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王太子VS魔導士
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両手に沢山の戦利品を抱えるレイ君。心なしかやつれていますね。
「レイ君!!こっちこっち!」
出口のあたりで手を振るローゼを見つけたレイ君はご主人様を見つけた大型犬。
ハッハと息を切らせて走って来ます。
「うわぁ、沢山ゲットできたのね。凄い。レイ君やるわね!」
「まぁ、君のお願いならこんな事容易いモノだよ」
っと…ローゼ何をするかと思ったら福袋を開けて広げていますね。
折角ゲットしたのに何故?と思ったらモジモジする女の子がやってきます。
「あの‥‥お姉様、そのペン立てとこのメンバーのバンソーコーを交換してくださいませ」
「いいですわ!このペン立てですわね」
「ありがとう!お姉様っ!嬉しいぃ」
ダブったものや、頼まれていないものを見えるように並べてどんどん意中の品と交換をしていきます。
1時間程で頼まれた物が全て揃ったローゼは満足そうです。
達成感満載のローゼを見てレイ君も何故か嬉しそうです。
さて、お楽しみタイム。2人の時間がやってきます。
仲良く二人でベンチに座り、一休みです。
「レイ君、お昼ご飯はどうされますの」
「もうお昼か…どこかで食事でもしようか」
おもむろにローゼはどこで手に入れたのかエール領商店街マップを広げます。
隣にローゼがいるこの状況に思わずボっと熱帯気候の温風を出すレイ君。
「なんだか、この辺りだけ熱いような気がしません?暑いよりも熱い…」
「そ、そう?」
言われて気が付くレイ君。熱い温風は自分の物だと察知すると
「これで涼しくない?」
っと、そよ風モードで23度の冷風をそよそよと魔法で流します。
ローゼの髪がそよそよと靡いていますね。
「うわぁ…すごく気持ちいい!レイ君って扇風機のようですわ」
「いや…君が望むならいつでもお好みの温度の風を流すよ。風魔法は得意なんだ」
「え?レイ君、属性は風だったんですの?」
「いや、水なんだけど、雷も…で、風も使えるんだ」
「うーん、やっぱり凄いんですねぇ。そんな凄い人をパシリにしちゃって申し訳ないわ」
「ローゼ嬢‥‥君だからだよ」
快心の一撃とも言えるレイ君の告白ですが、マップに目線を向けたローゼ。聞こえていません。
またブツブツとマップ見ながら思案をしていますよ!
多分、雑踏の音程度にしか聞こえていません!!なんてこった!!
ですが、突然に笑顔になるローゼにレイ君の心はキュイン!キュキュキュイン!!
「あの!ローゼ嬢!!」
「なんですの?」
「その‥‥ぼっぼっ僕と…その…付き合ってくれませんか!」
言った!ついに言ったよ!火の玉ストレートで勝負に出たよ!レイ君グッジョォォォブ!!
「よろしいですわよ。あっ!では先にこの荷物をエールの伯父様のお屋敷に持っていきますわ。それからでもよろしくて?」
「それは勿論。沢山の荷物を持って歩くのは大変だからね」
「そうと決まれば時間がありませんわ!レイ君の休憩は14時まででしょう?急がないと!!」
「あれ?休憩時間?えっ?まさか??その…付き合ってほしいっていうのは…」
「判りますわ!お一人様で焼肉はなかなか勇気が必要ですもの!大丈夫です!わたくしが付き合いますわ!」
違うんだ…っとレイ君が言う前に荷物を抱えて先に歩き出すローゼ。振り返って叫びます。
「レイ君早く!食べ放題は13時までにお店に入らないと!!」
☆~☆~☆
っと‥‥そこに王太子殿下!!
うぉぉ~キタキタ!!ついに勃発!王子VS魔導士の仁義なき戦い。デッデェン~デッデェン♪
「ジェ、ジェームス‥‥私は今、蜃気楼をみているんだろうか」
「いえ、公園でくつろぐエール領の領民たちだと思います」
「では、私は今、夢を見ているのだろうか」
「いえ、昼寝はまだされておりません」
「ならば何故、レイがローゼ嬢と共にいるのだ?」
「それはわたくしに聞かれても答えようがありません」
茫然とする王太子殿下にふいにレイ君気が付きます。
そして何にも知らないレイ君は、ローゼを呼び止め、殿下の前にやってきます。
「王太子殿下、エール領におられたのですか」
「あ、あぁ‥‥レイ…ちょっと確認なんだが…あの女性は?」
「申し遅れました。彼女はいつぞや婚約をしようと思うと話をした女性です」
そこに突然「ちょっと待ってください」と言って別の方向に行き、男性2人と話を始めたレイ君の元にローゼがやってきます。
あぁ・・・どうなるんだ?
「レイ君!!こっちこっち!」
出口のあたりで手を振るローゼを見つけたレイ君はご主人様を見つけた大型犬。
ハッハと息を切らせて走って来ます。
「うわぁ、沢山ゲットできたのね。凄い。レイ君やるわね!」
「まぁ、君のお願いならこんな事容易いモノだよ」
っと…ローゼ何をするかと思ったら福袋を開けて広げていますね。
折角ゲットしたのに何故?と思ったらモジモジする女の子がやってきます。
「あの‥‥お姉様、そのペン立てとこのメンバーのバンソーコーを交換してくださいませ」
「いいですわ!このペン立てですわね」
「ありがとう!お姉様っ!嬉しいぃ」
ダブったものや、頼まれていないものを見えるように並べてどんどん意中の品と交換をしていきます。
1時間程で頼まれた物が全て揃ったローゼは満足そうです。
達成感満載のローゼを見てレイ君も何故か嬉しそうです。
さて、お楽しみタイム。2人の時間がやってきます。
仲良く二人でベンチに座り、一休みです。
「レイ君、お昼ご飯はどうされますの」
「もうお昼か…どこかで食事でもしようか」
おもむろにローゼはどこで手に入れたのかエール領商店街マップを広げます。
隣にローゼがいるこの状況に思わずボっと熱帯気候の温風を出すレイ君。
「なんだか、この辺りだけ熱いような気がしません?暑いよりも熱い…」
「そ、そう?」
言われて気が付くレイ君。熱い温風は自分の物だと察知すると
「これで涼しくない?」
っと、そよ風モードで23度の冷風をそよそよと魔法で流します。
ローゼの髪がそよそよと靡いていますね。
「うわぁ…すごく気持ちいい!レイ君って扇風機のようですわ」
「いや…君が望むならいつでもお好みの温度の風を流すよ。風魔法は得意なんだ」
「え?レイ君、属性は風だったんですの?」
「いや、水なんだけど、雷も…で、風も使えるんだ」
「うーん、やっぱり凄いんですねぇ。そんな凄い人をパシリにしちゃって申し訳ないわ」
「ローゼ嬢‥‥君だからだよ」
快心の一撃とも言えるレイ君の告白ですが、マップに目線を向けたローゼ。聞こえていません。
またブツブツとマップ見ながら思案をしていますよ!
多分、雑踏の音程度にしか聞こえていません!!なんてこった!!
ですが、突然に笑顔になるローゼにレイ君の心はキュイン!キュキュキュイン!!
「あの!ローゼ嬢!!」
「なんですの?」
「その‥‥ぼっぼっ僕と…その…付き合ってくれませんか!」
言った!ついに言ったよ!火の玉ストレートで勝負に出たよ!レイ君グッジョォォォブ!!
「よろしいですわよ。あっ!では先にこの荷物をエールの伯父様のお屋敷に持っていきますわ。それからでもよろしくて?」
「それは勿論。沢山の荷物を持って歩くのは大変だからね」
「そうと決まれば時間がありませんわ!レイ君の休憩は14時まででしょう?急がないと!!」
「あれ?休憩時間?えっ?まさか??その…付き合ってほしいっていうのは…」
「判りますわ!お一人様で焼肉はなかなか勇気が必要ですもの!大丈夫です!わたくしが付き合いますわ!」
違うんだ…っとレイ君が言う前に荷物を抱えて先に歩き出すローゼ。振り返って叫びます。
「レイ君早く!食べ放題は13時までにお店に入らないと!!」
☆~☆~☆
っと‥‥そこに王太子殿下!!
うぉぉ~キタキタ!!ついに勃発!王子VS魔導士の仁義なき戦い。デッデェン~デッデェン♪
「ジェ、ジェームス‥‥私は今、蜃気楼をみているんだろうか」
「いえ、公園でくつろぐエール領の領民たちだと思います」
「では、私は今、夢を見ているのだろうか」
「いえ、昼寝はまだされておりません」
「ならば何故、レイがローゼ嬢と共にいるのだ?」
「それはわたくしに聞かれても答えようがありません」
茫然とする王太子殿下にふいにレイ君気が付きます。
そして何にも知らないレイ君は、ローゼを呼び止め、殿下の前にやってきます。
「王太子殿下、エール領におられたのですか」
「あ、あぁ‥‥レイ…ちょっと確認なんだが…あの女性は?」
「申し遅れました。彼女はいつぞや婚約をしようと思うと話をした女性です」
そこに突然「ちょっと待ってください」と言って別の方向に行き、男性2人と話を始めたレイ君の元にローゼがやってきます。
あぁ・・・どうなるんだ?
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