レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン

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第五章 最後の決戦

第246話 モンスターが…!?

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アッサールとロヴェルが旅立った後。

ロックたちは次に討伐するボスモンスターを決めるために話し合いをしていた。

アッサールたちが帰ってくるまでに1体倒す予定だ。


結果、次の標的は今いるモンスター生息域『エシアドの崖』のボスモンスター、メデューサになった。

エスやサンジャータがある大陸にいるボスモンスター2体をどちらも倒した今、少しでも早く海上の交通を元通りにするため、海竜王リヴァイアサンを討伐するべきでは、という意見も出た。

だが、ロック達はどちらにしても15体全てのボスモンスターを倒すつもりだ。

その順番が変わってもそこまで影響はないだろうとの判断で、なるべく早く数を減らすことを優先した結果、メデューサに決まった。


メデューサは【魔眼の視線】という石化の状態異常にするスキルを使う、厄介な相手だ。

通常の【魔眼の視線】の使い手よりかなり成功確率が高いらしい。

部分的にでも石化してしまえば、まともには戦えない。

全身が石化すれば、問答無用で戦闘不能だ。


しかし、その石化を唯一無力化できるのが【大聖者】スキルだ。

【呪怨】(呪い)【マインドコントロール】(洗脳)【魔眼の視線】(石化)という★4スキルの状態異常は、【大聖者】の[特級回復魔法]でしか回復できないのだ。

【大聖者】を手に入れた今なら、メデューサとの戦いがかなり有利になるはずだ。

成長したロックの【スキルスナッチ】があれば、使われる前にスキルを奪うこともできるかもしれない。

ちなみに、それらの★4スキルの状態異常を全て使えるのが【大魔術士】である。


「今度はミラがいてくれるから、発見も早いよね。
 フェニックスはウルバーノさんがいてくれなかったら、見つけるのがかなり大変だっと思う。」

「ウルバーノさん、早く故郷に連れて行って、弔ってあげたいね。」

指名手配されているこの状況がどうにかならない以上、まだ連れて行くことができないのだ。

「アッサールさんが事情を説明して理解してもらえたら、S級冒険者のほとんどが仲間になる。
 そうなったら戦力も上がるし、この大陸でもずっと動きやすくなる。
 ウルバーノさんの故郷の近くにもモンスター生息域があるし、その時に埋葬しよう。」

「そうね。」

「しかし、ボスモンスターを全て倒すというのは…、信じられんほど難しいことをやろうとしとるな…。
 1体倒すだけでも、必ず数人は命を落とすというのに…。」

「ステータスの上限を突破してて、しかも強力なスキルだけで挑んでるのに、何度も危ない場面がありましたからね…。」

「ロックの反則スキルがあってもこんだけ大変なのに、昔の人はよく倒したよね!」

「まあ、魔王が現れてからは魔族がセットになってるからね。
 それに、涅槃珠で強化されててレベルがかなり上がってる。
 昔討伐した時とは、ボスモンスターの強さも全然違うと思うよ。」

「バハムートたちは使ってなかったみたいだけどね!
 ロックの反則スキルで強くなってなかったら、バハムートは絶対倒せなかっただろうな~。」

「ミラ、さっきから反則反則って言ってるけど、そのうちの1つはもともとミラのスキルだからね!?」

「もう私のじゃないも~ん。」

「まったく…。
 そういえば、ミラのスキルに1つ空きがあるから、何か強いスキルが欲しいね。」

「うん!
 【神速】があれば【守護神の加護】をもっとうまく使えるかな~?」

「【神速】はかなり使い勝手がいいね。
 ただ、MPの消費がそれなりに大きいよ。
 ティナが【神の恩寵】を持ってると言っても、【大魔術士】と両立できるかどうか、だね。」

【神速】を持つハンナがそう進言する。

「たしかに、今でもかなりMPは使ってるしな~。
 杖術のスキルはMP消費が減るけど、攻撃魔法ないからちょっともったいないよね。」

【杖術師】や【杖聖】といった杖術のスキルは攻撃魔法の威力UPとMP消費削減の効果がある。

特殊魔法しか使わないミラにとっては半分しか恩恵がないのだ。

「だからね、【成長促進】をわたしが持ってたらどうかな?
 そうしたらロックのスキルが1つ空くでしょ?」

「そうしてもらえたら助かるな。
 【分裂】は外せないけど、今のままだと決定力に欠けるとこがあって…。
 【剣聖】あたりを奪えたら、かなり戦いやすくなる。」

「じゃあ【成長促進】渡して!
 ていうか仲間がみんなレベル上限になったらいらないね!」

「そうだね。
 S級じゃないと渡せないから、使える人は限られるしね…。
 涅槃珠をうまく使えば可能性は広がるけど、なるべく魔族は倒したくないな。」

「そうよね。
 魔族を人間に戻すことを考えたら、1人でも生きてて欲しいわ。
 …といっても、襲ってこられたら倒すしかないけど…。」

「うん…。
 今いる仲間の命には替えられない。
 ティナ達には絶対に死んで欲しくない…。」

「ロック…。」

見つめ合う2人。

「ちょ…、ちょっと!?
 なんで急に2人の世界に入ってるわけ!?
 やっぱりロックとティナ、なんかあった!?」

「え!?
 い、いや!?
 な、な、いよ?
 ね!?ティナ?」
 
「…何もないわよ。」

「は!?
 ロック完全に動揺してるじゃない!
 ティナも変な間があったし!
 なんなの~!?
 ねえ!ロック!!」

ミラがロックの腕に強くしがみつく。

柔らかい感触に、ロックのむっつりが顔を出す。

「…そのいやらしい顔も久しぶりね。」

「い、いやらしい!?
 別にそんな顔…してないよ!?」

「…してる。」

「してるな。」

「しとるな。」


その時。

ロックのむっつりで和んだ場を、1人の男性の声が緊迫させた。


「大変だヨムじいさん!!
 モンスター達が……!!!」
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