この身を滅ぼすほど、狂った執着を君に。─隻眼の幼馴染が、突然別人に成り代わったみたいに、おれを溺愛し始めた─

【誰よりも優しい君の、その特別になりたかった。あいつにだけ向けるその瞳に、俺は映りたかったんだ───】

村を魔物に襲われ、命からがら逃げ出した少年・フレデリクを救ったのは、美しくも飄々とした貴族の少年──テオドア・ユートリスだった。

それから十二年。いろいろありつつも立派に育ったフレデリクは、訳あって左目を負傷したテオドアと共に、ギルドで依頼をこなす剣士として穏やかな生活を送っていた。

しかしそんな二人の関係は、ある日を境に、突然歪み始めてしまう。

数日間の外出から戻ったテオドアは、以前とどこか様子が違って見えた。
表情も、言葉遣いも、距離感さえも──まるで「別人」のように。

戸惑うフレデリクだったが、そんな彼を見つめるテオドアの瞳には、何故か歪んだ愛情が滲んでいた。

「──好きだ。フレデリクのことが、どうしようもなく、好きなんだ……」

震える声に、熱く抱きしめてくる体。
テオドアにずっと片思いしていたフレデリクは、彼と付き合うことになるが、不気味な違和感は拭いきれないまま。

このテオドアは、本当に自分がよく知る"テオドア"なのだろうか。

フレデリクは彼の変化に違和感を持つ内に、閉ざしていた"あの男"との記憶を、嫌でも思い出すことになっていく──

三角関係×ヤンデレ×ファンタジー
24h.ポイント 49pt
1,217
小説 16,294 位 / 212,785件 BL 4,198 位 / 29,563件

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