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39 リデル
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ジェレマイアが越えたウィンクラー山の雪冠が溶け、辺りに緑が萌だした頃になったが、彼からの連絡は無い。
シェイマスに無事に到着したのか、それだけでも知らせが欲しい。
胸の内では、じりじりと小さな火がずっと灯っていて。
その熱さに耐えられなくなると、リデルは寝台に飛び込む。
それでも、彼との約束は守っている。
「俺が消えても、君がこれまでと変わり無く過ごしていてくれたら」
ご長男様が領地から消えて。
変わった事は少しだけ。
まず、日常を別邸で過ごされていたご領主様が、本邸に戻られた。
本邸の家令を長らく勤めていたジョージ・リーブスは勇退して、その場所を別邸で執事達をまとめていたクレモントに譲った。
表に出した理由は『勇退』だが、其の実はジェレマイアの出奔を翌日昼まで報告しなかった事と。
命じられていたのに、ジェレマイアを謹慎させず、自由にしているのを見逃していた事に、後から知ったご領主様が激怒して……なのは、本邸使用人達には分かっていた。
おまけに、歳を取って耄碌した家令が馬鹿なご長男様を自由にさせていたせいで、彼はなんと平民の娘に言い寄って、手酷くふられ、屈辱でここから逃げた。
「見合いが嫌だと仰られたのですが、わたしには関係の無い事でございます、とお返事させていただいただけです。
まさか、それだけでイングラムを出ていかれるなんて思いもしておりませんでした」
ご領主様に呼び出された娘は、そう答えた。
息子は好きだったかも知れないが、娘の方は身の程を弁えて、年頃になると本邸には姿を見せなくなっていたので、関係が無いと言われてしまえば、それ以上に追求は出来ない。
伯爵は確かに息子を毛嫌いしていたが、彼は容姿だけではなく、その性質も父親とそっくりだった。
何故なら、伯爵自身が同様で、初めての顔合わせから妻に惹かれていたのに、心を開かない彼女に対して拗らせて、有名な
「お前を愛するつもりはない」を宣言して、白い結婚になってしまった。
そこから慌てても挽回は出来ず、妻からの孕み腹の提案も、好きだった男の姪と息子の婚約も。
その屈辱を受け入れる程、妻に執着していたからだ。
重すぎる執着の末、その対象を失ったあいつは、もう戻らない。
何処かで野垂れ死んでいるかも知れないが、手を尽くしてその行方を探し回る程の愛情は、結局持てなかった。
そう結論付けた伯爵は、予定されていたウエストヒルの娘との養子縁組を取り止め、新たに縁故の男子を探すことに決めた。
そんな風に、ジェレマイアが居なくなった本邸では、変化はあったが、領内においては、何の変化もなかった。
父デイヴと親友エラは、変わらずに医療部に勤務して。
リデルも南区治療院の看護士の仕事に精を出していた。
あの日、ひとりの女性に会うまでは……
◇◇◇
リデルはその日、シェリー・ガイルズ、かつてのシェリー・オドネルと会っていた。
高等学園時代からの恋人マーティン・ガイルズと結婚したシェリーは、今やガイルズ洋品店の若奥様で、その上子供が授かった事が分かり、幸せ真っ只中の状況を楽しんでいた。
「あのドレスがあなたにすごく似合うように、仕立て直されているのを見た時、ようやく諦めが付いたの。
お義母さんからはずっと、作るのではなく売る方に専念して、と言われていたんだけど、諦めたくなくて意地になってて。
でも、あれを見たらね、あー、わたしには才能がないってつくづく思い知らされたわ」
お馴染みの市場にあるパン屋のカフェコーナーだ。
今回は妊娠の御祝いに、と遠慮をするシェリーを止めて、リデルが奢った。
ただし、前回の仕返しに彼女の希望を聞くこと無く、お茶ではなくホットミルクを勝手に注文してやった。
シェリーだけではなく、大概の人は、本邸メイドの彼女達の技術とスピードには勝てないのだが、リデルは黙って頷く。
シェリーが義母の言うことを受け入れられて、ガイルズ家の平和が訪れたのなら、それは何よりの事だから。
「それでね、話は変わるけど。
あなたのところに、シーナ先輩は会いに来た?」
もう思い出すことも無くなっていた懐かしいその名を聞いて、リデルは首をふった。
シーナ・ワトリーとは、クラークと3人であったのが最後で、それからは何も無い。
披露宴会場に居たのは知っているが、テーブルは遠く接触は無かった。
「全然顔も見てないけど? どうして?」
リデルの返事に、シェリーが腕組みをして、うーんと唸って見せた。
やはり、彼女は芝居がかっている。
「わたしのところに、何か仕掛けて来るかと期待してたんだけど、何も無かったの。
もしかして、そのとばっちりがリデルの方に行っちゃったかも、と思ってたんだけど」
シーナが仕掛けて来るのを、シェリーが楽しみにしていた?
代わりに、そのとばっちりがリデルに来たのでは、と?
シェリーがずっとシーナを恨んでいて、結婚式で思い知らせてやった、と知らないリデルには、話が全然見えてこないのだが……
結局、シェリーから提案された『あのふたりを見返す』のは失敗した。
クラークは全く後悔していなかったし、シーナも泣いてなんかいなくて、きっとまた素敵な人を恋人にして楽しんでいるだろう。
「リデルはまだ知らないのかな、シーナ先輩は領都から引っ越したみたい。
あの花屋は彼女の家じゃなくて、伯母さんの家で居候してたの。
仕事も辞めて、今は何処に居るのか分からない。
それでね、笑えるのはあんなにもてるのを自慢してたのに、誰もあの人を探そうともしていないの。
クラークだって、東の小売店に飛ばされたみたいだし、あのふたり消えちゃったね?
ざまあみろ、じゃない?」
終始ご機嫌だったシェリーと別れて、リデルは帰路に着いた。
クラークにしろ、シーナにしろ、リデルには本当にどうでもいい人になっていたので、その行方を考える事もない。
既に頭の中は、夕食までの段取りに切り換えられていた。
そして、我が家に近付いた時に。
まだまだこの時期の夕暮れ時は肌寒いのに。
白いシャツに乗馬ズボンを履き、長い髪を頭の高い位置で1つにまとめ、近くの木に馬の手綱を結ぶ、女性の姿が見えた。
直感で、彼女は父ではなく、自分に会いに来たのだとリデルは悟った。
同時に、女性の方もリデルに気付いて、結び終えると、こちらに向かってきた。
これまで会った事がない、背が高く、きびきびした動きの若い女性。
好感の持てるタイプのひとだが、彼女の方はどうか分からない。
そのひとは、ジェレマイアに似た銀色の髪を持ち。
「はじめまして、わたくしベアトリス・ウエストヒルと申します。
貴女がジェレマイア様の恋人のリデル・カーターさんね?」
と、リデルに向かって、綺麗に微笑んだ。
シェイマスに無事に到着したのか、それだけでも知らせが欲しい。
胸の内では、じりじりと小さな火がずっと灯っていて。
その熱さに耐えられなくなると、リデルは寝台に飛び込む。
それでも、彼との約束は守っている。
「俺が消えても、君がこれまでと変わり無く過ごしていてくれたら」
ご長男様が領地から消えて。
変わった事は少しだけ。
まず、日常を別邸で過ごされていたご領主様が、本邸に戻られた。
本邸の家令を長らく勤めていたジョージ・リーブスは勇退して、その場所を別邸で執事達をまとめていたクレモントに譲った。
表に出した理由は『勇退』だが、其の実はジェレマイアの出奔を翌日昼まで報告しなかった事と。
命じられていたのに、ジェレマイアを謹慎させず、自由にしているのを見逃していた事に、後から知ったご領主様が激怒して……なのは、本邸使用人達には分かっていた。
おまけに、歳を取って耄碌した家令が馬鹿なご長男様を自由にさせていたせいで、彼はなんと平民の娘に言い寄って、手酷くふられ、屈辱でここから逃げた。
「見合いが嫌だと仰られたのですが、わたしには関係の無い事でございます、とお返事させていただいただけです。
まさか、それだけでイングラムを出ていかれるなんて思いもしておりませんでした」
ご領主様に呼び出された娘は、そう答えた。
息子は好きだったかも知れないが、娘の方は身の程を弁えて、年頃になると本邸には姿を見せなくなっていたので、関係が無いと言われてしまえば、それ以上に追求は出来ない。
伯爵は確かに息子を毛嫌いしていたが、彼は容姿だけではなく、その性質も父親とそっくりだった。
何故なら、伯爵自身が同様で、初めての顔合わせから妻に惹かれていたのに、心を開かない彼女に対して拗らせて、有名な
「お前を愛するつもりはない」を宣言して、白い結婚になってしまった。
そこから慌てても挽回は出来ず、妻からの孕み腹の提案も、好きだった男の姪と息子の婚約も。
その屈辱を受け入れる程、妻に執着していたからだ。
重すぎる執着の末、その対象を失ったあいつは、もう戻らない。
何処かで野垂れ死んでいるかも知れないが、手を尽くしてその行方を探し回る程の愛情は、結局持てなかった。
そう結論付けた伯爵は、予定されていたウエストヒルの娘との養子縁組を取り止め、新たに縁故の男子を探すことに決めた。
そんな風に、ジェレマイアが居なくなった本邸では、変化はあったが、領内においては、何の変化もなかった。
父デイヴと親友エラは、変わらずに医療部に勤務して。
リデルも南区治療院の看護士の仕事に精を出していた。
あの日、ひとりの女性に会うまでは……
◇◇◇
リデルはその日、シェリー・ガイルズ、かつてのシェリー・オドネルと会っていた。
高等学園時代からの恋人マーティン・ガイルズと結婚したシェリーは、今やガイルズ洋品店の若奥様で、その上子供が授かった事が分かり、幸せ真っ只中の状況を楽しんでいた。
「あのドレスがあなたにすごく似合うように、仕立て直されているのを見た時、ようやく諦めが付いたの。
お義母さんからはずっと、作るのではなく売る方に専念して、と言われていたんだけど、諦めたくなくて意地になってて。
でも、あれを見たらね、あー、わたしには才能がないってつくづく思い知らされたわ」
お馴染みの市場にあるパン屋のカフェコーナーだ。
今回は妊娠の御祝いに、と遠慮をするシェリーを止めて、リデルが奢った。
ただし、前回の仕返しに彼女の希望を聞くこと無く、お茶ではなくホットミルクを勝手に注文してやった。
シェリーだけではなく、大概の人は、本邸メイドの彼女達の技術とスピードには勝てないのだが、リデルは黙って頷く。
シェリーが義母の言うことを受け入れられて、ガイルズ家の平和が訪れたのなら、それは何よりの事だから。
「それでね、話は変わるけど。
あなたのところに、シーナ先輩は会いに来た?」
もう思い出すことも無くなっていた懐かしいその名を聞いて、リデルは首をふった。
シーナ・ワトリーとは、クラークと3人であったのが最後で、それからは何も無い。
披露宴会場に居たのは知っているが、テーブルは遠く接触は無かった。
「全然顔も見てないけど? どうして?」
リデルの返事に、シェリーが腕組みをして、うーんと唸って見せた。
やはり、彼女は芝居がかっている。
「わたしのところに、何か仕掛けて来るかと期待してたんだけど、何も無かったの。
もしかして、そのとばっちりがリデルの方に行っちゃったかも、と思ってたんだけど」
シーナが仕掛けて来るのを、シェリーが楽しみにしていた?
代わりに、そのとばっちりがリデルに来たのでは、と?
シェリーがずっとシーナを恨んでいて、結婚式で思い知らせてやった、と知らないリデルには、話が全然見えてこないのだが……
結局、シェリーから提案された『あのふたりを見返す』のは失敗した。
クラークは全く後悔していなかったし、シーナも泣いてなんかいなくて、きっとまた素敵な人を恋人にして楽しんでいるだろう。
「リデルはまだ知らないのかな、シーナ先輩は領都から引っ越したみたい。
あの花屋は彼女の家じゃなくて、伯母さんの家で居候してたの。
仕事も辞めて、今は何処に居るのか分からない。
それでね、笑えるのはあんなにもてるのを自慢してたのに、誰もあの人を探そうともしていないの。
クラークだって、東の小売店に飛ばされたみたいだし、あのふたり消えちゃったね?
ざまあみろ、じゃない?」
終始ご機嫌だったシェリーと別れて、リデルは帰路に着いた。
クラークにしろ、シーナにしろ、リデルには本当にどうでもいい人になっていたので、その行方を考える事もない。
既に頭の中は、夕食までの段取りに切り換えられていた。
そして、我が家に近付いた時に。
まだまだこの時期の夕暮れ時は肌寒いのに。
白いシャツに乗馬ズボンを履き、長い髪を頭の高い位置で1つにまとめ、近くの木に馬の手綱を結ぶ、女性の姿が見えた。
直感で、彼女は父ではなく、自分に会いに来たのだとリデルは悟った。
同時に、女性の方もリデルに気付いて、結び終えると、こちらに向かってきた。
これまで会った事がない、背が高く、きびきびした動きの若い女性。
好感の持てるタイプのひとだが、彼女の方はどうか分からない。
そのひとは、ジェレマイアに似た銀色の髪を持ち。
「はじめまして、わたくしベアトリス・ウエストヒルと申します。
貴女がジェレマイア様の恋人のリデル・カーターさんね?」
と、リデルに向かって、綺麗に微笑んだ。
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