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かぜになびくひと
かぜになびくひと
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男はバイク乗りだ。
休みの日にツーリングによく行く。
その日もそうだ。
山道を直走る。
他に車もなく心地よい。
ただ曇りで天気や景色が余り良くはなかったが。
それでも風とバイクの振動を感じて走るのは、男にとって心地よいものだった。
男が山道を、山道と言ってもちゃんと舗装された道路だ、それをバイクで走っていると、曇りであまり明るくないのに更に暗がりになる。
ただ周りは変わらないのだ。
バイクで走っている男の周囲だけ暗くなっているのだ。
男は何だ、と不振に思う。
バイクで走りながらも周りを何度も見渡すが特に変わったところはない。
だが、男が下を見た時に気づく。
影だ。自分は何かの影の中に入ったのだ、と。
バイクに乗っているのになんだ? と思い男は上を向く。
そこにいた物は異様な存在だった。
それはミイラ男に思えた。
包帯のような物でグルグル巻きにされた人型が浮かんでいた。
いや。包帯のようなしっかりした物でなく、トイレットペーパーのような物だったのかもしれない。
もしくは濃い煙のようななにかを絶えず噴出していたのかもしれない。
風を受け、それはその存在をなびかせて、しまいには煙のように消えて行っているようにも思えた。
男は驚きでバイクのハンドルを間違った方に切りそうになるのを何とか堪える。
そして、自分の真上について来ている、ミイラ男のような存在から逃げ切ろうと、バイクの速度を上げる。
ついでにサイドミラーの角度を調節して、ミイラ男が見えるようにする。
サイドミラーで空飛ぶミイラ男の様子を伺いながら男は山道をバイクで走る。
だが、どんなにバイクで飛ばしても、空飛ぶミイラ男を引き剥がすことはできない。
男の真上をピタリとついて来ている。
けれど、それは何かしてくるわけでもない。
ただ男の真上にピタリとついて来ているだけなのだ。
だが、不気味な存在には変わりない。
それに山道は曲がりくねっている。
スピードを出すこと自体が危険だ。
男は自分を落ち着かせて、なるべく急ぎつつも慎重に山道を走って行った。
山道から抜け普通の道路へと出たときだ。
空を飛んでいたミイラ男はいつの間にかに居なくなっていた。
あれが何だったのか、男には今もわからない。
男の趣味は今でもバイクを乗ることだが、山道は通らなくなったそうだ。
ただそれだけの話だ。
休みの日にツーリングによく行く。
その日もそうだ。
山道を直走る。
他に車もなく心地よい。
ただ曇りで天気や景色が余り良くはなかったが。
それでも風とバイクの振動を感じて走るのは、男にとって心地よいものだった。
男が山道を、山道と言ってもちゃんと舗装された道路だ、それをバイクで走っていると、曇りであまり明るくないのに更に暗がりになる。
ただ周りは変わらないのだ。
バイクで走っている男の周囲だけ暗くなっているのだ。
男は何だ、と不振に思う。
バイクで走りながらも周りを何度も見渡すが特に変わったところはない。
だが、男が下を見た時に気づく。
影だ。自分は何かの影の中に入ったのだ、と。
バイクに乗っているのになんだ? と思い男は上を向く。
そこにいた物は異様な存在だった。
それはミイラ男に思えた。
包帯のような物でグルグル巻きにされた人型が浮かんでいた。
いや。包帯のようなしっかりした物でなく、トイレットペーパーのような物だったのかもしれない。
もしくは濃い煙のようななにかを絶えず噴出していたのかもしれない。
風を受け、それはその存在をなびかせて、しまいには煙のように消えて行っているようにも思えた。
男は驚きでバイクのハンドルを間違った方に切りそうになるのを何とか堪える。
そして、自分の真上について来ている、ミイラ男のような存在から逃げ切ろうと、バイクの速度を上げる。
ついでにサイドミラーの角度を調節して、ミイラ男が見えるようにする。
サイドミラーで空飛ぶミイラ男の様子を伺いながら男は山道をバイクで走る。
だが、どんなにバイクで飛ばしても、空飛ぶミイラ男を引き剥がすことはできない。
男の真上をピタリとついて来ている。
けれど、それは何かしてくるわけでもない。
ただ男の真上にピタリとついて来ているだけなのだ。
だが、不気味な存在には変わりない。
それに山道は曲がりくねっている。
スピードを出すこと自体が危険だ。
男は自分を落ち着かせて、なるべく急ぎつつも慎重に山道を走って行った。
山道から抜け普通の道路へと出たときだ。
空を飛んでいたミイラ男はいつの間にかに居なくなっていた。
あれが何だったのか、男には今もわからない。
男の趣味は今でもバイクを乗ることだが、山道は通らなくなったそうだ。
ただそれだけの話だ。
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