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第2章:美形ヤンキーは女の子が苦手?
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しおりを挟むドアを開けたのはヨッチーではなく冬牙だった。
何でこいつがこんなところに……。
「遅れてごめんね。急だったからちょっと用事があって」
他所行きの笑顔を貼り付けながら、冬牙が俺の隣に座る。冬牙を見た女たちは急にテンションを上げ、フードメニューそっちのけで冬牙に声をかける。
「やばい! めちゃくちゃイケメン!」
「秋介の学校にこんなかっこいい人いたんだ!」
「えー、めっちゃタイプ!」
「あははっ。こんな可愛い人たちにそう言われると嬉しいな」
こいつのこういう話し方はいつまで経っても慣れない。
心の中では嬉しいなんて思ってないくせに。
「改めまして、篠谷《しのや》冬牙です。遅くなってごめんなさい。今日はよろしくお願いします」
冬牙がニコッと笑うと、女は一様に頬を赤くした。
「あれ、たしか悠雨くんも名字は篠谷だったよね?」
秋介の知り合いの女が俺と冬牙を交互に見る。
「二人って同じ名字なんだ」
「結婚してるからね」
「違うな??」
しれっとわけのわからない嘘をつくのはいつものことだが、こういう場ではやめて欲しい。切実に。
「えー、冬牙くん、イケメンなうえに面白いんだけど!」
「二人は仲いいんだ?」
「俺と悠雨は幼馴染みなんだ。幼稚園のころから一緒でね、家も近所なんだよ」
「そうなんだぁ。こんなイケメンが幼馴染みとか羨ましい!」
冬牙の前でわざとらしく甘い声で話す女を見ていると、無性にイライラしてしまう。
こいつが来るなんて知ってたら、絶対に参加しなかったのに。
そもそも秋介と冬牙は面識がないはずだ。なのに何で、秋介は冬牙を合コンに誘ったんだ?
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