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第五章 最後の決戦
第263話 魔王の思惑
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「[カース]。」
ミラのユニークスキル【大魔術士】の魔法[カース]は、相手に呪いの状態異常をかける効果を持つ。
呪いは相手の体の一部を媒体として、その相手に制約を与える状態異常だ。
髪の毛では強い制約は与えられないが、それでも動きを止めることができる。
「ぐっ…。」
リッチェルの動きが止まる。
ロックは分裂体で、リッチェルを味方陣営の陣地へ運んだ。
「しまった…!」
ロックの思惑をなんとか阻止しようとしたリライサであったが、ロックとの実力差が大きすぎたため防ぐことはできなかった。
「…使える駒を2つとも奪われたか…。」
魔王が落胆の色を見せる。
「魔王様…、申し訳ございません!!!」
すぐに【神速】で魔王の側に移動し謝罪するリライサ。
「どいつもこいつも使えん…。
しょうがない。
…2人だけだな。」
その時、魔王の炎により絶命したはずのセレスタンが、スクっと立ち上がった。
…その姿は人間ではなく、魔族となっていた。
「目覚めたか。」
「あぁ?
よくも魔族なんかにしてくれたなぁぁ?」
「…やはり、記憶がはっきりしているか。」
「当たり前だぁぁああああ!!!
ふざけやがってぇぇええ!!!」
「…うるさくてかなわんな。」
「なんだとぉぉおお!?
魔王…さ…まぁ……?」
「どんなに記憶がはっきりしていて、命令に背けても、我に対する危害は加えられん。
大人しく我の言うことを聞け。」
「誰がおま…魔王…様のぉぉおお!!」
「あいつがどうなってもいいのか?」
魔王がバルキアのギルマス、フィデルアを指差す。
「ギル…マスぅ…。」
自分を刺したフィデルアに対して、どう反応していいかわからないセレスタン。
魔王の言い方から考えると、操られている可能性もある。
「セレスタン…、今は俺を信じて…一緒に戦ってくれ。」
フィデルアがそうセレスタンにお願いする。
「俺がぁ…あいつらと戦う?」
「俺を…信じてくれ…。」
悩むセレスタンにギルマスが語りかけ続ける。
「よし、これで次に移れるな。
できればスキル5つ持ちの小僧を魔族にしたいが…。
今の手駒では厳しいな。」
魔王が人間を魔族にするのは、1人ずつという制限がある。
「お役に立てず…申し訳ございません…。」
何度も頭を下げるリライサ。
「この戦いで魔族のほとんどを投入した。
強い冒険者をできるだけたくさん補充したかったが…。
まあ、あの方の命令であるから仕方ないか。」
黒幕の男の力を削ごうとするロックたちを誘き寄せるために、魔族のほとんど全員をこの作戦に投じた魔王。
予定通り誘き寄せたにもかかわらず一気に攻めてこないのは、ロックたちを1人でも多く魔族にしたかったからだ。
そのためにイーザやリッチェルを使って時間稼ぎをしたかったのだが、その思惑は上手くいかなかった。
しかし、魔王に焦りは感じられない。
「もうよい。
ここにいるS級冒険者を、皆殺しにするぞ!」
まるでなんでもないことかのように魔王が指示を出す。
ロックたちの実力がわかっていないわけではない。
実力を把握した上で、倒せる自信があるのだ。
魔王が前線に出てくる。
禍々しい魔力が魔王の身体から溢れ出る。
「まずい!!
みんな魔王から離れて!
ミラの近くにいる人はミラに触れて!」
魔王の魔法をくらったことがあるロックたちが他の冒険者に大声で魔王への警戒を伝える。
魔王の攻撃魔法はおそらくユニークスキル。
ありえない威力の魔法を連発してくる。
S級冒険者といえども、まともにくらえば1~2発で死んでしまう。
幸い魔王はロックパーティに照準を定めているようだ。
逃げる他の冒険者には目もくれない。
「くらえっ!!」
魔王の両手から極炎が巻き起こり、その炎がロックたちを襲う。
「…オリハルコンゴーレムのユニークスキルか。」
魔王の極炎に包まれたロックたち。
凄まじい威力であるはずの魔法が直撃したにも関わらず、無傷。
【大魔術士】の特殊魔法で底上げされた魔力で生じる【守護神の加護】による防御壁。
それは魔王の魔法すら完全に防いだ。
ミラの守りは、【成長促進】で限界突破したステータスも含めれば、ユニークスキル3つ分の防御効果。
いかに最強の攻撃魔法スキルでも、ダメージを与えることは叶わなかったようだ。
「…いいだろう。
真の恐怖を教えてやる…。」
ミラのユニークスキル【大魔術士】の魔法[カース]は、相手に呪いの状態異常をかける効果を持つ。
呪いは相手の体の一部を媒体として、その相手に制約を与える状態異常だ。
髪の毛では強い制約は与えられないが、それでも動きを止めることができる。
「ぐっ…。」
リッチェルの動きが止まる。
ロックは分裂体で、リッチェルを味方陣営の陣地へ運んだ。
「しまった…!」
ロックの思惑をなんとか阻止しようとしたリライサであったが、ロックとの実力差が大きすぎたため防ぐことはできなかった。
「…使える駒を2つとも奪われたか…。」
魔王が落胆の色を見せる。
「魔王様…、申し訳ございません!!!」
すぐに【神速】で魔王の側に移動し謝罪するリライサ。
「どいつもこいつも使えん…。
しょうがない。
…2人だけだな。」
その時、魔王の炎により絶命したはずのセレスタンが、スクっと立ち上がった。
…その姿は人間ではなく、魔族となっていた。
「目覚めたか。」
「あぁ?
よくも魔族なんかにしてくれたなぁぁ?」
「…やはり、記憶がはっきりしているか。」
「当たり前だぁぁああああ!!!
ふざけやがってぇぇええ!!!」
「…うるさくてかなわんな。」
「なんだとぉぉおお!?
魔王…さ…まぁ……?」
「どんなに記憶がはっきりしていて、命令に背けても、我に対する危害は加えられん。
大人しく我の言うことを聞け。」
「誰がおま…魔王…様のぉぉおお!!」
「あいつがどうなってもいいのか?」
魔王がバルキアのギルマス、フィデルアを指差す。
「ギル…マスぅ…。」
自分を刺したフィデルアに対して、どう反応していいかわからないセレスタン。
魔王の言い方から考えると、操られている可能性もある。
「セレスタン…、今は俺を信じて…一緒に戦ってくれ。」
フィデルアがそうセレスタンにお願いする。
「俺がぁ…あいつらと戦う?」
「俺を…信じてくれ…。」
悩むセレスタンにギルマスが語りかけ続ける。
「よし、これで次に移れるな。
できればスキル5つ持ちの小僧を魔族にしたいが…。
今の手駒では厳しいな。」
魔王が人間を魔族にするのは、1人ずつという制限がある。
「お役に立てず…申し訳ございません…。」
何度も頭を下げるリライサ。
「この戦いで魔族のほとんどを投入した。
強い冒険者をできるだけたくさん補充したかったが…。
まあ、あの方の命令であるから仕方ないか。」
黒幕の男の力を削ごうとするロックたちを誘き寄せるために、魔族のほとんど全員をこの作戦に投じた魔王。
予定通り誘き寄せたにもかかわらず一気に攻めてこないのは、ロックたちを1人でも多く魔族にしたかったからだ。
そのためにイーザやリッチェルを使って時間稼ぎをしたかったのだが、その思惑は上手くいかなかった。
しかし、魔王に焦りは感じられない。
「もうよい。
ここにいるS級冒険者を、皆殺しにするぞ!」
まるでなんでもないことかのように魔王が指示を出す。
ロックたちの実力がわかっていないわけではない。
実力を把握した上で、倒せる自信があるのだ。
魔王が前線に出てくる。
禍々しい魔力が魔王の身体から溢れ出る。
「まずい!!
みんな魔王から離れて!
ミラの近くにいる人はミラに触れて!」
魔王の魔法をくらったことがあるロックたちが他の冒険者に大声で魔王への警戒を伝える。
魔王の攻撃魔法はおそらくユニークスキル。
ありえない威力の魔法を連発してくる。
S級冒険者といえども、まともにくらえば1~2発で死んでしまう。
幸い魔王はロックパーティに照準を定めているようだ。
逃げる他の冒険者には目もくれない。
「くらえっ!!」
魔王の両手から極炎が巻き起こり、その炎がロックたちを襲う。
「…オリハルコンゴーレムのユニークスキルか。」
魔王の極炎に包まれたロックたち。
凄まじい威力であるはずの魔法が直撃したにも関わらず、無傷。
【大魔術士】の特殊魔法で底上げされた魔力で生じる【守護神の加護】による防御壁。
それは魔王の魔法すら完全に防いだ。
ミラの守りは、【成長促進】で限界突破したステータスも含めれば、ユニークスキル3つ分の防御効果。
いかに最強の攻撃魔法スキルでも、ダメージを与えることは叶わなかったようだ。
「…いいだろう。
真の恐怖を教えてやる…。」
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