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番外編
ひねくれ王子はぼんやり令息の溺愛に気づかない (※)
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~初夜♡の後(翌日朝)~
シェラに無理をさせてしまった。
伯爵家の領地で毎晩シェラに触れていたせいで、初めての感じがしなかったのが、いけなかった。
本当はもっと、シェラを味わい⋯じゃなくて、シェラを優しく抱きたかった。
夜着の上から、じっくり体をまさぐろうと思っていたのに、知らない間に、2人共すっぽんぽんになっていた。
シェラの可愛い薄桃色の胸の尖りは、触れるか触れないか位の力で愛撫したかったのに、いきなり舌で転がしていた。
シェラのぴょこんと勃ち上がった大事なものも、本当は焦らしまくった後、可愛がろうと思っていたのに、いきなり猛々しい自分のものと一緒に、擦り合わせてしまった。
シェラの隠された小さな穴も、本当はじっくりねっとり広げるはずだったのに、俺とした事が、いきなり舌を根元まで差し入れてしまった。
シェラ、驚いただろうな⋯、怖くはなかっただろうか⋯。
はぁ⋯、やってしまった。
かぷっ
はみはみはみ
「シェ⋯?」
かじっ
はむはむはむ
「うわっ!シェラ!?」
ガブガブガブガブガブガブ
「まっ、待て待て待て!シェラ!?」
俺が脳内一人反省会をしていたら、胸に閉じ込めているシェラが、俺の(自慢の)胸板にガブガブと噛み付いてきた。
「シェラっ、くすぐっ、たい、だろ、やめっ」
ガブガブガブ
「シェラっ、どうしたんだ!?」
俺がシェラの顔を覗き込むと、シェラは俺の胸に甘噛みしながら、上目遣いで俺を見てきた。
「可愛っ⋯」
「ぷふっ」
「可愛っ!」
「ライアス様、一人で何を考えてたんですか?」
「うっ⋯、ちょっと、反省会を」
「反省会?」
「ああ、シェラに無理をさせてしまったんじゃないかと思って⋯。シェラの可愛さの前では、俺の理性なんて、真夏の氷のように簡単に消えてなくなってしまった」
「真夏の、氷⋯?」
「ふっ、何でもない、気にしなくていい」
俺がきょとんとするシェラを、ぎゅっと胸に閉じ込めると、シェラも俺を抱き締め返してくれた。
「ライアス様、僕、無理なんてしてません」
「シェラ、伴侶も思いやれないこんな俺に、気を遣ってくれるのか?」
「違いますっ!」
「シェラ⋯」
「だって、僕、嬉しかった。ライアス様が必死に僕を求めてくれて、僕、愛されてるんだって、心から思えたんです。領地でも、僕の病気が治るかも分からないのに、ライアス様は、僕のお世話をしてくれた。あの時のライアス様の愛を、僕は一生忘れません」
「シェ⋯」
かぷっ
はみはみはみ
「うわっ!シェラ、また噛み噛みか?」
「だって、ライアス様は、僕が大好きだから、噛みたくなるんですよね?」
「あ、ああ、気持ち悪いだろ⋯?」
「いいえ、僕も、ライアス様を噛みたいです」
「はっ?」
「僕もライアス様を食べてしまいたい程、愛してるって事です」
「シェ⋯うわあっ!?」
ガブガブガブガブガブガブガブ
シェラが小さな唇を俺の胸に押し当て、軽く甘噛みをするのが、愛おしくて、くすぐったくて、胸がキュンと締め付けられた。
俺はまた、馬鹿みたいにシェラを力任せに抱き締めようとして、慌ててやめた。
「ライアス様、抱き締めてくれないんですか?」
「うっ⋯、いつも加減が効かなくて、シェラを潰しそうになるからな」
「ふふっ、いいですよ」
「だ、だが⋯」
「だって、ライアス様が抱き締めてくれないと、僕もライアス様をギュッてできないです」
シェラは俺の背中に手を回し、俺をギュッと抱き締めようとするが、力が弱いからか、くすぐったくて堪らない。
俺もシェラを抱き締めようとした時、シェラの唇が動いた。
「ライアス様、ごめんなさい」
「ど、どうした?シェラ」
「僕が心を壊してた時、ライアス様は僕が抱き締め返さないと分かっていても、あんなに温かく抱き締めてくれてたんですね」
「シェラ⋯」
「ライアス様、これからは、絶対2人で抱き締め合いましょうね」
にこぱっ
「シェ、シェラーーー!!!」
「ぶっ!く、る、しぃ、やっ、ぱり、無理ぃ」
「ああっ!シェラ、すまない!」
「もう、ライアス様、やりすぎですっ!」
しゅん
「ごめん⋯」
「ぷふっ」
「ふっ」
天使のように笑うシェラを優しく抱き締めると、シェラもそっと抱き締め返してくれた。
シェラの赤く色付く耳に唇を寄せ、もう一度いいか、と許しを乞えば、胸の中のシェラがこくんと小さく頷いた。
今度こそ、優しくするよ。
俺の愛しい愛しい天使。
シェラに無理をさせてしまった。
伯爵家の領地で毎晩シェラに触れていたせいで、初めての感じがしなかったのが、いけなかった。
本当はもっと、シェラを味わい⋯じゃなくて、シェラを優しく抱きたかった。
夜着の上から、じっくり体をまさぐろうと思っていたのに、知らない間に、2人共すっぽんぽんになっていた。
シェラの可愛い薄桃色の胸の尖りは、触れるか触れないか位の力で愛撫したかったのに、いきなり舌で転がしていた。
シェラのぴょこんと勃ち上がった大事なものも、本当は焦らしまくった後、可愛がろうと思っていたのに、いきなり猛々しい自分のものと一緒に、擦り合わせてしまった。
シェラの隠された小さな穴も、本当はじっくりねっとり広げるはずだったのに、俺とした事が、いきなり舌を根元まで差し入れてしまった。
シェラ、驚いただろうな⋯、怖くはなかっただろうか⋯。
はぁ⋯、やってしまった。
かぷっ
はみはみはみ
「シェ⋯?」
かじっ
はむはむはむ
「うわっ!シェラ!?」
ガブガブガブガブガブガブ
「まっ、待て待て待て!シェラ!?」
俺が脳内一人反省会をしていたら、胸に閉じ込めているシェラが、俺の(自慢の)胸板にガブガブと噛み付いてきた。
「シェラっ、くすぐっ、たい、だろ、やめっ」
ガブガブガブ
「シェラっ、どうしたんだ!?」
俺がシェラの顔を覗き込むと、シェラは俺の胸に甘噛みしながら、上目遣いで俺を見てきた。
「可愛っ⋯」
「ぷふっ」
「可愛っ!」
「ライアス様、一人で何を考えてたんですか?」
「うっ⋯、ちょっと、反省会を」
「反省会?」
「ああ、シェラに無理をさせてしまったんじゃないかと思って⋯。シェラの可愛さの前では、俺の理性なんて、真夏の氷のように簡単に消えてなくなってしまった」
「真夏の、氷⋯?」
「ふっ、何でもない、気にしなくていい」
俺がきょとんとするシェラを、ぎゅっと胸に閉じ込めると、シェラも俺を抱き締め返してくれた。
「ライアス様、僕、無理なんてしてません」
「シェラ、伴侶も思いやれないこんな俺に、気を遣ってくれるのか?」
「違いますっ!」
「シェラ⋯」
「だって、僕、嬉しかった。ライアス様が必死に僕を求めてくれて、僕、愛されてるんだって、心から思えたんです。領地でも、僕の病気が治るかも分からないのに、ライアス様は、僕のお世話をしてくれた。あの時のライアス様の愛を、僕は一生忘れません」
「シェ⋯」
かぷっ
はみはみはみ
「うわっ!シェラ、また噛み噛みか?」
「だって、ライアス様は、僕が大好きだから、噛みたくなるんですよね?」
「あ、ああ、気持ち悪いだろ⋯?」
「いいえ、僕も、ライアス様を噛みたいです」
「はっ?」
「僕もライアス様を食べてしまいたい程、愛してるって事です」
「シェ⋯うわあっ!?」
ガブガブガブガブガブガブガブ
シェラが小さな唇を俺の胸に押し当て、軽く甘噛みをするのが、愛おしくて、くすぐったくて、胸がキュンと締め付けられた。
俺はまた、馬鹿みたいにシェラを力任せに抱き締めようとして、慌ててやめた。
「ライアス様、抱き締めてくれないんですか?」
「うっ⋯、いつも加減が効かなくて、シェラを潰しそうになるからな」
「ふふっ、いいですよ」
「だ、だが⋯」
「だって、ライアス様が抱き締めてくれないと、僕もライアス様をギュッてできないです」
シェラは俺の背中に手を回し、俺をギュッと抱き締めようとするが、力が弱いからか、くすぐったくて堪らない。
俺もシェラを抱き締めようとした時、シェラの唇が動いた。
「ライアス様、ごめんなさい」
「ど、どうした?シェラ」
「僕が心を壊してた時、ライアス様は僕が抱き締め返さないと分かっていても、あんなに温かく抱き締めてくれてたんですね」
「シェラ⋯」
「ライアス様、これからは、絶対2人で抱き締め合いましょうね」
にこぱっ
「シェ、シェラーーー!!!」
「ぶっ!く、る、しぃ、やっ、ぱり、無理ぃ」
「ああっ!シェラ、すまない!」
「もう、ライアス様、やりすぎですっ!」
しゅん
「ごめん⋯」
「ぷふっ」
「ふっ」
天使のように笑うシェラを優しく抱き締めると、シェラもそっと抱き締め返してくれた。
シェラの赤く色付く耳に唇を寄せ、もう一度いいか、と許しを乞えば、胸の中のシェラがこくんと小さく頷いた。
今度こそ、優しくするよ。
俺の愛しい愛しい天使。
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