11 / 97
11話 成功したテイム、久しぶりの喜び
しおりを挟む
全ての光が消えて、辺りが元通りになる。そうして周りを確認すれば、姉さんも優也さんも、そしてファインドモルル達も全員、目を瞑ったり、手で目を隠したりしていて。俺と代表を包んでいた光は、全員に見える光だったんだろう。
俺と代表は、その強い光の中でお互い認識できていたが、姉さん達はどうだったんだろうか?
まぁ、それは後で聞くとして、今は俺と代表のことだ。光が消えたばかりで、みんな状況についていけていないが、こちらは進めさせてもらおう。俺は自分の携帯端末を取り出すと、ステータスアプリを立ち上げ、指紋認識の場所に親指を当てる。
事細かなステータスを確認する場合は、協会へ行って確認しなければいけないけれど。ちょっとした確認、どんなステータスを持っているか、自分が今どんな状態か、そしてテイムしている魔獣はいるのか。
そういった基本的な事は、携帯端末に入っているステータスアプリを使えば、調べることが出来る。俺の物だけではなく、購入する前から携帯端末に組み込まれているため、全員が使うことが出来るぞ。
「今、確認するから待ってくれ」
『確認? 何を確認するっチュ?』
「……」
『……』
お互いを見る俺と代表。これは確認しなくても大丈夫みたいだな。が、一応、一応確認しておかないと。……魔獣とこんなにしっかり言葉を交わせるなんて。あの頃の感覚に心が弾む。
『どうしてニヤニヤしてるっチュ?』
代表にそう言われ、俺は頬をさする。どうやら気づかないうちに笑っていたようだ。
「お前は今、俺の言葉がはっきり分かっているんじゃないか?」
『分かる? オレ、人間の言葉はなんとなく分かるっチュ』
「なんとなくじゃなくて、今はしっかり分かるだろう?」
『だから今までも……、およ? っチュ?』
「俺もお前と同じだ。お前の言葉がしっかり分かるようになった。俺が今しようとしているのは、俺がお前をしっかりテイムできているかの確認作業だ。これだけしっかりお互い言葉が分かるのなら、ちゃんとテイムできているだろうが、一応の確認だな」
『テイムできたっチュ? やったぁーチュウゥゥゥ!!』
代表が俺の手のひらから腕をつたい、後ろ頭の方から頭の1番上に上がると、俺の頭の上でジャンプする。
「だから、これから確認するところだ。まだテイムできたかは……」
『やったぁーチュウ!! やったぁーチュウ!!』
「……」
これで出来てなかったら困るぞ。こんなに喜んでるのに。俺はドキドキしながら、話していて離してしまった親指を、再び携帯端末の指紋認識箇所に当てる。
この辺になって、姉さん達が復活してきた。目を擦りながら、全員が俺と代表の周りに集まってくる。そうして俺の頭の上でジャンプしている代表を見て、ファインドモルル達は万歳をし大喜び。姉さんと優也さんは、俺の端末を覗き込んできた。
「和希、どうなの!? あんなに頭の上で跳ねてるって事は、テイムできたって事よね! ね!!」
「和希君、確認は!?」
「はぁ、まだ確認前だよ。ただ話しは出来るようになったから、テイム出来てるとは思う」
「思うってなによ!! こんなにジャンプして、もう確認終わってるんじゃないの!?」
「……今姉さんが、俺に体当たりして来たから、指が離れて確認のし直しだよ」
「早くやりなさい!!」
誰のせいで確認をし直しになってると思ってるんだ。俺は3度目の確認作業をする事に。しっかりと親指を指紋認識箇所に付け、認識中の表示が消えるのを待つ。そうしてその認識中の線と文字が消えれば。ホログラムで俺のステータスが表示され。
みんなが俺の手元を覗き込んできた。代表なんて俺の顔に張り付いて来たよ。
「おい、前が見えないから離れろ」
『これ何でチュ? 時々人間が見てるっチュ』
「早く動かしなさい!」
「だから、顔から離れろ! 姉さんも押すなよ!」
まったくただ確認するだけなのに、どれだけ時間がかかるのか。俺は2人を離し、スクロールして下の項目を見ていく。
そして……。最後の箇所に、その表示はあった。【テイム魔獣:ファインドモルル】という表示が。俺が初めてテイムを成功させたという証だった。
その表示を見た瞬間、姉さんが俺に抱きついて来て、そのままバシバシッと俺の背中を叩いてきた。それからぎゅうぎゅうと抱きしめてきて。俺は思わず呻き声を上げる。
優也さん、うんうん頷いていないで、姉さんを離してくれないか? このままだとせっかく初テイムに成功したのに、窒息死するんだが。
そしてそんな俺達を見ていたファインドモルル達は、何故か俺と姉さんの真似をして、それぞれが誰かと抱き合い。
他の何も知らない人が、今のこの瞬間を見たら、変な集団に見えるだろうな。人間だけじゃなく魔獣達まで抱き合って、歓声を上げているんだから。
「ね、姉さん、頼む、離れて……」
「和希!! 良かったわね!! お姉ちゃん信じてたぞ!! あんたならやれるって!! 絶対にいつか、テイムに成功するって!! 今までよく頑張ったわね!! ……良かった、良かった!!」
……姉さん、泣いてるのか? 俺はそっと姉さんの肩に手をかける。これまでどれほど、姉さんに心配をかけてきたのか。もちろん両親にも。俺が不甲斐ないばかりに、家族に迷惑をかけっぱなしだった。俺のせいで馬鹿にされた事もあったし。
まぁ、その場合、家族はみんな、その場で相手に分からせていたし、それで協会の人達に注意されもしたけど。
最後まで俺の事を信じていてくれた家族。俺はみんなの家族で幸せだよ。
『なーなー、何で抱き合ってるっチュ? みんな分かんないけど抱き合ってて、何でって言ってるっチュ』
「ああ、これは今、テイムできていると確認できたから、姉さんが喜んでくれているんだよ」
『もうテイムできて、オレ、喜んでたっチュ。みんなも喜んでたっチュ。どうしてまた遅れて喜んでるっチュ?』
「だからさっきはまだ、確認はできていなくて……。はぁ、まぁ良い。姉さんは嬉しいがいっぱいだから、何度も喜んでるんだよ。嬉しい時は何度だって、喜んで良いんだ」
『オレ、木の実いっぱいだと、いっぱい喜ぶっチュ!! それと同じだっチュ? オレ、テイムとっても嬉しいから、オレもいっぱい喜ぶっチュ!!』
また俺の頭に戻った代表。木の実と同じかよ、と思ったが、それでも今は俺も、みんなと喜びを分かち合おう。
俺と代表は、その強い光の中でお互い認識できていたが、姉さん達はどうだったんだろうか?
まぁ、それは後で聞くとして、今は俺と代表のことだ。光が消えたばかりで、みんな状況についていけていないが、こちらは進めさせてもらおう。俺は自分の携帯端末を取り出すと、ステータスアプリを立ち上げ、指紋認識の場所に親指を当てる。
事細かなステータスを確認する場合は、協会へ行って確認しなければいけないけれど。ちょっとした確認、どんなステータスを持っているか、自分が今どんな状態か、そしてテイムしている魔獣はいるのか。
そういった基本的な事は、携帯端末に入っているステータスアプリを使えば、調べることが出来る。俺の物だけではなく、購入する前から携帯端末に組み込まれているため、全員が使うことが出来るぞ。
「今、確認するから待ってくれ」
『確認? 何を確認するっチュ?』
「……」
『……』
お互いを見る俺と代表。これは確認しなくても大丈夫みたいだな。が、一応、一応確認しておかないと。……魔獣とこんなにしっかり言葉を交わせるなんて。あの頃の感覚に心が弾む。
『どうしてニヤニヤしてるっチュ?』
代表にそう言われ、俺は頬をさする。どうやら気づかないうちに笑っていたようだ。
「お前は今、俺の言葉がはっきり分かっているんじゃないか?」
『分かる? オレ、人間の言葉はなんとなく分かるっチュ』
「なんとなくじゃなくて、今はしっかり分かるだろう?」
『だから今までも……、およ? っチュ?』
「俺もお前と同じだ。お前の言葉がしっかり分かるようになった。俺が今しようとしているのは、俺がお前をしっかりテイムできているかの確認作業だ。これだけしっかりお互い言葉が分かるのなら、ちゃんとテイムできているだろうが、一応の確認だな」
『テイムできたっチュ? やったぁーチュウゥゥゥ!!』
代表が俺の手のひらから腕をつたい、後ろ頭の方から頭の1番上に上がると、俺の頭の上でジャンプする。
「だから、これから確認するところだ。まだテイムできたかは……」
『やったぁーチュウ!! やったぁーチュウ!!』
「……」
これで出来てなかったら困るぞ。こんなに喜んでるのに。俺はドキドキしながら、話していて離してしまった親指を、再び携帯端末の指紋認識箇所に当てる。
この辺になって、姉さん達が復活してきた。目を擦りながら、全員が俺と代表の周りに集まってくる。そうして俺の頭の上でジャンプしている代表を見て、ファインドモルル達は万歳をし大喜び。姉さんと優也さんは、俺の端末を覗き込んできた。
「和希、どうなの!? あんなに頭の上で跳ねてるって事は、テイムできたって事よね! ね!!」
「和希君、確認は!?」
「はぁ、まだ確認前だよ。ただ話しは出来るようになったから、テイム出来てるとは思う」
「思うってなによ!! こんなにジャンプして、もう確認終わってるんじゃないの!?」
「……今姉さんが、俺に体当たりして来たから、指が離れて確認のし直しだよ」
「早くやりなさい!!」
誰のせいで確認をし直しになってると思ってるんだ。俺は3度目の確認作業をする事に。しっかりと親指を指紋認識箇所に付け、認識中の表示が消えるのを待つ。そうしてその認識中の線と文字が消えれば。ホログラムで俺のステータスが表示され。
みんなが俺の手元を覗き込んできた。代表なんて俺の顔に張り付いて来たよ。
「おい、前が見えないから離れろ」
『これ何でチュ? 時々人間が見てるっチュ』
「早く動かしなさい!」
「だから、顔から離れろ! 姉さんも押すなよ!」
まったくただ確認するだけなのに、どれだけ時間がかかるのか。俺は2人を離し、スクロールして下の項目を見ていく。
そして……。最後の箇所に、その表示はあった。【テイム魔獣:ファインドモルル】という表示が。俺が初めてテイムを成功させたという証だった。
その表示を見た瞬間、姉さんが俺に抱きついて来て、そのままバシバシッと俺の背中を叩いてきた。それからぎゅうぎゅうと抱きしめてきて。俺は思わず呻き声を上げる。
優也さん、うんうん頷いていないで、姉さんを離してくれないか? このままだとせっかく初テイムに成功したのに、窒息死するんだが。
そしてそんな俺達を見ていたファインドモルル達は、何故か俺と姉さんの真似をして、それぞれが誰かと抱き合い。
他の何も知らない人が、今のこの瞬間を見たら、変な集団に見えるだろうな。人間だけじゃなく魔獣達まで抱き合って、歓声を上げているんだから。
「ね、姉さん、頼む、離れて……」
「和希!! 良かったわね!! お姉ちゃん信じてたぞ!! あんたならやれるって!! 絶対にいつか、テイムに成功するって!! 今までよく頑張ったわね!! ……良かった、良かった!!」
……姉さん、泣いてるのか? 俺はそっと姉さんの肩に手をかける。これまでどれほど、姉さんに心配をかけてきたのか。もちろん両親にも。俺が不甲斐ないばかりに、家族に迷惑をかけっぱなしだった。俺のせいで馬鹿にされた事もあったし。
まぁ、その場合、家族はみんな、その場で相手に分からせていたし、それで協会の人達に注意されもしたけど。
最後まで俺の事を信じていてくれた家族。俺はみんなの家族で幸せだよ。
『なーなー、何で抱き合ってるっチュ? みんな分かんないけど抱き合ってて、何でって言ってるっチュ』
「ああ、これは今、テイムできていると確認できたから、姉さんが喜んでくれているんだよ」
『もうテイムできて、オレ、喜んでたっチュ。みんなも喜んでたっチュ。どうしてまた遅れて喜んでるっチュ?』
「だからさっきはまだ、確認はできていなくて……。はぁ、まぁ良い。姉さんは嬉しいがいっぱいだから、何度も喜んでるんだよ。嬉しい時は何度だって、喜んで良いんだ」
『オレ、木の実いっぱいだと、いっぱい喜ぶっチュ!! それと同じだっチュ? オレ、テイムとっても嬉しいから、オレもいっぱい喜ぶっチュ!!』
また俺の頭に戻った代表。木の実と同じかよ、と思ったが、それでも今は俺も、みんなと喜びを分かち合おう。
121
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばす 規格外ダンジョンに住んでいるので、無自覚に最強でした
むらくも航
ファンタジー
旧題:ただのFランク探索者さん、うっかりSランク魔物をぶっとばして大バズりしてしまう~今まで住んでいた自宅は、最強種が住む規格外ダンジョンでした~
Fランク探索者の『彦根ホシ』は、幼馴染のダンジョン配信に助っ人として参加する。
配信は順調に進むが、二人はトラップによって誰も討伐したことのないSランク魔物がいる階層へ飛ばされてしまう。
誰もが生還を諦めたその時、Fランク探索者のはずのホシが立ち上がり、撮れ高を気にしながら余裕でSランク魔物をボコボコにしてしまう。
そんなホシは、ぼそっと一言。
「うちのペット達の方が手応えあるかな」
それからホシが配信を始めると、彼の自宅に映る最強の魔物たち・超希少アイテムに世間はひっくり返り、バズりにバズっていく──。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる