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12.蒼司の知人(1)
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プラネタリウムを見た後はまた車に乗って移動した。
「大丈夫だったか?」
「え? 何が?」
「人が多い場所は苦手なんだろ?」
「あ、うん。暗くて、思ってたよりひと目が気にならなかった。みんな星を見るのに夢中だしね。薬も効いてるみたいだし、怖くなかったよ。ありがとう」
「ならいい。具合でも悪くなられたら困るからな」
「父さんの手前?」
「――そうだ」
(……それでも、心配してくれてるんだから意外と優しいとこあるよね)
車に乗って約10分程で次の目的地に到着した。今度の訪問先はカフェだった。
白い木造平屋の建物がぱっと目を引く。敷地内にはヤシの木が植えてあり、南国のリゾート地を訪れたかのような雰囲気だ。奥に進んで行くと、白い砂を敷き詰めた、まるでビーチのようなテラス席まであって驚いた。この日は天気がよく、本当に海外にでも来たみたいだった。あちこちで写真を撮っている客が楽しそうにしている。
「すごいねえ。僕が若かった頃とはなんか違うなぁ」
そもそも高校の途中で引きこもりになってしまったので、当時のカフェ事情も詳しくはないのだが。
店内は若い女の子たちやカップル、子連れ客で賑わっている。テラス席はペット同伴可能らしい。
絵になりそうな場所がたくさんあって、あちこちで写真を撮ることができた。さっきとは違ってここではすごく明るい写真が撮れた。
注文した料理とドリンクも含めて一通り撮影をし、僕たちはランチを食べ始めた。
「このクレープ、見た目もおしゃれだし味も美味しいね」
「そうだな」
さっきのプラネタリウムで蒼司は二人の女性に声を掛けられていた。ものすごく人気のモデルっていうわけじゃないけれど、知ってる人は知ってるっているというところだ。彼のことを知らない人でも、そのルックスとアルファのオーラに惹き付けられてチラチラと視線を送られているのがわかる。
こうして皆の視線が彼に行くので、思った通り僕は誰からも見られることなく食事ができた。
「たまには日の光を浴びろ」と言う蒼司くんがテラス席を選んだので、砂浜風の庭を見渡しながらクレープを食べた。
「お前、本当に昼飯がそんな甘いのでいいのか?」
「うん。僕、パンケーキをお昼に食べたりするし。朝ごはんがショートケーキってこともあるからなんともないよ」
「どんだけ甘党なんだよ……」
蒼司は食事系のクレープ(サーモンとレタスがたっぷりでこれも美味しそうだ)を注文したけど、僕は苺とチョコレートのクレープを選んでいた。彼は甘党の僕のことを不思議そうに見ているけど、そんなにおかしいだろうか。食通の従兄弟にも呆れられてはいるのだが、自分としてはこれが普通になってしまっていた。
(オメガって、ホルモンの関係で妙に甘い物食べたくなったりするんだよね)
そうしてどうでもいいことを話しながら食事していると、二人組の女性客がテラス席に姿を現した。そして、こちらに向かって声を掛けてきた。
「あれ、Aoじゃない?」
すごく華やでスタイルの良い女の子だ。髪の毛は根本がダークブラウンで、毛先にかけてシルバーベージュのグラデーションカラーになっている。花柄の服は大胆なオフショルダーで、耳や指には派手なアクセサリー。
(あれ……なんだか見覚えが……)
「こんなところで会うなんて運命感じる~♡」などと親しげに蒼司に笑いかける彼女を僕はどこかで見たことがある気がして記憶を辿る。
(あ! わかった。Aoと一緒に雑誌に出てたモデルさんだ……名前はなんだっけな)
「大丈夫だったか?」
「え? 何が?」
「人が多い場所は苦手なんだろ?」
「あ、うん。暗くて、思ってたよりひと目が気にならなかった。みんな星を見るのに夢中だしね。薬も効いてるみたいだし、怖くなかったよ。ありがとう」
「ならいい。具合でも悪くなられたら困るからな」
「父さんの手前?」
「――そうだ」
(……それでも、心配してくれてるんだから意外と優しいとこあるよね)
車に乗って約10分程で次の目的地に到着した。今度の訪問先はカフェだった。
白い木造平屋の建物がぱっと目を引く。敷地内にはヤシの木が植えてあり、南国のリゾート地を訪れたかのような雰囲気だ。奥に進んで行くと、白い砂を敷き詰めた、まるでビーチのようなテラス席まであって驚いた。この日は天気がよく、本当に海外にでも来たみたいだった。あちこちで写真を撮っている客が楽しそうにしている。
「すごいねえ。僕が若かった頃とはなんか違うなぁ」
そもそも高校の途中で引きこもりになってしまったので、当時のカフェ事情も詳しくはないのだが。
店内は若い女の子たちやカップル、子連れ客で賑わっている。テラス席はペット同伴可能らしい。
絵になりそうな場所がたくさんあって、あちこちで写真を撮ることができた。さっきとは違ってここではすごく明るい写真が撮れた。
注文した料理とドリンクも含めて一通り撮影をし、僕たちはランチを食べ始めた。
「このクレープ、見た目もおしゃれだし味も美味しいね」
「そうだな」
さっきのプラネタリウムで蒼司は二人の女性に声を掛けられていた。ものすごく人気のモデルっていうわけじゃないけれど、知ってる人は知ってるっているというところだ。彼のことを知らない人でも、そのルックスとアルファのオーラに惹き付けられてチラチラと視線を送られているのがわかる。
こうして皆の視線が彼に行くので、思った通り僕は誰からも見られることなく食事ができた。
「たまには日の光を浴びろ」と言う蒼司くんがテラス席を選んだので、砂浜風の庭を見渡しながらクレープを食べた。
「お前、本当に昼飯がそんな甘いのでいいのか?」
「うん。僕、パンケーキをお昼に食べたりするし。朝ごはんがショートケーキってこともあるからなんともないよ」
「どんだけ甘党なんだよ……」
蒼司は食事系のクレープ(サーモンとレタスがたっぷりでこれも美味しそうだ)を注文したけど、僕は苺とチョコレートのクレープを選んでいた。彼は甘党の僕のことを不思議そうに見ているけど、そんなにおかしいだろうか。食通の従兄弟にも呆れられてはいるのだが、自分としてはこれが普通になってしまっていた。
(オメガって、ホルモンの関係で妙に甘い物食べたくなったりするんだよね)
そうしてどうでもいいことを話しながら食事していると、二人組の女性客がテラス席に姿を現した。そして、こちらに向かって声を掛けてきた。
「あれ、Aoじゃない?」
すごく華やでスタイルの良い女の子だ。髪の毛は根本がダークブラウンで、毛先にかけてシルバーベージュのグラデーションカラーになっている。花柄の服は大胆なオフショルダーで、耳や指には派手なアクセサリー。
(あれ……なんだか見覚えが……)
「こんなところで会うなんて運命感じる~♡」などと親しげに蒼司に笑いかける彼女を僕はどこかで見たことがある気がして記憶を辿る。
(あ! わかった。Aoと一緒に雑誌に出てたモデルさんだ……名前はなんだっけな)
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