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後編
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数日後王城内のとある部屋
ミシェルの命令で王城内の一番質素な部屋に閉じ込められていたケヴィン。
伯爵家の次男であるためあまり乱暴な扱いはできなかったのである。
「なんだよみんな大げさな…ちょっとごまかしただけじゃないか」
「そのごまかし方が問題ななのだ!」
ケヴィンの愚痴に答えながら入ってきたのは彼の父親である伯爵だった。
ほかにも数人が部屋に入ってくる。
ミシェルとアミィとカトリーヌだ。
「父上!迎えに来てくれたのですね!」
「迎えに来たのは事実だがこのまま素直に屋敷に帰れるわけがなかろう!馬鹿者め!」
反省の色が見えないケヴィンに部屋に入ってきた4人は深いため息をついた。
あきれつつもミシェルが口を開く。
「今回の事件そのものは学園内のパーディでの出来事なので本来であれば半年の停学と社会奉仕で済む内容だ。しかし君は魅了魔法の疑いをアミィ嬢にかけてしまった」
「それが何だって言うんですか!結局は魅了は無かったしいいじゃないですか?」
何もわかっていない様子のケヴィン。
次に口を開いたのはアミィだった。
「あの時も言ったけど魅了魔法は大変危険で少しでもかかわりのある案件があれば最重要事項として処理されるの。私に魅了の力があるってわかったときもそうだった」
アミィに魅了の力があるとわかったとき王宮内は騒然とした。
急いで大神官に連絡を取り、すぐに剥奪の儀式が行われたのだった。
そして、剥奪したとはいえ危険な魅了魔法を持っていたアミィを偏見から守るために彼女の資料は侯爵以上の地位のものしか閲覧できないようにされていたのだ。
「あなたのせいで陛下たちがしてくれた配慮が全部ぱーよ。すでに私のことを避ける人が出てきてるのよ!(殿下が出してくれた箝口令のおかげで学園の外ではそんなことないけどね)」
「そ、そんなつもりはなかったんだ…ごめんなさい」
ようやく自身の行いを反省したケヴィン。だが、やったことの責任は取らねばならない。
「ディーク様お話があります」
「何でしょうかカトリーヌ様…」
「このおバカ!」
叫ぶと同時にカトリーヌの見事な平手打ちがケヴィンに炸裂する。
「間違いなど誰にでもあることですわ!間違えてごめんと言ってくださればわたくしもデューク様も笑って許しましたわ!」
カトリーヌの言葉に目を見張るケヴィン。
カトリーヌもデュークもとてもやさしい心根の持ち主だ。
少し間違えたくらいでこの2人がケヴィンを怒ったりバカにしたりすることなどなかったのだ。
「(どうして自分は素直に謝ることが出来なかったんだろう…)」
後悔してももはや遅い。
「婚約破棄を受け入れるよ。間違えたのが恥ずかしくてごまかそうとした結果君やアミィ嬢に大変な迷惑をかけてしまった。本当に済まない」
深く頭を下げるケヴィン。
彼の謝罪には心からの反省と後悔がにじみ出ていた。
その後ケヴィンに下された罰は退学だった。
魅了がらみの事件は見せしめもかねて厳しい罰を与えなければならないと法で定められているため、学園で最も重い退学処分となった。
退学後のケヴィンは自主的な罰として1年間奉仕活動を行った後に隣国の規律が最も厳しい学園に入学し、真面目に過ごしているという。
アミィはその後カトリーヌやミシェルをはじめとした友人たちの協力もあり、すぐに偏見を持たれることはほとんどなくなり幸せな学園生活を過ごしている。
カトリーヌの行動はマニュアルに沿ったものとして不問となったが、彼女自身の希望で3か月の奉仕活動をすることになった。
ミシェルは今回の事件をきっかけに魅了魔法対策のマニュアルの見直しや魅了魔法に対しての正しい知識を広げる活動を行い始める。最終的にその活動は世界中に広がり、魅了魔法関連事件の激減という功績を残すことになった。
反省したケヴィンがカトリーヌ達と再開したのは彼らの卒業から5年後の春だった。
「でもやっぱり緑色の薬とピンク色の薬を間違えるのはどうかと思うわよ?」
「もうそれは言わないでくださいカトリーヌ様~」
魅了魔法冤罪事件はケヴィンの黒歴史としていじられ続けたという。
ミシェルの命令で王城内の一番質素な部屋に閉じ込められていたケヴィン。
伯爵家の次男であるためあまり乱暴な扱いはできなかったのである。
「なんだよみんな大げさな…ちょっとごまかしただけじゃないか」
「そのごまかし方が問題ななのだ!」
ケヴィンの愚痴に答えながら入ってきたのは彼の父親である伯爵だった。
ほかにも数人が部屋に入ってくる。
ミシェルとアミィとカトリーヌだ。
「父上!迎えに来てくれたのですね!」
「迎えに来たのは事実だがこのまま素直に屋敷に帰れるわけがなかろう!馬鹿者め!」
反省の色が見えないケヴィンに部屋に入ってきた4人は深いため息をついた。
あきれつつもミシェルが口を開く。
「今回の事件そのものは学園内のパーディでの出来事なので本来であれば半年の停学と社会奉仕で済む内容だ。しかし君は魅了魔法の疑いをアミィ嬢にかけてしまった」
「それが何だって言うんですか!結局は魅了は無かったしいいじゃないですか?」
何もわかっていない様子のケヴィン。
次に口を開いたのはアミィだった。
「あの時も言ったけど魅了魔法は大変危険で少しでもかかわりのある案件があれば最重要事項として処理されるの。私に魅了の力があるってわかったときもそうだった」
アミィに魅了の力があるとわかったとき王宮内は騒然とした。
急いで大神官に連絡を取り、すぐに剥奪の儀式が行われたのだった。
そして、剥奪したとはいえ危険な魅了魔法を持っていたアミィを偏見から守るために彼女の資料は侯爵以上の地位のものしか閲覧できないようにされていたのだ。
「あなたのせいで陛下たちがしてくれた配慮が全部ぱーよ。すでに私のことを避ける人が出てきてるのよ!(殿下が出してくれた箝口令のおかげで学園の外ではそんなことないけどね)」
「そ、そんなつもりはなかったんだ…ごめんなさい」
ようやく自身の行いを反省したケヴィン。だが、やったことの責任は取らねばならない。
「ディーク様お話があります」
「何でしょうかカトリーヌ様…」
「このおバカ!」
叫ぶと同時にカトリーヌの見事な平手打ちがケヴィンに炸裂する。
「間違いなど誰にでもあることですわ!間違えてごめんと言ってくださればわたくしもデューク様も笑って許しましたわ!」
カトリーヌの言葉に目を見張るケヴィン。
カトリーヌもデュークもとてもやさしい心根の持ち主だ。
少し間違えたくらいでこの2人がケヴィンを怒ったりバカにしたりすることなどなかったのだ。
「(どうして自分は素直に謝ることが出来なかったんだろう…)」
後悔してももはや遅い。
「婚約破棄を受け入れるよ。間違えたのが恥ずかしくてごまかそうとした結果君やアミィ嬢に大変な迷惑をかけてしまった。本当に済まない」
深く頭を下げるケヴィン。
彼の謝罪には心からの反省と後悔がにじみ出ていた。
その後ケヴィンに下された罰は退学だった。
魅了がらみの事件は見せしめもかねて厳しい罰を与えなければならないと法で定められているため、学園で最も重い退学処分となった。
退学後のケヴィンは自主的な罰として1年間奉仕活動を行った後に隣国の規律が最も厳しい学園に入学し、真面目に過ごしているという。
アミィはその後カトリーヌやミシェルをはじめとした友人たちの協力もあり、すぐに偏見を持たれることはほとんどなくなり幸せな学園生活を過ごしている。
カトリーヌの行動はマニュアルに沿ったものとして不問となったが、彼女自身の希望で3か月の奉仕活動をすることになった。
ミシェルは今回の事件をきっかけに魅了魔法対策のマニュアルの見直しや魅了魔法に対しての正しい知識を広げる活動を行い始める。最終的にその活動は世界中に広がり、魅了魔法関連事件の激減という功績を残すことになった。
反省したケヴィンがカトリーヌ達と再開したのは彼らの卒業から5年後の春だった。
「でもやっぱり緑色の薬とピンク色の薬を間違えるのはどうかと思うわよ?」
「もうそれは言わないでくださいカトリーヌ様~」
魅了魔法冤罪事件はケヴィンの黒歴史としていじられ続けたという。
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