ドラゴンともふ魔獣に懐かれて〜転生幼女は最強ドラゴン騎士家族と幸せに暮らします〜

ありぽん

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16話 本当の群れのリーダーは? そして話し合いスタート

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『よし、じゃあ今日はそろそろ解散だ』

『ユイ、明日遊ぼうね!』

『ダメよ、ユイは私たちと遊ぶの! ね、ユイ』

『ゆいおねえちゃん、ぼくとあそぶ』

『いっしょにおままごとしよ』

『ほら、あなたたち。ユイはここへ来たばかりなのよ。もう少しここに慣らさせてあげてね。遊ぶのはそれからよ。遊ぶ時間はいっぱいあるから』

『『『は~い!!』』』

 ご飯のあと、ガオとポヨ以外の子ドラゴンたちと、すぐに友達になれた私。ただ、グイグイ来る子たちが多くて。ご飯を食べてお腹はいっぱい、元気になったはずなのに、遊ぶ約束をするだけで、かなりの体力を使うことになったよ。

 そうしてみんなが解散すると、私はガオとポヨ家族の家に帰ることにした。ガオとポヨたちの家は、さっき洋服を着替えさせてもらったあの洞窟で、洞窟まるごと一つが彼らの家らしい。

 お父さんドラゴンが、このドラゴンの群れのリーダーだから、1番大きな巣に住んでいるって。ドラゴンお父さん、まさかのリーダーだったよ。
 ただ、力はお母さんドラゴンの方が強いから。本当のリーダーはお母さんだって、ガオとポヤが言ってたけどね。パパさんや、頑張れ……。

 もう太陽は沈んで、夜の闇が広がっている。だけど所々で光が見えて、何か聞いたら、魔獣たちが発している光だって。そのおかげで完璧に真っ暗にはにはならないみたい。良い光もあれば悪い光もある。今度詳しく教えてくれるって。

 洞窟に入ると、お父さんドラゴンが光魔法で、洞窟の中全体を明るくしたよ。それから、これからちょっと、話しをしたいって言われたんだ。だけど話しの最中に、寝ちゃうといけない、ということで。話しの前に寝る準備をする事に。

 あのご飯の時のもふもふ、ふわふわなクッション。あの素材で作られた長めのクッションを、ガオとポヨのクッシュンの間に敷き。その上にやっぱり同じ素材で作られた毛布をかければ、最高に居心地の良い寝床が完成。

 その後は、寝る時用の洋服を選び。それから寝る前の身支度を整える場所や、みんなが寝ている時、私だけでトイレができるようにって、そのトイレの場所とか。今必要な、最低限の洞窟内の案内を受けて。最後に洞窟の中で1番開けている場所に移動したんだ。

 そうして飲み物を用意して、みんながクッシュンに座ったら、話しの始まり。

『さてと、じゃあまず。ユーイ……、ユー』

『ああ、もう。あなたったら、まだ言えていなかったのね。でも今は話しが先よ、ユイちゃん、今はユーイで良いかしら』

「あい」

『すまないな。それでユーイ、ここへ来る前に、軽くユーイのことは聞いたが、もう少し詳しく教えてくれるか。確か両親はいないと言っていたが、それは今ここにいないだけで、他の場所に居るということか?』

 きた! 私についての質問。後で詳しく聞くって言われていたから、いろいろ設定を考えていたんだよ。だって、私はバカ神のせいで、実は1度死んでいて、この世界へ転生してきたとか、そんなこと話せないでしょう?

 そうして考えた設定は……。私の両親は事故で死んでいて、今までは知り合いもおじさんの所で暮らしていた。でも、人がいっぱい住んでいる、安全な街で暮らした方が良いって言われて、街へ行く予定だった。

 それでおじさんは、特別な魔法を使えて。街までその魔法で、送ってくれようとしたんだけど、それに失敗したみたい。気づいたら街の近くじゃなくてこの森にいた。という事にしたよ。大きな嘘はついてないでしょう?

『なるほど、そんな魔法が』

『いやねぇ、失敗するなんて。しかもわざわざこの森へ送るなんて』

『そのおじさんとやらは、信用できる人間なのか? ユーイを酷い目にあわせたり、苦しい思いをさせたりはしていなかったか?』

「ちっぱいばっかり。でも、わりゅくない。ちっぱいしゅりゅと、ちゃんとごめんしゃいしゅりゅ。いちゃいことも、くるちいこともない。しょれに、あたちのこといっぱいかんがえて、いろいろくれちゃ」

 死んだけどね。痛くも苦しくもなかったのは本当だし、いろいろくれたのも本当。これについても嘘は言ってないよ。

『なるほど。一応は問題なく暮らしていたか。いろいろくれたっていうのは?』

「こりぇ」

 私はバッグを見せた。見た目は普通、A4サイズの物が入るバッグ。でも実は、バッグの中にとっても広い空間が広がっていて、いくらでもどんな物をしまえちゃうんだ。
 しかもどんなに入れても、バッグが重くならないから、楽に持ち運べて、とても便利なバッグだよ。名前はマジックバッグね。

『ほう、見せてもらっても良いか?』

「うん」

 お父さんドラゴンとお母さんドラゴンが、一緒にマジックバッグを確認する。するとすぐに、2人が驚きの声をあげたんだ。
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