レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第四章 世界中が敵

第161話 黒幕の正体?

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「この指名手配は…、バルキアのギルマスの指示だそうです…。」

「ギルドマスターの?!」

「…最近、ギルドを空けることが多かったそうです…。
 牢獄での殺人事件があった時も…、ギルドマスターは不在だったとか…。
 …ただ、ロックさんが牢獄で殺人を…犯すところを…、目撃した人が何人も…。」

「私たちの目撃は?」

「…いえ。
 ロックさんだけです…。」

「そんなはずはねえ。
 俺らはずっと一緒にいたんだ。
 …なんかのスキルか?」

「…わかりません。」

「ブレスレットの色は操作できるってことね…。」

「そうなると…、ギルドやもしかしたら皇帝が黒幕か…?
 だがそんなことしてなんの得があるっていうんだ?」

「あの黒いローブの男は、ギルマスか皇帝なのかな!?」

「その可能性もあるね。
 特に、ギルドマスターはギルドを空けることが多かったっていうし…。」

「皇帝はどうかしら。」

「バルキアのギルマスは元々有名な冒険者だったんだ。
 帝国が立ち上げたギルドだが、中立な組織となるように選挙で選ばれた。
 その後も懇意にならないように距離を保っている、って聞いてるがな。」

「…ギルドが指名手配したので軍も動きましたが…、それ以外の怪しい動きは耳に入ってない…、と言っていました…。」

「とにかくギルド、というかギルドマスターが僕たちを陥れようとしているのは間違いないんだね…。
 少なくともイーザさんとリッチェルさんのことはどう考えても故意に事実をねじ曲げてるし…。」

「他には何か言ってましたか?」

「…いえ、それだけです…。」

「その2つだけでも、本当にありがたいです!
 自分たちの立場が危なくなるのに、伝えてくれてありがとうございます!」

「これからどうする?
 世界中のギルドに指名手配が伝わるのは時間の問題だぜ?」

「どこにも行けないよ~…。」

ギルドのない町はほとんどない。

小さな村などはギルドがないが、その代わり物資を調達できる店も少ない。

「孤立させられてしまった…。
 これが魔王や黒いローブの男…、ギルドマスターの思惑か…。」

今のままでは勝てない。

かといって、他の冒険者に協力を求めることもできなくなってしまった。

ロックのスキルで冒険者たちを強化すれば、人間側の戦力はかなり増えたはずだ。

ローザのように特殊なスキルを持っている仲間がいれば、黒いローブの男にも立ち向かえるかもしれなかったのに。


「ギルドのない場所…。
 人里離れた村…。

 ロック、おじいさんに相談してみない?」

「そういえば、ヨムじいさんが『帝国やギルドに闇がある』って言ってた…!
 何か知ってるかもしれないね。」

「ロックやティナを助けてくれた人だっけ?」

「うん。
 あそこはモンスター生息域の中にあってギルドもないし、みんな信用できる人たちだ。
 行ってみよう!」

「それはどこら辺にあるんだ?」

「エシアドの崖です。」

「じゃあ、あんた…、すまねえ、名前聞いてなかったな。」

「…ヘニングです…。」

「ヘニングさんか。
 バルキアの近くであんたを下ろせばいいか?」

「…エシアドの崖で構いません。
 …ぼくは【脱兎】スキルを持ってるので…。」

【脱兎】は長距離を速く移動できるスキルだ。

「本当に、恩に着るよ。
 じゃあ見つからないように夜のうちに飛んで行こう。
 念の為ミラの【気配察知】で警戒しながらな。」

「わかったー!」

そうして、ロックたちは再びファルクに乗って出発した。




エシアドの崖に降り立ったロックたち。

ヘニングは夜のうちに移動するという。

リスクを冒して伝言をしてくれたヘニングに改めて感謝し、別れた。


ロックたちは野営し、次の朝に改めて出発した。


「こんなところに本当に村があんのか?」

「はい。
 僕もティナも命を救われた恩人がいるんです。
 あ、そこですね。」

「…なるほど。
 これは知らねえと行きつけねえな。」


ロックたちはヨムじいさんがいる村へと辿り着いた。

…しかし、村には人気がない。


「…?
 どうしたんだろう?
 人がいないようだけど…。」

「家に隠れてるみたい。」

ミラの【気配察知】では探知できてるようだ。

「どうしたんだろう?
 
 ヨムじいさーん!
 カイルさーーん!!」

大きな声で呼びかけるロック。

すると、一軒の家から誰かが出てきた。


「…ロックか!?」
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