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第1章:ちょろいヤンキーは幼馴染みが苦手?
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しおりを挟む彼女の背中が完全に見えなくなったところで、横に立っている冬牙を見上げる。
「お前、その喋り方、どうにかなんねえの?」
「んー? こっちのが当たり障りなくていいんだよ」
冬牙を好きだと言う女たちに教えてやりたい。こいつがどれだけクズな野郎なのかということを。
「そういや悠雨、次の授業は?」
「……あ、やべ。体育だ」
もうすぐ昼休みが終わる。着替える時間のことを考えるなら早く荷物を持って体育館に行くべきだろう。
「体育か。サッカー?」
「そう。悪いけど、俺もう行くわ。着替えないと」
「あーあ。俺も悠雨と同じクラスがよかったわ」
「なんだよ、今更」
「同じクラスなら、体育のたびに悠雨の着替える姿見られるからなあ」
「は、はあ!?」
無邪気な子供みたいな顔して、何言ってんだ、こいつは。
「悠雨と同じクラスの連中がお前の着替える姿を見てると思うと、はらわたが煮えくり返りそうになる」
「いや、怖えよ」
「俺だって悠雨の裸見てえし」
小学生の頃はどちらかの家に泊まると必ず一緒に風呂入ってたというのに、本当にこいつは今更何を言ってるんだろう。
「変なやつには気をつけろよ~」
「お前以外変じゃないから、安心して着替えてくるわ」
冬牙と別れて自分のクラス教室に戻り、体操着入りの巾着を持って体育館に移動する。
体育館に併設されている更衣室に入ると、すでにクラスのほとんどの生徒が着替えを終えていた。
「悠雨、どこ行ってたんだよー」
体操着のまま更衣室の隅でスマホをいじっている奏十《かなと》が、顔を上げてこちらに手をブンブンと振る。
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