転生した愛し子は幸せを知る

ひつ

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本編

ギルドでお留守番です 1

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ん~~。むにゃむにゃ…何なに?


 私は眠たい目を開けた。


「起こしてごめんなティア。」


 身体を揺する手に気付き、そちらを見た。


「エリック隊長??」


「今から持ち場に移動しなきゃならなくてな。今夜から近くに待機しておくんだ。だから、ティアはお留守番しておいて貰わなきゃいけない。そこでギルドに居て欲しいんだ。ギルドなら誰かしら職員や冒険者がいるし、結界を設置したから許可なく今後は出入りできる者は一部を除いていない。避難所に残していくよりもよっぽど安全だ。」


 そっか。攻撃隊も防衛隊も救出隊も即座に行動できるように持ち場に今から待機しておくんだ。もしかしたら予定より早く事を起こされたりするかもしれないから。


「うん、分かった。……怪我しないでね?」


「うーん善処はするつもりだぞ。流石に無傷とはいかないだろうからな。だが安心しろ。絶対に迎えに来るから。死んだりしないから、そんな不安そうな顔するな。可愛い顔が台無しとまではいかないが勿体ないぞ。ティアも知っているだろう?俺はこれでも1つの騎士団をまとめ上げている隊長だぞ。そう簡単に負けたりはしないさ。」


 ニカッと笑いティアに心配するなと頭を撫でるエリック。


「うん。エリック隊長を信じて待ってる!」


「おう!ちゃちゃっと終わらせて、パッチーナでたくさん遊ぼうな。」


「約束だよ!!」


「あぁ、約束だ。」


 エヘヘへとエリック隊長と微笑み合う。


「それじゃあ、ティアの事は頼んだぞスノウ、そしてアルベルタ。」


 そこでふと部屋のソファーとその近くにアルとスノウがいたことに気が付いた。ごめん、私1人でベット占領してたや。


「皆が無事に戻るまでティアの傍からひと時も離れず守る。」


「気に入らんが…頼んだぞ。」


〈僕も暴れたいけど、我慢する。ティアを守るよ!〉


 おいスノウ、暴れたいとはなんぞや。獣としての本能が…的なやつかな?



「よっし!じゃあ、行ってくる!」


「行ってらっしゃいエリック隊長!」


 ぎゅっと抱きしめ頑張ってと応援する。


 エリックはティアのおでこに優しくキスをすると気を引き締め、騎士団隊長としての顔つきへと変わった。そして部屋を後にするのであった。
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