╣淫・呪・秘・転╠亡国の暗黒魔法師編

流転小石

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第7章 レース編

第191話 とばっちりと約束

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翌日。
大会委員長のマルソを筆頭にゲレミオからはフォーレ、ガンソ、ガルガンダ、コルトに王族と選手達が大会の改善点を話し合っていた。

「まず、選手の皆さんに連絡もせずコースに透明な壁を設置した事を詫びよう。だが、勿論理由は有る。このレースは全て国民に対しての催し物だから、よりスリルに満ちた面白さを提供したかったのだ。そして誰が入賞するか解らなくさせ突発的な問題発生に対しても君たちならば乗り越えると考えたのだ」

選手達は黙っている。
「結果的には大成功だったと言える。最後の大通りで凌ぎ合う選手達を間近にみて盛り上がっていたからな。三ヵ国からは、国民や特権階級からも次年度の開催を強く要望されているぞ」
自信満々のマルソだ。

その後、選手たちからの意見を聞き、ゲレミオからは準備と警備に関して意見が出された。
意見を出し終えて選手達は退席し、王族とゲレミオで収支報告がされた。
売り上げは人口の差でメディテッラネウスが一番低いのだが当り券、特に連券は三ヵ国とも同じ位なのだ。
それでも十二分に国には収益が産まれたので”良し”としたエルヴィーノだった。

数字だけで言うとアンドレアに聖女達はご満悦で、終始笑顔が絶えなかった。
そして地方レース、選抜大会、専用学校が取り上げられ、半年以内に三ヵ国に学校の創立。
残りの半年で地方レースや選抜大会で賭博を開催し、次の三ヵ国レースに備える事で合意した。

午後からは各自忙しいようだ。
ロザリーは自慢げに屋敷の者達とペンタガラマを観光案内している。
見習いだが騎士の出で立ちに着飾ったフリオの横には普段とは違う女性にしか見えない美しく着飾ったナタリーが寄り添っている。
カミラは普段のメイド服に逆戻りだ。
しかし、それが獣人に受けた。
男女ともにカミラ派が増えていた様だ。
それには余り関係の無いポルトンも微笑んでいた。
やはり同族が称賛されると嬉しいのだろう。

時を同じくして地下に向う一団が居た。
両脇にガッシリと腕を掴まれているリアム殿とネル殿だ。
着いたのは普段は自称魔物と対自する訓練場だ。
六人は二部屋に別れて入った。
リアム殿はプリマベラにロリだ。
既に何度かお仕置き経験は有るが、やはり娘が居ると恥ずかしいリアムだった。
そして、もう一部屋はアンドレアとパウリナだ。

「なぁ、何故パウリナが居るのだ」
「私も怒っているのですよ!」
「そうです。夫に対しての躾けを見学させる為です」
「いや、そこまで必要か?」
「無駄口は叩かない!」
バシィッ! と短い鞭が飛んだ。

そして繰り広げられる御小言と嫌味の数々。
肉体では敵わないので精神的に屈服させる作戦だ。
遥か昔の失敗談や関係の無い事も強引にこじつけられ悪者にされて行く。
その間は暴力を行わない。
耳を引っ張ったり、頬をつねったり、鼻を強く掴まれたりはする。
”乗って来る”と短い鞭で背中を叩いたり腿を叩いたりと違う世界に行きそうな妻達だ。

母娘で罵られる事一時間余り。
母親から「これからは夫婦の体罰を行うのでもう行きなさい」と言われる娘達。
ほぼ同時に扉を開けて出て来たロリとパウリナ。

「ねぇお姉様」
「何パウリナ」
「私、旦那様を苛めたくなっちゃった」
「ふふふっ、私もよ」
「じゃ今夜」
「いいえ、今から探しましょう」
「ウン」

居住区の応接室で子供達のエアハルト、アロンソ、クララ、セサル、アナと掛け替えの無い時間を共有していると、どこで知ったのかドタドタとやって来て両腕を掴まれて別荘に連行されてしまった。

去り際に子供達にお願いする義母達だ。
「お父様と重要なお話が有りますから」
「あなた達は弟妹と御留守番を頼みますね。夕食までには戻ります」
2人の義母からそう言われ「「行ってらっしゃい」」と見送ってくれたエアハルトとアロンソだ。


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夕食までの間、感情の高ぶった状態の2人は服も脱がず身体も洗わず襲い掛かって来た。
若干の抵抗も虚しく蹂躙されて行くエルヴィーノと相棒。
しばらくしてグッタリとしている2人の妻を眺めていた。
「ねぇ、お父様たち失格だよね」
「そうだな」
「じゃ勝負は引き分け?」
(しまった。ウッカリ忘れていた。あの2人の事を)
「そうだな、ちょっと考えるよ。2人の連携はどうだ?」
「私達はバッチリだよ」
ロリの臀部をポンポンと叩くパウリナだった。
(アンドレアに相談するか。パウリナのデビュウ戦だからな)


※Cerounodostrescuatrocincoseissieteochonuevediez


夕方には全員で屋敷に戻って来たエルフ一行は慌ただしくしていた。
改めてフリオ・カデラとカミラにローガンの健闘を称える会を王宮で開かれたからだ。
参加者は選手だった三人と、伯爵家からはロザリーと”数人のメイド”に、ゲレミオからはポルトン・デ・コルト、オセアノ、プライヤ、イスラ、ネブリナに、王宮に仕える者や一般の国民たちだった。
そんな場所に恐縮しているフリオの両親が片隅で小さくなっていた。

ブリンクス王との謁見だ。
「成人前の騎士見習いと聞いていたが強敵を退け、よくぞ優勝したものよ。その方の願いを1つだけ叶えてやろう。何なりと申して見よ」
「はい、まだ決めかねていますので我が主と相談致します」
「そうか分かった楽しみにしておる」

フリオの願いは決まっていた。
しかし、王の前で沢山のエルフが居る場所では恥ずかしかったのだ。
カミラは必死に考えた。
金や男など伯爵家のメイドとして、はしたないのでメイド長と相談した言葉を告げた。
「これからも我が主に仕える事と、何らかの形でブロエ・マルシベーゴォに携わって行きたいです」
「良かろう。伯爵も良いメイドを持ったものだ」
満足そうに関係者を見たブリンクス王は事前に直談判していたローガンの答えを言い渡す。
「ではローガンよ」
「ハッ」
「お前の願いは知っておる。ゆえに、お前を新設する飛行学校の校長に任命する」
「ハッ有り難き幸せ」

国内でもフリオとカミラは英雄扱いだった。
2人の周りを囲みいろんな質問が飛び交っていた。
それを遠くから見守る1人のエルフは幸せだった。
その後、遅くまで続いた宴だったが、全員が屋敷に戻りそれぞれの部屋へ戻って行った。
そして夜更けにロザリーの執務室の扉を叩く音がした。

「ロザリー様、夜分遅く申し訳ありません」
「どうしたのナタリー」
「実は、フリオがどうしても今話したいと申しまして」
「構わないわ」
扉越しでの受け答えを終え、執務室に入るナタリーとフリオ。

「フリオ、もしかしてブリンクス王に言われた事かしら?」
「ハイ!」
「何かしら言ってみて」
”もう遅いから明日にしなさい”と言ったのだが”どうしても”と駄々を捏ねたので連れて来たのだが、何を言いだすのか不安でたまらないナタリーは次の瞬間凍りついた。

「王は何でも僕の願いを叶えてくれると仰いました」
「ええ、そうよ」
「ご主人様。僕とナタリーの結婚を認めてください!」

空白。
そうロザリーとナタリーは思考が停止してしまった。
だが、続けて語るフリオの言葉で現実に引き戻されるナタリー。

「僕はまだ未成年ですが、きっとナタリーを幸せにします」
ナタリーからは、あふれる涙と嗚咽。
それを見てロザリーが答える。
「分かりました。あなたの希望を叶えるべく王に進言しますから今日はもう寝なさい」
「ハイ、ありがとうございます」
ナタリーは言葉が出ず、泣きながらお辞儀をして部屋を出て行った。

「ふぅ、どうしましょう。ナタリーの返事を待つしかないわね。でもあの子を見ていたら昔を思い出すわ」
ロザリーの思考回路が切り変ってしまった様だが既に深夜で、今日はロリとパウリナの日だ。
今は我慢して今度ゆっくりと苛めようと考えた淫魔だった。

その夜、ナタリーは燃えた。
相手が未成年だと言う事も忘れてその欲望を貪った。

そして、一夜が明けて、ロザリーはブリンクス王に謁見していた。
「今日はどうした?」
「実はフリオ・カデラの件で参りました」
「ふむ、望みの物を聞いたか?」
「はい、それが・・・」
「なんだ、言ってみよ。まだ未成年の欲しい物だ、何でも叶えてやろう」
「はい、実は昨日夜遅くに私に報告が有りまして、当家のメイド長を嫁に貰いたいと申し出が有りました」
「・・・ナタリーか?」
「はい」
「幾つだ?」
「400と58年です」
「・・・ふうううむ」

沈黙が続き腕組みして考え込むが、重い口を開くブリンクス王。
「ナタリーは承諾したのか?」
「まだ、聞いておりません」
「あの2人の関係は?」
「ハイ、既に」
「そうか。ナタリー次第だな」
「確かにそうですが、歳の差が有りすぎます」
「分かっておるし、王として願いを叶えると言ったのだ。ナタリーの返事を待とう」
「はい、畏まりました」

久しぶりに困ってしまったロザリー。
ナタリーは掛け替えの無い存在。
フリオはエアハルトの従者として育てようと思っていたが、いつの間にかナタリーに食べられてしまった。
それは良い。
問題は歳の差だ。
300年も違うのは対外的に非常にマズイと、自分の事は棚に上げて考えていたロザリーだった。

「もう、本当にどうしましょう。一応あの人にも相談して見ようかしら」
この場合のあの人とはエルヴィーノの事だ。





トラブルの火の粉が飛んで来そうな気配。
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