お犬様のお世話係りになったはずなんだけど………

ブラックベリィ

文字の大きさ
290 / 446
第5章 一難去っても、また一難

289★紅夜が手続きしてくれそうです

しおりを挟む
 和輝の言葉に、なんで紅夜がソコに居るのかというコトは置いておいて、桜は頷く。

 『そうね、紅夜なら手続きの仕方も理解わかるだろうから
  和輝の手間が省けるわね』

 「ああ………ってコトで、捕まえた紅夜と代わるから、少し話せよ桜
  寂しかったんだろう…ほれ、紅夜…ちゃんとあやまっておけよ」

 そう言って、和輝は紅夜にスマホを手渡し、さっきまで震えていた〈カオス〉の状態を確認する為に、ひょいっと〈カオス〉のやせ細った身体を抱き上げる。

 う~ん……マジでヤバイ程…体重軽いよなぁ~……
 取り敢えず、たっぷりと水も飲ませたし………
 即効で栄養補給になるプリンやスフレケーキも食わせた

 ふむ、状態としては、まあまあかな?
 取り敢えず、もう震えてねぇ~ようだし……ホッとするぜ

 流石に、拾った……というか懐いて来た時の状態
 マジで酷かったからなぁ………いや、本気で

 今にも、キュッて逝っちまいそうなほど生気もなかったし
 身体はモロにガリガリで、被毛もパサパサだもんな
 何時、儚くなっちまうかっつー不安はとりあえず消えたな

 もっとも、今は小康状態ってところだろけどな
 幸い、飼い主のひとりである紅夜も側にいるしな

 いやマジで、疲労回復ンなるプリンを食べさせて良かったよ
 胃に負担無く、すぐに熱になってくれるだろうしな

 片手で軽々と抱き上げた〈カオス〉の背中や腹を優しく撫でさするように探って、和輝が現在の状態を確認し終えた頃、紅夜はスマホを切って和輝に声を掛けて来た。

 「和輝…サンキューなぁ………お陰で、桜の機嫌なおったぜ
  さぁ~て……取り敢えずは〈カオス〉の手続きだな」

 その言葉に頷き、和輝は〈カオス〉を抱えたまま、車のキーをポケットから出して紅夜に投げる。

 「ああ、早々に手続きしてさっさと帰ろうぜ」

 キーを受け取った紅夜は、後部座席のドア閉めて、ロックする。

 「だな、マジで早く桜の待つ屋敷に帰りてぇーぜ
  っと………確か検疫のところだったはず………
  だから、あっちだな………」

 先導するように歩き出す紅夜の後に続きながら、和輝は肩を竦めながら言う。

 「ああ……俺は、そう言う手続きとかしたコトねぇ~から………
  紅夜に、手続きしてもらった方が早いよな………

  蒼夜さんて、確か長男だよなぁ? んで、次男が藤夜さんだっけ
  それに、三男が深夜さんって名前だったけか?

  蓬莱家って、夜の字使うのが基本なのか?
  いや、でも桜って………ああ、男だけ夜が付くのか?

  じゃなくって、この〈カオス〉とつがいンなっている
  〈ライト〉ってオスを、深夜さんが飼っているんだよな

  〈レイ〉と〈サラ〉の両親犬で………クックククク………
  桜がぼやいていたもんなぁ~…性格が似て欲しかったってさ」


 和輝の言葉に、紅夜も苦笑する。

 「そうだなぁ~……確かに、俺もそう思うわなぁ~うんうん
  機嫌がわりぃ~と〈レイ〉は、俺のコト邪魔にするからなぁ~」

 紅夜の言葉に、和輝はケロケロと笑いながら、動物の入国管理を担当している検疫所へと真っすぐに向かう。

 その途中で、どうやら逃げた〈カオス〉を探していたらしい、空港職員らしき者と何度かすれ違った、流石に俳優として有名人な紅夜に話しかけて来る者は居なかった。

 帰国後の犬猫の経過観察期間の預かり所にの窓口へと向かう。
 


 【※すみません、この辺は聞きかじりの知識で書いてます。
   実際に、動物が逃げるような状態には無いはずです
   ヤギの輸入を考えた時に調べた知識です

   ちなみに、動物輸入、特に家畜は清浄国と呼ばれる国からしか
   生体輸入を認められていないようです

   検疫所の係留所で16日間、外部接触を絶った完全な缶詰状態で
   毎日輸入した家畜の個体別に体温測定をして、病気などを
   発症していないかを確認するそうです

   人間も出歩けないので、空港内のコンビニなどに連絡し
   お弁当を格子越しに届けてもらうそうです

   北海道へと、大量の羊を輸入している方に聞きました
   まるで、鑑別所のようだという話しです】










  
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?

シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。 クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。 貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ? 魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。 ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。 私の生活を邪魔をするなら潰すわよ? 1月5日 誤字脱字修正 54話 ★━戦闘シーンや猟奇的発言あり 流血シーンあり。 魔法・魔物あり。 ざぁま薄め。 恋愛要素あり。

異世界ママ、今日も元気に無双中!

チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。 ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!? 目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流! 「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」 おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘! 魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!

悪役令嬢の身代わりで追放された侍女、北の地で才能を開花させ「氷の公爵」を溶かす

黒崎隼人
ファンタジー
「お前の罪は、万死に値する!」 公爵令嬢アリアンヌの罪をすべて被せられ、侍女リリアは婚約破棄の茶番劇のスケープゴートにされた。 忠誠を尽くした主人に裏切られ、誰にも信じてもらえず王都を追放される彼女に手を差し伸べたのは、彼女を最も蔑んでいたはずの「氷の公爵」クロードだった。 「君が犯人でないことは、最初から分かっていた」 冷徹な仮面の裏に隠された真実と、予想外の庇護。 彼の領地で、リリアは内に秘めた驚くべき才能を開花させていく。 一方、有能な「影」を失った王太子と悪役令嬢は、自滅の道を転がり落ちていく。 これは、地味な侍女が全てを覆し、世界一の愛を手に入れる、痛快な逆転シンデレラストーリー。

処理中です...