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最終章 戦いの果てに
第十八話 最後の戦い
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「我を召喚せし者よ。ケイハルトの討伐は諦めるか?」
「デリカシーのない呼び掛けね。パルとは大違いだわ」
顔を上げたフラムは、涙を拭いつつ立ち上がる。
「こんな時だから、ゆっくり落ち込んでる時間もないのね」
「それで、どうするのだ?」
「やってやるわよ。約束だもの。絶対にケイハルトは私の手で何とかして見せる」
決意を新たに見据える先は、風帝と氷帝を相手に激しく遣り合う雷帝に乗るケイハルトの姿だ。
「お前と言う奴は、まだ卑劣な手を!」
「どれだけ人の大切なものを奪えば気が済むのです!」
雷帝の頭上でケイハルト、ビエントとアインベルクの三者が激しく遣り合っている。
「言っているだろう。私が望むのはこのダルメキアの破壊。その為にはあらゆる策を講じ、奪えるものは全て奪ってくれる。ライディシュラーク!」
雷帝の放電がビエントとアインベルクを襲う。
気が焦るあまり、逃げるのが遅れた二人は体の痺れに自由を奪われる。
「先ずはお前達二人を血祭りに挙げて━━」
二人に襲い掛からんとしたケイハルトを、横から向かって来た炎帝の炎が止める。
炎が消えると同時に姿を現したフラムがケイハルトに斬り掛かるが、それを弾き返す。
「懲りもせずまだ戦うか。二度も━━いや、今を入れると三度か。命拾いしたものをわざわざ殺されに来たのか?」
「お止めなさい!」
少し距離を取ったケイハルトの言葉を、アインベルクが制す。
再びフラムの暴走させる為に怒りを煽ろうとするケイハルトの意図は明らかだった。
「迅速のフリードはお前の恋人か? いや、だったと言うべきか」
「止めよ!」
少しずつ薄れて来た痺れに動きが始めたビエントとアインベルクが止めようとするが、ケイハルトの口は止まらない。
「可哀想な奴だな。お前を庇ったばかりに命を失うことになろうとは。そう言う事で言えばお前の両親もそうだな。お前を助けようとしたばかりに死んだのだ。これでお前の為に三人の命が失われた訳だ」
更に煽る様に笑みを見せるケイハルトに、ようやく痺れが取れたビエントとアインベルクがフラムの横を駆け抜けようとするが、フラムが両腕を広げて止める。
「二人がここで戦うには不利です。直ぐに離れて下さい」
「何を言っている。あいつはお前をまた暴発させようとしているのだぞ」
「言いたければ言わせておけばいいんですよ」
「フラム、あなた……そうですか。ビエント、下がりますよ」
「お前も何を言っている」
「フラムが下がれと言っているのです。下がればよいのです」
アインベルクは踵を返し、歩み出す。
ビエントは怪訝そうにフラムとアインベルクを交互に一瞥するが、アインベルクの後を追って歩み出した。
「どういうつもりだ?」
「あなたは気付かないのですか、フラムの変化に」
「変化?」
「見ていれば分かるでしょう。今はあの子に任せましょう。手がいるようであれば、その時に助けに入ればいいだけですから」
少し笑みを浮かべて雷帝から飛び降りるアインベルクに対し、まだ表情が晴れないままのビエントも言われるがままに飛び降りる。
二人を氷帝と風帝が攫って行き、少し雷帝から距離を取る。
それを見送ってから、フラムはヴァイトを構え直す。
「これで心置きなく戦えるわね」
「何? まるで一対一での戦いで私に勝てるとでもいう言い方だな」
「そう言うつもりだけど」
「笑わせるな。ここまで何一つ守れずにいる小娘が、私に勝てるはずがなかろう」
「ええ、ここまではあんたに大事なものを色々と奪われて来た。でも、ここからは違う。これ以上何も奪わせやしない。約束だから」
「約束? 訳の分からぬ事を。いいだろう。そこまで言うならちゃんと剣で勝負してやろうではないか」
ケイハルトも剣を構える。
「その高くなった鼻をへし折ってくれる!」
二人がほぼ同時に互いに向かって駆け出す。
「ライディシュラーク!」
スパークした雷帝の雷撃がフラムを襲う。しかし、
「効かないっていたでしょう!」
体を伝った雷撃がヴァイトの片方の刃に溜まり、長い刃に変化する。
「返すわよ!」
振り下ろした雷撃の剣が向かって来たケイハルトに直撃する。
「私こそ効かん!」
雷撃に打たれつつも意に返さず足を止めないケイハルトとフラムの剣がぶつかり合う。
その瞬間、ケイハルトの剣が滑るように弾かれる。
フラムの剣の刃には激しい風が渦を巻いて纏われていた。
返す刀で振り上げたもう一方の刃には炎が纏われており、刃こそ躱したケイハルトの顔の肌を焼く。
更に炎を纏った刃に冷気を流し込む事で小さいながらもケイハルトの目の前で水蒸気爆発を起こす。
顔を背けて怯んだ所へ、再び返した刃には今度は岩のようなものが纏われており、ケイハルトの体を殴打する。
岩は砕け散ったものの、激しい痛みにケイハルトの顔が歪む。
「今までの私とは思わない方がいいわよ」
「ぬかせ、小娘が!」
二人の剣が火花を散らす。
「デリカシーのない呼び掛けね。パルとは大違いだわ」
顔を上げたフラムは、涙を拭いつつ立ち上がる。
「こんな時だから、ゆっくり落ち込んでる時間もないのね」
「それで、どうするのだ?」
「やってやるわよ。約束だもの。絶対にケイハルトは私の手で何とかして見せる」
決意を新たに見据える先は、風帝と氷帝を相手に激しく遣り合う雷帝に乗るケイハルトの姿だ。
「お前と言う奴は、まだ卑劣な手を!」
「どれだけ人の大切なものを奪えば気が済むのです!」
雷帝の頭上でケイハルト、ビエントとアインベルクの三者が激しく遣り合っている。
「言っているだろう。私が望むのはこのダルメキアの破壊。その為にはあらゆる策を講じ、奪えるものは全て奪ってくれる。ライディシュラーク!」
雷帝の放電がビエントとアインベルクを襲う。
気が焦るあまり、逃げるのが遅れた二人は体の痺れに自由を奪われる。
「先ずはお前達二人を血祭りに挙げて━━」
二人に襲い掛からんとしたケイハルトを、横から向かって来た炎帝の炎が止める。
炎が消えると同時に姿を現したフラムがケイハルトに斬り掛かるが、それを弾き返す。
「懲りもせずまだ戦うか。二度も━━いや、今を入れると三度か。命拾いしたものをわざわざ殺されに来たのか?」
「お止めなさい!」
少し距離を取ったケイハルトの言葉を、アインベルクが制す。
再びフラムの暴走させる為に怒りを煽ろうとするケイハルトの意図は明らかだった。
「迅速のフリードはお前の恋人か? いや、だったと言うべきか」
「止めよ!」
少しずつ薄れて来た痺れに動きが始めたビエントとアインベルクが止めようとするが、ケイハルトの口は止まらない。
「可哀想な奴だな。お前を庇ったばかりに命を失うことになろうとは。そう言う事で言えばお前の両親もそうだな。お前を助けようとしたばかりに死んだのだ。これでお前の為に三人の命が失われた訳だ」
更に煽る様に笑みを見せるケイハルトに、ようやく痺れが取れたビエントとアインベルクがフラムの横を駆け抜けようとするが、フラムが両腕を広げて止める。
「二人がここで戦うには不利です。直ぐに離れて下さい」
「何を言っている。あいつはお前をまた暴発させようとしているのだぞ」
「言いたければ言わせておけばいいんですよ」
「フラム、あなた……そうですか。ビエント、下がりますよ」
「お前も何を言っている」
「フラムが下がれと言っているのです。下がればよいのです」
アインベルクは踵を返し、歩み出す。
ビエントは怪訝そうにフラムとアインベルクを交互に一瞥するが、アインベルクの後を追って歩み出した。
「どういうつもりだ?」
「あなたは気付かないのですか、フラムの変化に」
「変化?」
「見ていれば分かるでしょう。今はあの子に任せましょう。手がいるようであれば、その時に助けに入ればいいだけですから」
少し笑みを浮かべて雷帝から飛び降りるアインベルクに対し、まだ表情が晴れないままのビエントも言われるがままに飛び降りる。
二人を氷帝と風帝が攫って行き、少し雷帝から距離を取る。
それを見送ってから、フラムはヴァイトを構え直す。
「これで心置きなく戦えるわね」
「何? まるで一対一での戦いで私に勝てるとでもいう言い方だな」
「そう言うつもりだけど」
「笑わせるな。ここまで何一つ守れずにいる小娘が、私に勝てるはずがなかろう」
「ええ、ここまではあんたに大事なものを色々と奪われて来た。でも、ここからは違う。これ以上何も奪わせやしない。約束だから」
「約束? 訳の分からぬ事を。いいだろう。そこまで言うならちゃんと剣で勝負してやろうではないか」
ケイハルトも剣を構える。
「その高くなった鼻をへし折ってくれる!」
二人がほぼ同時に互いに向かって駆け出す。
「ライディシュラーク!」
スパークした雷帝の雷撃がフラムを襲う。しかし、
「効かないっていたでしょう!」
体を伝った雷撃がヴァイトの片方の刃に溜まり、長い刃に変化する。
「返すわよ!」
振り下ろした雷撃の剣が向かって来たケイハルトに直撃する。
「私こそ効かん!」
雷撃に打たれつつも意に返さず足を止めないケイハルトとフラムの剣がぶつかり合う。
その瞬間、ケイハルトの剣が滑るように弾かれる。
フラムの剣の刃には激しい風が渦を巻いて纏われていた。
返す刀で振り上げたもう一方の刃には炎が纏われており、刃こそ躱したケイハルトの顔の肌を焼く。
更に炎を纏った刃に冷気を流し込む事で小さいながらもケイハルトの目の前で水蒸気爆発を起こす。
顔を背けて怯んだ所へ、再び返した刃には今度は岩のようなものが纏われており、ケイハルトの体を殴打する。
岩は砕け散ったものの、激しい痛みにケイハルトの顔が歪む。
「今までの私とは思わない方がいいわよ」
「ぬかせ、小娘が!」
二人の剣が火花を散らす。
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