!!
「すまないクロムくん、どうしてもここで皆の帰りを待っていたくてね。この部屋から誰も出なかったんだよ、あはは♪」
凄い人口密度だ……。
いや、まぁ気持ちはわかるよ。
『まぁこれから沢山時間あるしさ?とりあえず狭いし、外にでも出ようか』
「……グス。そうですね!皆で外の空気を吸いましょう!」
ちなみにハイエルフは僕やクラムが話せることは知っている。
自分の拠点で隠しながら過ごすのは嫌だからね。
状況は見るけど僕らの事情や能力は伝えてもいいと思っているんだ。
説得の時に僕らが強いことはエルンさんが見たまま話しているはずだし。
転生とか伝える意味ないことは言わないけどね。
「皆さん……外に出ていいのですよ?」
皆の大歓声の中1人の男性がこちらに話しかけてきた。
「いや……やっぱその……外出るのこわくてよぉ……」
お?エステルのお兄ちゃんかな?
あぁ、まぁそうか。
初めてor数百年ぶりの集落外は怖いよね。
『大丈夫だよ、ここには魔物は入ってこられないようになっているはずだ』
そう、これがクラムに頼んでいた作業。
魔除けの草の品種改良だ。
この草をエルン兄さんからもらっていたんだよ。
ハイエルフは皆自分で摘んで煎じて所持しているらしい。
どうやらこの草。
魔物にとって嫌な魔力が出ているそうなんだ。
ゴブリン程度なら逃げていく。
ホフゴブリンクラスでも近寄ろうとはしないって具合。
ただ、そのままだと炎狼レベルになると効果なかったんだよね。
精々D級クラスの魔物までに効果を発揮するかな、という程度だったんだ。
ホフゴブリンくらいで限度だね。
1週間前……
『クラム、この草を魔の森で探して、この草の魔力を引き上げるって出来る?』
『そのはっぱつよくすればいいの~?いっぱいげんきにするだけだからかんたんだよ~?』
と言われたんだ。
品種改良は結構難しい。
最近クラムが試行錯誤していたが難儀していた。
でも、その植物がもっている魔力をそのまま引き上げるなら全然可能みたい。
豊穣を持っているクラムにはなんとなく出来るかどうかがわかるんだって。
魔物避けの結界みたいなのが王都にはあるらしいんだけど……
僕はそれの作り方わからないからなぁ。
『クラムどう?魔除けの草拠点周辺に植えてきてくれた?』
僕がここに様子を聞きに来た初日にはもうできていた。
だからオークキングにクラムが品種改良した草を持って近付いてみたんだ。
もう一目散に逃げていった。
凄い効力だった。
それをクラム城からある程度の距離を埋め尽くすように植えてきて欲しいと頼んだんだ。
半径5kmくらいに魔物来なかったら安心かなと思ってそれくらいって伝えた。
微調整はクラムに頼んだ。
『うん~!もうこっちにはこないとおもうよ~?くさおっきくしていっぱいはやした~!』
『だって?まぁ僕等もついてるし、ここの魔物程度瞬殺だから一緒に外にでてみるといいよ』
ひとしきり皆で喜びを分かち合ってから初めて家から出る。
ハイエルフは皆外へ出るのを尻込んでいた……。
僕等の後ろからそっとぞろぞろとついてくる。
「拠点はどうなったのでしょうね~?」
『いや……僕もちゃんと外見てないんだ……』
『まよけしてたからほとんどできてないよ~?』
僕は魔石集めに専念していたしゆっくりと外見る時間はなかったんだ。
でも2日目の時点で家の窓から見える風景でもクラム城がいっぱい建っていた。
僕が口出しするのもどうかなって思って外見るのやめたんだ……
僕が知ってるのはそれくらい……
怖いよぉ……
「……家……無くなったから大丈夫」
「クラムが途中でハイエルフの皆が来てから作る方に方向転換しての?」
『あ、そうなの?』
『みんながつくりたいおうちつくろうとおもってひっこぬいたの~』
家引っこ抜いたんだね……でもよかった!
100くらい家あったらどうしようかと思ってた!
僕そんな住人増やすつもりないからね!
『それならひとまず安心だな』
『パパ~アイテムボックスひろげて~?ぜんぶはいんないの~』
『え!?100立方メートルあるんだけど!?』
あ、でも家10個程収納したならもう足りないかも。
また広げとこうかな。
とりあえず外見てから考えよう。
ガチャ
・
・
・
ん?
「ここにあった森は……?」
森がない。おかしい。
ここは魔の森の湾岸部。
家の後ろを見れば見渡す限りの森だったはずだが……
『きった~!でもほかのところにちゃんとうえてきたよ~?』
『どれくらい切ったの?』
『パパが5kmっていったから5kmくらい~?クラマにおねがいしたんだ~!』
「……僕……ずっとそれやってた」
『木がぜんぶはいんないんだ~』
クラマ曰く、自分の妖術はもう初日で出来ることを確認したと。
先にクラムが魔法で周囲5km程を伐採した。
その後アイテムボックスに入りきらない木をまとめたり、周辺を綺麗にしていたそうだ。
『いや……僕魔除けの草植えてくる範囲を5kmって……』
『だめだった~?』
『ん~ん!全然ダメじゃない!クラムがやりたいようにやりなさい!!』
ま、まぁ森はいつでも生やせるしね。
ちょっとびっくりした……
風景が全く違ってるからさ……
ここどこかな?と思ったわ。
ハイエルフの皆もざわついている。
魔の森だと聞いていたはず……
……って雰囲気がヒシヒシと伝わってくる。
『いえのかわりこうえんとかつくったんだ~こっち~!』
クラムについて皆でぞろぞろあるいていく。
2キロ程かな?
風景を楽しみながらのんびり歩いた。
既に森は存在しない。
ただ、クラムが豊穣を掛けたんだろう。
綺麗な草原が一面に広がっている感じだ。
『お!あれ山ぶどうじゃない!?』
『パパがすきだからうえたの~!あそこくだものいっぱいだよ~?』
「野菜ももう収穫できるぞ?収穫すればとりあえず喰う事には困らんのじゃないかぇ?」
遠目にみると果樹園のような区画があった。
僕が大好きなぶどうの木や他の果実が生えそろっていた。
既に野菜が生えているところなどもあるらしい。
生活のスタートにはとても助かるな。
一応生活の土台を作って欲しいとは頼んでいたんだんだよね。
ハイエルフの好きな空間づくりとかあるかもしれないからね。
こんなに規模でかくなるとは思ってなかったけど。
「ありがとうございます、クラムちゃん。これで皆が飢えることはありません……」
「……肉もある」
『あ、クラマはみんなの肉狩っててくれたの?』
「……うん。……とりあえず」
『じゃあ初日はパーッと打ち上げしようぜ!みんなでお祝いだな!』
「そうですね、皆野草しか食べていないのでビックリすると思います、うふふ♪」
するとハイエルフと話していたエルンさんがこっちに歩いてきた。
エルンさんはここを見ながら今後の段取りを皆で話しているようだ。
「僕たちは……本当にここに住んでいいのかい……?」
『え、そのために作ったんだけど……明日家とかの相談もしようか?』
「お気に召しましたか?」
「い、いや……お気に召したもなにも……僕等は森を切り開くところから始めるつもりだったんだよ?もうあとは家を建てれば住める状況でビックリしたよ!しかも見たこともない果実や野菜が出来ている……あれも僕らが収穫していいのかい?」
『そうだよ~?クラムがつくったの~!すきにたべて~?』
あ、クラムがエルンさんのところに……
ムギュ。
あ、やっぱり。
「可愛い~!!君がクラムちゃんだね!?僕はエステルの兄のエルンっていうんだ!仲良くしてね!!クラムちゃんは可愛すぎるね!!」
でしょ?自慢の娘なんだ。
『えへへ~なかよくしてねー!よろしくエルン~!!』
『あ、そうだ。村作る相談はほぼクラムにすることになると思うよ?とりあえずその子に要望伝えればいいと思う。また落ち着いたらみんなとクラムで話しなよ』
「そうなんだね!わかった!またあとでお話しようね?」
『いいよ~!おうちつくるからおしえてね~?』
「家も建てれるのかい!?こんな可愛らしい姿なのに……」
3分で……。
ただ、それはもうハイエルフさん次第かな。
自分で建てたいっていうならそれでいいしね。
『ここがまんなか~!』
30分程のんびり歩くと公園のような空間に辿りついた。
そして多分ここが拠点用に作った区画の中央なんだろう。
草がきれいに刈り取られている。
中心部は石畳でとても丁寧に舗装されている。
ベンチが置いてあったり綺麗な花々がきちんと整列されてるんだ。
『へぇ~すごいきれいだねぇ~。こんなのも作れるんだ……』
「美しい公園ですねぇ♪」
「我と王都に買い出しに出た時にのぉ?街の風景をよく見ておったのじゃ」
でも……
ひとつだけ気になることが……
『これは?』
『ふんすい~!』
「それのぉ……王都の噴水じゃな。我と見に行った時にそれを見ておったのじゃ」
王都の……
いや、王都の噴水こんな……
「ソフィア様ですね」
「これが創造神なんじゃろ?」
「……うん」
『つくったの~!にてる~?』
王都の教会の正面にあるんだよ。
あの創造神じゃないおっちゃんが掲げられた噴水が……
『似てるっていうかそのまんまだね……』
『あれかみさまじゃないもん~!クラムがほんものつくった~!』
あぁ、そうだね。
孤児院に行く為に前通りがかるんだよ。
その度にこれ誰だ?ってみんなで言ってたもん。
何を信仰しようが好きにしてくれたらいいけど気になるよね……
僕等本物しってるんだから……
クラムがずっと
『ソフィアこんなのじゃない~!』
って不服そうに言ってたんだ。
とても綺麗な白い石で作られた大きなソフィア像が噴水の上にそびえたっている。
包み込むように手のひらを広げたソフィア様が笑っている……
3m程はあるだろうか……すげぇ……
『これは……ソフィア様喜ぶだろうなぁ……』
「えぇ……見とれてしまいます……美しい………」
『あとね~やさいのところにデメテルもあるよ~?アテナとヒュプノスどこにたてよっかなぁ~?』
お世話になってる神々みんなの像作るつもりなんだ……。
まぁビックリしたけどこれは嬉しいな。
皆毎日クラムが作ってくれたデフォルメ神人形にお祈りしてたからね。
魔法で石作れる能力が手に入るとこうなるんだなぁ……
『ここが作れたのは神様のおかげだもんな。神々皆に感謝だ』
すると……
「僕らが住む、この場所の名前はなんていうんだい?皆が気になっているよ?」
とエルンさんが聞いてきた。
『え、場所の名前とか決めてないけど…………ハイエルフのみんなで決めなよ?』
「あはは♪それはないでしょ?僕が村長やるならクロムくんは領主か国王だよ?」
『は!?絶対いやなんだけど!!僕は一般人でいいんですけど!?』
「皆で引きこもるって宣言をされた時からそうなると思ってました、うふふ♪国作っちゃいましたね~やっぱり♪」
『やっぱりってなに!?作ってないから!!絶対そんな話持って行かない!!』
「まぁとりあえず名前はクロムくんがつけてよ?皆もそう言っているよ?」
え~名前~?
僕センスないんだって……
「なんでもええんじゃないかのぉ?」
「……うん。……気にしたことない」
『パパはやく~!!』
『……クラム村』
『ぜったいやだーっ!!!あいつといっしょじゃんー!!』
あ、ほんとだ……。
いや、他薦だからさ?自薦じゃないから……
まぁそれでも付けられるクラムは溜まったもんじゃないか……
えぇ……
まだこの拠点の特徴は神像しかないぞ……
ソフィア様……
神様に祝福してもらえるような場所に………
じゃあありきたりかもしれないけど……
『エデン。神様に祝福してもらえるように。神の楽園の名前だよ』
「素晴らしいじゃないか!あはは♪それで決定だね♪」
「神の祝福があるように……とても素敵な意味ですね!皆で頑張りましょう!」
「よいと思うのじゃ。実質間違っておらんじゃろ?」
「……うん、いいとおもう」
『かみさまのらくえん~!!』
≪あらあら、素敵な像を作ってもらっちゃったわね~?≫
ソフィア様!?
≪ありがと♪それでは……君達にささやかな祝福を……≫
神像がうっすら光った!?
ハイエルフ消失計画はとってもスムーズに進行した。
念の為エルフがどういう反応をするか見届ける為に1人で朝まで残るつもりだったんだけど、皆確認したいと言い出したので結局朝まで僕の洞穴に居たんだ。
集落は魔物に強襲されたと思い込んでくれたので作戦はこの上なく大成功だろう。
あとはもう知らない。
一応念のため転送魔石は残してきてあるから、たまに様子を見に行こうとは思っている。
自宅の寝室の横の部屋。
ずっと空いていたここに転送魔石は置いてある。
集落からこの部屋に転移してきた。
この為に、僕はこの部屋を確保していたんだ。
いずれしっかり転送用の部屋に仕立て上げたいと思う。
早朝自宅に戻ってくると転送部屋はごった返していた。
「エステルちゃん!」
「エステル!皆も無事か!?」
「集落はどうなった!?」
僕等が帰ってくると部屋のハイエルフが皆ざわめき立った。
エステルの心配や集落の行方等を気にした声がたくさん聞こえてくる。
「皆無事です!集落は無事完全に崩壊しましたよ、ふふ♪エルフにも魔物が強襲したとしっかり伝わりました。こちらの痕跡を知っている者は誰もいません」
「やったぞー!」「これで自由だー!」
「神様……ありがとうございます……」
無事崩壊しましたってフレーズあんまり聞くことないなぁ。
抱き合って喜ぶもの。
勝利の雄たけびをあげるもの。
その場で泣き崩れてしまっているもの。
いろんな感情が一気に噴き出しているようだ。
エステルも皆と涙を流しながら喜びあっている。
……そしてこの空気に水を差すのが憚られる。
最近こういうこと多いな……
『え、えっとさ……とりあえず……この部屋から出ない?』
この部屋20畳以上はあるけどさ!?
みんなこの部屋にいるじゃん!
家にいるだけでも窮屈かと思ったのに!!
「すまないクロムくん、どうしてもここで皆の帰りを待っていたくてね。この部屋から誰も出なかったんだよ、あはは♪」
凄い人口密度だ……。
いや、まぁ気持ちはわかるよ。
『まぁこれから沢山時間あるしさ?とりあえず狭いし、外にでも出ようか』
「……グス。そうですね!皆で外の空気を吸いましょう!」
ちなみにハイエルフは僕やクラムが話せることは知っている。
自分の拠点で隠しながら過ごすのは嫌だからね。
状況は見るけど僕らの事情や能力は伝えてもいいと思っているんだ。
説得の時に僕らが強いことはエルンさんが見たまま話しているはずだし。
転生とか伝える意味ないことは言わないけどね。
「皆さん……外に出ていいのですよ?」
皆の大歓声の中1人の男性がこちらに話しかけてきた。
「いや……やっぱその……外出るのこわくてよぉ……」
お?エステルのお兄ちゃんかな?
あぁ、まぁそうか。
初めてor数百年ぶりの集落外は怖いよね。
『大丈夫だよ、ここには魔物は入ってこられないようになっているはずだ』
そう、これがクラムに頼んでいた作業。
魔除けの草の品種改良だ。
この草をエルン兄さんからもらっていたんだよ。
ハイエルフは皆自分で摘んで煎じて所持しているらしい。
どうやらこの草。
魔物にとって嫌な魔力が出ているそうなんだ。
ゴブリン程度なら逃げていく。
ホフゴブリンクラスでも近寄ろうとはしないって具合。
ただ、そのままだと炎狼レベルになると効果なかったんだよね。
精々D級クラスの魔物までに効果を発揮するかな、という程度だったんだ。
ホフゴブリンくらいで限度だね。
1週間前……
『クラム、この草を魔の森で探して、この草の魔力を引き上げるって出来る?』
『そのはっぱつよくすればいいの~?いっぱいげんきにするだけだからかんたんだよ~?』
と言われたんだ。
品種改良は結構難しい。
最近クラムが試行錯誤していたが難儀していた。
でも、その植物がもっている魔力をそのまま引き上げるなら全然可能みたい。
豊穣を持っているクラムにはなんとなく出来るかどうかがわかるんだって。
魔物避けの結界みたいなのが王都にはあるらしいんだけど……
僕はそれの作り方わからないからなぁ。
『クラムどう?魔除けの草拠点周辺に植えてきてくれた?』
僕がここに様子を聞きに来た初日にはもうできていた。
だからオークキングにクラムが品種改良した草を持って近付いてみたんだ。
もう一目散に逃げていった。
凄い効力だった。
それをクラム城からある程度の距離を埋め尽くすように植えてきて欲しいと頼んだんだ。
半径5kmくらいに魔物来なかったら安心かなと思ってそれくらいって伝えた。
微調整はクラムに頼んだ。
『うん~!もうこっちにはこないとおもうよ~?くさおっきくしていっぱいはやした~!』
『だって?まぁ僕等もついてるし、ここの魔物程度瞬殺だから一緒に外にでてみるといいよ』
ひとしきり皆で喜びを分かち合ってから初めて家から出る。
ハイエルフは皆外へ出るのを尻込んでいた……。
僕等の後ろからそっとぞろぞろとついてくる。
「拠点はどうなったのでしょうね~?」
『いや……僕もちゃんと外見てないんだ……』
『まよけしてたからほとんどできてないよ~?』
僕は魔石集めに専念していたしゆっくりと外見る時間はなかったんだ。
でも2日目の時点で家の窓から見える風景でもクラム城がいっぱい建っていた。
僕が口出しするのもどうかなって思って外見るのやめたんだ……
僕が知ってるのはそれくらい……
怖いよぉ……
「……家……無くなったから大丈夫」
「クラムが途中でハイエルフの皆が来てから作る方に方向転換しての?」
『あ、そうなの?』
『みんながつくりたいおうちつくろうとおもってひっこぬいたの~』
家引っこ抜いたんだね……でもよかった!
100くらい家あったらどうしようかと思ってた!
僕そんな住人増やすつもりないからね!
『それならひとまず安心だな』
『パパ~アイテムボックスひろげて~?ぜんぶはいんないの~』
『え!?100立方メートルあるんだけど!?』
あ、でも家10個程収納したならもう足りないかも。
また広げとこうかな。
とりあえず外見てから考えよう。
ガチャ
・
・
・
ん?
「ここにあった森は……?」
森がない。おかしい。
ここは魔の森の湾岸部。
家の後ろを見れば見渡す限りの森だったはずだが……
『きった~!でもほかのところにちゃんとうえてきたよ~?』
『どれくらい切ったの?』
『パパが5kmっていったから5kmくらい~?クラマにおねがいしたんだ~!』
「……僕……ずっとそれやってた」
『木がぜんぶはいんないんだ~』
クラマ曰く、自分の妖術はもう初日で出来ることを確認したと。
先にクラムが魔法で周囲5km程を伐採した。
その後アイテムボックスに入りきらない木をまとめたり、周辺を綺麗にしていたそうだ。
『いや……僕魔除けの草植えてくる範囲を5kmって……』
『だめだった~?』
『ん~ん!全然ダメじゃない!クラムがやりたいようにやりなさい!!』
ま、まぁ森はいつでも生やせるしね。
ちょっとびっくりした……
風景が全く違ってるからさ……
ここどこかな?と思ったわ。
ハイエルフの皆もざわついている。
魔の森だと聞いていたはず……
……って雰囲気がヒシヒシと伝わってくる。
『いえのかわりこうえんとかつくったんだ~こっち~!』
クラムについて皆でぞろぞろあるいていく。
2キロ程かな?
風景を楽しみながらのんびり歩いた。
既に森は存在しない。
ただ、クラムが豊穣を掛けたんだろう。
綺麗な草原が一面に広がっている感じだ。
『お!あれ山ぶどうじゃない!?』
『パパがすきだからうえたの~!あそこくだものいっぱいだよ~?』
「野菜ももう収穫できるぞ?収穫すればとりあえず喰う事には困らんのじゃないかぇ?」
遠目にみると果樹園のような区画があった。
僕が大好きなぶどうの木や他の果実が生えそろっていた。
既に野菜が生えているところなどもあるらしい。
生活のスタートにはとても助かるな。
一応生活の土台を作って欲しいとは頼んでいたんだんだよね。
ハイエルフの好きな空間づくりとかあるかもしれないからね。
こんなに規模でかくなるとは思ってなかったけど。
「ありがとうございます、クラムちゃん。これで皆が飢えることはありません……」
「……肉もある」
『あ、クラマはみんなの肉狩っててくれたの?』
「……うん。……とりあえず」
『じゃあ初日はパーッと打ち上げしようぜ!みんなでお祝いだな!』
「そうですね、皆野草しか食べていないのでビックリすると思います、うふふ♪」
するとハイエルフと話していたエルンさんがこっちに歩いてきた。
エルンさんはここを見ながら今後の段取りを皆で話しているようだ。
「僕たちは……本当にここに住んでいいのかい……?」
『え、そのために作ったんだけど……明日家とかの相談もしようか?』
「お気に召しましたか?」
「い、いや……お気に召したもなにも……僕等は森を切り開くところから始めるつもりだったんだよ?もうあとは家を建てれば住める状況でビックリしたよ!しかも見たこともない果実や野菜が出来ている……あれも僕らが収穫していいのかい?」
『そうだよ~?クラムがつくったの~!すきにたべて~?』
あ、クラムがエルンさんのところに……
ムギュ。
あ、やっぱり。
「可愛い~!!君がクラムちゃんだね!?僕はエステルの兄のエルンっていうんだ!仲良くしてね!!クラムちゃんは可愛すぎるね!!」
でしょ?自慢の娘なんだ。
『えへへ~なかよくしてねー!よろしくエルン~!!』
『あ、そうだ。村作る相談はほぼクラムにすることになると思うよ?とりあえずその子に要望伝えればいいと思う。また落ち着いたらみんなとクラムで話しなよ』
「そうなんだね!わかった!またあとでお話しようね?」
『いいよ~!おうちつくるからおしえてね~?』
「家も建てれるのかい!?こんな可愛らしい姿なのに……」
3分で……。
ただ、それはもうハイエルフさん次第かな。
自分で建てたいっていうならそれでいいしね。
『ここがまんなか~!』
30分程のんびり歩くと公園のような空間に辿りついた。
そして多分ここが拠点用に作った区画の中央なんだろう。
草がきれいに刈り取られている。
中心部は石畳でとても丁寧に舗装されている。
ベンチが置いてあったり綺麗な花々がきちんと整列されてるんだ。
『へぇ~すごいきれいだねぇ~。こんなのも作れるんだ……』
「美しい公園ですねぇ♪」
「我と王都に買い出しに出た時にのぉ?街の風景をよく見ておったのじゃ」
でも……
ひとつだけ気になることが……
『これは?』
『ふんすい~!』
「それのぉ……王都の噴水じゃな。我と見に行った時にそれを見ておったのじゃ」
王都の……
いや、王都の噴水こんな……
「ソフィア様ですね」
「これが創造神なんじゃろ?」
「……うん」
『つくったの~!にてる~?』
王都の教会の正面にあるんだよ。
あの創造神じゃないおっちゃんが掲げられた噴水が……
『似てるっていうかそのまんまだね……』
『あれかみさまじゃないもん~!クラムがほんものつくった~!』
あぁ、そうだね。
孤児院に行く為に前通りがかるんだよ。
その度にこれ誰だ?ってみんなで言ってたもん。
何を信仰しようが好きにしてくれたらいいけど気になるよね……
僕等本物しってるんだから……
クラムがずっと
『ソフィアこんなのじゃない~!』
って不服そうに言ってたんだ。
とても綺麗な白い石で作られた大きなソフィア像が噴水の上にそびえたっている。
包み込むように手のひらを広げたソフィア様が笑っている……
3m程はあるだろうか……すげぇ……
『これは……ソフィア様喜ぶだろうなぁ……』
「えぇ……見とれてしまいます……美しい………」
『あとね~やさいのところにデメテルもあるよ~?アテナとヒュプノスどこにたてよっかなぁ~?』
お世話になってる神々みんなの像作るつもりなんだ……。
まぁビックリしたけどこれは嬉しいな。
皆毎日クラムが作ってくれたデフォルメ神人形にお祈りしてたからね。
魔法で石作れる能力が手に入るとこうなるんだなぁ……
『ここが作れたのは神様のおかげだもんな。神々皆に感謝だ』
すると……
「僕らが住む、この場所の名前はなんていうんだい?皆が気になっているよ?」
とエルンさんが聞いてきた。
『え、場所の名前とか決めてないけど…………ハイエルフのみんなで決めなよ?』
「あはは♪それはないでしょ?僕が村長やるならクロムくんは領主か国王だよ?」
『は!?絶対いやなんだけど!!僕は一般人でいいんですけど!?』
「皆で引きこもるって宣言をされた時からそうなると思ってました、うふふ♪国作っちゃいましたね~やっぱり♪」
『やっぱりってなに!?作ってないから!!絶対そんな話持って行かない!!』
「まぁとりあえず名前はクロムくんがつけてよ?皆もそう言っているよ?」
え~名前~?
僕センスないんだって……
「なんでもええんじゃないかのぉ?」
「……うん。……気にしたことない」
『パパはやく~!!』
『……クラム村』
『ぜったいやだーっ!!!あいつといっしょじゃんー!!』
あ、ほんとだ……。
いや、他薦だからさ?自薦じゃないから……
まぁそれでも付けられるクラムは溜まったもんじゃないか……
えぇ……
まだこの拠点の特徴は神像しかないぞ……
ソフィア様……
神様に祝福してもらえるような場所に………
じゃあありきたりかもしれないけど……
『エデン。神様に祝福してもらえるように。神の楽園の名前だよ』
「素晴らしいじゃないか!あはは♪それで決定だね♪」
「神の祝福があるように……とても素敵な意味ですね!皆で頑張りましょう!」
「よいと思うのじゃ。実質間違っておらんじゃろ?」
「……うん、いいとおもう」
『かみさまのらくえん~!!』
≪あらあら、素敵な像を作ってもらっちゃったわね~?≫
ソフィア様!?
≪ありがと♪それでは……君達にささやかな祝福を……≫
神像がうっすら光った!?
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そう言われて35年ローンで新築一戸建て(5LDK)を買った直後、俺、加藤真守(25歳)は婚約者に捨てられた。
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「あげるのは『言語理解』と『マイホーム』でーす」
手に入れたのは、ローン残高ごと召喚できる最強の現代住宅。
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森で拾った純情な狩人の美少女に胃袋を掴まれ、
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……頼むから、家の壁で爪を研ぐのはやめてくれ!
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
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(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
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激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
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以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
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