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第3章:最強ヤンキーはコスプレが苦手?
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しおりを挟む不良が学校に乗り込んでくるというとんでもないトラブルがあったものの、なんとか文化祭は幕を閉じた。
制服に着替えたところで、冬牙に生徒会室に来るように呼び出され、黒橋と共に事の発端を説明した。その場には枢木院もいて、俺は思い切って気になっていたことを聞いてみた。
「そういや、枢木院。お前、喧嘩できたんだな。もしかして元ヤンとか?」
「いえ」
「元ヤンじゃねーのにあんな喧嘩強いのか?」
「現役です」
「げっ……!?」
現役!? 現役ってことは今も不良ってことか!?
「枢木院はここらじゃ、かなり有名な不良だぞ」
「え、冬牙、お前知ってたのかよ」
「当然」
「当然って……つか、なんで生徒会役員が不良なんかやってんだよ」
「逆だろ。不良が生徒会役員やってんだよ」
「は?」
冬牙の言う通りだと言わんばかりに、枢木院は静かに頷いた。
「私が不良と呼ばれるようになったのは、中学一年生のときですので、不良と生徒会役員のどちらかが先かと聞かれるますと、不良です」
何でそんな極端な立場を両立させてたんだよ。
「いや、どっちかにしろよ」
「へ……」
枢木院はなぜか驚いたようにこちらを見た。
「……え、何?」
「あ、いえ。すみません。不良を辞めるように言われたことはあっても『どっちかにしろ』と言われたことはなかったので……」
そりゃ、まあ世間一般的には喧嘩なんか辞めて、生徒会役員としてまじめに生きていくほうがいいだろう。
でも、わざわざ両立させてるってことは、何か理由があるんだろうし、それは他人がとやかく言うことではないと思う。
「ま、好きなようにやればいいんじゃねーの?」
「ありがとう、ございます」
枢木院と話していると、なぜかやけに機嫌のいい冬牙が俺の肩を組み、にっこりと笑った。
「そうそう、悠雨。このあとだーいじな話があるから先に帰るなよ」
嫌な予感がした。
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