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第3章:最強ヤンキーはコスプレが苦手?
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しおりを挟む「いい加減にしろよ! 溜まってんのか知らねーけど、俺を女の代わりにしてんじゃねえよ!」
ついでに、冬牙の下腹部に思い切り蹴りを入れて起き上がる。
女じゃなかった。ただ、そう見える顔だったってだけだ。俺の場合。それが嫌で嫌で仕方なかった。でも自分じゃどうすることもできない。だから代わりなんだ。どこまでいっても。
冬牙は人の心に土足で踏み込んで、複雑に絡まった糸を勝手に引きちぎっていく。そのたびに俺はちぎれた部分を必死で繋ぎ合わせる。一度切れた糸は、繋ぎ合わせても元には戻らないのに。
「……女の代わり? お前が? 違うな」
それは俺に聞こえるか聞こえないかくらいの声量だった。冬牙は静かに立ち上がり、ゆっくりと顔を上げた。強い怒りに飲み込まれたような表情だった。
「悠雨、お前は何もわかっちゃいねえ」
「……あ゛?」
「女がお前の代わりになると、本気で思ってんのか?」
「お前の態度がそれを示してんだろ」
「ああ、そうか。でもまあ、そろそろわからせたほうがいいとは思ってたんだよなあ……」
言葉の意味はわからなかった。だが、ここまで怒った冬牙を見たのは初めてかもしれないおかげで俺は少し冷静になれた。
今は文化祭の真っ只中だ。ここは準備室として使われている教室だから誰も入ってこないが、すぐ近くの廊下や隣の教室には、大勢の生徒や客がいる。
ここで騒ぎを起こすのはまずい。
「ごちゃごちゃうるせーな。これ以上にお前に付き合ってる暇はねーんだよ」
喧嘩でも何でもやるのは文化祭が終わってからだ。
冬牙を無視して教室を出ようとしたとき、遠くから複数の悲鳴が聞こえてきた。
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