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第1章 言えなかった言葉
1-1 目覚め(後)
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「記憶式のあやかしは、人の記憶を見ることができるって聞いたことがあるの。それに、記憶の渚って場所に人を導くこともできるって」
記憶の渚。
その言葉を聞いた瞬間、僕の心の奥で何かがピクッと動いた。頭で理解したんじゃない。体の奥底から、本能的に分かった感じ。そう、僕にはきっとできるはずだった。人の大切な記憶を見ること。そして、生きている人と亡くなった人の記憶が出会う特別な場所へ、人を案内すること。
「多分、できると思う」
僕がそう答えると、夏希は不思議そうに首をかしげた。
「でも、憶は自分が生まれた時の記憶もないんでしょ?」
「うん、全然」
「記憶式なのに、記憶を使う方法の記憶がないだなんて」
夏希は、クスクスと笑った。
「変なの。なんだか面白いね」
少し困った。確かに、おかしな話だった。
「僕は記憶の集まりで作られてるはずなのに、僕自身の記憶は何もない。本当に不思議だよね」
「でも、それって意外といいかも」
夏希が海を見つめながら、ぽつりと言った。
「まっさらな状態から始められるって、すごく羨ましい。私なんて、辛い記憶ばっかり抱えて生きてるから」
僕は夏希の横顔を見た。さっきまで明るく笑っていた彼女の表情に、ふっと影がさしたような気がした。
「夏希も、言えなかった言葉があるの?」
「……うん。いっぱい」
夏希の声が、急に小さくなった。まるで遠くから聞こえてくるみたいに。
「そうなんだ」
僕がそう言いかけた時、階段の方から音が聞こえてきた。カタン、コトン。カタン、コトン。機械的だけど、どこかリズミカルで可愛らしい音。その音に混じって、チリン、チリンという鈴のような音も聞こえる。
「明星が来るよ」
夏希が言った。
「明星?」
「この波音堂の守り神様。からくり童子なの」
扉がそっと開いて、一人の少女が入ってきた。
真っ赤な着物を着た、十二歳くらいの女の子。おかっぱ頭で、お人形さんみたいにきちんと整った顔立ち。でも僕の目を引いたのは、その手首だった。着物の袖からちょっと覗く手首に、金色の関節が見える。精密な歯車が、カチカチと小さな音を立てながら回っている。
からくり人形なんだ。
でも、その大きな瞳には確かに魂が宿っていた。人間と変わらない、温かな光が。
「わちきは明星じゃ」
少女は古風な口調で言った。まるで昔の時代から来たみたいに。
「この波音堂の守り人として、二七〇年ここにおるのじゃ」
二七〇年。僕の一ヶ月とは、想像もつかないほど長い時間。
「おぬし、記憶式じゃな」
明星のつぶらな瞳が僕をじっと見つめる。なんだか見透かされているような感じがした。
「『憶』って名前にしたんだけど、どうかな?」
夏希が嬉しそうに言う。
「ほう」
明星は安心したような表情になった。小さくほっとため息をついたようにも見えた。
「もう名を授けられたのじゃな。それは良きことじゃ。『憶』…うむ、とても良き名じゃ」
「え?名前をつけるのって、そんなに大切なことなの?」
夏希が首をかしげる。
「そうじゃとも、とても大切なことじゃ」
明星はコトンと音を立てながら、僕の前に歩いてきた。そして僕の手をそっと取る。その手は冷たかった。木でできた人形の、しっとりとした冷たさ。でも不思議と、深い温もりも感じられた。
「記憶式は名を与えられて初めて、真に存在することができるのじゃ。わちきがこれまで見送った記憶式の仲間たちも、皆、最初に出会った人から名前をもらっておった」
「へえ…私、なんとなく思いついただけなんだけど」
「それで良いのじゃよ」明星がにっこりと微笑んだ。「心から湧き上がった直感で名をつける。それが記憶式との正しい出会いの作法なのじゃ」
明星は満足そうに頷く。
「うむ、確かに記憶式じゃ。とても強い記憶から生まれておる。一ヶ月という短い命じゃが、大切な役目がちゃんとあるのじゃ」
「役目…」
「人の弔いを手伝うことじゃな」
明星は真剣な顔で言った。
「大切な人を亡くした人たちが、ここに来るのじゃ。その人たちを、記憶の渚という場所へと導くのが、おぬしの大事な役目じゃ」
僕は頷いた。まだはっきりとは分からないけれど、それが僕が生まれてきた本当の理由なんだろう。短い命でも、いや、短い命だからこそ、一生懸命に生きなければいけない。誰かの役に立てるなら、それは意味のあることだ。
「でも、無理しちゃダメよ」
夏希が心配そうに言った。
「憶は憶のペースで、少しずつ覚えていけばいいから」
その優しい言葉が、胸の奥をじんわりと温かくした。まだ「嬉しい」という感情を完全には理解できていない僕だったけれど、きっとこれが嬉しいということなんだろう。
夏希の笑顔を見ていると、僕の短い人生も、そう悪いものじゃないかもしれないと思えた。
窓の外で、波が穏やかに寄せては返している。その優しい音に包まれながら、僕は新しい世界への第一歩を踏み出した。
「お茶でも入れましょうか」
新しい声が聞こえて、振り返ると、もう一人女性がいた。三十代くらいの、艶やかな黒髪の美しい女性。上品な和服を着て、穏やかな笑顔を浮かべている。まるで昔の日本画から出てきたような、優雅な人だった。
「琴音さん」
夏希が言った。
「波音堂の店主よ。普段は大学で物理学の研究をしてるんだけど、ここでは人の記憶について調べたり、悩み相談みたいなことも受けてるの」
「記憶の研究…」
僕は興味を引かれた。記憶から生まれた僕にとって、とても身近なテーマだ。
「心霊現象の多くは、脳の睡眠障害や記憶のトラブルで説明できることが多いの」
琴音さんが落ち着いた声で説明してくれた。
「でも、それだけじゃ説明のつかない不思議な部分もたくさんある。だから私は、あやかしという存在がいても全然おかしくないと思ってる。科学者としては珍しい考えかもしれないけれど」
そのとき、どこからかカタンコトンという可愛らしい音が聞こえてきた。明星が階段を降りてくる音だ。
琴音さんの表情が、急に緊張したように強張った。
「あ、明星ちゃんね…」
彼女は慌てたように、そっと後ずさりした。
「理屈では受け入れてるんだけど、実際に目の前にいると、やっぱりちょっと…」
夏希がクスクスと笑う。
「琴音さん、おばけがすごく苦手なんです」
「あやかしよ!おばけじゃない!」
琴音さんが真っ赤になって慌てて訂正する。
「でも、実物を見ると、どうしてもね…科学者として情けないんだけど」
その様子を見て、僕も少しほっとした。完璧な大人なんていないんだ。みんな、苦手なことがある。
「憶さん、ですね。お疲れさまでした」
琴音さんは僕からも微妙に距離を取りながら、それでも丁寧に頭を下げた。礼儀正しい人なんだ。
「こちらこそ、ありがとうございます」
僕は答えた。
琴音さんがお茶の準備を始める。その手つきはとても優雅で、見ているだけで心が落ち着いた。茶葉の香りが部屋にふわりと広がっていく。緑茶の、深くて温かい香り。
「憶は、これからどうするの?」
夏希が聞いた。
「まだ分からない」
僕は正直に答える。
「でも、明星が教えてくれたみたいに、人の役に立てるなら、それが一番いいと思う」
「そうね」
夏希はにっこりと微笑んだ。
「私も手伝うから」
「夏希が?」
「うん。私も記憶式のことをもっと詳しく知りたいし、憶の力になりたいの」
その言葉が、僕の胸を強くドキッと打った。生まれたばかりで右も左も分からない僕を、夏希は受け入れてくれている。素敵な名前をつけてくれて、そばにいると約束してくれている。こんなに温かい気持ちになるのは、人生で初めてだった。
「ありがとう、夏希」
「どういたしまして、憶」
琴音さんがお茶を運んできてくれた。湯呑みから立ち上る白い湯気が、薄暗い室内でふわふわと漂っている。
「では、お疲れさまでした」
琴音さんは優しく微笑んだ。
「憶さんの新しい人生の始まりに、乾杯」
四人で湯呑みをそっと持ち上げる。僕の人生は短い。でも、こんなに素晴らしい人たちとの出会いから始まるなら、きっと意味のある、価値のある人生になる。
そう、心から確信していた。
お茶は少し苦かったけれど、とても美味しかった。生まれて初めて飲む、人生最初の味。これから僕は、たくさんの「初めて」を体験することになる。
たった一ヶ月という短い時間の中で、精一杯に。
窓の外で風鈴がチリンと鳴り、波の音がずっと続いている。僕の物語が、静かに、でも確実に始まった。
記憶の渚。
その言葉を聞いた瞬間、僕の心の奥で何かがピクッと動いた。頭で理解したんじゃない。体の奥底から、本能的に分かった感じ。そう、僕にはきっとできるはずだった。人の大切な記憶を見ること。そして、生きている人と亡くなった人の記憶が出会う特別な場所へ、人を案内すること。
「多分、できると思う」
僕がそう答えると、夏希は不思議そうに首をかしげた。
「でも、憶は自分が生まれた時の記憶もないんでしょ?」
「うん、全然」
「記憶式なのに、記憶を使う方法の記憶がないだなんて」
夏希は、クスクスと笑った。
「変なの。なんだか面白いね」
少し困った。確かに、おかしな話だった。
「僕は記憶の集まりで作られてるはずなのに、僕自身の記憶は何もない。本当に不思議だよね」
「でも、それって意外といいかも」
夏希が海を見つめながら、ぽつりと言った。
「まっさらな状態から始められるって、すごく羨ましい。私なんて、辛い記憶ばっかり抱えて生きてるから」
僕は夏希の横顔を見た。さっきまで明るく笑っていた彼女の表情に、ふっと影がさしたような気がした。
「夏希も、言えなかった言葉があるの?」
「……うん。いっぱい」
夏希の声が、急に小さくなった。まるで遠くから聞こえてくるみたいに。
「そうなんだ」
僕がそう言いかけた時、階段の方から音が聞こえてきた。カタン、コトン。カタン、コトン。機械的だけど、どこかリズミカルで可愛らしい音。その音に混じって、チリン、チリンという鈴のような音も聞こえる。
「明星が来るよ」
夏希が言った。
「明星?」
「この波音堂の守り神様。からくり童子なの」
扉がそっと開いて、一人の少女が入ってきた。
真っ赤な着物を着た、十二歳くらいの女の子。おかっぱ頭で、お人形さんみたいにきちんと整った顔立ち。でも僕の目を引いたのは、その手首だった。着物の袖からちょっと覗く手首に、金色の関節が見える。精密な歯車が、カチカチと小さな音を立てながら回っている。
からくり人形なんだ。
でも、その大きな瞳には確かに魂が宿っていた。人間と変わらない、温かな光が。
「わちきは明星じゃ」
少女は古風な口調で言った。まるで昔の時代から来たみたいに。
「この波音堂の守り人として、二七〇年ここにおるのじゃ」
二七〇年。僕の一ヶ月とは、想像もつかないほど長い時間。
「おぬし、記憶式じゃな」
明星のつぶらな瞳が僕をじっと見つめる。なんだか見透かされているような感じがした。
「『憶』って名前にしたんだけど、どうかな?」
夏希が嬉しそうに言う。
「ほう」
明星は安心したような表情になった。小さくほっとため息をついたようにも見えた。
「もう名を授けられたのじゃな。それは良きことじゃ。『憶』…うむ、とても良き名じゃ」
「え?名前をつけるのって、そんなに大切なことなの?」
夏希が首をかしげる。
「そうじゃとも、とても大切なことじゃ」
明星はコトンと音を立てながら、僕の前に歩いてきた。そして僕の手をそっと取る。その手は冷たかった。木でできた人形の、しっとりとした冷たさ。でも不思議と、深い温もりも感じられた。
「記憶式は名を与えられて初めて、真に存在することができるのじゃ。わちきがこれまで見送った記憶式の仲間たちも、皆、最初に出会った人から名前をもらっておった」
「へえ…私、なんとなく思いついただけなんだけど」
「それで良いのじゃよ」明星がにっこりと微笑んだ。「心から湧き上がった直感で名をつける。それが記憶式との正しい出会いの作法なのじゃ」
明星は満足そうに頷く。
「うむ、確かに記憶式じゃ。とても強い記憶から生まれておる。一ヶ月という短い命じゃが、大切な役目がちゃんとあるのじゃ」
「役目…」
「人の弔いを手伝うことじゃな」
明星は真剣な顔で言った。
「大切な人を亡くした人たちが、ここに来るのじゃ。その人たちを、記憶の渚という場所へと導くのが、おぬしの大事な役目じゃ」
僕は頷いた。まだはっきりとは分からないけれど、それが僕が生まれてきた本当の理由なんだろう。短い命でも、いや、短い命だからこそ、一生懸命に生きなければいけない。誰かの役に立てるなら、それは意味のあることだ。
「でも、無理しちゃダメよ」
夏希が心配そうに言った。
「憶は憶のペースで、少しずつ覚えていけばいいから」
その優しい言葉が、胸の奥をじんわりと温かくした。まだ「嬉しい」という感情を完全には理解できていない僕だったけれど、きっとこれが嬉しいということなんだろう。
夏希の笑顔を見ていると、僕の短い人生も、そう悪いものじゃないかもしれないと思えた。
窓の外で、波が穏やかに寄せては返している。その優しい音に包まれながら、僕は新しい世界への第一歩を踏み出した。
「お茶でも入れましょうか」
新しい声が聞こえて、振り返ると、もう一人女性がいた。三十代くらいの、艶やかな黒髪の美しい女性。上品な和服を着て、穏やかな笑顔を浮かべている。まるで昔の日本画から出てきたような、優雅な人だった。
「琴音さん」
夏希が言った。
「波音堂の店主よ。普段は大学で物理学の研究をしてるんだけど、ここでは人の記憶について調べたり、悩み相談みたいなことも受けてるの」
「記憶の研究…」
僕は興味を引かれた。記憶から生まれた僕にとって、とても身近なテーマだ。
「心霊現象の多くは、脳の睡眠障害や記憶のトラブルで説明できることが多いの」
琴音さんが落ち着いた声で説明してくれた。
「でも、それだけじゃ説明のつかない不思議な部分もたくさんある。だから私は、あやかしという存在がいても全然おかしくないと思ってる。科学者としては珍しい考えかもしれないけれど」
そのとき、どこからかカタンコトンという可愛らしい音が聞こえてきた。明星が階段を降りてくる音だ。
琴音さんの表情が、急に緊張したように強張った。
「あ、明星ちゃんね…」
彼女は慌てたように、そっと後ずさりした。
「理屈では受け入れてるんだけど、実際に目の前にいると、やっぱりちょっと…」
夏希がクスクスと笑う。
「琴音さん、おばけがすごく苦手なんです」
「あやかしよ!おばけじゃない!」
琴音さんが真っ赤になって慌てて訂正する。
「でも、実物を見ると、どうしてもね…科学者として情けないんだけど」
その様子を見て、僕も少しほっとした。完璧な大人なんていないんだ。みんな、苦手なことがある。
「憶さん、ですね。お疲れさまでした」
琴音さんは僕からも微妙に距離を取りながら、それでも丁寧に頭を下げた。礼儀正しい人なんだ。
「こちらこそ、ありがとうございます」
僕は答えた。
琴音さんがお茶の準備を始める。その手つきはとても優雅で、見ているだけで心が落ち着いた。茶葉の香りが部屋にふわりと広がっていく。緑茶の、深くて温かい香り。
「憶は、これからどうするの?」
夏希が聞いた。
「まだ分からない」
僕は正直に答える。
「でも、明星が教えてくれたみたいに、人の役に立てるなら、それが一番いいと思う」
「そうね」
夏希はにっこりと微笑んだ。
「私も手伝うから」
「夏希が?」
「うん。私も記憶式のことをもっと詳しく知りたいし、憶の力になりたいの」
その言葉が、僕の胸を強くドキッと打った。生まれたばかりで右も左も分からない僕を、夏希は受け入れてくれている。素敵な名前をつけてくれて、そばにいると約束してくれている。こんなに温かい気持ちになるのは、人生で初めてだった。
「ありがとう、夏希」
「どういたしまして、憶」
琴音さんがお茶を運んできてくれた。湯呑みから立ち上る白い湯気が、薄暗い室内でふわふわと漂っている。
「では、お疲れさまでした」
琴音さんは優しく微笑んだ。
「憶さんの新しい人生の始まりに、乾杯」
四人で湯呑みをそっと持ち上げる。僕の人生は短い。でも、こんなに素晴らしい人たちとの出会いから始まるなら、きっと意味のある、価値のある人生になる。
そう、心から確信していた。
お茶は少し苦かったけれど、とても美味しかった。生まれて初めて飲む、人生最初の味。これから僕は、たくさんの「初めて」を体験することになる。
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