愛することはない?教育が必要なようですわね!?

ゆるぽ

文字の大きさ
8 / 15

原因判明?

しおりを挟む
予約設定を間違い、明日(9/23)公開の話を先に後悔しておりました。
こちらが今日(9/22)のお話です。

------------------------------------------------------------------------------------------------------------







「これはだいぶ予想外だわ…」


鉄拳制裁上等!とテンションMAXだったシンシアはジンからの報告書を見て一気にテンションがゼロにまでさがってしまっていた。



「お気持ちは分かります。正直わたしも意外でした」




ジンの調査によれば、レイモンドが愚かになった原因は



学園で流れていた噂については単純にクラスメイトの令嬢と話しているところを見たクラスメイトの令息が、冗談で「2人は真実の愛w」といったのが尾ひれがついて拡散されたものだった。


それについてはクレアが言っていた通りレイモンドの適切な処置のおかげですぐに誤解が解けていた。




「…ここまでなら普通に優秀なのに…何がきっかけで人が堕ちるかなんてわからないものね…」



その後しばらくは何もなかったのだが、クラスメイトから勧められた流行りの小説を読んでからだんだんと行動がおかしくなっていった。


レイモンドが読んだ小説は悪役令嬢シリーズと呼ばれるシリーズ物で、話ごとに主人公が変わる恋愛もの。恋の邪魔をする悪役令嬢という困難を乗り越え運命の相手と結ばれるという流れの大衆小説だ。


シンシア自身も暇つぶしとしてたまに読んでいるが、ノリが軽くさらっと読めるエンタメ性の強い作品と認識しており高く評価していた。




「子供が読んでも明らかに作り話フィクションだとわかるように構成された作品でどうして、影響なんて受けちゃったのよ…」




悪役令嬢シリーズを読んでからのレイモンドは、真実の愛こそが素晴らしいと言い出したり、最近養子になったことで男爵令嬢になった少女にたいして「親から虐待されているんだろう!僕が守ってあげる」と付きまっているという。


特に男爵令嬢に対する付きまといについては今のところバレないように立ち回っているのか、令嬢本人以外には認識されていないのでそこまで問題にはなっていないが放っておけばとんでもないことになるだろう。


ついこの間まで平民で男爵令嬢になったばかりの少女のストレスを思うとシンシアは悲しくなった。


早く対処しなければ。






「…ねえジン…わたくしはてっきりレイモンドが誰かにたぶらかされて道を踏み外したと思ってたの。でも真実は物語に影響を受けて勝手にアホウになっただけって…現実はなんて残酷なのかしら…」


「そのことについてなのですが、個人的な見解を述べてもよろしいでしょうか?」


「ええ、かまわないわ」





ジンが調べたところ、悪役令嬢シリーズを読むまでレイモンドは大衆小説というものを読んだことが一度もなかったらしい。

そもそもの話としてレイモンドは今までずっと勉学など次期当主として必要な知識や技術を得ることに集中していたため大衆的な娯楽そのものに触れる機会が無かったのだ。


ヴィオーラ侯爵家にそういった娯楽品が無かったわけでもなければ、特別禁止していたわけでは無いのだが家庭教師の「遊びは勉強が終わってから」を忠実に守った結果。


勉強を頑張る→頑張りすぎて終わるころにはへとへと→娯楽を愉しむ余裕がない。という悪循環が生まれていた。


そう、彼が堕ちたのは真面目過ぎるが故であったのだ。






「…というのが個人的な意見です」

「…なるほどよく分かったわ」





親が子に何かしらの禁欲を課すと強い反動があることがある…と聞いたことがある。


例えばお菓子を一切食べさせないようにすると、大人になって自由に食べれれるようになってからお菓子をとんでもない量食べるようになってしまい何キロも太ってしまったとか。


レイモンドについては直接禁止にはしていないものの、彼の真面目さもあって結果的に娯楽に対して禁止していたのと同じ状態になっていたのだ。


初めて触れる世界に全く免疫のないレイモンドの心には防ぐすべなどなかったといえよう。


だがそれでも疑問は残る。




「物語の影響でレイモンドが男爵令嬢をヒロイン、レンシア嬢を悪役令嬢だとおそらく認識してしまっているとして、どうしてすでに結婚してるなんて思っているのかしら?」


「それに関してはおそらく些細な原因による勘違いであると予想しているのですが、些細なことのためいまだ確証が得られておりません。もう少しお待ちください」


「…面倒ね」

「面倒とは?」


「大方原因は分かったのだし、これ以上こまごま調べるのは面倒くさいでしょう?さっさと本人に聞いた方が早いわ」



そういってシンシアは立ち上がると使用人を呼ぶベルを鳴らした。



「今日のディナーでネタ晴らし。明日から再教育よ」



そういったシンシアの顔は悪魔のごとく。だが側にいたジンがそれを指摘することはない。


触らぬ主にたたりなし。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ローザリンデの第二の人生

梨丸
恋愛
伯爵令嬢、ローザリンデの夫はいつも彼女より仕事を優先させ、彼女を無碍にしている。 彼には今はもういない想い人がいた。 私と結婚したことにいい思いをしていないことは知っていた。 けれど、私の命が懸かっていた時でさえも、彼の精神は変わらなかった。 あなたが愛してくれないのなら、私は勝手に幸せになります。 吹っ切れたローザリンデは自分自身の幸せのために動くことにした。 ※投稿してから、誤字脱字などの修正やわかりにくい部分の補足をすることがあります。(話の筋は変わらないのでご安心ください。) 1/10 HOTランキング2位、ありがとうございます。

幼馴染みの婚約者が「学生時代は愛する恋人と過ごさせてくれ」と言ってきたので、秒で婚約解消を宣言した令嬢の前世が、社畜のおっさんだった件。

灯乃
ファンタジー
子爵家の総領娘である令嬢の前に、巨乳美少女と腕を組んだ婚約者がやってきた。 曰く、「学生時代くらいは、心から愛する恋人と自由に過ごしたい。それくらい、黙って許容しろ」と。 婚約者を甘やかし過ぎていたことに気付いた彼女は、その場で婚約解消を宣言する。 前半はたぶん普通の令嬢もの、後半はおっさんコメディーです。

婚約破棄から50年後

あんど もあ
ファンタジー
王立学園の卒業パーティーで、王子が婚約者に婚約破棄を宣言した。王子は真に愛する女性と結ばれ、めでたしめでたし。 そして50年後、王子の孫の王子は、婚約破棄された女性の孫と婚約する事に。そこで明かされた婚約破棄の真実とは。

白い結婚をご希望ですか? 良いですよ。私はジャガイモと筋肉を育てますので!

松本雀
恋愛
「……いいか、エルゼ。あらかじめ言っておくが、私は君を愛するつもりはない」 「願ったり叶ったりです! 実は私、国境警備隊に幼馴染の恋人がいまして。この結婚が決まった時、二人で『体は売っても心は売らない』って涙ながらに誓い合ったんです。閣下が愛してくださらないなら、私の貞操も守られます! ありがとうございます、公爵閣下!」 「……こいびと?」 ◆ 「君を愛するつもりはない」 冷徹な公爵ギルベルトが新婚初夜に放った非情な宣告。しかし、新妻エルゼの反応は意外なものだった。 「よかった! 実は私、国境警備隊に恋人がいるんです!」 利害が一致したとばかりに秒速で就寝するエルゼ。彼女の目的は、愛なき結婚生活を隠れ蓑に、恋人への想いを込めた「究極のジャガイモ」を育てることだった! 公爵家の庭園を勝手に耕し、プロテインを肥料にするエルゼに、最初は呆れていたギルベルト。だが、彼女のあまりにフリーダムな振る舞いと、恋人への一途(?)な情熱を目の当たりにするうち、冷徹だった彼の心(と筋肉)に異変が起き始めて……!?

【完結】義父を亡くし、屋敷を追い出された私に残されたもの

しきど
恋愛
 フォーカス・リルフォード男爵が──。  ──お義父様が、亡くなりました。  突然の出来事に頭が真っ白になってしまった私でしたが、二人の義姉はその遺産をどう分配するかで醜く言い争ってしまいます。  しかし、執事がお義父様の遺言書を持ってきました。そこには私達三姉妹へ分割される遺産の内容がはっきりと記されていたのです。  長女には領地と屋敷を。次女には子爵の婚約者を。そして三女、私には……犬のイルを与える?  遺産分配と呼ぶにはあまりに不平等な内訳に、二人の義姉は大笑い。私は何も主張できませんでした。  言われた通り、イルと一緒に屋敷を出ていきます。これからは私がイルを護らないと。幼い頃からずっと友達の彼と一緒なら、心細くはありません。

なぜ、私に関係あるのかしら?

シエル
ファンタジー
「初めまして、アシュフォード公爵家一女、セシリア・アシュフォードと申します」 彼女は、つい先日までこの国の王太子殿下の婚約者だった。 そして今日、このトレヴァント辺境伯家へと嫁いできた。 「…レオンハルト・トレヴァントだ」 非道にも自らの実妹を長年にわたり虐げ、婚約者以外の男との不適切な関係を理由に、王太子妃に不適格とされ、貴族学院の卒業式で婚約破棄を宣告された。 そして、新たな婚約者として、その妹が王太子本人から指名されたのだった。 「私は君と夫婦になるつもりはないし、辺境伯夫人として扱うこともない」 この判断によって、どうなるかなども考えずに… ※ 中世ヨーロッパ風の世界観です。 ※ ご都合主義ですので、ご了承下さい、 ※ 画像はAIにて作成しております

妹さんが婚約者の私より大切なのですね

はまみ
恋愛
私の婚約者、オリオン子爵令息様は、 妹のフローラ様をとても大切にされているの。 家族と仲の良いオリオン様は、きっととてもお優しいのだわ。 でも彼は、妹君のことばかり… この頃、ずっとお会いできていないの。

公爵令嬢は婚約破棄に微笑む〜かつて私を見下した人たちよ、後悔する準備はできてる?〜

hotate
恋愛
婚約者に裏切られ、社交界で笑い者にされた公爵令嬢リリアナ。 しかし彼女には、誰も知らない“逆転の手札”があった。 婚約破棄を機に家を離れ、彼女は隣国の次期宰相に招かれる。 そこで出会った冷徹な青年公爵・アルヴェンが、彼女を本気で求めるようになり——? 誰もが後悔し、彼女だけが幸福を掴む“ざまぁ”と“溺愛”が交錯する、痛快な王道ラブロマンス!

処理中です...