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第六十六話 天馬
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目の前に現れたのは、灰色髪の女性、カミネは直感でこの女性がリーンだと感じられた。
カミネの記憶ではペガサスの神獣だったと記憶しているが、なぜ人の姿をしているのか。
いやそもそも、なぜリーンだと直感で感じたのか、その背中に生えた翼を見てそう思ったのか。
とにかくカミネは安心して四肢から力を抜く。
「ありがとう。アタシの名を強く呼んでくれたおかげでアタシは帰って来れた、そしてこのハンカチ、父さんのだな?」
カミネはこくりと頷いた。
「懐かしい匂いがしたから……お陰で目も覚めた」
灰色髪のリーンはただそう言って上空を見つめた。
「まずは夢を晴そう」
そしてカミネを地面に降ろし、そして白い翼を羽ばたかせた。
「私はペガサス、そして太陽を引く神馬」
そして、彼女は飛び立った。星のような瞳が瞬く夜空へと。
「私が夜を明けさせる!!」
リーンはそして青い炎を纏い、闇の空へと吸い込まれた。
その瞬間だった夢の世界は光に照らされた。
─────────────
「カミネ姫! ……カミネ姫! 起きてくれ!」
「そう急かすなよ、ラクレ。この子なら大丈夫だ直に目覚める」
「わかっているのであるリーン! だが……」
そんな騒々しい声を受けてカミネは初めて地震が瞼を閉じていることに気がついた。
いつのまにか眠ってしまっていたらしい。
いや、夢の世界に半身を浸した時点で気を失ってしまったのだろう。
そして今、聞き覚えのある声がしたということは──。
「ん……」
達成感と共にカミネは目を見開いた。いつのまにか彼女はベットの上に寝ている。
「おお! カミネ姫!」
カミネの目線の先には笑顔のラクレと、灰色髪の女性がいた。
もはや直感でわかったリーンだと。
「お、おはよう」
「うむ! おはようなのである」
カミネは辺りを見回した、いつのまにかあの夜空のような景色は消えて、濃い灰色の石造りで作られた天井と壁が周りに広がっている。
「君のおかげで、ここの監獄の夢は消し飛んだ」
「おい、私は?」
「おっと忘れていたのである」
ラクレは笑った。
灰色髪の女性は、ラクレを睨みつけている。
「あ、あの、ラクレさんその人って……やっぱり……」
「ああ、そう彼女こそ! リーンである!」
「あれ、でも……そのペガサスなんじゃ……」
確かそのはずだった、ペガサスという触れ込みでラクレの口から聞かされていたはずだった。
だが目の前にいるのは綺麗な灰色の髪をした長身の美女。
話が違う。
「ああ、そういえば言ってなかったであるな! 御伽話とかで聞いたことないであるか? 格の高いドラゴンとか、そういう神話的な生物が人の姿になる話」
「ま、まあ、聞いたことはあります……」
「それである」
「……それって……」
なんとも雑な説明だ。
「ラクレ、まさかお前こんな感じの説明でこの子を夢に送ったんじゃないだろうな?」
「とんでもない! 吾輩は民を大事にする王であるぞ! ちゃんと説明して送ったのである!」
「……お前は時々怖くなるよ、馬鹿のふりして必要な時はリスクを問わない、なんでも利用する……」
リーンはため息を吐いた。
「全く、お前はいつもこうやって危険なことに様々なものを利用して ──!」
リーンはクドクドとラクレに説教を始めるが、「いやぁそれほどでも」などと言いラクレはのらりくらりと躱している。
「あの!」
しかし、それよりもカミネは気になることがまだあった。
「アールさんは!?」
「ああ、彼なら──」
ラクレがそう言いかけた時だった。
「私のことを読んだか?」
恐らく部屋の入り口から足音が聞こえ、アールが顔を表した。
「アールさん!!」
カミネは思わず駆け寄った。
「……カミネ君! 目が覚めたのか!」
「お腹から手が出てたりしない!? 気持ち悪かったり、声が頭に直接響いたりしてない?!」
「お、落ち着いてくれ大丈夫だ、君のおかげで夢から逃れられた」
「その通りである」とラクレは付け足す。
「リーンが眠りから目覚めたことで、リーン自身がこの監獄の夢のガーディアンをぶち壊したのである、その結果がこれである!」
ラクレはふふんと得意げに笑った。
「全部……君のおかげであるカミネ姫。君のおかげで全てが予想以上にうまくいったのである!!」
カミネの記憶ではペガサスの神獣だったと記憶しているが、なぜ人の姿をしているのか。
いやそもそも、なぜリーンだと直感で感じたのか、その背中に生えた翼を見てそう思ったのか。
とにかくカミネは安心して四肢から力を抜く。
「ありがとう。アタシの名を強く呼んでくれたおかげでアタシは帰って来れた、そしてこのハンカチ、父さんのだな?」
カミネはこくりと頷いた。
「懐かしい匂いがしたから……お陰で目も覚めた」
灰色髪のリーンはただそう言って上空を見つめた。
「まずは夢を晴そう」
そしてカミネを地面に降ろし、そして白い翼を羽ばたかせた。
「私はペガサス、そして太陽を引く神馬」
そして、彼女は飛び立った。星のような瞳が瞬く夜空へと。
「私が夜を明けさせる!!」
リーンはそして青い炎を纏い、闇の空へと吸い込まれた。
その瞬間だった夢の世界は光に照らされた。
─────────────
「カミネ姫! ……カミネ姫! 起きてくれ!」
「そう急かすなよ、ラクレ。この子なら大丈夫だ直に目覚める」
「わかっているのであるリーン! だが……」
そんな騒々しい声を受けてカミネは初めて地震が瞼を閉じていることに気がついた。
いつのまにか眠ってしまっていたらしい。
いや、夢の世界に半身を浸した時点で気を失ってしまったのだろう。
そして今、聞き覚えのある声がしたということは──。
「ん……」
達成感と共にカミネは目を見開いた。いつのまにか彼女はベットの上に寝ている。
「おお! カミネ姫!」
カミネの目線の先には笑顔のラクレと、灰色髪の女性がいた。
もはや直感でわかったリーンだと。
「お、おはよう」
「うむ! おはようなのである」
カミネは辺りを見回した、いつのまにかあの夜空のような景色は消えて、濃い灰色の石造りで作られた天井と壁が周りに広がっている。
「君のおかげで、ここの監獄の夢は消し飛んだ」
「おい、私は?」
「おっと忘れていたのである」
ラクレは笑った。
灰色髪の女性は、ラクレを睨みつけている。
「あ、あの、ラクレさんその人って……やっぱり……」
「ああ、そう彼女こそ! リーンである!」
「あれ、でも……そのペガサスなんじゃ……」
確かそのはずだった、ペガサスという触れ込みでラクレの口から聞かされていたはずだった。
だが目の前にいるのは綺麗な灰色の髪をした長身の美女。
話が違う。
「ああ、そういえば言ってなかったであるな! 御伽話とかで聞いたことないであるか? 格の高いドラゴンとか、そういう神話的な生物が人の姿になる話」
「ま、まあ、聞いたことはあります……」
「それである」
「……それって……」
なんとも雑な説明だ。
「ラクレ、まさかお前こんな感じの説明でこの子を夢に送ったんじゃないだろうな?」
「とんでもない! 吾輩は民を大事にする王であるぞ! ちゃんと説明して送ったのである!」
「……お前は時々怖くなるよ、馬鹿のふりして必要な時はリスクを問わない、なんでも利用する……」
リーンはため息を吐いた。
「全く、お前はいつもこうやって危険なことに様々なものを利用して ──!」
リーンはクドクドとラクレに説教を始めるが、「いやぁそれほどでも」などと言いラクレはのらりくらりと躱している。
「あの!」
しかし、それよりもカミネは気になることがまだあった。
「アールさんは!?」
「ああ、彼なら──」
ラクレがそう言いかけた時だった。
「私のことを読んだか?」
恐らく部屋の入り口から足音が聞こえ、アールが顔を表した。
「アールさん!!」
カミネは思わず駆け寄った。
「……カミネ君! 目が覚めたのか!」
「お腹から手が出てたりしない!? 気持ち悪かったり、声が頭に直接響いたりしてない?!」
「お、落ち着いてくれ大丈夫だ、君のおかげで夢から逃れられた」
「その通りである」とラクレは付け足す。
「リーンが眠りから目覚めたことで、リーン自身がこの監獄の夢のガーディアンをぶち壊したのである、その結果がこれである!」
ラクレはふふんと得意げに笑った。
「全部……君のおかげであるカミネ姫。君のおかげで全てが予想以上にうまくいったのである!!」
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