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26.邪魔者は排除していくスタイル(アンジュ視点)
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Aoが最近冷たい。理由はわかってる。
この前たまたま休日に出掛けたカフェでAoに偶然会ったのが原因。
(いやこれは嘘、偶然じゃない。本当は菜々に聞いてたんだ)
菜々は、Aoと組んで撮影してるカメラ女子。まあ女子って言ってもアルファで身長も180センチ近くある男前美人。彼女がAoと二人で歩いてると、菜々の方まで男と思われて女の子から声かけられたりしてる。
私は基本的に同性はうざいっていうか嫌い。だけど菜々は性別超越してる感じで嫌じゃない。
私はAoが好きで、彼と組んでる菜々にAo目的で近づいた。彼女は誰にも媚びないし、笑うこともほとんど無い。Aoに対しても、ただの被写体って態度で恋愛感情なんて微塵もないのがわかってから敵対心は無くなった。
その彼女から、今度のAoとの撮影予定が中止になったと聞いた。別の人に撮ってもらうらしい。都合が悪くてリスケすることはあっても、中止で別人に撮らせるなんて珍しいのだそうだ。
私はなんとなく嫌な予感がして、元々どこに行く予定だったかを菜々からさり気なく聞き出した。そして、そのうちの一箇所である西海岸風のカフェでAoを見つけた。
一体誰が菜々の代わりに写真を撮るんだろう、プロのカメラマンかな? なんて思っていたら、彼と一緒に居たのはどんくさくて陰キャなオメガの男だった。
(Aoがオメガ連れてるのも珍しい上に、男だなんてどういうこと?)
Aoは私がいくらアプローチしても全然プライベートでは会ってくれない。以前、家まで誘い込むのに成功したのに、怒って帰ってしまったことさえある。
(私みたいな非の打ち所のない美人が誘ってもダメなのに、なんでこの平凡な何の取り柄も無さそうなオメガがAoの隣にいるの?)
近寄ってみてその理由がわかった。
(は? 待ってよこいつフェロモンちょい出ししてんじゃん)
オメガの性フェロモンを少しずつ出せるなんて聞いたこと無いけど、この匂いは絶対そうだ。同じオメガだからわかる。
それとわからないほど微量のフェロモンで誘惑して、アルファを引き寄せてるってことか。じゃなきゃこの顔面レベルでAoに近づけるはず無い。
私は怒りに任せてそのオメガに釘を刺した。「陰キャオメガは人前に出てくんな。Aoと並んで自分が釣り合ってないのわかんない?」ってね。
だけどあいつに対する態度が悪かったからか、あの日以来Aoが私に一層冷たくなった。
(何よ……私は当たり前のことを言っただけなのに……あんな奴のせいで……!)
そこで私は、Aoに近づく別の作戦を考えた。自分の家に引き込むのは失敗した。
なら、こっちから今度は家に行ってみよう。
モデル事務所の社員を軽く誘惑して、Aoの自宅を聞き出した。
いきなりピンポン押しても、もしかすると会ってもらえないかもしれない。そう思った私は、マンションの前でAoを待ち伏せすることにした。
偶然鉢合わせしたように見せかければ、話くらいはしてくれるだろう。それで、先日のことを謝ってお詫びに食事に誘ってみるのも良いかもしれない。
私はマネージャーの車でマンション前に路駐してもらい、しばらく彼の帰りを待った。
「あっ! 来た」
待って一時間くらいで運良く彼が自宅に帰ってきた。
「え……うそ……なんで」
彼は一人ではなかった。あの日カフェで会ったフェロモン垂れ流しオメガと一緒に歩いて来る。
Aoは重そうな買い物袋を持っていて、オメガの男(たしかヨウヘイとか呼ばれていた)は手ぶらで平然と横を歩いている。
(待ってよ、なんで? どういうこと? 許せないんだけど)
私は咄嗟に二人の姿をスマホで撮影した。
愕然としている私のことなど知らずに、彼らは楽しげに笑みを交わしながら一緒にマンションのエントランス内へ消えていった。
(何……Aoのあんな笑ってる顔、撮影中だって見たこと無いのに……)
それから私は、自分のことを崇拝しているファンで下僕のアヤカをAoのマンションに張り込ませた。それで、あのオメガがあのとき偶然Aoのマンションを訪れたのではないことを知った。
「一緒に住んでるってこと……?」
アヤカが撮ってきた写真を見ると、彼らは二人で連れ立って出掛け、同時に帰るということを週に何度も繰り返していた。私は怒りでどうにかなりそうだった。
(絶対に許せない。私の忠告を無視してAoに近づくなんて――!)
その後Aoにヨウヘイの事を聞いても、彼は「お前に話す必要ない」って言って何も教えてくれなかった。
(なんで隠すわけ? 知られたくないような関係なの?)
私の忠告を無視するとどうなるか、今度こそあのオメガにわからせてやる。
この前たまたま休日に出掛けたカフェでAoに偶然会ったのが原因。
(いやこれは嘘、偶然じゃない。本当は菜々に聞いてたんだ)
菜々は、Aoと組んで撮影してるカメラ女子。まあ女子って言ってもアルファで身長も180センチ近くある男前美人。彼女がAoと二人で歩いてると、菜々の方まで男と思われて女の子から声かけられたりしてる。
私は基本的に同性はうざいっていうか嫌い。だけど菜々は性別超越してる感じで嫌じゃない。
私はAoが好きで、彼と組んでる菜々にAo目的で近づいた。彼女は誰にも媚びないし、笑うこともほとんど無い。Aoに対しても、ただの被写体って態度で恋愛感情なんて微塵もないのがわかってから敵対心は無くなった。
その彼女から、今度のAoとの撮影予定が中止になったと聞いた。別の人に撮ってもらうらしい。都合が悪くてリスケすることはあっても、中止で別人に撮らせるなんて珍しいのだそうだ。
私はなんとなく嫌な予感がして、元々どこに行く予定だったかを菜々からさり気なく聞き出した。そして、そのうちの一箇所である西海岸風のカフェでAoを見つけた。
一体誰が菜々の代わりに写真を撮るんだろう、プロのカメラマンかな? なんて思っていたら、彼と一緒に居たのはどんくさくて陰キャなオメガの男だった。
(Aoがオメガ連れてるのも珍しい上に、男だなんてどういうこと?)
Aoは私がいくらアプローチしても全然プライベートでは会ってくれない。以前、家まで誘い込むのに成功したのに、怒って帰ってしまったことさえある。
(私みたいな非の打ち所のない美人が誘ってもダメなのに、なんでこの平凡な何の取り柄も無さそうなオメガがAoの隣にいるの?)
近寄ってみてその理由がわかった。
(は? 待ってよこいつフェロモンちょい出ししてんじゃん)
オメガの性フェロモンを少しずつ出せるなんて聞いたこと無いけど、この匂いは絶対そうだ。同じオメガだからわかる。
それとわからないほど微量のフェロモンで誘惑して、アルファを引き寄せてるってことか。じゃなきゃこの顔面レベルでAoに近づけるはず無い。
私は怒りに任せてそのオメガに釘を刺した。「陰キャオメガは人前に出てくんな。Aoと並んで自分が釣り合ってないのわかんない?」ってね。
だけどあいつに対する態度が悪かったからか、あの日以来Aoが私に一層冷たくなった。
(何よ……私は当たり前のことを言っただけなのに……あんな奴のせいで……!)
そこで私は、Aoに近づく別の作戦を考えた。自分の家に引き込むのは失敗した。
なら、こっちから今度は家に行ってみよう。
モデル事務所の社員を軽く誘惑して、Aoの自宅を聞き出した。
いきなりピンポン押しても、もしかすると会ってもらえないかもしれない。そう思った私は、マンションの前でAoを待ち伏せすることにした。
偶然鉢合わせしたように見せかければ、話くらいはしてくれるだろう。それで、先日のことを謝ってお詫びに食事に誘ってみるのも良いかもしれない。
私はマネージャーの車でマンション前に路駐してもらい、しばらく彼の帰りを待った。
「あっ! 来た」
待って一時間くらいで運良く彼が自宅に帰ってきた。
「え……うそ……なんで」
彼は一人ではなかった。あの日カフェで会ったフェロモン垂れ流しオメガと一緒に歩いて来る。
Aoは重そうな買い物袋を持っていて、オメガの男(たしかヨウヘイとか呼ばれていた)は手ぶらで平然と横を歩いている。
(待ってよ、なんで? どういうこと? 許せないんだけど)
私は咄嗟に二人の姿をスマホで撮影した。
愕然としている私のことなど知らずに、彼らは楽しげに笑みを交わしながら一緒にマンションのエントランス内へ消えていった。
(何……Aoのあんな笑ってる顔、撮影中だって見たこと無いのに……)
それから私は、自分のことを崇拝しているファンで下僕のアヤカをAoのマンションに張り込ませた。それで、あのオメガがあのとき偶然Aoのマンションを訪れたのではないことを知った。
「一緒に住んでるってこと……?」
アヤカが撮ってきた写真を見ると、彼らは二人で連れ立って出掛け、同時に帰るということを週に何度も繰り返していた。私は怒りでどうにかなりそうだった。
(絶対に許せない。私の忠告を無視してAoに近づくなんて――!)
その後Aoにヨウヘイの事を聞いても、彼は「お前に話す必要ない」って言って何も教えてくれなかった。
(なんで隠すわけ? 知られたくないような関係なの?)
私の忠告を無視するとどうなるか、今度こそあのオメガにわからせてやる。
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