348 / 716
いそがしい
いそがしい
しおりを挟む
忙しい、それが男の口癖だった。
実際に男が忙しいのかどうか、それは時によりだ。
忙しい時も男にはあれば、暇な時もある。
そんな感じだ。
年がら年中忙しいというわけではない。
ただ単に、男の口癖が、忙しい、というだけの話だ。
勘違いしてほしくないのは、男がさぼり魔というわけでもない。
仕事はしっかりこなすし、仕事自体も早い。
本当に口癖で言っていているだけなのだ。
周りの者も、そのことをちゃんと理解している。
なんなら、男も、忙しい忙しい、と口癖で言ったと、ハッ、と気づいたような顔をして、つい口癖で言っちゃうんだよね、という顔をして見せるくらいだ。
そんな男が、忙しい忙しいと、言いながら、仕事で駆け回っていた時だ。
道に大きな荷物を持って立ち往生しているおばあさんを男は見かける。
男は、忙しい忙しい、と言いながらも、そのおばあさんを助けてやる。
おばあさんは、お忙しい時に申し訳ありません、と言って深々とお辞儀をする。
男は、ただの口癖なので気にしないでください、と、おばあさんの目的地までその荷物を運んでやってそう言った。
その後、男は本当に急い会社に帰る。
上司に遅かったじゃないか、と言われて、男は正直におばあさんを助けてやっていたことを告げる。
そうすると、上司が、何か気づいたような顔をして、ああ、お前だったのか、うちの社員に助けられたとお礼の電話があったんだ、と言った。
男は不思議そうな顔をする。
そして、連絡先も会社名も名乗ってない、と上司に告げる。
そうすると、上司も不思議そうな顔をして、○○寺から電話があって俺が出たから間違いない、と、そう言った。
〇〇寺。確かに男がおばあさんを助けた場所の近くにある寺だ。
男は、あのおばあさんが人間ではなかったのではないかと、そう考えた。
それからだ。
男に様々な仕事が舞い込むようになる。
男の口癖が、口癖ではなく本当に忙しくなっていた時、男は気が付くと出世していた。
男は、毎年、おばあさんを助けた時期には、どんなに忙しくても、その〇〇寺までお参りするようにした。
ただ、それだけの話だ。
実際に男が忙しいのかどうか、それは時によりだ。
忙しい時も男にはあれば、暇な時もある。
そんな感じだ。
年がら年中忙しいというわけではない。
ただ単に、男の口癖が、忙しい、というだけの話だ。
勘違いしてほしくないのは、男がさぼり魔というわけでもない。
仕事はしっかりこなすし、仕事自体も早い。
本当に口癖で言っていているだけなのだ。
周りの者も、そのことをちゃんと理解している。
なんなら、男も、忙しい忙しい、と口癖で言ったと、ハッ、と気づいたような顔をして、つい口癖で言っちゃうんだよね、という顔をして見せるくらいだ。
そんな男が、忙しい忙しいと、言いながら、仕事で駆け回っていた時だ。
道に大きな荷物を持って立ち往生しているおばあさんを男は見かける。
男は、忙しい忙しい、と言いながらも、そのおばあさんを助けてやる。
おばあさんは、お忙しい時に申し訳ありません、と言って深々とお辞儀をする。
男は、ただの口癖なので気にしないでください、と、おばあさんの目的地までその荷物を運んでやってそう言った。
その後、男は本当に急い会社に帰る。
上司に遅かったじゃないか、と言われて、男は正直におばあさんを助けてやっていたことを告げる。
そうすると、上司が、何か気づいたような顔をして、ああ、お前だったのか、うちの社員に助けられたとお礼の電話があったんだ、と言った。
男は不思議そうな顔をする。
そして、連絡先も会社名も名乗ってない、と上司に告げる。
そうすると、上司も不思議そうな顔をして、○○寺から電話があって俺が出たから間違いない、と、そう言った。
〇〇寺。確かに男がおばあさんを助けた場所の近くにある寺だ。
男は、あのおばあさんが人間ではなかったのではないかと、そう考えた。
それからだ。
男に様々な仕事が舞い込むようになる。
男の口癖が、口癖ではなく本当に忙しくなっていた時、男は気が付くと出世していた。
男は、毎年、おばあさんを助けた時期には、どんなに忙しくても、その〇〇寺までお参りするようにした。
ただ、それだけの話だ。
1
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
(ほぼ)1分で読める怖い話
涼宮さん
ホラー
ほぼ1分で読める怖い話!
【ホラー・ミステリーでTOP10入りありがとうございます!】
1分で読めないのもあるけどね
主人公はそれぞれ別という設定です
フィクションの話やノンフィクションの話も…。
サクサク読めて楽しい!(矛盾してる)
⚠︎この物語で出てくる場所は実在する場所とは全く関係御座いません
⚠︎他の人の作品と酷似している場合はお知らせください
百物語 厄災
嵐山ノキ
ホラー
怪談の百物語です。一話一話は長くありませんのでお好きなときにお読みください。渾身の仕掛けも盛り込んでおり、最後まで読むと驚くべき何かが提示されます。
小説家になろう、エブリスタにも投稿しています。
短い怖い話 (怖い話、ホラー、短編集)
本野汐梨 Honno Siori
ホラー
あなたの身近にも訪れるかもしれない恐怖を集めました。
全て一話完結ですのでどこから読んでもらっても構いません。
短くて詳しい概要がよくわからないと思われるかもしれません。しかし、その分、なぜ本文の様な恐怖の事象が起こったのか、あなた自身で考えてみてください。
たくさんの短いお話の中から、是非お気に入りの恐怖を見つけてください。
意味がわかると怖い話
邪神 白猫
ホラー
【意味がわかると怖い話】解説付き
基本的には読めば誰でも分かるお話になっていますが、たまに激ムズが混ざっています。
※完結としますが、追加次第随時更新※
YouTubeにて、朗読始めました(*'ω'*)
お休み前や何かの作業のお供に、耳から読書はいかがですか?📕
https://youtube.com/@yuachanRio
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる