最強のチート『不死』は理想とはかけ離れていました ~ 人と関わりたくないので史上最強の家族と引きこもりを目指したいと思います

涅夢 - くろむ

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189話 - 寝るところがない!

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 とりあえず拠点の名前も決まったところで……

『集落とか作ったことないんだけどさ?とりあえず今からなにすれば……はぁ~あ……』

 そうだ……僕この一週間殆ど寝てなかった……
 なんか安心したら急に眠気が……

「1度寝た方がよいのではないかぇ?」

『クラムもねむいよぉ~』「……僕も」

「そうですねぇ……この1週間気を張りっぱなしでしたから……」

『でもまだ食事もとってないしハイエルフの皆も……』

「いや、僕達も眠いね……?なんだかんだ緊張していて僕等もあまりゆっくり睡眠がとれていないんだよ……。行動するには夜中が一番よかったからね……はぁ~あ。食事はそもそも僕らは1日1食しか食べていないからね?この時間にお腹は空いていないよ?」

 あ、そうか……
 エステルもそう言っていたな……
 1日3食も食べる僕らが不思議だって……

『じゃあ一旦寝るか……って寝るとこない!!』

 あ、そうだ……
 寝るところないんだ……

『エルンさん実はさ……』

 ・
 ・
 ・

『集落とか作ったことないんだけどさ、こういうものって最初数人からちょっとずつ開拓していくもんじゃないの?』

「私もないのですが……未開の地を開拓するなら恐らくそうではないかと……」

『とりあえず急いで助けてあげたいんだけどさ?いきなり80人も呼んじゃっても寝るところないよなぁ~』

「どうしましょうか……家はクラムちゃんが居ればすぐだと思うのですが……ベッドはつくれないので……」

『あ!そうだベッド買おう!引っ越し祝いにあげるよ!僕等と同じタイプの普通のサイズのベッド80個買っても白金貨も行かないでしょ!いや!この際クラムがいっぱい家つくるし100個買おう!』

「いいですね!皆喜びます!やっと……お金の使い道がありました……」

『とりあえずおばあちゃんに電話かけてみるね!』

 ……

「で、我に買ってきて欲しいというのかぇ?人の街で買い物なんぞしたことないのじゃ……」

『だいじょうぶ!家具売ってるところはクラムが知ってるから!』

 ……

「あ、あのじゃな……」

「はい、本日は何をお買い求めでしょうか?」

「ひ、あ……寝具を100程いただきたいのじゃが……」

「100ですか!?」

「ひぃ……。う、うむ……」

「宿などを開かれるのでしょうか?申し訳ございませんが、当店全ての寝具を合わせても100には届かない次第でして……」

 ・
 ・
 ・

『って訳でベッド買えなかったんだよ……』

「毛の寝具一式を100も買おうとしてたのかい!?僕等も集落に閉じこもってたから世間知らずだけど……クロムくんも大概だね?あはは♪」

『面目ねぇ……』

 地球みたいに大量購入できるわけなかった……
 せっかく購入するのにバラバラのもの揃えてもなぁ……

『家はクラムが作ってたのを異空間から出せばなんとかなるんだけどさ……どうしよ……?ここハイエルフが使ってたベッド用意する干し草もないしなぁ……』

「そもそも地べたでいいんだよ?至れり尽くせりすぎるでしょ?僕等は自分で開拓していくつもりだったんだよ?」

 いや、それは一向にしていただいて構わないんだけどさ……。
 寝るところくらい用意したいじゃんか……。

『とりあえず冒険者の用のマントや寝袋の様なものはギルドで全員分買ってきたからこれ使ってよ……』

「これも高価なものだと思うけどね?ありがとう、じゃあお言葉に甘えて借りるね?」

『いや、あげるよ!好きなの取って行って!』

 とりあえず異空間から大量の寝具を取り出して公園に置いた。
 後ろのハイエルフ達が凄い目をしてこっちを見ている……

『あれ?異空間倉庫使えること言ってくれてるんだよね?』

「伝えてはいるけれど実際目にすると違うでしょ?今の君の姿は神にしか見えないよ?」

「皆には無から寝具を生み出しているように見えていますよ、ふふ♪」

 あ、そうか……
 カバンから取り出している感覚なんだけど皆にはそう見えるのか……
 こんなこと仲間内でしかしたことなかったからなぁ……

『いや、もう気にしない!僕はこの拠点で”だけ”は自重しないんだ!!我が家だからね!いいよね?好き放題やりたいから自分の居場所作るんだよ!?ハイエルフみんなも付き合ってよね!?』

「ふふ♪いいとおもいますよ?クロムさんに助けていただいたのですから」

「あはは♪それはもちろんさ!ただ、驚くなというのは無理があるだろうね?」

「お主……拝まれておるぞ……」

 えぇ……
 でもここで引くわけにはいかん!
 慣れてくれ!僕はここでは我が道を貫き通すんだ!!!

 あ、そんなこと考えてたらクラムとクラマ地面で寝ちゃってた……

 ・
 ・
 ・

 夜になって目が覚めた。
 僕が1番最後に起きたようだ。
 皆もとても疲れていて先程まで寝ていたようだった。

 クラムが寝てしまったので僕が家を出そうと思ったのだけれど……
 ここまできれいな地面ならこの場で充分という事だった。
 綺麗な芝生のようになっててフワフワしてるんだよね。

 それに家なんか出したらビックリして目が覚めてしまうと……
 それはそうかもしれない。
 僕でも理解できた。
 ってことでもう公園周りの芝生の上でみんな一緒に寝たんだ。

 で、起きたら泣いている人が大勢いるんだ。
 なんで?なにがあったの?

『なんでみんな泣いてるの?』

「集落から脱したのが夢だと思ったそうです。私もそう思いました。起きて目の前に皆がいるのがまだ夢のようで信じられません。不思議な気持ちです……」

『そっか……百年以上だもんなぁ。今ここにいるのが夢心地って感じなんだな。で、なんで僕は抱かれてんの?』

「今日は抱かれていてください!」

『はいっ!』

 そういえば僕も濡れてる?
 エステルも泣いていたのかな。
 それほど喜ばしいことならこの涙の為に沢山考えた甲斐があったよ。

『パパ~おなかすいた~!ごはんたべよ~?』

「……僕も……肉焼く?」

「我も酒を飲みたいのぉ~?飲んでよいのじゃろ?」

『当たり前でしょ!じゃあみんなでエルフからの解放を祝ってパーティーしようぜ!』

「はい♪」

 とりあえず床にマットを引いて食料を大量に出した。
 生肉や生魚、クラムや僕が作り溜めしていた料理など。
 酒やジュースはもう樽ごと出した。飲み放題だ!

『ハイエルフの人~!ここから取って勝手に食って飲んで~!遠慮しないで~!いちいち配らないよ~?お酒もいっぱいあるから!好き放題適当に楽しんで!』

「……酒?……酒なんか飲んでいいのか?」

『当たり前でしょ!今日こそ飲むべきでしょ!ってかこれからは別にみんなで作れば勝手に飲んでいいんだから毎日飲めばいいよ。あ、迷惑かけないようにね?』

「……そうか。もう好きにしていいんだ……グス」

 あぁ、また涙腺が……
 多分今日は1日中こんな感じだろうなぁ。
 嬉し涙ならいいことでしょ。
 いっぱい泣いて酒を流し込むがいい!

『あ、料理できる人いる~?一応僕等が作った料理あるけど多分足りないよ!鉄板とか鍋とかあるし足りない調理器具今作るからいって~?勝手に食材とっていって作って!』

「ここの食材はなんでもつかっていいの?」

 あ、エステルの面影がある。
 お姉ちゃんかな?
 女性も男性もみんな童顔だなぁ……

『いいよ!保存できそうなら取っておいてもいいよ!僕ハイエルフの料理あんま食べたことないから僕らにもちょうだい?』

「そういえば、エステルは料理があまり得意じゃなかったわね?あまり作ってもらわなかったの?」

「姉様……」

『いや、あまりって言うか……食べる担当っていうか……』

 あ、エステルの視線をものすごく感じる……

『パン!エステルのパンめちゃくちゃ美味しい!エステルはパン担当!!』

 余計な事は言わないでおこう……

『ふふ♪じゃあ私が作るわ?乳製品は食べられる?集落から持ってきたの』

『『チーズ!!』』

「チーズが好きなのね?ふふ。わかったわ。じゃあ作って持ってくるわね?お鍋借りるわね」

『ち~ずたのしみ~!』
「……ちーず?」
『クラマすきだとおもうよ~?』

 なんかこの世界にきて保存が難しい乳製品が凄く好きになってしまった。
 チーズは保存に向いてると思うんだけど獣人国では見なかったなぁ。
 ハイエルフの特産品みたいなものなのかもな?

 あれ、おばあちゃん珍しく仮面とってる……

「飲んでおるぞぉ~?クロムも飲まんかぇ?」

『飲む飲む、ってかおばあちゃん仮面は?』

「おぉ、ハイエルフのオスからはオスの気配が全くせんのじゃ。だから気兼ねなく仮面を外せるのじゃ!不思議じゃのぉ?」

「ハイエルフもティアマトさん程じゃないけど長寿だからねぇ~?外見で判断はしないよ~?100年も生きてれば見た目なんてどうでもいいさ~!外見も種族も全部どうでもいいんだ~僕達はぁ~あはは♪心地よく生きていければなんだっていいんだよ~?エルフは愚かだよねぇ~、種族主義なんてま~ったく意味ないのにねぇ~?あはは♪いやー!この魚おいしー♪魚食べるの久しぶりだ~!」

 長寿だとそうなるよなぁ?
 もう種族のこだわりも全くないんだ。納得。

 エルンさんもお酒飲んでるし魚食べてるな?
 ちょっと酔ってるのか?

『楽しんでくれるのは何よりだけど弱ってたのにいきなり飲み食いして大丈夫なの?』

「君の魔法のおかげで全然気持ち悪くならないよ~?あはは♪」

 あ、なるほど?
 栄養失調は食べることでしか治せないけど胃の不調は治せたのか……
 いい情報だな?これ覚えておこっと。

 しばらく経つとエルンさんの酔った姿に影響されたのか、皆の遠慮も徐々に無くなり出し自由に飲み食いし始めた。

 そうそう。これからは自由にしてもらわないと。
 気を張られちゃうと僕も緊張しちゃうしね。
 元の奔放な性格のハイエルフに徐々に戻ればいいなぁ……

(ガサガサ……)

 ん?なんか公園の茂みにいる?小動物?
 魔物は来ないはずだしなぁ

 ……ク~ン。

 あ、なんだ……ハチ公か。
 そうだ、待っててって言ったのに完全に寝ちゃってたな……。

『ごめんハチ。忘れて寝ちゃってたよ……ほんとにごめんなぁ……』

 きっとずっと待ってたんだろうなぁ。
 ごめんよぉ……

 僕身内に入っちゃったみんなの魔力もちゃんと分かるんだけどさ。
 危機感知が働かなくなるからすごい気がゆるんじゃうんだよ……

 ずっと気を張ってたら疲れちゃうじゃん。
 しっかり気を張ればちゃんと識別出来るんだよ?

「キャアアアアア!」
「魔物が出たぞおおおおお」
「集落の外はやはりダメなのかああああ」

 あ、やっべ!
 ここ皆が宴会してるど真ん中じゃん!
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