レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第三章 魔王の真実

第151話 魔王を従える者

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「下がれと言っておる。
 我がやろう。」

「…はっ。」

魔王の言葉に、デルベルトとS級モンスターが奥の方へ引き上げていく。

追撃したいところだったが、魔王の威圧感がそれをさせない。


「ロックだったか?
 この城の王子だった者よ。」

魔王がロックに語りかける。

「お、王子!?」

「ロック、王子だったの?」

「王子様…!」

「…そうだったみたい。
 魔王、お前は知ってたんだな。」

「ふっ。
 スキルを5つ持ったものは他におらんからな。」

「じゃあ話は早い。
 今ここでお前を倒して、イーザさんとリッチェルさん、そして故郷を取り戻す!」

「あの女ならもう手遅れだぞ。
 もう立派な魔族になった。
 男の方は生きてるが、いつでも殺せる。」

「な、なに!?」

「それにお前のスキルについてもかなりわかったぞ。
 ユニークスキルは奪えんみたいだな。
 それと射程は20mくらいか。
 照準を定める必要もあるようだから、我には通用せんぞ。」

(さっきの戦いでそこまで見透かされてしまったか…。)

「まあスキルを奪ったとしても我には勝てんがな。」

そう言いながら、魔王は魔法を放ってきた。

「やばいっ!」

獄炎の魔法がロックたちを襲う。

ミラが【光輝の壁】を全員に発動。

全員レベルアップしたにも関わらず、半減しなければ即死級の威力。

ロックの分裂体はスキルの効果が得られないため、すでにダメージを負っていた半数以上が消滅した。

「ほう。
 分裂体がこの魔法を耐えるか。
 聞いてた通り、強さの限界を超えているようだな。

 しかし…。」


ドガァ…ン!!


今度は豪雷の魔法がロックたちを襲う。

分裂体は全て消滅し、ロックたちも少なくないダメージを再び受ける。

1発目の魔法のあと、ミラがすぐに回復していなければ危なかっただろう。


「タメもなくあんな強力な魔法を連発できるなんて…!」

他にも強力な魔法を扱うものは他にもいた。

S級冒険者のセアラや先ほど戦っていたバフォメットなど。

しかし、彼らは【魔力チャージ】を併用していた。

強力な魔法は使えるが、タメの時間が必要なのだ。

それを魔王は涼しい表情で連発してくる。

回復が少しでも遅れれば、死人が出てしまう。


「魔法だと手加減が難しいな。
 できれば全員我が魔族側に歓迎したいのだがな。」

(…?
 倒せば無条件で魔族にできるんじゃないのか?
 リッチェルもまだ魔族になってないって言ってたな…。
 もしかして…。)

「しかし…、他のものはともかく、このままだと小僧本体と戦ったらやられてしまうな。」

魔王が玉座から立ち上がる。

ロックはその隙を見て魔王との距離を詰める。


ゴッ…!

突如空中に巨大な氷柱がいくつも現れ、ロックを襲う。

再び距離を取らされてしまった。

「おお!
 これを全て躱すか!
 やるな!」

魔王が手を振り上げると、今度は床から鋭利な土柱が次々に伸びてくる。

どこから出現するかわからない土柱を避け、時には剣により破壊するロック。

「素晴らしい…、が、やはりお前はあまりに強すぎるな…。
 …もしかしたら勢い余って殺してしまうかもしれんが…、万が一逃げられたら厄介だ。

 見ておけ、これが魔を統べるものの力だ…。」

魔王が何かをしようとした、その時。



「やめておけ。」



何者かかが玉座に座っていた。



「え?!
 いつの間に?」

魔王のすぐ後ろにいるにも関わらず、誰も気づかなかった。

「【気配察知】で…、気配を感じられない!」

目の前にいるにも関わらずミラのスキルで察知できないようだ。


「殺すには惜しい。」

その男は黒いローブを着ており、顔も体型もわからないが、普通の人間ほどのサイズ。

魔王のような威圧感も感じられない。

それなのに、魔王に対して指示をしている。

「差し出がましい真似をしました。
 思ったよりも力を持っているので、脅威になるかもしれないと…。」

「確かに、そのままでは手に余ろう。
 私が痛めつけるから、弱らせて後で魔族にしておいてくれ。」

明らかに不自然な光景に疑問を持つ一行。

だが、ロックだけがその男の異質な強さを感じ取っていた。
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