究極妹属性のぼっち少女が神さまから授かった胸キュンアニマルズが最強だった

盛平

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エラルドたちの初仕事2

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 気を取り直したパティは依頼の入っている棚に歩き出しながらエラルドとロレーナに言った。

「ええ、私とマックスたちがいればどんな依頼も心配いらないわ。どんな依頼がいいかしら?教会の修理の依頼?農家のお手伝い?」
「いいや。俺たちはアンチ魔法を持つ者と戦う依頼がいいのだ」
「?。アンチ魔法?」
「ああ。パティが以前言っていたよな?アンチ魔法を持つ者と戦う時、マックスたちを守るために強くなりたいと」

 パティはトグサたちと行った初めての依頼でアンチ魔法を使う敵と出会った。アンチ魔法の敵の前では、マックスたちの魔法は無効化されてしまうのだ。

 パティは大切な友達を守るために血のにじむような努力をして杖を学んでいるのだ。

「ええ。アンチ魔法を使う敵と出会った事があるわ。でも、私は何もできなかった。私を指導してくれた冒険者たちが魔法を使わずに戦って倒してくれたの。だけど、アンチ魔法の敵だなんて危ないわ。最初はもっと簡単な依頼がいいんじゃないかしら」
「いいや。俺たちは急がなければいけない。いつまでもパティたちの世話になっているわけにはいかないんだ」

 パティの提案に、エラルドは厳しい言葉で返した。

「それに、ロレーナの魔法は《ガーディアン》。もしロレーナが魔法を使えなくなったら、ロレーナの病気は再発する」
「!。そうだったわね、」

 エラルドの言葉にパティはハッとした。元気なロレーナばかり見ていてつい忘れていたが、ロレーナは本当はとても病気がちだ。ロレーナが《ガーディアン》の魔法を発動できなければ、ロレーナは重い心臓病が再発してしまう。

「ロレーナが学ばなければいけない事はアンチ魔法の敵との戦い方だ」
「・・・、そうね。だけどアンチ魔法を使う敵と戦う依頼だなんて、とてもレベルが高い依頼よ?冒険者レベル1のエラルドでは受けられないわ?」

 パティの疑問に、エラルドはニヤリと悪い笑みを浮かべた。

「パティ。お前の冒険者レベルはいくつだ?」
「えっ?えっと、53です」
「声が小さい!」
「はい!レベル53です!」

 パティは杖の指導を受ける時のように、大声で返事をした。パティは護衛の依頼なのに、大規模盗賊団の捕縛になったり、美少女コンテストに出ただけなのに、少女誘拐犯の捕縛になったりと、予期せぬ任務遂行が多かった。

 それに加えてマックスたちのおかげで、こまごました依頼は全て完了する事ができるため、パティは新人冒険者にもかかわらず、わずか半年で冒険者レベルが53まではねあがってしまった。パティとしては大変不本意だ。

「ほう、わずか半年でレベル53か。すごいじゃないかパティ。それなら話しは早い。パティを冒険者パーティの代表にして、冒険者レベル50の依頼を受ける」
「ええ!私がパティのリーダーになるの?!」
「仕方ないだろう。パティのレベルでなければ受けられないのだから」

 パティは不安になり姉のマイラを見た。マイラはロレーナの肩に手を置きながらエラルドに向かって口を開いた。

「エラルド。それはロレーナにとって必要な事?」
「ああ。ロレーナが生きていくために必要な事だ」

 マイラはロレーナを軽く抱きしめてからパティに向かって言った。

「パティ。エラルドの依頼を受けてちょうだい」
「!。はい!」


 

 
 


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