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コミカライズ2話更新感謝SS:トーヤとの出会い(瞬光視点)
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――ラクセーナから一時間ほどの距離にある、北の山の中。
「ふっ!」
『ギブバッ!?』
そこでダインは魔獣と相対し、手に持つ大剣を振り下ろして仕留めているところだった。
「……近くに他の魔獣はいないみたいだな」
魔獣の気配がないことを確認したダインは、小さく息を吐く。
「今のところ、特に異変は感じられないが、本当にこんな都市の近くの山に、危険な魔獣が現れたのか?」
ダインは冒険者ギルドからの依頼を受けて、山の調査を行っていた。
それは先日、空を飛ぶ巨大な影がこちらの山に向かって飛んでいったという報告を受けたからだ。
「おい、ダイン! なんであんな訳の分からない報告だけで、こんな依頼を受けたんだよ!」
そこへ不満を口にしながら現れたのは、ヴァッシュだった。
ヴァッシュは今回の依頼を受けることに反対していた。
何故なら報告された内容があまりにも曖昧だったからだ。
何もなければ完全な無駄足に終わると、そう考えていた。
「まあまあ、ヴァッシュ。何もなければ今まで通り、平和な山でしたー、で終わればいい話でしょう?」
続けて現れたのは、瞬光の元気印でもあるミリカだ。
ミリカは笑顔を浮かべながらも、その手には魔獣の討伐証明部位である、魔獣の耳が握られている。
「んなもん、面白くねえだろうが!」
「一応これ、冒険者ギルドからの依頼なんだからねー。お金が稼げる分、ありがたいって思わなきゃー」
「……ちっ!」
不満を隠そうとしないヴァッシュは、舌打ちをしながらミリカとは逆の方へ視線を向けてしまう。
「ヴァッシュの不満も分かるが、ミリカが言ったようにラクセーナのためだ。何もなければそれが一番だからな」
ダインがそう説明すると、ヴァッシュは頭をガシガシと掻きながら、山頂の方へと歩き出す。
「あれはあれで、ちゃんと仕事してくれるからありがたいよねー」
「聞こえてんぞ、ミリカ!」
「分かってますよーだ」
「ぐぬぬっ!」
ヴァッシュが地獄耳だということは同じパーティ内だ、当然知っている。
ミリカの発言はヴァッシュに聞かせるものであり、それに気づいていても反応してしまった自分にヴァッシュは苛立ってしまう。
「ったく、お前たちは……ん? あれはなんだ?」
二人のやり取りに呆れたように声を漏らしたダインだったが、ここで何かを見つけてヴァッシュの前に進み出る。
「あん? なんだ、ダイン?」
「何か見つけたの?」
ダインの行動にヴァッシュとミリカも駆け寄っていき、ダインが見ていたものへ視線を落とす。
「……なんだ、こりゃ?」
「……なんか赤いけど、こんなの見たことないよね?」
赤い何かを見つめながら、ヴァッシュとミリカが首を傾げる。
「……とりあえず、回収しておくか」
「えぇ? でも、ラクセーナの鑑定士って、鑑定眼しか持っていないんじゃなかったっけ?」
「鑑定できりゃあ、なんでもないものってことか?」
「あぁ。もしも鑑定ができなければ、上鑑定眼を持つブロンさんに見てもらおう。それでもダメなら、これが報告にあった危険な魔獣の何か、と言う可能性が浮上するんじゃないか?」
「……ちっ。分かったよ」
ダインの説明を受けて、小さな荷物はヴァッシュが預かることになっているため、彼が赤い何かを回収する。
「もうすぐ山頂だ。そこまで言って何もなければ、そのまま下山を――」
「あ! それじゃあ私、先に行ってるね! さっさと終わらせて下山したいしー!」
「おい、ミリカ! 勝手な行動は――」
「それじゃあねー!」
突然駆け出したミリカを止めようとしたダインだったが、彼女は構うことなく先へ向かう。
ヴァッシュはため息を吐きながら、その後を追うようにして歩き出す。
「……何をやっているんだ、あいつは」
「まあ、いいんじゃねえか? この山には俺たちの敵になるような魔獣はいないんだしよ」
「それはまあ、そうなんだがな」
勝手な行動は止めてほしいというのが本音だったが、ミリカの実力を信じているからこそ、諦めもついた。
「あっれー? 君、どうしたのー?」
すると突然、ミリカからそんな声が聞こえてきた。
何事かとダインとヴァッシュは顔を見合い、すぐに駆け出していく。
「ダイン、ヴァッシュ、男の子がいるよー?」
「どうした、ミリカ?」
「あぁん? てめぇ、何を意味の分からないことを……って、マジでいるじゃねえか!」
ミリカの冗談だと思っていたヴァッシュは驚きの声を上げ、ダインは困惑顔を浮かべている。
「君ー、どうしたのー? 何でこんなところにいるのー?」
「おっと、失礼いたしました。しかし、どうしたの、ですか。……はて、今の私の状況はどう説明したらよいのでしょう?」
「……いやー、聞いてるのは私の方なんだけどー?」
「あぁ、確かにそうでしたね、失礼いたしました」
ミリカの問い掛けに少年は謎の返事をし、苦笑を浮かべていた。
「とにかくー、ここは危険だからこっちに来なー!」
――ガサガサ。
ミリカが声を掛けた瞬間、少年の背後で茂みが揺れる音が響いた。
その時には既に、ダインとヴァッシュが動き出していた。
少年の背後から姿を見せたのは、北の山を縄張りとしているロックリザード。
そんなロックリザードめがけて、ダインとヴァッシュは幅が五メートルはある川を跳び越えて突っ込んでいく。
「何故――」
「――逃げねぇんだバカ野郎があっ!」
ロックリザードは、そんな二人によって一瞬で倒された。
(この少年、いったい何者だ? まさか、彼が危険な魔獣なのか?)
ダインは最初、そのように考えていた。
「……お、おおぉぉ~!」
すると少年は、あまりに鮮やかな二人の戦いぶりを見て思わず拍手をしており、ダインは疑うこともそこそこに思わずツッコミを入れてしまう。
「「拍手している場合か‼」」
「……申し訳ございません、助かりました」
ヴァッシュも同じことを考えていたのか、ツッコミが丸被りしていた。
「あははー! 君、おかしな子だねー! 名前は?」
「申し遅れました。私、佐鳥冬夜と申します」
そこへミリカがゆっくりと合流し、少年――冬夜の名前を聞いた。
◆◇◆◇
「――まさか、俺がトーヤのことを魔獣だと疑っていたとは思わないだろうな」
そして、現在。
ダインは懐かしいトーヤとの出会いのことを思い出しながら、ラクセーナで間借りしている部屋の中で、そんなことを呟いた。
「本当は監視のつもりで一緒に下山したことも、気づいていないんだろうな」
ダインが監視のつもりで下山したことは、ヴァッシュもミリカも知らないことだ。
今日にいたるまで、ダインは誰にもそのことを口にしていない。
「まあ、今ではあの選択が間違っていなかったと、自信を持って言えるがな」
トーヤにはダインも何度も助けられてきた。
あそこでトーヤを監視するという選択をできたのは、僥倖だったと振り返る。
「……まあ、俺がああ言わなくても、ヴァッシュやミリカが保護しようとしただろうがな」
苦笑しながらそんなことを呟き、ダインは窓から晴れ渡る青空に視線を向ける。
「……さて。次はどんな驚きが待っているんだ? トーヤ?」
今を楽しく思いながら、ダインはトーヤが次は何をやらかしてくれるのかと、楽しみでならなかった。
※※※※
コミカライズ2話が更新されました!
こちらも何卒よろしくお願いいたします!
※※※※
「ふっ!」
『ギブバッ!?』
そこでダインは魔獣と相対し、手に持つ大剣を振り下ろして仕留めているところだった。
「……近くに他の魔獣はいないみたいだな」
魔獣の気配がないことを確認したダインは、小さく息を吐く。
「今のところ、特に異変は感じられないが、本当にこんな都市の近くの山に、危険な魔獣が現れたのか?」
ダインは冒険者ギルドからの依頼を受けて、山の調査を行っていた。
それは先日、空を飛ぶ巨大な影がこちらの山に向かって飛んでいったという報告を受けたからだ。
「おい、ダイン! なんであんな訳の分からない報告だけで、こんな依頼を受けたんだよ!」
そこへ不満を口にしながら現れたのは、ヴァッシュだった。
ヴァッシュは今回の依頼を受けることに反対していた。
何故なら報告された内容があまりにも曖昧だったからだ。
何もなければ完全な無駄足に終わると、そう考えていた。
「まあまあ、ヴァッシュ。何もなければ今まで通り、平和な山でしたー、で終わればいい話でしょう?」
続けて現れたのは、瞬光の元気印でもあるミリカだ。
ミリカは笑顔を浮かべながらも、その手には魔獣の討伐証明部位である、魔獣の耳が握られている。
「んなもん、面白くねえだろうが!」
「一応これ、冒険者ギルドからの依頼なんだからねー。お金が稼げる分、ありがたいって思わなきゃー」
「……ちっ!」
不満を隠そうとしないヴァッシュは、舌打ちをしながらミリカとは逆の方へ視線を向けてしまう。
「ヴァッシュの不満も分かるが、ミリカが言ったようにラクセーナのためだ。何もなければそれが一番だからな」
ダインがそう説明すると、ヴァッシュは頭をガシガシと掻きながら、山頂の方へと歩き出す。
「あれはあれで、ちゃんと仕事してくれるからありがたいよねー」
「聞こえてんぞ、ミリカ!」
「分かってますよーだ」
「ぐぬぬっ!」
ヴァッシュが地獄耳だということは同じパーティ内だ、当然知っている。
ミリカの発言はヴァッシュに聞かせるものであり、それに気づいていても反応してしまった自分にヴァッシュは苛立ってしまう。
「ったく、お前たちは……ん? あれはなんだ?」
二人のやり取りに呆れたように声を漏らしたダインだったが、ここで何かを見つけてヴァッシュの前に進み出る。
「あん? なんだ、ダイン?」
「何か見つけたの?」
ダインの行動にヴァッシュとミリカも駆け寄っていき、ダインが見ていたものへ視線を落とす。
「……なんだ、こりゃ?」
「……なんか赤いけど、こんなの見たことないよね?」
赤い何かを見つめながら、ヴァッシュとミリカが首を傾げる。
「……とりあえず、回収しておくか」
「えぇ? でも、ラクセーナの鑑定士って、鑑定眼しか持っていないんじゃなかったっけ?」
「鑑定できりゃあ、なんでもないものってことか?」
「あぁ。もしも鑑定ができなければ、上鑑定眼を持つブロンさんに見てもらおう。それでもダメなら、これが報告にあった危険な魔獣の何か、と言う可能性が浮上するんじゃないか?」
「……ちっ。分かったよ」
ダインの説明を受けて、小さな荷物はヴァッシュが預かることになっているため、彼が赤い何かを回収する。
「もうすぐ山頂だ。そこまで言って何もなければ、そのまま下山を――」
「あ! それじゃあ私、先に行ってるね! さっさと終わらせて下山したいしー!」
「おい、ミリカ! 勝手な行動は――」
「それじゃあねー!」
突然駆け出したミリカを止めようとしたダインだったが、彼女は構うことなく先へ向かう。
ヴァッシュはため息を吐きながら、その後を追うようにして歩き出す。
「……何をやっているんだ、あいつは」
「まあ、いいんじゃねえか? この山には俺たちの敵になるような魔獣はいないんだしよ」
「それはまあ、そうなんだがな」
勝手な行動は止めてほしいというのが本音だったが、ミリカの実力を信じているからこそ、諦めもついた。
「あっれー? 君、どうしたのー?」
すると突然、ミリカからそんな声が聞こえてきた。
何事かとダインとヴァッシュは顔を見合い、すぐに駆け出していく。
「ダイン、ヴァッシュ、男の子がいるよー?」
「どうした、ミリカ?」
「あぁん? てめぇ、何を意味の分からないことを……って、マジでいるじゃねえか!」
ミリカの冗談だと思っていたヴァッシュは驚きの声を上げ、ダインは困惑顔を浮かべている。
「君ー、どうしたのー? 何でこんなところにいるのー?」
「おっと、失礼いたしました。しかし、どうしたの、ですか。……はて、今の私の状況はどう説明したらよいのでしょう?」
「……いやー、聞いてるのは私の方なんだけどー?」
「あぁ、確かにそうでしたね、失礼いたしました」
ミリカの問い掛けに少年は謎の返事をし、苦笑を浮かべていた。
「とにかくー、ここは危険だからこっちに来なー!」
――ガサガサ。
ミリカが声を掛けた瞬間、少年の背後で茂みが揺れる音が響いた。
その時には既に、ダインとヴァッシュが動き出していた。
少年の背後から姿を見せたのは、北の山を縄張りとしているロックリザード。
そんなロックリザードめがけて、ダインとヴァッシュは幅が五メートルはある川を跳び越えて突っ込んでいく。
「何故――」
「――逃げねぇんだバカ野郎があっ!」
ロックリザードは、そんな二人によって一瞬で倒された。
(この少年、いったい何者だ? まさか、彼が危険な魔獣なのか?)
ダインは最初、そのように考えていた。
「……お、おおぉぉ~!」
すると少年は、あまりに鮮やかな二人の戦いぶりを見て思わず拍手をしており、ダインは疑うこともそこそこに思わずツッコミを入れてしまう。
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「……申し訳ございません、助かりました」
ヴァッシュも同じことを考えていたのか、ツッコミが丸被りしていた。
「あははー! 君、おかしな子だねー! 名前は?」
「申し遅れました。私、佐鳥冬夜と申します」
そこへミリカがゆっくりと合流し、少年――冬夜の名前を聞いた。
◆◇◆◇
「――まさか、俺がトーヤのことを魔獣だと疑っていたとは思わないだろうな」
そして、現在。
ダインは懐かしいトーヤとの出会いのことを思い出しながら、ラクセーナで間借りしている部屋の中で、そんなことを呟いた。
「本当は監視のつもりで一緒に下山したことも、気づいていないんだろうな」
ダインが監視のつもりで下山したことは、ヴァッシュもミリカも知らないことだ。
今日にいたるまで、ダインは誰にもそのことを口にしていない。
「まあ、今ではあの選択が間違っていなかったと、自信を持って言えるがな」
トーヤにはダインも何度も助けられてきた。
あそこでトーヤを監視するという選択をできたのは、僥倖だったと振り返る。
「……まあ、俺がああ言わなくても、ヴァッシュやミリカが保護しようとしただろうがな」
苦笑しながらそんなことを呟き、ダインは窓から晴れ渡る青空に視線を向ける。
「……さて。次はどんな驚きが待っているんだ? トーヤ?」
今を楽しく思いながら、ダインはトーヤが次は何をやらかしてくれるのかと、楽しみでならなかった。
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