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11話
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(辺境伯エリック視点)
私はこの半年余りほとんど屋敷に戻れずに砦で起こっている小競り合いの監視をしていた。
そしてそれも漸く沈静化したので、これでやっと屋敷で一息出来るなと思い、執事のランカスターと共に屋敷に戻った。
するとランカスターが尋ねてきた。
「そういえば、奥様はどうなさっているのでしょう?」
そんなことを聞かれてもと思いながら答えた。
「私も、ずっとランカスターと一緒だったのだから知る訳が無いだろう? それにもうとっくに実家にでも戻っているのではないのか?」
そう言いながらメイドを呼んで聞いてみた。
しかしメイド達全員が嫁いで来た事さえ知らずにいた。
唯一嫁いで来た日に別宅へ案内したメイドが答えた。
「特にご指示も無かったので、あの日以来お会いしてません」
私とランカスターは顔を見合わせ焦った。
そうだそうなのだ、私は皆に結婚した事も言っていないどころか、世話役も頼んでなかったのだ。
何ということか私は頭を抱えてしまった。
本来、辺境伯家に嫁いで来たのなら侍女の一人も付けるべきなのだがこの屋敷には一人の侍女も居ない。
唯一居た侍女は、母が侯爵邸に戻った時に一緒に連れて帰ってしまったし、その後は居なくとも不便は無かったので改めて雇い入れはしなかった。
尤も、場所が場所だけにこんな北の外れまで低位貴族とはいえ貴族の令嬢が来てくれるのは難しいだろう、余程伝手でもないかぎりは無理だ。
普通は高位貴族の侍女は低位貴族の娘が行儀見習いも兼ねて行うのだが、我が屋敷には侍女はいなく、メイドとして領地から雇った平民の娘達だけしかいない。
彼女達は指示した事は精一杯こなすが、逆に指示されない事は余計な事とし一切何もしないのだ。
自分の意思では無く、ただ指示に従うだけだという事を私達は忘れていた。
これから書類上とはいえ、私の妻になった女性にどんな顔をして会えばよいのか、考えただけでも頭が痛い。それとも、やはりとっくにここが嫌になり実家に戻っているかもしれない。
出来ることならそれを望むしかないとさえ思えてしまう。
私はこの半年余りほとんど屋敷に戻れずに砦で起こっている小競り合いの監視をしていた。
そしてそれも漸く沈静化したので、これでやっと屋敷で一息出来るなと思い、執事のランカスターと共に屋敷に戻った。
するとランカスターが尋ねてきた。
「そういえば、奥様はどうなさっているのでしょう?」
そんなことを聞かれてもと思いながら答えた。
「私も、ずっとランカスターと一緒だったのだから知る訳が無いだろう? それにもうとっくに実家にでも戻っているのではないのか?」
そう言いながらメイドを呼んで聞いてみた。
しかしメイド達全員が嫁いで来た事さえ知らずにいた。
唯一嫁いで来た日に別宅へ案内したメイドが答えた。
「特にご指示も無かったので、あの日以来お会いしてません」
私とランカスターは顔を見合わせ焦った。
そうだそうなのだ、私は皆に結婚した事も言っていないどころか、世話役も頼んでなかったのだ。
何ということか私は頭を抱えてしまった。
本来、辺境伯家に嫁いで来たのなら侍女の一人も付けるべきなのだがこの屋敷には一人の侍女も居ない。
唯一居た侍女は、母が侯爵邸に戻った時に一緒に連れて帰ってしまったし、その後は居なくとも不便は無かったので改めて雇い入れはしなかった。
尤も、場所が場所だけにこんな北の外れまで低位貴族とはいえ貴族の令嬢が来てくれるのは難しいだろう、余程伝手でもないかぎりは無理だ。
普通は高位貴族の侍女は低位貴族の娘が行儀見習いも兼ねて行うのだが、我が屋敷には侍女はいなく、メイドとして領地から雇った平民の娘達だけしかいない。
彼女達は指示した事は精一杯こなすが、逆に指示されない事は余計な事とし一切何もしないのだ。
自分の意思では無く、ただ指示に従うだけだという事を私達は忘れていた。
これから書類上とはいえ、私の妻になった女性にどんな顔をして会えばよいのか、考えただけでも頭が痛い。それとも、やはりとっくにここが嫌になり実家に戻っているかもしれない。
出来ることならそれを望むしかないとさえ思えてしまう。
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