お犬様のお世話係りになったはずなんだけど………

ブラックベリィ

文字の大きさ
289 / 446
第5章 一難去っても、また一難

288★〈カオス〉の手続きは誰がする?

しおりを挟む


 和輝に優しく撫でられた〈カオス〉は、嬉しそうに目を細めて、えへらぁ~っと笑う。

 「………ん~………まだ、お前の飼い主と連絡とれねぇ~のかなぁ?
  あっと……じゃ無くて、紅夜お前、桜に連絡してやったらどうだ?

  『お前の為に帰国したぞ』ってさ、きっと喜ぶぞ
  昼休みの時間利用して戻ったら、すっけぇ~むくれていたからよぉ
 
  一応、俺の双子の妹達と幼馴染みを連れて来て、機嫌は直したけどな
  さっさと、帰国したって連絡してやれよ」

 和輝にそう言われた紅夜は、肩を竦める。

 とりあえず、和輝は俺達の一族のコトを、桜から聞かされているんだな
 それでも、あいつらの言う〔バンパイア〕とは違うと認識してくれた

 はぁ~…ホッとするぜ……いや、マジで………今は、それでイイや
 あとは、白夜兄上と蒼夜兄上が相談して、どうするか決めるだろうし
 確かに、俺の方は………さっさと桜に連絡しないとな
 
 「ああ、そうだな…んじゃ、連絡するか……っと、和輝…鳴ってるぞ」

 紅夜が自分のスマホを手に取ったのとほぼ同時に、和輝の方のスマホが鳴る。
 和輝は、自分のスマホを取り出して、連絡して来た人物ほ確認する。

 「ん…桜からだ……〈カオス〉の飼い主と連絡ついたのかな?
  もしもし、桜か?」

 和輝が応答すると、桜はプンプンしながら言う。

 『和輝、聞いて欲しいのよぉ~………
  蒼夜兄ぃ様に、連絡して確認したらね

  〈カオス〉は1週間も前に、成田に到着していたのよ
  検疫なんとかってところの者は、こちらに連絡したと言うのよ』
 
 プンプンに怒っているらしい桜の様子に、首をちょっと傾げた和輝は、直前まで紅夜と話していたお陰で、それが狂信者集団の仕業と見抜く。

 「桜、それって、たぶん、今日来たあいつ等の仕業じゃねぇーかな?」

 『へっ? えぇ~と、あいつ等って?』

 プンプンしていた桜は、和輝の言葉に反応できず、電話向こうで、本気で首を傾げている様子が手に取るように判った。
 そんな桜の様子に、フッと溜め息を吐く。

 「だから、今日来た、狂信者集団の仕業じゃねぇ~かって言ったんだよ
  あいつ等が、電話回線をいじって、勝手な返答をしていたってーのは
  考えられねーか? 可能性としてさ

  今日の襲撃の為に、外部との連絡を巧妙に遮断していたのかもな
  その可能性が強いだろう、1週間ぐらい前だったら有りだろう

  あのコスプレかって姿で、うろついているのを見かけたった話し
  そのくらい前だったと思うぞ」

 和輝の言葉に、桜は少し沈黙してから頷くように言う。

 『確かに、それは考えられるわね

  とりあえず、蒼夜兄ぃ様は、やっぱり明後日に成らないと
  日本に帰れないって言っていたわ

  だから〈カオス〉のコトを頼むと言われたから、和輝頼んで良い?
  入国管理…え~と動物検疫…だったかしら、ええい忘れてしまったわ

  とにかく、そこに行って〈カオス〉の手続きを頼むわね
  ちゃんとしておかないと、蒼夜兄ぃ様に頼まれたし………』

 桜の言葉に、和輝はクスッと笑って、紅夜が帰国したコトを告げる。

 「ああそれからな、桜、朗報だぞぉ~………

  俺、成田でやせ細った〈カオス〉を拾って、抱きかかえて
  うろうろしている時に、紅夜に偶然だけど会ったぞ

  なんか撮影中に、事故があって…ひと月ぐらい日本に居られるってさ
  そんで、紅夜なら〈カオス〉の手続き出来るんじゃねぇ~か?
  俺がやるよりも、簡単にさ

  俺は、その蒼夜さんて人と面識ないし…よくわからないけどさぁ
  紅夜は兄弟だから、住んでいる場所や連絡先なんかも知っているだろ」








しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】離縁ですか…では、私が出掛けている間に出ていって下さいね♪

山葵
恋愛
突然、カイルから離縁して欲しいと言われ、戸惑いながらも理由を聞いた。 「俺は真実の愛に目覚めたのだ。マリアこそ俺の運命の相手!」 そうですか…。 私は離婚届にサインをする。 私は、直ぐに役所に届ける様に使用人に渡した。 使用人が出掛けるのを確認してから 「私とアスベスが旅行に行っている間に荷物を纏めて出ていって下さいね♪」

私ではありませんから

三木谷夜宵
ファンタジー
とある王立学園の卒業パーティーで、カスティージョ公爵令嬢が第一王子から婚約破棄を言い渡される。理由は、王子が懇意にしている男爵令嬢への嫌がらせだった。カスティージョ公爵令嬢は冷静な態度で言った。「お話は判りました。婚約破棄の件、父と妹に報告させていただきます」「待て。父親は判るが、なぜ妹にも報告する必要があるのだ?」「だって、陛下の婚約者は私ではありませんから」 はじめて書いた婚約破棄もの。 カクヨムでも公開しています。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります

真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」 婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。  そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。  脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。  王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

処理中です...