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俺と彼氏と彼氏の特別に大切なヒトとその彼氏で遊園地に行った話
Parade
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「きれー……」
暗くなったパークをキラキラと綺麗なフロートを横切って行くのを俺の腕の中で見ている真琴さん。
後ろが植え込みのところで見ているから、ちょっとくらいいちゃついても誰の視界にも入らない。
みんなキラキラのパレードに夢中だから。
そしてさっきから真琴さんは俺にぴったりくっ付いて離れなくなったから、本当に夏樹様々だ。
「冗談ですからね。さっきの」
そばにある綺麗な形の耳に流し込むように言うと、くすぐったそうに真琴さんは体を震わす。
「わかってるよ。お前と夏樹のことよく知ってるから。でも夏樹が魅力的なのもわかるから、衝撃映像ではあった……」
真琴さんは思い出して苦笑いする。
「ここ、痛かった?」
シャツの上からそっと、心臓の辺りを抑える。
「ん……お前の気持ちが少しだけだけどわかったかも。分かってても、ちくっとするもんはちくっとするな……」
「ごめん……別に真琴さんを痛くさせたかったわけじゃないんだけど」
とくとく、と柔らかな音が掌から伝わってくる。
愛しくて、どうにかなりそう。
「それも、わかってるよ。タスク、さっきすごくすっきりした顔してた。救われたって顔。夏樹、いいやつだよね……後でお礼言わなきゃなぁ」
「うん。夏樹先輩に聞いてもらったらすっきりしました。これからもずっと真琴さんと一緒にいれるように、俺、ちゃんと大きい男になりたいって思えた」
「ええ……もう充分いい男だから、これ以上いい男になられたら困っちゃうんだけど、俺」
みんな綺麗なパレードに夢中だったから、それに隠れるように可愛いことを言う真琴さんにそっとキスした。
少し肌寒い秋の夜にぴったりくっついて見るパレードは、最高だった。
夏樹先輩とコータ先輩も同じ気持ちでパレードを見てるといいな、そう思って愛する人を抱きしめる腕にぎゅっと力を込めた。
おわり♡
以下ちょっとおまけです。
Parade~コータとなつき~
「もー、苦しいってば、コータ」
パレードは一番後ろで立って見るのはいつものこと。いちゃいちゃしてても誰も見てないから、だって。
だから、ずっとコータは俺に後ろからぎゅっと抱きついている。
そして今夜は肌寒いからコータのオーバーサイズのロングカーディガンに彼ごとまるっと包まれてる感じ。
「なっちゃんは自分をわかってない! あんな……あんな……タスクのやつ、真っ赤になってたじゃん」
「真琴の話をしたからだよ。俺じゃなくて真琴のこと思い出して真っ赤になったの」
「タスクがあんな真っ赤になるなんて、何言ったんだよ」
「えーと、嫉妬したらお仕置きすればいいんじゃない? 的な……」
「ぶっ……想像よりやばいやつじゃん、それ! なっちゃんお仕置き、ってどんなことするか知ってんの?! わかんなくて言ってるでしょ?!お尻ペンペンとかじゃないからね? あれ? お尻ペンペンもヤバいっちゃヤバいな……」
ぎゅうっと腕の力が更にきつくなって苦しい。こしょこしょ変なことを耳元で言うからくすぐったいけど身じろぎもできないくらい。
「俺も男だってば。お仕置きくらい知ってるよぉ。他の人と仲良くするとコータがいつもより意地悪になるやつでしょ?」
ふふん、と自慢気に言って、振り返ってコータの鼻を摘む。すっと高い彼の鼻は秋の夜の空気のせいでちょっと冷たい。
「あー……もー……わざとじゃないからって許されるもんじゃないからな……ほんっといい加減にしろよ……」
コータは俺の肩口にぐりぐり額を押し付けると低い声で言った。
あ。もしかしてやっちゃったかな。と俺が思ったそのとき。
「今日もう、絶対お仕置きする。覚悟しな、なつき……」
耳朶を甘く噛みながら囁かれる。
「……っぁも、ばかっ」
低い声で名前を呼ばれると、一番奥にコータを受け入れているときを思い出して、体から力が抜けてしまう。
「あー、くそっ……可愛い……なつき……バイト頑張ったから今日近くにホテル取ってる。遊園地直営のたっかいとこじゃないけど、花火見えるとこ。パレード終わったらすぐ行こ?」
「え?! ほんと?! やったー! お泊り! 明日の朝ごはん付いてる?」
「付いてる、付いてる。バイキング」
「楽しみ……あ、見て見て。来たよ! コータの好きなやつ!」
そう言ってコータが好きなキャラクターが乗るフロートを指差して振り返ると、コータは俺の唇にちゅっとキスを落とした。
いろいろ知らないってコータにも真琴にも言われるけど、いくらなんでもこれは真琴にバカップルって言われちゃうやつだって俺でもわかる。
でも、コータがあんまりにも幸せなそうな顔してるから、いっか。
きっとこのパークのどっかで同じパレードを見ている真琴とタスクも幸せな顔してるといいなぁと思いながら、コータにそっと寄りかかった。
終わり!
B面の終わりでお知らせさせてもらいましたが、先月初めての書籍が出ました。そのとき沢山の読者さんに応援してもらいました。
応援してくださった読者さんが楽しめるものを出したい!と思い久しぶりに連載してみたんですが、私がすごく楽しんで連載しちゃいました。
お付き合いくださり、ありがとうございました🥰
色んなところで読者さんにレビュー入れていただき、本当に本当に助かりました。もし書籍おすすめしたいと思ってくださったらお星さまだけでも送っていただけますと、読者さんが思っている1000000000倍くらい作家にとってありがたいものですので、どうかぽちっとしてくださると嬉しいです✨私以外の作家さんでも推したい作家さんいる方はぜひぜひレビュー、お星さま、送ってあげてくださいねー!活動をかなり助けることになります😊
暗くなったパークをキラキラと綺麗なフロートを横切って行くのを俺の腕の中で見ている真琴さん。
後ろが植え込みのところで見ているから、ちょっとくらいいちゃついても誰の視界にも入らない。
みんなキラキラのパレードに夢中だから。
そしてさっきから真琴さんは俺にぴったりくっ付いて離れなくなったから、本当に夏樹様々だ。
「冗談ですからね。さっきの」
そばにある綺麗な形の耳に流し込むように言うと、くすぐったそうに真琴さんは体を震わす。
「わかってるよ。お前と夏樹のことよく知ってるから。でも夏樹が魅力的なのもわかるから、衝撃映像ではあった……」
真琴さんは思い出して苦笑いする。
「ここ、痛かった?」
シャツの上からそっと、心臓の辺りを抑える。
「ん……お前の気持ちが少しだけだけどわかったかも。分かってても、ちくっとするもんはちくっとするな……」
「ごめん……別に真琴さんを痛くさせたかったわけじゃないんだけど」
とくとく、と柔らかな音が掌から伝わってくる。
愛しくて、どうにかなりそう。
「それも、わかってるよ。タスク、さっきすごくすっきりした顔してた。救われたって顔。夏樹、いいやつだよね……後でお礼言わなきゃなぁ」
「うん。夏樹先輩に聞いてもらったらすっきりしました。これからもずっと真琴さんと一緒にいれるように、俺、ちゃんと大きい男になりたいって思えた」
「ええ……もう充分いい男だから、これ以上いい男になられたら困っちゃうんだけど、俺」
みんな綺麗なパレードに夢中だったから、それに隠れるように可愛いことを言う真琴さんにそっとキスした。
少し肌寒い秋の夜にぴったりくっついて見るパレードは、最高だった。
夏樹先輩とコータ先輩も同じ気持ちでパレードを見てるといいな、そう思って愛する人を抱きしめる腕にぎゅっと力を込めた。
おわり♡
以下ちょっとおまけです。
Parade~コータとなつき~
「もー、苦しいってば、コータ」
パレードは一番後ろで立って見るのはいつものこと。いちゃいちゃしてても誰も見てないから、だって。
だから、ずっとコータは俺に後ろからぎゅっと抱きついている。
そして今夜は肌寒いからコータのオーバーサイズのロングカーディガンに彼ごとまるっと包まれてる感じ。
「なっちゃんは自分をわかってない! あんな……あんな……タスクのやつ、真っ赤になってたじゃん」
「真琴の話をしたからだよ。俺じゃなくて真琴のこと思い出して真っ赤になったの」
「タスクがあんな真っ赤になるなんて、何言ったんだよ」
「えーと、嫉妬したらお仕置きすればいいんじゃない? 的な……」
「ぶっ……想像よりやばいやつじゃん、それ! なっちゃんお仕置き、ってどんなことするか知ってんの?! わかんなくて言ってるでしょ?!お尻ペンペンとかじゃないからね? あれ? お尻ペンペンもヤバいっちゃヤバいな……」
ぎゅうっと腕の力が更にきつくなって苦しい。こしょこしょ変なことを耳元で言うからくすぐったいけど身じろぎもできないくらい。
「俺も男だってば。お仕置きくらい知ってるよぉ。他の人と仲良くするとコータがいつもより意地悪になるやつでしょ?」
ふふん、と自慢気に言って、振り返ってコータの鼻を摘む。すっと高い彼の鼻は秋の夜の空気のせいでちょっと冷たい。
「あー……もー……わざとじゃないからって許されるもんじゃないからな……ほんっといい加減にしろよ……」
コータは俺の肩口にぐりぐり額を押し付けると低い声で言った。
あ。もしかしてやっちゃったかな。と俺が思ったそのとき。
「今日もう、絶対お仕置きする。覚悟しな、なつき……」
耳朶を甘く噛みながら囁かれる。
「……っぁも、ばかっ」
低い声で名前を呼ばれると、一番奥にコータを受け入れているときを思い出して、体から力が抜けてしまう。
「あー、くそっ……可愛い……なつき……バイト頑張ったから今日近くにホテル取ってる。遊園地直営のたっかいとこじゃないけど、花火見えるとこ。パレード終わったらすぐ行こ?」
「え?! ほんと?! やったー! お泊り! 明日の朝ごはん付いてる?」
「付いてる、付いてる。バイキング」
「楽しみ……あ、見て見て。来たよ! コータの好きなやつ!」
そう言ってコータが好きなキャラクターが乗るフロートを指差して振り返ると、コータは俺の唇にちゅっとキスを落とした。
いろいろ知らないってコータにも真琴にも言われるけど、いくらなんでもこれは真琴にバカップルって言われちゃうやつだって俺でもわかる。
でも、コータがあんまりにも幸せなそうな顔してるから、いっか。
きっとこのパークのどっかで同じパレードを見ている真琴とタスクも幸せな顔してるといいなぁと思いながら、コータにそっと寄りかかった。
終わり!
B面の終わりでお知らせさせてもらいましたが、先月初めての書籍が出ました。そのとき沢山の読者さんに応援してもらいました。
応援してくださった読者さんが楽しめるものを出したい!と思い久しぶりに連載してみたんですが、私がすごく楽しんで連載しちゃいました。
お付き合いくださり、ありがとうございました🥰
色んなところで読者さんにレビュー入れていただき、本当に本当に助かりました。もし書籍おすすめしたいと思ってくださったらお星さまだけでも送っていただけますと、読者さんが思っている1000000000倍くらい作家にとってありがたいものですので、どうかぽちっとしてくださると嬉しいです✨私以外の作家さんでも推したい作家さんいる方はぜひぜひレビュー、お星さま、送ってあげてくださいねー!活動をかなり助けることになります😊
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